あの子はもういない

  • 文藝春秋 (2019年2月8日発売)
3.37
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Amazon.co.jp ・本 (424ページ) / ISBN・EAN: 9784163909752

作品紹介・あらすじ

噴出する激情、容赦ない暴力、異形のディテール。

これぞ韓流“激辛”サスペンスの真骨頂だ。――千街晶之(ミステリ評論家)





韓国発の弩級エンタメ「K(Korean)スリラー」が日本上陸!



――少女の生活のすべては、無数のカメラに監視されていた。



離れて暮らす高校生の妹が、突然姿を消した。それも、同級生の少年が不審な死を遂げたのと同時に。それを殺人事件と見た警察は、妹を重要参考人として追いはじめた。妹の身に一体何が起きたのか。その足跡を追うべく、私は妹の家を訪れた。



母の死を機に離れ離れになって以来、そこは妹が父と二人で生活している家……のはずだった。だが、クローゼットに仕舞われているのは、高校生が着るには小さすぎる服ばかり。しかも、父が暮らしていた形跡がどこにもない。この家はなにかがおかしい……。そんな違和感の中で、私は見つけてしまった。居間や勉強部屋、さらにはバスルームにまで、家中に取り付けられている無数の監視カメラを――。



誰にも予測できない物語は、ノンストップで衝撃のラストへと一気に駆け抜ける。息もつかせぬ韓国スリラーがここに誕生した。

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

緊迫感あふれるサスペンスが展開される物語は、主人公の妹の失踪を巡る謎を追う中で、多くの驚きと緊張感を生み出します。韓国文学ならではの独特な雰囲気と、予測不可能な展開が魅力的で、読者を一気に引き込む力を...

感想・レビュー・書評

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  • 韓国の変態はレヴェルが違いました…
    一人だけ笑える変態、ヌーディストがいますが、それも後半笑えなくって来ます。
    とにかく始めに言いたい事は、元気のある時に読んで下さい。
    以前『blue』と言う虐待をテーマにした本を読んでやられた事がありましたが、それ以上です。

    主人公ソンイは刑務官を目指す受験生。ですが彼女は過去のトラウマから人前に立つと極度の緊張で倒れてしまう程のパニックを起こしてしまいます。このせいで試験当日も倒れてしまうのですが、この時の妄想のぶっ飛び具合に驚いたものの、後にトラウマの原因を読むとこうなるのも納得。
    試験が駄目になったと落ち込む彼女ですが、事態は思わぬ方向へ。面接官の一人、強行犯係の刑事ギョンヒに、あなたの妹を探している、居場所を知らないかと尋ねられます。年の離れた妹のチャンイとは家庭の事情により高校生の時に分かれて以来連絡先も知りません。
    そんな妹が少年が殺された事件の重要参考人だと知ったソンイは、妹を探す事を決意し逃げ続けていた過去と戦う事になるのです。

    このソンイの両親が目も当てられません。
    元銀幕のスターだった二人は落ち目になったにも関わらず、プライドだけは高くて娘たちの事なんか眼中になく自分たちの事ばかり考え、ソンイとチャンイはこの最悪な両親のせいで不遇の幼少期を過ごし盛大な被害者となってしまうのです。

    身体的な虐待もきついのですが、精神的な虐待も相当きつい。
    しかも当の父親は頭がおかしくなっていて全裸で小学生と戯れる始末。
    全裸でキャッキャしてる場合じゃないですよ、貴方!!

    単独で捜査を続ける中でソンイは被害者少年であるユンジェの父親のソンへと出会います。凄い出会いの仕方でびっくりしましたが、彼もユンジェの死因を独自に調べているとの事でソンイと協力態勢をとる事に。
    勿論ギョンヒにバレて警告を何度も受けますが、韓国サスペンスあるある(日本でもよくありますが)の警察は当てにならないのよ!状態で突っ走る2人。

    第二の変態の攻撃を潜り抜けてソンイは妹が住んでいたと思われるマンションの一室にたどり着くのですが、そこで見た光景は信じられないものでした。
    発見された妹の日記が度々作中で出て来るのですが、これが異様に怖い。
    彼女の苦しみが伝わるのもそうなのですが出るタイミングが良いのと、途中で押されている先生のものらしきハンコが妹の心境とかなりミスマッチで韓国らしいハンコのデザインも相まってどこかホラーじみてます。

    謎も深まるばかりですし後半から色々な変態達の目線が入るので、先がどうなるのか全く予想できず揺さぶられ続け読むのを止められません。
    韓国のネット社会の闇がまざまざと突き付けられ、やがて出て来るキングオブ変態の気持ちの悪い語りに背筋が寒くなり早くこの闇から抜け出したくて朝までページを捲り続ける事態に。
    (前の日の夕方に気絶してしまい5時間も寝てしまって寝れなかっただけとも言いますが)
    このキングオブ変態ですね、本当に気持ち悪いのと、何より腹が立ってくるので全然笑えません。笑える変態は大好きですがこういう輩は漏れなく島流しにして欲しい。そして笑えない変態アイランドで変態同士キャッキャしといて欲しい。

