おまえの罪を自白しろ

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 394
感想 : 60
  • Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163910048

作品紹介・あらすじ

総理がらみの疑惑の渦中にある代議士の孫が誘拐された!犯人の要求は前代未聞――「罪の自白」。政界に激震が広がる中、代議士と家族の戦いが始まる!「総理の友人に便宜を払うため、国交省や県に圧力をかけたのではないか」衆議院議員の宇田清治郎は、こんな疑惑を糾弾され、連日、メディアに追われていた。その最中、三歳になる孫娘が誘拐された。「記者会見を開いて、おまえの罪を自白しろ。今まで政治家として犯してきたすべての罪を、だ」犯人が提示したタイムリミットは翌日の午後五時。動機は宇田清治郎への怨恨か。それとも、総理の罪を暴くことにあるのか。警察は、思い当たる過去の罪を事前に打ち明けてくれ、と宇田を説得する。保身のための駆け引きに長けた「官邸サイド」と対峙するのは、宇田家・次男の晄司。宇田一族、総理官邸、警察組織――。三者の思惑が入り乱れる中、刻々とタイムリミットが迫る。晄司たち家族の戦いが始まる!政治家一族の身内が誘拐されるという、現実的に起こりうる危機を、圧倒的な迫力で描き出すサスペンス大作!

感想・レビュー・書評

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  • 代議士の孫が誘拐される。犯人から、身代金ではなく罪を告白しろと要求される。罪を告白するのか、その時総理はどう動くのか、政治的な駆け引き、そして、孫は無事に戻るのか。代議士の次男の晄司が奮闘する。
    保身のために動く人たち、政治家の皆さんを面白く書いていましたね。終わりの方で、晄司が大きく成長したのねと、誘拐のことまで解決してしまうなんて少々描きすぎな感じがしますが。私的にはもう少し内容にググッとくるものがあったらなあと、あんまり印象的なことはなかったので。

  • 誘拐事件から政治家の忖度を暴く物語。

    与党政治家の宇田清治郎の孫が誘拐され、今までの罪を自白しろと要求される。

    国会は、埼玉県の橋建設で総理への忖度があったのではないかと追及され、その渦中に宇田がいた。

    孫の命か、政治生命か、天秤にかけつつ、百戦錬磨の政治家との丁丁発止の攻防が繰り広げられる。

    はたして犯人の本当の狙いは?

    モリカケ問題が題材。

    政治色が強くて、それはそれで駆け引きの面白さがあったのですが、肝心の誘拐事件の真相がちょっと納得いかず。

    なぜ宇田の息子は、犯人の秘密を知り得たのか、謎。

  • 一筋縄ではいかない政治家一家と、自らの保身しかない政治家たち。
    彼らの駆け引きや葛藤ぶりが、おもしろい。
    シリアスなサスペンスというより、コミカルなタッチで、エンタメ色が強め。
    政界を舞台にした、ドタバタ劇。

    政治生命と孫娘の命。
    どこまで正直に話すのかの見極めが難しく、落としどころがどうなるか、興味を引く。

    身代金目的の誘拐と違い、犯人が姿を現さない犯行形態も特殊。
    どう犯人を見つけだすのか、警察側の捜査もおもしろかった。

    凡庸だった次男・晄司の変身ぶりと、犯人の正体は、やや唐突。

  • 孫が誘拐された!!!
    そして要求されたのが、罪の自白。何を自白させたいのか、どういう目的があるのか。
    身内も気になるが自分の身の振り方も気になる。
    時間制限がありどうしようか、と悩むのはこっちもハラハラするもんだ。

  • もっとミステリー性があるのかと思ったけど、
    政治の社会の話ですね。
    政治家、駆け引きがうまくなければ続けてはいけないんだと思いました。

  • 真保裕一さんへの期待値はとても高い。何年経っても高いまんまです。
    既に昔のきらめきは戻ってこないのかもしれないと思いながら、ホワイトアウトや奪取の事が忘れられず、夢よもう一度と思ってしまいます。
    流石に過去の大名作には及ばないものの、一癖ある佳作として楽しめました。
    幼い子供と、政治的な立場を人質に、顔の見えない犯人が脅迫を企てます。親、祖父、叔父としての幼子を愛する心、子供の命より政治的な安定を重視しようとする政治家たちの心、疑心暗鬼の中、威信をかけて犯人逮捕しようとする警察。罪の自白の内容とは一体何なのか・・・。
    頭飛びぬけたヒーロー的な主人公が誰なのか、最初から分かっている訳ではないので、政争をテーマにした群像劇になるのかなと思って読んでいました。途中から有る人物が頭角を現していき、そこから一気に面白い展開になっていきますので、前半は少し我慢です。
    結末は賛否両論あるかと思いますが、読後感は満足と言ってもいいと思います。

  • 変わり種の誘拐ミステリ。冒頭に登場する犯人はその後終盤まで姿を現さず、誘拐ミステリの読みどころであるはずの身代金の受け渡しもない。宇田の自白を待つだけの犯人の意図はどこにあるのか、という謎で展開していく。

    自白するべき罪が何の件を指すのかわからないため、宇田家、警察、それぞれが様々な憶測をめぐらすことになる。そこへ、疑惑の官邸と政治家たちが織りなす虚々実々の駆け引きが絡み、社会派サスペンスとして厚みのあるストーリーが描かれるのだが、若干くどさが勝っているのでエンタメ色が濃い。久々の真保作品なのだが、以前はこんなに湿っぽいドラマじゃなかったように記憶してるので、そのギャップに苦労したかも。

    異色の誘拐ミステリながら、終盤でミステリとしてしっかりオチをつけてくるのは巧いと思う。映像化向きの話ですねー。

  • 作家さんは言いたいことを表現できていいなぁ
    おもしろかった

  • 兄が犯人かと勝手に予想して読んでたら、外れた。
    最後の方は急転直下であったが、内容が薄くなってしまった。犯人らの背景事情があっても良かった。

  • 女児誘拐事件が発生,犯人の要求は有力政治家である祖父の汚職告白であった…。息詰まる警察の捜査,めまぐるしい政治的駆け引きの末,明らかになた真実は…。女児誘拐という凶悪犯罪,総理まで引っ張り出し政治がらみかと思わせる大がかりな舞台の割には冗長な展開とあっけない結末に肩すかし。

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著者プロフィール

真保裕一(しんぽ・ゆういち)
1961年東京都生まれ。1991年『連鎖』で第37回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。1996年『ホワイトアウト』で第17回吉川英治文学新人賞、1997年『奪取』で第10回山本周五郎賞、第50回日本推理作家協会賞長編部門、2006年『灰色の北壁』で第25回新田次郎文学賞を受賞。他に『覇王の番人』『天魔ゆく空』『ダーク・ブルー』『シークレット・エクスプレス』、外交官シリーズ、「行こう!」シリーズ、小役人シリーズなど著書多数。

「2021年 『真・慶安太平記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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