ナナメの夕暮れ

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 3917
レビュー : 337
  • Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163908878

作品紹介・あらすじ

オードリー若林、待望の新エッセイ集!『完全版 社会人大学人見知り学部 卒業見込』から3年。雑誌「ダ・ヴィンチ」での連載に、大幅に書き下ろしエッセイを加えた、「自分探し」完結編!ゴルフに興じるおっさんなどクソだと決めつけていた。恥ずかしくてスタバで「グランデ」が頼めない。そんな自意識に振り回されて「生きてて全然楽しめない地獄」にいた若林だが、四十を手前にして変化が訪れる――。ゴルフが楽しくなり、気の合う異性と出会い、あまり悩まなくなる。だがそれは、モチベーションの低下にもつながっていて……「おじさん」になった若林が、自分と、社会と向き合い、辿り着いた先は。キューバへの旅行エッセイ『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』では第三回斎藤茂太賞を受賞。「生き辛い」と感じている全ての人に送ります。

感想・レビュー・書評

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  • 正直、前半は少々イライラしながら読んでいた。
    この人何故こんなこと書いているのか、と。
    ご本人も「あとがき」で書いておられたけれど、今回のエッセイは「青年とおっさんの狭間の不明瞭さ」が如実に表れている。

    思春期の頃から物事をナナメにしか見れなかった不器用な若林クンが、おっさんに近づくにつれ少しずつ分かってきたこと…
    外のジャッジは必ずしも正しいとは限らないこと。
    外のジャッジに気を取られすぎると、自分のジャッジが蔑ろになること。
    自分を受け止めてくれる人がこの世に「いるにはいる」ということ。
    エネルギーは必ずしも「上」に向けなくてもいいこと。
    ネガティブはあり余る体力という現実。

    何歳になっても「昨日より伸びしろが広がることがある」ことを発見した若林クン。
    自意識過剰な生き辛さから解放され楽になった、と語る若林クンなりの「自分探し」の答えに、若林クンよりちょい上の年代の私もようやくほっとできた。

  • 若林正恭さんの本を読むのは、「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」に続いて2冊目。前の本でも、この本でも、自分自身の生き辛さをすごく正直に率直に語っている。

    【引用】
    「今日の自分は本当の自分じゃない。自分というのはもっと高尚な人間なんだ」と言い訳(逃避)をして今日の自分をないがしろにしてきたんだ。
    【引用終わり】

    それが、自分が生まれてからの自分の人生だったと語る。
    こんなことを毎日考えていたり、こんな鋭い言葉を自分に向けていたら、それは生き辛いと思う。
    エッセイの後半では、自分の気持ちとの折り合いを少しだけつける方法を見つける。良かったね、と素直に思えた。

  • タイトルだけで選んで、お笑い芸人としての若林さんを知らずに読みました。

    最初に断り書きが書いてあって、私には合わないかもと思いましたが、まあ、そのとうりかなと。

    私とは違って真面目な人ですね。ナナメから見ているというのはちょっと違うのではと思いました。こだわりがあると言ってもいいのかもしれません。それで幸せではなかった時代があったところが若林さんなのかもしれません。

    合わなくても、生きる上でのヒントはあります。

  • 読んでいる途中で、共感して何度も泣きました。
    ・生きにくい
    ・自分はなぜか人と同じにできない
    ・伸びやかになれない
    ・自分で自分をしばって不自由だ

    そう感じている人には、刺さる言葉がいくつもあるのではないでしょうか。
    自分は人とは違っている、と悩んでいるのは自分だけじゃない、とわかるだけでも救いになります。
    いま私は30過ぎで「この歳になっても人と同じになれない自分」に絶望感がありましたが、この本の「自意識過剰な人間は歳をとると楽になる」という記述を読んで、歳をとることに希望が持てました。
    変わらない自分を一度受け入れて、変われることを楽しみに待ちたいと思います。

    自分の好きなこと、周りの人のいいところを私も書き出してみたいです。

  • 自分探しが内側から外側にまで発展していく。
    外へ向く気持ちには自分へのある程度の諦念と、絶対的な事実による逆説的な外に向けての価値の向上があった。
    私はまだまだ力があり余っていて、ネガティブが止まらない。
    卑屈さは正論を振りかざして、破壊衝動を伴い、自己嫌悪に陥りつつも、そんな自分が好きでもある自己顕示欲の中で複雑化していく。
    面倒な自分を認めながら、何かに縋りながら外に目を向けられる自分になりたいと思わせてくれる本だった。

  • これを読んで
    「わかる……!」ってなって
    あぁこれでいいのか、別に自分が全部間違ってるわけじゃないのか

    って思える人とは心から友達になれる気がする

    無知は罪だというけど
    そもそも何を知らないのかわからなかった
    だから自分探しの旅ってあるんだろうな。


  • 斜に構えた若林の気持ちが重なる。そしてそこから足掻いて脱出した姿を見て、私もそんな風になりたいと思ってしまった。

    自己啓発本で解決すりゃいいんだよ。でも遺伝子レベルでネガティブが刻まれた人間にはそれは難しい。だから、若林の背中を追いたい。

    ラジオで聞いた話もちらほらで、リトルトゥースには嬉しい。

  • 著者と同年代です。人生の折り返し?!を迎え、急に考えることが増えてきました。先のこと、過去のこと。

    その原因は、人よりもちょっと時間を持て余しているからでしょうか?内にこもり考えすぎの性格だからでしょうか?まじめだからでしょうか?

    同じような思いをしてきた著者の、先へ向かう姿勢を自分にも取り入れられたらなと感じました。
    2021,3/20-21

  • タレントエッセイということで、軽く読み始めたけど、これは面白かった。
    想像のナナメ上を行かれた感じ。
    もっと若い時に読んでみたかったな。

  • 考えすぎてしまう、生き方音痴という若林さんのエッセイです。

    “なぜかできる人は、なぜかできない人の気持ちがわからない。(p212)”という言葉が印象に残っています。生き辛さを感じている、うまく生きることができない人間だからこそ、できないのは私だけではないのだと勇気付けられました。
    また、歳をとることで“ネガティブは、あり余る体力だ。(p195)”と感じるようになるのかな、年齢が解決してくれることもあるのかなと、少し希望も持てました。

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著者プロフィール

若林 正恭(わかばやし まさやす)
日本のお笑い芸人。「オードリー」のツッコミ担当だが、当初はボケだった。
2013年に初の著作にして代表作『社会人大学人見知り学部 卒業見込』を刊行し、2017年『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』を刊行し第3回「斎藤茂太賞」を受賞している。2018年8月、『ナナメの夕暮れ』を刊行。
趣味多数、その中に読書と本の帯収集がある。「アメトーーク!」人気企画「読書芸人」の常連。

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