まつらひ

著者 :
  • 文藝春秋
3.00
  • (2)
  • (5)
  • (18)
  • (3)
  • (3)
本棚登録 : 112
レビュー : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163909592

作品紹介・あらすじ

『ダブル・ファンタジー』『ミルク・アンド・ハニー』……。次々に問題作に挑んできた恋愛と官能小説の第一人者が、多様な〝性〟を描きつくす!「夜明け前」――長野県御代田町の農園に嫁いだ舞桜子は、伝統の〈龍神まつり〉が近づくたび、夫と激しくもつれ合う艶夢を見る。龍伝説の裏に隠された忌まわしい秘密とは……。「約束の神」――ピアノ教師の友晴はかつて、幼なじみの剣児を〈神〉と崇め、永遠の約束を交わした。人気歌手となった彼と故郷・岩手県黒石町の裸祭〈蘇民祭〉に参加するが……。「分かつまで」――写真家の秋実は、ふたまわり年上のライター穂村と、福島県の〈相馬野馬追〉を撮影に訪れた。父親のような男しか愛せない彼女はやがて、穂村の秘密を知り……。ほか三篇を収録。〈祭〉と〈日常〉、ハレとケの裂け目をめぐる、六つの禁断の物語!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • 村山さん やはり大好きだ^^

  • 全国各地のさまざまな祭りを物語のキーにした短編集だ。
    どの短編も性愛が前面に押し出されて語られており、どこかざらついた印象を残す。

    露悪的、というのか、あえて薄気味悪い部分や歪な関係を押し出すように語っていて、不快さを意識させる短編が多かった。

  • まつりにまつわる6編の話。
    村山由佳にしては、パンチがいまひとつかな~

  • さすが村山由佳。
    エロいだけではない。
    「夜明け前」で農村の闇を暴き、「約束の神」でカリスマミュージシャンの夭折の謎を解き、「ANNIVERSARY 」でパラレルワールドを廻る女性を描き、「柔らかな迷路」で離別した夫婦の再会を綴る。
    最後の「分かつまで」は年の差のある恋人たちの擦れ違いと寄り添いが秀逸。

  • 各地の祭と性の交差する夜の物語。
    anniversaryが異色で面白かった。
    [図書館・初読・4月6日読了]

  • 初出 2014〜15年「別冊文藝春秋」、2016〜19年「オール讀物」の6短編

    タイトルは「祀らふ」の連用形の名詞化。
    色々な女性の生々しいまでの生き方を描こうとしている。

    長野で農家を嗣いだ夫が無精子症で跡継ぎを得るために、義母、義兄がぐるになって、妻を騙して義兄の子を産ませ、次に男の子も産ませようとしていることを、龍神まつりの夜に妻が知る衝撃。けっこうぞっとする。

    乳がんの手術後、浅草ほおずき市で、夫と娘を残して34歳の妻は、世界に飽きて異世界に行きたいと願った8歳の自分に戻ってしまう。必死に同じ人生をたどろうとするが僅かに違う人生を生きて、また同じことが起きる。
    唯一毛色の違う作品。

    すれちがいの離婚を後悔している妻が、故郷の柳川の白秋祭に戻り、仕事で来ていた元夫と出会ってよりを戻す。

    野沢温泉のイケメン役場職員に嫁いだが、夫が脳梗塞で半身麻痺となり、自身も流産した妻が、道祖神祭の主役年齢で帰ってきた義弟を、夜通し見守る。

    若くして亡くなったミュージシャンの死について、彼の友人から、直前に参加した故郷南部の蘇民祭のもようをライターが聞き出す。二人の関係の異様さが祭の激しさに浮かび上がる。短編と言うより中編。

    震災から復興した相馬野馬追のの取材に来た女性カメラマンと老境のライターが結ばれる。中学生の時に実父によって妊娠させられた生い立ちも理解され、余命が5年かもしてないライターと一緒に生きる決心をする。震災で傷ついた馬の話もあって、一番感動的なストーリー。

