- Amazon.co.jp ・本 (245ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163909714
作品紹介・あらすじ
自らの「家」について語ることは、「人生」そのものを語ることだ。あなたはどんな家に住んできましたか――?作家、詩人、医師、研究者、音楽家、レーシングドライバー……彼らはなぜあらゆる境界を乗り越え続けられるのか。道なき曠野を切り拓いてきた17人が家の来歴を通して語る、生き方の極意。「彼らは自身を取り巻く境界や、そうあるべきとされる社会の常識を軽やかに乗り越え、ときには徒手空拳で新たな町や国に飛び出していきます。その姿の一つひとつは、どんな時代にもある生きづらさや閉塞感を突破するヒントにもなるはずです。」(まえがきより)●水俣で 石牟礼道子(作家) 魂のひっとんだ子●物語が生まれるとき 角野栄子(児童文学作家) 玄関を飛び出して 東山彰良(作家) いつか祖父のように●新宿に流れ着いて リービ英雄(作家) 日本語を書く部屋 佐々木美智子(新宿ゴールデン街バーのママ) 屋台を引いた日々●アメリカから日本へ マーティ・フリードマン(ミュージシャン) 輝いていたJポップ アーサー・ビナード(詩人、エッセイスト) 日本語に導かれて●人生の原点 ベニシア・スタンリー・スミス(ハーブ研究家) 京都の古民家 高中正義(ミュージシャン) 雀荘とバハマ 鷺巣詩郎(作編曲家) 父のスタジオで●ヨーロッパへ 田中未知(作曲家) ここが約束の地 原田哲也(元オートバイレーサー) モナコの海の見える家 井原慶子(レーシングドライバー) セナが住んでいた部屋●崩壊する国で 金平茂紀(キャスター) テレビの力を信じたい 中村哲(医師、ペシャワール会現地代表) 蝶を追いかけて●科学のフロンティア 江崎玲於奈(物理学者) エジソンになりたい 利根川進(生物学者) 研究者の本来の姿
感想・レビュー・書評
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作家、研究者、ミュージシャン・・・様々な人たちが暮らしてきた住居の記憶と、そこからつながる人生について語られた内容が17人分、まとめられている。
すごい人生だな、と感心するほかないような生き方をしてきた人ばかりで、引き込まれる。
凶弾に斃れた中村哲さんが語っている回もあり、こんな生き方をしてきた人なんだな、と改めて感じた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
この家があったから
こんな人生になってきた
というよりも
こんな人生を送ってきたから
この家は
こんな意味があったのだ
に読み取れました
どの「人」にも
いえることだけれど
「逆境」とか「マイナス」を
きちんととらえて
それを「好機」、「チャンス」に
変えてしまう
その着想、エネルギーに圧倒されてしまう
稲泉さんの
聞き取り方が素晴らしい -
NHK「猫のしっぽ カエルの手」のベニシア・スタンリー・スミスさんや中村哲さんのインタビューに惹かれて手に取りました。全く知らない分野(レーシングドライバー)などの人たちの生活も知れて、とても面白かった。
読み進めていくと、まるで彼らの近所に自分も住んでいて、当時の様子を本人たちから聞いているような気分になる。家や生活を振り返ることで、今の自分がなぜ生業としていることに興味を持つのか、思考の原点を知る機会にもなると思った。
また、著者はインタビューする対象を“越境”というキーワードで選定している。困難な状況にもチャレンジしていく逞しさの精神がどのような環境で養われてきたのかも知ることが出来る一冊。 -
本書のもとになったのは『週刊文春』で連載されていた「新・家の履歴書」。目の前にあった境界を飛び越え続け、困難な人生を切り拓き、社会にとって新たな価値を作りだしていった17人に、住んでいた家についてインタビューをしています。語られる家々は生まれ故郷や20代の頃に過ごした場所など様々です。
あなたはどんな家に住んできましたか—? -
2020年12月27日読了
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どんなすごい家に住んでいるのか気になって、読んでみた。
17人の中に気になっている人、ファンなどなら楽しめるかも。
私はあまり楽しめなかった。 -
280