あなたのためなら 藍千堂菓子噺

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 203
感想 : 37
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  • Amazon.co.jp ・本 (317ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163909608

作品紹介・あらすじ

「命さえ惜しくない愛に巡りあったとき人は――」おっとりした菓子職人の晴太郎と、商才に長けたしっかりもの幸次郎の兄弟は、年老いた茂市に手伝ってもらいながら、江戸の菓子司「藍千堂」を営んでいる。「菓子」一筋だった晴太郎が、佐菜に恋をして結婚。男所帯の藍千堂に、佐菜とその娘のさちが加わったことで、暮らし向きは華やかになった。人気シリーズ第3弾となる本作のテーマは、「命がけの愛」いとこのお糸の縁談が発端となり、彼女の実家「百瀬屋」が窮地におちいる。命をかけて愛する相手に出会ったがゆえに、絶望の淵に突き落とされた人々を、晴太郎兄弟は、和菓子で笑顔にできるのか。江戸菓子の魅力と、人情あふれる物語がたっぷりと詰まった時代小説短編集です。

感想・レビュー・書評

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  • シリーズ第三弾。

    お糸ちゃんが気の毒すぎる。
    ここまでハードモードにしなくても…とつい思ってしまった。
    でもだからこそ、お糸の強さが際立つ。

    おさちの父様呼びにはきゅんとした。
    茂市っちゃんの昔語りは、ほろりと来た。

    「遣らずの雨」っていう言葉はいいな。

  • 藍千堂菓子噺シリーズ第三弾。
    晴太郎と佐菜の結婚に伴って、晴太郎の娘となったおさちと晴太郎との親子としての関わり合い、探り合いが微笑ましい。
    百瀬屋のお糸に縁談話が持ち上がるが、縁談相手は実は引き込み盗賊の一味だった。お糸のピンチに晴太郎、幸次郎の兄弟が立ち上がる。
    非常に暖かな人たちがいて、読んでいて、つい入れ込んでしまう。不思議な魅力いっぱいの世界観です。

  • 今回は切ない話が多かった。゚(゚´Д`゚)゚。
    お糸に早く幸せになって欲しい…

    そして茂市!兄弟を暖かく支えてくれる茂市の過去
    にグッときました(>_<)

    今作はホント良かった\(//∇//)

  • シリーズ内で、今までで1番好きです。
    彦三郎さん…あんたって人は…

    『狐の嫁入り』でほろりと涙。
    『通り雨』の茂市っつぁんも切なくて。

    お糸ちゃん、いい女ですね。
    たまらないです。


    あと兄夫婦が可愛すぎます。
    次はお糸ちゃん奮闘記でしょうか…楽しみです。

  • 藍千堂の皆が大好きだーっ!(*>∀<*)切ない、ほろ苦い、心に沁みる…そんな噺(*´∇`*)装丁も大好き!久しぶりに読み終わるのが勿体無く感じた(^^)幸次郎とお糸ちゃんとの決意をそれぞれ応援したい!そして行く行くは…o(*≧∀≦)ノ♪

  • タイトルが雨シリーズ。

    遣らずの雨 ステップファミリーなお話。
    袖笠雨 若夫婦の喧嘩のお話。
    狐の嫁入り お糸さんと許嫁のお話。
    通り雨 茂市の過去のお話。
    逆さ虹 狐の嫁入りの続きのお話。

    狐の嫁入り、泣きました。藤原義孝の歌、私も大好きです。
    後、通り雨もいい話でした。藍千堂で晴太郎が主人っぽいの何度説明されてもいまいち分からなかったんですけど、ようやく納得出来ました。

  • おさちはお糸さんに言われたことを覚えているの。もし何か友達にしてあげたいな、と思ったら、花を摘んであげればいいって。

  • 藍千堂めぐる江戸人情の絡みが、回を重ねるごと面白くこれからの続きがまた楽しみです。身内のいなかった茂市っぁんの藍千堂皆んなを身内と思う嬉しさにジンワリ、そして幸次郎のお糸を思う気持ちが強がっているからまた切ないですね。
    今日はどんなお菓子を買おうかなぁと思います。

  • 晴太郎に惚れました。

  • 藍千堂菓子噺シリーズ第3弾。
    本作のテーマは「命がけの愛」らしい。

    それはちょっと言いすぎかなとは思うけど、どの話もそれぞれの大切な人に対する思いが溢れている。
    タイトルの「あなたのためなら」というのも良い。

    お糸と幸次郎の今後も気になる終わり方ではあるが、個人的には彦三郎とお糸が「百瀬屋」を作っていく過程を読んでみたかった。

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著者プロフィール

作家

「2022年 『鯖猫長屋ふしぎ草紙(十) 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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