こちら横浜市港湾局みなと振興課です

  • 文藝春秋 (2018年11月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (328ページ) / ISBN・EAN: 9784163909226

作品紹介・あらすじ

ミステリーの名手・真保裕一の最新刊は、港町・横浜ならではの、出会いと別れの物語。



主人公は横浜市の港湾局みなと振興課で働く船津暁帆。ヨコハマ振興のため、舞い込んでくる大量の仕事に忙殺されている。猫の手でも借りたい状況の中で、配属された新人・城戸坂泰成は、国立大学出身のエリートで、様々な難題をパーフェクトにこなす有能な男だった。

カンボジアからの研修生の失踪事件や、フォトコンテストの応募写真を巡る謎、豪華客船「ダイヤモンド・テレジア号」体験ツアーでの幽霊騒ぎなど、数々のトラブルを暁帆と城戸坂の名コンビが乗り越えていく――。

その過程で、二人は戦前の横浜の暗部を探り出す。「横浜港 大感謝祭」の開催が近づくなか、暁帆&城戸坂が辿りついた真実とは。



山下公園前に浮かぶ氷川丸や、象の鼻パーク、コスモワールドの観覧車、外国人居留地――ヨコハマの歴史的名所に、隠された謎を解き明かせ!

感想・レビュー・書評

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  • この本もオール讀物で連載されていたが、コミハにあったので地元ということもあり再読してみた。
    仕事が忙しく不平不満の船津暁穂の元に超優秀な新人の城戸坂泰成が配属される。この二人を中心とした次々に起きる事件解決のミステリー。これに女性新人市長と仕事丸投げと思われた課長が絡んで来る。何でも屋の港湾局みなと振興課の仕事の幅広さと忙しさに驚く。部署によって違うのだろうか、公務員のイメージが・・?
    何にも出来そうな暁穂が次々と行動を起こし、新人の城戸坂を引っ張って行く。公務員や政治家達との闘いも痛快。
    最後の城戸坂がみなと振興課を選んだ秘密が簡単に解決したのが呆気ない。

  • 役所を舞台にしたトラブルシュートもの。前半のエピソードはテンポよく読めたが後半のメインは長い割には盛り上がりに欠けた感がある。短編集的に作れば結構ファンがつきそうな流行りのジャンル。

  •  真保裕一さんの新刊は、タイトル通り横浜市が舞台。港湾局みなと振興課という部署が実在するのかは知らないが、主要な登場人物は横浜市の職員たち、つまり役人である。役人といえば、「小役人」シリーズと呼ばれた初期の作品群が思い浮かぶ。

     暁帆が働く港湾局みなと振興課に、新人の城戸坂が配属されてきた。この新人が只者ではなく、仕事はできるし語学にも堪能。本庁舎から離れたこの部署に、なぜ彼は配属されたのか? 成り行き上、コンビを組むことになる2人。

     全五章から構成され、連作短編集の体裁を持つ。第一章からカンボジア人研修生の失踪という一大事で始まり、おいおいおいと思ってしまったが、その後の各章の事件は小粒というか人騒がせというか。それはみなと振興課の仕事なのか?

     適当なところで引くということを知らない2人。というより、突っ走る城戸坂と振り回される暁帆という構図か。暁帆も伊達に役所勤務ではない。城戸坂の真っ直ぐさは微笑ましいくらいだが、理想だけでは仕事は回らないことを弁えている。

     読み進むにつれて、この大都市横浜で「何か」が進行していることが仄めかされる。地元財界や政治家が絡み、ジャーナリスト出身の女性市長に対する反乱勢力が蠢く。下っ端の職員に過ぎない2人と市長がしょっちゅう接触していたら、そりゃ噂も立つだろう…。

     真保作品を象徴するような2人の猪突猛進さに突っ込みたくなるが、読み物として興味深い面もある。横浜がここまで発展した影で、払われた過去の犠牲。おおっぴらにしたくない気持ちはわからなくもないが、闇の部分もまた歴史の一部。臭いものに蓋をしてしまうのが、正しいとは思わない。

     そもそも、東京出身の城戸坂が、なぜ横浜市職員になったのか? 彼の目的は、図らずも「何か」に密接に関わっていたのだった。過去の「小役人」シリーズほど重苦しい内容ではないが、現実にありそうで然もありなんというトホホな結末でした。

     横浜市に限らず、黙々と日々の業務をこなす全国の地方自治体職員に、敬意を表したいものである。

  • 港に関するありとあらゆる事案に関わる横浜市役所港湾局振興課。雑事も多く、役所の中でも花形とは言いづらいセクションらしい。そんな中に国立大学新卒の切れ者、城戸坂が配属される。しかも彼は生まれも学校も東京で、いかにも訳ありのようだ。
    課の先輩である暁帆と共に、港がらみのちょっとした事件を次々と解決し、新市長からの評価も急上昇。しかし城戸坂は個人的な事情を調査する目的もあり、このセクションを希望していた。そしてそれは市長と地元選出大物代議士を巻き込む、大きな経済事件の解明へと発展していく。横浜発展の陰に隠れた黒歴史が明らかに…

  • お仕事小説かと思いきや、ミステリーもがっつり入っていた。さらっと読めたけど中々核心に付いた話だった。
    自分にも身近な横浜が舞台で、実際の場所やモノ、人など、横浜に身近な人には想像しやすくて読みやすい。
    でも何となくオチは読めたので星三つ。