  • 平成31年3月10日読了

  • レタス農家に嫁いだ嫁が見た夢。「夜明け前」
    何度も人生を往復する「ANNIVERSARY 」
    カメラマンの夫と離婚し柳川で再会する「柔らかな迷路」
    イケメンの夫に嫁いだが夫が脳梗塞で半身不随になる
    「水底の華」
    クズケンと呼ばれたシンガーソングライターの死亡の秘密「約束の神」
    相馬の野馬追が舞台「分かつまで」

  • 村山由佳さんが各地の祭事をテーマにして書いた短編集。
    おもしろかった。エロいのかと思ってたけどそこまででもなかったですね。
    豊富な語彙で筆が踊る祭りの描写は圧巻。躍動感、臨場感、高揚感、その他もろもろ、まるごと祭りの真ん中にいるかのように読ませてくれます。

    長野県御代田町の龍神まつり「夜明け前」と、浅草寺ほおずき市「ANNIVERSARY」が妖しくて不穏でよかった。
    男児を産ませるために義弟に犯されつづけた舞桜子。
    退屈な日常に惓んでした儀式のせいで人生をリセットされたサチ。
    祭りの狂酔と熱気にのまれて、彼女たちと共に私までどこかに連れてかれてしまうような、そんな錯覚に陥る不思議な読み心地の話でした。

  • 内容紹介
    『ダブル・ファンタジー』『ミルク・アンド・ハニー』……。次々に問題作に挑んできた恋愛と官能小説の第一人者が、多様な〝性〟を描きつくす!

    「夜明け前」――長野県御代田町の農園に嫁いだ舞桜子は、伝統の〈龍神まつり〉が近づくたび、夫と激しくもつれ合う艶夢を見る。龍伝説の裏に隠された忌まわしい秘密とは……。
    「約束の神」――ピアノ教師の友晴はかつて、幼なじみの剣児を〈神〉と崇め、永遠の約束を交わした。人気歌手となった彼と故郷・岩手県黒石町の裸祭〈蘇民祭〉に参加するが……。
    「分かつまで」――写真家の秋実は、ふたまわり年上のライター穂村と、福島県の〈相馬野馬追〉を撮影に訪れた。父親のような男しか愛せない彼女はやがて、穂村の秘密を知り……。

    ほか三篇を収録。〈祭〉と〈日常〉、ハレとケの裂け目をめぐる、六つの禁断の物語!

    内容(「BOOK」データベースより)
    夏祭りが近づくたび、艶夢のなかで激しく乱れる舞桜子。どれだけ過去から逃れても、年の離れた男しか愛せない秋実。夫との夜がなくなって以来、熾火のような欲求を抱え続ける小夜子…。神々を祭らふ夜。男と女は、人の世の裂け目を踏みはずす―恋愛と官能の第一人者が多様な“性”を描き尽くす!六つの禁断の物語!

全14件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

村山由佳(むらやま ゆか)
1964年7月10日生まれ、立教大学文学部日本文学科卒業。不動産会社、塾講師などの勤務を経て作家となる。
1991年 『いのちのうた』でデビュー。1991年『もう一度デジャ・ヴ』で第1回ジャンプ小説・ノンフィクション大賞佳作、1993年『春妃〜デッサン』(『天使の卵-エンジェルス・エッグ』に改題)で第6回小説すばる新人賞、2003年『星々の舟』で第129回直木三十五賞、2009年『ダブル・ファンタジー』で第4回中央公論文芸賞、第16回島清恋愛文学賞、第22回柴田錬三郎賞をそれぞれ受賞している。ほか、代表作として『おいしいコーヒーのいれ方』シリーズがある。

まつらひのその他の作品

まつらひ (文春e-book) Kindle版 まつらひ (文春e-book) 村山由佳

村山由佳の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

ツイートする