- Amazon.co.jp ・本 (218ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163908878
作品紹介・あらすじ
オードリー若林、待望の新エッセイ集!『完全版 社会人大学人見知り学部 卒業見込』から3年。雑誌「ダ・ヴィンチ」での連載に、大幅に書き下ろしエッセイを加えた、「自分探し」完結編!ゴルフに興じるおっさんなどクソだと決めつけていた。恥ずかしくてスタバで「グランデ」が頼めない。そんな自意識に振り回されて「生きてて全然楽しめない地獄」にいた若林だが、四十を手前にして変化が訪れる――。ゴルフが楽しくなり、気の合う異性と出会い、あまり悩まなくなる。だがそれは、モチベーションの低下にもつながっていて……「おじさん」になった若林が、自分と、社会と向き合い、辿り着いた先は。キューバへの旅行エッセイ『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』では第三回斎藤茂太賞を受賞。「生き辛い」と感じている全ての人に送ります。
感想・レビュー・書評
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「だが、情熱はある」のドラマから、若林正恭という人間に興味を持ち、早速この本を図書館に借りに行った。
ドラマを見ていても思っていたが、この人は常に何かに不満があり、ずっと何かを深く考え続けている。そして、この世の中を斜に構えて、つまり”ナナメ”に見ている。しかし、歳を取り、様々な経験を積み重ねることで、そんな”ナナメ”な姿にも変化が現れる。つまり卒業する…”夕暮れ”を迎えるのだ。
この本を書いたのがおそらく30代後半、自分の年齢とほぼほぼ同じということもあり、非常に大きな共感を持ってこの本を読んだ。あとがきにもあったが、「青年とおっさんの狭間」…まさにそんな年齢だなと。
若い時みたいにエネルギー全開では頑張れない、文中にもあったが「配られたカードで頑張るしかない」ことを自分自身も最近ひしひしと感じることがある。諦めるのではなく受け入れる。そして「だいたいわかった」…人生なんてそのぐらいで良いじゃないかと。
読むタイミングによって感じ方が違う本かも知れないが、私にとっては良いタイミングでの本だったような気がする。ぜひ同世代の、”青年とおっさんの狭間”みたいな、大人になりきれていない人たちにおすすめしたい本です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
若林正恭さんの本を読むのは、「表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬」に続いて2冊目。前の本でも、この本でも、自分自身の生き辛さをすごく正直に率直に語っている。
【引用】
「今日の自分は本当の自分じゃない。自分というのはもっと高尚な人間なんだ」と言い訳(逃避)をして今日の自分をないがしろにしてきたんだ。
【引用終わり】
それが、自分が生まれてからの自分の人生だったと語る。
こんなことを毎日考えていたり、こんな鋭い言葉を自分に向けていたら、それは生き辛いと思う。
エッセイの後半では、自分の気持ちとの折り合いを少しだけつける方法を見つける。良かったね、と素直に思えた。 -
若林の生きづらさみたいなものに少し共感。
かと思えば、それは理解できないなーみたいな話しもありながらも、良い距離感で読めました。
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TVでオススメしていたので読んでみた。
若林さんの考え方や感じ方が素直に理解できた。私も若林さんと同じタイプなのだなと思う。
周りのジャッジが気になるし、人の何気ない一言や、自分の発した一言にずっと悩み続けてしまう。
本中、若林さんが「だいたい分かった」と折り合いをつける?考え方が、なんか良かった。
そして自分だけじゃない事にも安心した。
私はとにかく逃げてばかりいたけど、ちょっと自分を大事にしてフン!と踏ん張ってみようかと思えた。合う人と会う。私と合う人なんて極少人数だけど、それでもいい。その人と会おう。 -
若林さん、めっちゃ成長してる!と上からながら思った。
年を重ね、様々な経験を積んでいく中で、自分自身の生きづらさを受け入れ、自分なりの人との付き合い方や生き方を見つけていく。
共感したことも、刺さる言葉もいっぱいあった。 -
タイトルだけで選んで、お笑い芸人としての若林さんを知らずに読みました。
最初に断り書きが書いてあって、私には合わないかもと思いましたが、まあ、そのとうりかなと。
私とは違って真面目な人ですね。ナナメから見ているというのはちょっと違うのではと思いました。こだわりがあると言ってもいいのかもしれません。それで幸せではなかった時代があったところが若林さんなのかもしれません。
合わなくても、生きる上でのヒントはあります。 -
読んでいる途中で、共感して何度も泣きました。
・生きにくい
・自分はなぜか人と同じにできない
・伸びやかになれない
・自分で自分をしばって不自由だ
そう感じている人には、刺さる言葉がいくつもあるのではないでしょうか。
自分は人とは違っている、と悩んでいるのは自分だけじゃない、とわかるだけでも救いになります。
いま私は30過ぎで「この歳になっても人と同じになれない自分」に絶望感がありましたが、この本の「自意識過剰な人間は歳をとると楽になる」という記述を読んで、歳をとることに希望が持てました。
変わらない自分を一度受け入れて、変われることを楽しみに待ちたいと思います。
自分の好きなこと、周りの人のいいところを私も書き出してみたいです。 -
若林さんなんか好きだわぁ〜と思っていたので読んでみました。
冒頭からわかりすぎて、もはや師匠とお呼びしたい。
同じような人が居てくれる。
変なやつに見えようが、それは魅力的なことだという揺るぎない事実に救われる。
自分が自分と付き合えていれば良いのだなと、ちょっと開き直れた本でした。