あなたがひとりで生きていく時に知っておいてほしいこと ひとり暮らしの智恵と技術
- 文藝春秋 (2019年1月11日発売)


- 本 ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163909585
作品紹介・あらすじ
生涯に渡り「自立」の大切さを訴え、不慮の事故で急逝した著者が
最後に我が子にむけて綴った「ひとり暮らし」のバイブル
2000年の『「捨てる!」技術』(宝島社)のミリオンセラーでシンプルライフブームの先駆けとなり、多くの女性に影響を与えてきた辰巳渚さん。
本書は、辰巳さんのご子息が大学に入学し、地方でひとり暮らしを始められるにあたって、
“親から子へと伝えたいひとり暮らしの心構えとノウハウ”をまとめられたもので、
2017年の夏から2018年の春にかけて執筆されました。
ところが、お原稿も完成間近の2018年6月26日、辰巳渚さんは不慮の事故のため、
52歳の若さで帰らぬ人となられました。
まるで、ご自身の運命を予期されていたかのようなタイミングで書かれた本書は、
はからずも、彼女が生涯に渡って訴え続けた「自立すること」や「家事」への想いやノウハウを、遺された息子さんと娘さん、そして多くの次世代の読者に伝える集大成ともいえる遺作となりました。
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はじめに――自立して生きていくあなたに
第1章 はじめの3週間 あなたが生き延びるために必要なこと
◆あなたを支える「食」について
◆心と身体を休められるようにすること
◆身なりを清潔に保つということ
◆健康を保つということ
◆お金を管理するということ
◆安全に暮らすということ
第2章 つぎの3か月 生活に慣れてきたら始めてほしいこと
◆家事のパターンについて
◆時間のパターンについて
◆お金のパターンについて
◆近所付き合いのパターンについて
第3章 これからの6か月 季節や環境に合わせて暮らすということ
◆季節の変化に合わせた部屋のしつらえ
◆冬の家事で注意したいこと
◆日本の季節の行事を楽しむ暮らし
◆生活環境について検討する
最終章 1年経ったら 生活しながら未来に向かって生きていく
あとがき――母・辰巳渚のこと 長男・加藤寅彦
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感想・レビュー・書評
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「ひとり暮らし」をテーマにBOOKOFFオンラインでまとめて買った中の一冊。
辰巳渚という著者は知らなかったが、『「捨てる!」技術』 というベストセラーを書いた人らしい。
お説教じみてもいず、よく考え抜かれた本だと感じた。親が子供に優しく話しかけているような感じがとても良かった。内容も奇をてらったり、押し付けがましかったりもせず、実直な感じだった。
とても共感できた。
著者の「家事とは自分で生きていく力」という信念が伝わってくる著作だった。
気に入ったのでBOOKOFFオンラインで辰巳渚さんの著作をまとめてポチッた。 -
この本は、親元を離れて初めてのひとり暮らしをしている若者に贈りたい本です。
なぜなら、その経験がない方には全く響かない本だからです。
でも、初めてひとり暮らしをし、ひとり暮らしの楽しさも寂しさも同時に知った時、この本はそんなあなたの気持ちに寄り添ってくれます。
ひとり暮らしをする上で、必要な知識の乗っているノウハウ本のようでいて、その語り口はときに厳しくときに優しく、こどもの自立を応援する「母親」そのものです。
あとがきで息子さんが語られていますが、著者の辰巳さんはこの本をほぼ執筆後、不慮の事故で永眠されました。
辰巳さんが息子さんに「本」という形で、最期に伝えた愛情がつまっています。
読み終えて、ちょっと涙ぐんでしまいました。
私はこどもがひとり暮らしをするときには
この本を持たせたいと思います。
困ったり、寂しくなったり、でも親には頼りたくない、そんな複雑な心境なときには、ぜひこの本を開いて欲しいです。
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一人暮らしを始める我が子に向けた本。
最初は、そんなのしってるわ〜当たり前。と、思って読んでいましたが、えっと…主婦歴30年ほどの私ですが、出来ていないのとも多々ありますね〜反省。効率良く手抜きが出来るようになったのかな。
正しい家事の仕方!マニュアルとして、一家に一冊あっても良い本かもしれません。
そして…
あとがきを、著者の息子さんが書かれていて、じんときました。 -
親から子へ伝えるように綴られた「生活の心得」。
もうひとり暮らしのフェイズも終えて夫婦ふたり(子はいない)での生活に馴染んでいる段階だからか、そうそう、そうだよね、と頷きながら読み終えました。
私がひとり暮らしを始めたばかりの大学新入生だった頃に、読めていたらもうちょっとしっかりと着実に生活しようと心がけられたのかもしれない。そう思いながら、でも生意気盛りのあの頃では、親から勧められて読んだとしても「口煩いな~」などと反発して終わったかもしれないとも思います…。
「何が大事か」「何が難しいか」を知ってしまったいま読むとすんなり受け入れられる事実なのかもしれません。
著者はこの稿をほぼ仕上げたのちに事故で急逝されたとのこと。
ひとの命とはいつどうなるか本当にわからない。ご長男の手によるあとがきを読みながら、誰もが明日を知らぬ日々のなか、精一杯に生きていくことの果敢なさと幸せを思いました。 -
自立することは周囲のありがたさや大切さを感じることなのだ
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何かの本で、この本のことを知ったから手のとったような。
ご本人の身に起きたことが衝撃だったのと、まだひとりで生活したことないけれど何か参考になることあるのかな、と。
一人暮らしを始める人向けの導入だったので、最初からあれ?違ったかもと一瞬焦ってしまいました。いつの日か役立つ日が来るだろうという思いと、読みながら、自分は家で親に甘えているんだなと思わされました。
自分でやっている家事はあれど、家の大元の様々な契約や管理は親がやっていることなので、一人暮らしの経験の大切さというのはやってみなければわからないし、やったからこそきちんと経験値となるのだなと思わされた。
初めて一人暮らしをする方は読んでみて損はない内容かなと思います。今の時代、検索すれば大体解決方法など見つかるかとは思いますが、その中には無責任なものがあったり単発?その事象だけの解決方法だと、部屋・生活全体を見通していない回答だと不足のこともあるのでは、、と気になりました。
後書きは息子さん。そこで語られているように、この本は、独り立ちする人へ気持ちが込められて書かれているように思えます。その優しさ、背中を押してくれるような気持ちになれるというのは、この本だからこそ触れられるものじゃないかなと思います。 -
一人暮らし始める人向け。
家事をすることで、
自分の気持ちを落ち着かせることは
すごい分かるなーって思いながら読みました。
『家事は「今ここに生きている自分」をしっかりと受け止める作業。それで、立ち直るための力を少しずつ蓄える。』
辛い時こそ、家事するべし! -
ひとりで暮らすということ、自立するということを丁寧に書いている。
出版された経緯を読むと非常に思いの強い本に思える。
巻末の解説を読むと胸が痛い。
著者プロフィール
辰巳渚の作品