    自身のトラウマと戦う事にもなるソンイですが、悩み立ち向かい成長もしていくと同時に当時は理解してあげられなかった妹の苦しみや、罪悪感に苦しむ事にもなります。
    韓国版のタイトルは恐らくこの辺りから『姉妹』と名付けられたのだと思いますが個人的には邦題の『あの子はもういない』の方がより深みが出て良いと感じました。
    そして地味に有難いのは巻頭の登場人物紹介。
    話が色々と飛んだりしますので途中でややこしくなって来ます。そんな時にさっと見返せるので非常に重宝しました。

    それにしてもこれが処女作とは凄い力量の作家さんです。
    後半ちょっとごちゃごちゃする所もありますが伏線も回収されていくし、最後まで飽きさせない展開で薄い本ではないのに一気に読み終えました。
    本作も言えない事が多いのですが、姉が妹に教えたとある合図の意味が分かった時は切なさすぎてそういう事だったのか…と明るくなってきた窓の外を眺めて呟いてしまいました。
    これが最後にも生きてくるので憎い演出です。

    ラストのシーンも非常にドラマティックで個人的には大好きでした。最後にギョンヒの取った行動の意味は何なのか。完全に読者に委ねられましたが恐らくこうなんだろうと予想を付けています。
    他の方がどう思ったのか気になる所ですが一先ずこの行動については伏せておきます。

    韓国ならではの残虐シーンが本当に残虐なので苦手な方にはきついかも知れませんが、キングオブ変態がえらい目に合う場面はいいぞもっとやれと笑ってしまいました。
    この辺のグロ描写とお子様がひどい目に合うのが物語なら大丈夫という方はホラーミステリーとして良く出来ていますので読まれてみてはいかがでしょうか。

    さて再び魔界に戻ろうと思いますが、巻頭の作品紹介にとんでもない事がネタバレしてありショックのあまり読むのを中断しています。しかしいつぞやの感想にも書いたようにあまり間を空けると忘れそうなので意を決して読もうと思います。

    ショックのあまり全裸になりそう。(ソンイの父親と一緒にキャッキャしときます)

    • きたごやたろうさん
      「いいね」ありがとうございます。

      また体力いる系ですね笑!
      「いいね」ありがとうございます。

      また体力いる系ですね笑!
      2025/06/11
    • yukimisakeさん
      きたごやさん、体力と気力のいる本が大好きなんです笑
      きたごやさん、体力と気力のいる本が大好きなんです笑
      2025/06/12
    • きたごやたろうさん
      yukimizakeさんへ

      おお!
      同志よ!!
      yukimizakeさんへ

      おお!
      同志よ!!
      2025/06/12
  • 後味が悪すぎる
    ラストまではなかなか面白く興味深いが、すさまじい暴虐について行けない

  • サスペンスものは特に好まないけど、韓国文学に触れるが2019年の目標なので手にとってみた。どの小説にも言えることなんだけど、終わりに近づいていくと突然スピードアップして雑にまとめちゃう感じがこの作品にもあってちょっと残念 途中まで良いハラハラ感が楽しかっただけに釈然としない結末………

  • 「あの子はもういない」イ・ドゥオン著 小西直子訳|日刊ゲンダイDIGITAL
    https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/book/247720

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    噴出する激情、容赦ない暴力、異形のディテール。
    これぞ韓流“激辛”サスペンスの真骨頂だ。――千街晶之(ミステリ評論家)
    韓国発の弩級エンタメ「K(Korean)スリラー」が日本上陸!
    ――少女の生活のすべては、無数のカメラに監視されていた。
    離れて暮らす高校生の妹が、突然姿を消した。それも、同級生の少年が不審な死を遂げたのと同時に。それを殺人事件と見た警察は、妹を重要参考人として追いはじめた。妹の身に一体何が起きたのか。その足跡を追うべく、私は妹の家を訪れた。
    母の死を機に離れ離れになって以来、そこは妹が父と二人で生活している家……のはずだった。だが、クローゼットに仕舞われているのは、高校生が着るには小さすぎる服ばかり。しかも、父が暮らしていた形跡がどこにもない。この家はなにかがおかしい……。そんな違和感の中で、私は見つけてしまった。居間や勉強部屋、さらにはバスルームにまで、家中に取り付けられている無数の監視カメラを――。
    誰にも予測できない物語は、ノンストップで衝撃のラストへと一気に駆け抜ける。息もつかせぬ韓国スリラーがここに誕生した。
    https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163909752

