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Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784163909158
作品紹介・あらすじ
僕が迷い込んだのは、「大地の秩序」が乱れた世界――
三崎亜記のすべてが詰まった傑作ファンタジー!
故郷に帰るバスに乗ったユーリが迷い込んだのは、
遠近の概念が狂った世界だった。
ここでは、目の前に見えるものがそばにあるとは限らず、
屋外に出ればたちまち道に迷ってしまう。
街の人々に教えられ、ユーリはこの世界のことを少しずつ知っていく。
私生活のすべてを犠牲にして、この世界の道筋を記憶する女性「ネハリ」。
不死の「渡来人」。砂漠の先にある「分断線」。
人間と決別し、野生に戻った本たちと「本を統べる者」。
そして、通り過ぎる街の人々を連れ去っていく「鼓笛隊」。
全滅の危機に瀕した街のために、ユーリは立ち上がる。
この世界にあるはずのない「30センチのものさし」を持って。
感想・レビュー・書評
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♪一冊の本があれば 知らない所へ旅することも出来る
この本を読みながら、子供の頃TVK(テレビ神奈川)で流れていた書店CMソングを思い出した。
主人公の青年ユーリは図書館司書。
故郷の町で乗ったバスの中で寝過ごしてしまう。
降り立ったのは、見たことのない空間が歪んだ異世界。
バッグの中に残っていたのは30センチのものさし。
遭難してしまう直前に、エナという女性に救われる。
鼓笛隊の襲来。
測量士。
バスジャック。
これまでの三崎亜記作品に登場してきた世界観。
異世界を旅する主人公は、三崎作品の中に誘われる読者の我々の姿でもある。
有り得ない世界を、極めてリアルに描き切る三崎亜記の世界。
「本は僕たちに、様々なことを教えてくれます。古から受け継がれてきた知識や、過去の記憶について·····。だけどそれだけじゃない。掌に収まる小さな本の中には、とてつもなく深い世界が広がっているんだ。喜びも、悲しみも。僕たち人間が感じる感情すべてが息づいているんです」(P60)
時間と空間を縦横無尽に操り、見たこともないのに懐かしい旅に誘われる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
三崎亜記ワールド、久しぶり。この、はじめは距離感があって、じわじわと仲良くなれる感じは相変わらず。久しぶりに色々読みたくなったな。
2018/12/28読了 -
隣の建物が、まるで蜃気楼に霞む最果てにあるように、とても遠くに見える。かと思えば、はるか彼方にある建物が輪郭もくっきりと鮮やかで、異様に近くにも感じる。左右で全く違う度数の眼鏡をかけさせられたようなちぐはぐさ。遠近という概念が破壊された風景。遠近法を無視した無秩序な景色。物語の舞台は大地の秩序が破綻した超常なる世界。でありながらそこに暮らす人々の息づかいはすこぶる人間的。こんな世界だからこそそれぞれの人間臭さが際立つ。自分で掴む未来に遠く思いをはせた。
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飛翔する本、要石、何のためなのか(現時点では)よくわからない仕事、等三崎亜記の今までの作品に出てきたモチーフが総ざらいされている印象だが、ちょっとだけ異相の世界が描かれてきた既存作に比べると、今作は完全に異世界へのトリップもので、ジュブナイルな雰囲気。
なお、この本の装丁は、作品の中に出てくる飛翔する本を再現したものとなっており、素敵だ。 -
やはり三崎亜紀氏の本は自分と相性が合う。ユーリは何故か故郷に戻らなくてはいけない焦燥にかられて何年振りかに小学生の頃から片時も離さない30センチ物差しを持って帰る。酩酊状態でバスに乗り着いた先は異世界。アンバランスな世界で施政官、エナ、など様々な周りから蔑まれていた人がその人たちのために世界を取り戻す。そして何故物差しを捨てずに持ち歩いていたのかも後半で分かる。
できない事を可能にするのではなく、できる土台の上でできない事を出来る事にするが必要なのでがむしゃらに、ではなくて日々の努力、経験も必要だと教えてくれた。 -
「となり町戦争」「失われた町」「廃墟建築士」などの少し変わった設定の町を舞台にしたファンタジーを描く物語が好きで、シンプルな青い表紙も気になって手に取った。
見知らぬ砂漠に覆われた町に降り立ち、大地の秩序を失って家と家を巡るためにも「砂」の記憶を頼りに歩かなければどこにも行けない世界に辿り着く。
鞄の中には、心を閉ざしたように開けない本と白いものさし。
ページ数としては結構長いけど、世界観も面白く、どんな風に物語が進むのか分からずそれが気になって読み進めた。