  • 市役所を舞台にしたお仕事ミステリ。
    途中までは面白かったが
    終盤がわかりづらく感じた。

    [図書館・初読・7月24日読了]

  • 横浜を舞台に謎を解きつつ、別れと出会いの物語。港湾局みなと振興課・船津と新人・城戸坂が活躍する。
    これも馴染みの街を舞台にしていたので読んでみて…城戸坂が何を調べているのかとか市長が何を調べているのとか、そんな感じで進んでいくけれど、深く入り込めなかったな。登場人物の魅力もかけるし。劇的なものはなかったし。

  • 勉強になったな。
    題名や表紙の雰囲気からは勉強になるとは思わなかったけどね。

  • 読み始めは連作短編集と思いきや、しっかり一本の話でした。
    でも、あんまり捻りのない話で終わる残念。
    前半の小さな事件を解決するシリーズでやったら良かったのに。

  • 広報、施設管理等を業務とするみなと振興課へ配属されたできる新人城戸坂が先輩格の暁帆とともに謎を解きトラブルを解決していく。しかし、この新人は訳あり、彼の動きは市長や大物政治家を巻き込んでの騒動に発展していく…。名コンビの誕生!

  • 横浜の市役所を舞台にしたお仕事ミステリ。なので日常の謎的なものだと思っていたし、実際最初はそうだったのだけ江戸。だんだんと大きな陰謀も見えてきて、思いがけない大事件が。……でもこんな事件って、実際でもありそうでなんだか嫌だなあ。
    できすぎる新人・城戸坂のキャラがまあいいよなあ。嫌味なくできる人なうえに、案外天然(笑)。でも気がある人にとっては確かにたまったもんじゃないなこのキャラは。暁帆とのコンビも絶妙で、ラストにいたっては痛快ですらあります。さて、実際に「市民のために!」と意気込んで働いてくれている人がどれほどいるかは分かりませんが。なんにせよ、誇りを持って仕事をできるというのは素晴らしいことかも。現実にはひどく大変でしょうけどね、お役所仕事って。

  • 【港町・横浜を舞台に、名コンビが大活躍!】ミステリーの名手が、出会いと別れの町・横浜で働く公務員を主人公に、壮大なドラマを紡ぎあげた。読めばヨコハマに行きたくなる!

  • 話がテンポよく進み 読みやすかった

  • <目次>


    <内容>
    横浜市を題材にした作品。最初は外国人研修生の行方不明、写真の募集からの人捜しと、短編的なのかと思えば、主人公の一人、城戸坂くんの親族に関わる話から、横浜市選出の議員や財界の中心人物の不正を洗い出していく話へと展開し、スケールアップした。ただ麻薬密輸の話は、タネを蒔くだけ蒔いて、話が着地しなかったのは残念。こっちの方が話を面白く出来たかも、と感じた。

  • 面白かった。土地取引や利権にかかわる不正をさぐることになる2人の横浜市港湾局職員のお話。途中から時間を忘れて読みました。

  • サクサクと展開が進み、とても読みやすく面白かったです。ただ最終盤の複雑さが序盤〜終盤までとのギャップであり失速してしまった印象を受けました。

  • 市の雑用?課に配属された新人は超有能!しかし彼には何やら目的があって……?
    新人に限らず登場人物が全員有能で、読んでいると不思議な安心感と爽快感を感じました。
    小さな事件を追っていくうちに過去の大きな事件に対面する、王道展開はやはり最高ですね。
    弊社にもこれくらい有能な新人が来てくれないかなーw

  • 普段小説を読まないので比較対象がないのですが
    2018年に書かれたものにしては
    エリート若手男性と、少しおっちょこちょいの先輩女性を中心に、ステレオタイプな描かれ方を古く感じてしまいました。
    男女をすぐ恋愛にこじつけるあたりや、噂好きな主人公の友人女性や、エリートにすぐに惚れる別の若手女性などわかりやすいキャラが登場するあたりが原因か、
    ちょっと集中力が切れてしまいました。

    横浜のことを知りたいと思い選んだので、訪れたことのある地名などが出てくると純粋に嬉しく、楽しめました。

  • はなしの筋はおもしろかったが、いまいちのめり込めなかった。

  • この作家さんにしてはいつもよりソフトタッチの公務員主役の謎解きでした。しかし、私はハードの方が好きです。横浜の魅力や歴史が前面に出てくるので、横浜好きはいいですね。

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著者プロフィール

真保裕一(しんぽ・ゆういち)
1961年東京都生まれ。91年に『連鎖』で江戸川乱歩賞を受賞。96年に『ホワイトアウト』で吉川英治文学新人賞、97年に『奪取』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞長編部門、2006年『灰色の北壁』で新田次郎賞を受賞。他の書著に『アマルフィ』『天使の報酬』『アンダルシア』の「外交官シリーズ」や『デパートへ行こう!』『ローカル線で行こう!』『遊園地に行こう!』『オリンピックへ行こう!』の「行こう!シリーズ」、『ダーク・ブルー』『シークレット・エクスプレス』『真・慶安太平記』などがある。


「2022年 『暗闇のアリア』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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