  • 日本や欧米とはまた違った面白さのある作品。一人の少女に関わる大人たち。暴力と復讐。予測のつかない展開でラストまで一気読み。

  • 3.1 韓国映画みたいに後半描写がなかなか痛い。謎解きはスッキリとはいかず、なかなかドロドロした展開。人と人がつながっていくために何が大切かを問いかける。

  • 最高に良かった!
    ちょっと詰め込みす感はあったけど、謎が一つ解決すれば更に謎が増えていく面白さ、不気味さはたまらんものがある。
    久しぶりにスッキリと短時間で読み終えられた

  • 読み応えがあり、面白かったが、主人公が暴力に慣れていなければできないようなことを唐突にやってのけるなど、リアリティが感じられない部分もあった。が、なんとなく迫力のある物語ではあり、エンタメとしては楽しめた。

  • 行方不明になったチャンイを軸に物語が動く韓国の長編ミステリ。様々な登場人物の視点が描かれるから事件を色んな方向から楽しめる。犯人も被害者もそれぞれの思惑で動いてそれが一つの事件になる。登場人物みんな、人生を上手く生きてない。

  • 個人的に今まで読んできた小説の中で1番胸糞悪いかもしれない。常識、理性が桁違いに外れていて、エゴや欲望が先行しているようだった。
    原題がたぶん韓国語で「姉妹」だが、邦題の方が内容に適していると思う。

  • 韓国ならではな強引かつ血縁ドロドロ

  • 全体に浅かったような気がする。
    一人一人の気持ちの感じが。深みがなかったような。

  • 初読

    初の韓国ミステリー

    出だしは引き込まれるのだけど
    最終的には少しとっ散らかってしまった印象。
    ミステリーとしては、そんな感じなのだけど
    冒頭の刑務官の面接の妄想から、
    全編に至るまで女ということ、女として生きる上で
    他者から暴力的に押し付けられる何か、
    が描かれていて、韓国文学の「今」を感じた。

    姉妹が感動の再会!にならないのも
    物語のカタルシスとしては物足りないのだけど、
    でもそうだよねぇ…

    暴力のシーンがガチで激しいのでシンドイけど
    ソンイも鍵屋の息子の首に血が出るまで噛み付いてるし
    私もいざという時はここまでやれんといけないのか…
    と思ったり思わなかったり。

  • じっくり読めばもっと良かったかも
    誰も上手く生きていない

  • 暴力とむきだしのエゴに充ち満ちた韓国のスリラー小説。とにかく全登場人物が色々な意味で我が強い。
    良きも悪しきも自分の信念、そして欲望のまま行動する事にためらいなく、抑制?周りの目?なにそれ私がやりたいようにする!意見も文句もどうでもいい!!という精神構造の持ち主しかいない世界というのが、なかなかに新鮮だった。
    そしてどのあたりがスリラーなのか、最後まで読んでもよく分からない。ミステリーではあると思うが。

  • ユ・ソンイは刑事から妹と連絡を連絡を取りたいと言われた。しかし、彼女はもう長い事妹と連絡を取っていなかった。というより、思い出しもしなかった。落ちぶれた俳優の両親は自分たちのことばかりで、彼女たちをかまってくれなかった。そしてある出来事でソンイは両親や妹からだめな姉とみられて、だんだんと居づらくなって、最後には家をでることになった。そしてそれから妹とは会っていない。妹は父親と暮らしているはずだった。しかし刑事は連絡が取れないという。それだけでなく、危険がせまっているとも…。妹を探すソンイ。そして少しずつ明らかになる出来事とは。韓国発のミステリー。なかなか面白かった。

  • うーん、物語として面白くはあるし、様々なやり方で子どもを搾取することというしんどいけれど考えなければいけないテーマも良かったのだけど、私には盛り込み過ぎに感じられた。
    どのキャラクターも半端だった気がする。
    最後に刑事が木の根元で見つけたものが、読み返しても見つけられなかったんだけど何だったんだろうか…。

  • 2月26日のアトロク韓国文学特集でダイジェストで紹介されていたもの。紹介する会話の中で「豚がすごい」というワードが気になって読み始めた。

    「K(Korean)スリラー」という売り出し。原題は「시스터」(シスター=姉妹)。
    ストーリーがまず面白かったし、テンポもよく続きが気になり、普段は空いた時間に読み進めるところを読書の時間をちゃんと作って読んだ。

    ただ、その割には登場人物の背景に感情移入するところはほとんどなく、純粋に1本のドラマを見ているような感覚だった。

    映画化したらいいのにな。

  • ミステリ。
    『本の雑誌』2019.4にて。

  • 愛も暴力も激しいなあ。
    ラブシーン、美しかった。

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