色んな人たちの困難さが無事に解決して、最後のエピローグも良かった。
途中で出てきた「代本板」が懐かし過ぎる…… -
主人公ユーリは実家へと向かうバスのなかで居眠りをしてしまう。それがきっかけで異世界に迷い込んでしまう。その世界では、地図も本もなく、目的地の砂がなければ出かけることもできない。現実世界に戻るために奔走する物語。
要素が多く、とっ散らかった印象を受けた。主人公のもつ、ものさしや本がキーとなり話が進んでいく。主人公一行たちのひたむきさ、正義に感心する。 -
仕事帰りのバスで終点まで乗り越してしまった図書館司書の僕は、秩序の乱れた異次元の世界に迷い込んでしまう。助けてくれた優しいエナさんと秩序を取り戻し、元の世界へ戻る冒険が始まる。その力となるのが、鞄の中にいつも入れている30センチのモノサシなのだ。
不思議な展開のファンタジー。この作家は、こんな本も書くのか。 -
帯の感想に、期待値があがりすぎた。もともと好きで殆どの作品読んでいるのに、久しぶりに思ってんと違ったになってしたまった。
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ミヒャエル・エンデの「はてしない物語」を思い出した。
最近はやりの異世界転生小説じゃなくて、久しぶりにまっとうな異世界冒険小説だ。
ただし、世界観は三崎亜記の総集編。
夜の世界を飛ぶ本、
道の記憶を辿る測量士、
死の直前に象が向かう象の墓場、
図書館第五分館、
世界を飛び越えるバス、
そして襲来する鼓笛隊。
同作者の作品のどれかで出てきた設定が盛り込まれている。
この作者の作品は、読む人を選ぶ。
そして、追いついている読者だけが分かる。
今作では、三崎亜記の冒険小説としてのワクワク感と、そして独特のダークな設定がうまく合わさっていて一気読みだった。
図書館司書の悠里は日曜日に、かつて幼いころに住んでいた町に向かった。
最終バスで、故郷の実家へ行くはずだったが眠ってしまい終点まで行ってしまった。
バスを降りると、辺りは闇に包まれ、向かった先の道は砂に埋もれていた。
そこへ突然、砂の嵐に襲われる。
突然の事態に理解が追い付かない悠里を、手を伸ばして助けたのはエナと名乗る女性だった。
気が付いてみれば、ここは今までいた世界とは全く異なる「大地の秩序が乱れた世界」だった。
縦横の縮尺が狂った世界では、目に見えるすぐそこにあるものも、実物はまったく手が届かない遠くへ行ってしまう。
この世界で唯一、絶対的な尺度は、他世界から来た渡来人の持つ「ものさし」だった。
元いた世界に帰るため、
消えた人を探すため、
大地に秩序を戻すため、
脅威から皆を守るため、
キャラバンは断絶した世界の壁の向こう側を目指す。 -
シリーズ初のPS2作品となったFFX。だが期待と裏腹に、自由度のまったくない電子紙芝居のような内容にイライラし、何度コントローラーを投げようと思ったことか……。この小説を読みながら、そんなことを思い出した。
主人公の僕が放り込まれたのはバスを乗り過ごすだけで行けるお手軽な異世界。秩序が崩壊したその世界に、ものさしと開けない本を持った僕は救世主として迎えられる。
数々の疑問をむりやり押さえ込み、ようやく辿り着いたエピローグで謎は解けるが、まったく納得はしない。ああ、このためだけに書かれた作品だったのかと脱力した。 -
子供向けっぽく,ターゲット層から外れていたと感じた。
ただ,冒険譚なのでそれなりに面白く読め,エピローグでぐっときた。
日常のような異世界を壮大に描くあたり,まさに三崎亜記作品。 -
測量とか建築にこだわる三崎ワールド全開.これに過去と未来が循環して奇跡のような出会いが繰り返される.飛ぶ本や時空の狭間を超える像,そして何より鍵となるのが30センチのものさしというのにやられちゃいました.
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2019 4/3
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時空も場所も超えたこんな冒険もあるのね。
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図書館
独特な世界観
ものさし
象がポイントかな
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三崎亜記の本は何を書いてもネタバレになってしまう。
なので感想を書くことにすごく迷う。
一言、よかった、だけで良いだろうか。
この本は読まれるべき本だ、と思う。
三崎亜記はつくづく過小評価されている。
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