- 本 ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163910512
作品紹介・あらすじ
騙されては、いけない。けれど絶対、あなたも騙される。
『向日葵の咲かない夏』の原点に回帰しつつ、驚愕度・完成度を大幅更新する衝撃のミステリー!
第1章「弓投げの崖を見てはいけない」
自殺の名所付近のトンネルで起きた交通事故が、殺人の連鎖を招く。
第2章その話を聞かせてはいけない」
友達のいない少年が目撃した殺人現場は本物か? 偽物か?
第3章「絵の謎に気づいてはいけない」
宗教団体の幹部女性が死体で発見された。先輩刑事は後輩を導き捜査を進めるが。
どの章にも、最後の1ページを捲ると物語ががらりと変貌するトリックが……!
ラストページの後に再読すると物語に隠された〝本当の真相〟が浮かび上がる超絶技巧。
さらに終章「街の平和を信じてはいけない」を読み終えると、これまでの物語すべてがが絡み合い、さらなる〝真実〟に辿り着く大仕掛けが待ち受ける。
「ここ分かった!?」と読み終えたら感想戦したくなること必至の、体験型ミステリー小説。
感想・レビュー・書評
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ほぇ〜、道尾秀介を読んだ...道尾秀介を堪能した。そんな心地の良い読了感。
話題に上っていた分、期待値はお高めに設定していた気がする。事前情報の複雑トリックには真っ向勝負臨戦体制でいざ参る。
『弓投げの崖を見てはいけない』
まずキャラクターの認識からコツコツと。
漢字表記 カタカナ表記...、これは何かあると訝しげに進むもその謎はその内にて解明される。個人的にはそんな事件の真相よりも、新興宗教の絡みや少年達。ここがどうラストの事故に繋がったのかが謎だったのだが、人物達の行動を追っていけば、最後の写真を見て納得。第一の鳥肌をプレゼント。
『その話を聞かせてはいけない』
これは頭がフリーズ。というのも、「ホラー...嘘やろ...」が脳内全体を支配していたので推理まで気が回らない。怖いがな。
しかしこれも最後の写真で犯人(?)、これはすんなりと判明。ホームレスと「あいつ」に関しては様々な妄想が脳内にて繰り広げられたが、答えが出なかったのとホラーに侵された恐怖心で断念した。後に解説を読むであろう未来の私に託そう。
『絵の謎に気づいてはいけない』
これは終盤になってトリックが一気に解明される唯一のスッキリボーナス章だ。さらに一章での伏線回収、答え合わせの回となる。そうです。不安定な自分の推理に赤ペン先生到来!
何かと精神的な回復ポイントが多く、疲れた頭が幾分か救われた。
この章での事件の動機がやや不明...と言うと語弊があるが、なんだか弱い。見落としか、、、少し不完全燃焼だけども、トリックは易しめ。最後の写真もしっくりとくる。この流れだとやっぱシロさん..(・ⅹ・)ミッフィー
『街の平和を信じてはいけない』
これはもう、写真に鳥肌です。一周回ってハッピーエンド。誰も真実を追求することがなければ...。
タイトルに通ずるものがありますね。全てを知った読者のみがモヤモヤします。ご褒美です。
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なんと素晴らしい構築なんだ。天才を堪能した。
トリックに関しては「読者に委ねる」部分も多少なり存在するが、基本的には謎に包まれた部分はしっかり読み込んでいれば大体あるべき場所に嵌ってくれる。
Q、事故ったのは? A、〇〇さんです
の様に読み進めれば進めるほど点と線が繋がる爽快感。麻薬書物認定だ。
さて、色んな方の考察を見たいので解説サイトに入り浸ろう。更なる驚きを楽しみにしたいと思う。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
あなたは真相がわかりましたか? 最後の一枚の写真から提示された謎を解き明かせるか #いけない
海岸線が印象的な、とある街で発生する数々の事故や事件。
連作形式の四つの短編で構成され、各編の最後のページには真相に導く1枚の画像がそえられている体験型のミステリー。
面白いっ
ん?ん?と考えさせるプロット構成が大変うまい。道尾秀介先生はこういった小説を書くのがとてもうまく、読者を引き付けるテクニックがプロっすね。
本書の魅力は何より、謎解きを体験させてくれるところ。
各短編、最後すっきり終わるのではなく、答えを出してくれないんです。最後に一枚の写真を提示されるも、それ1枚ですべてがスッキリわかるわけではない。さらにここから考察を深めていく過程が面白いですよね~
細かな伏線やあっと驚く仕掛けもあるし、ミステリーとしてバッチシです。
しかも全四編のストーリーのまとまりとしても上出来、こんな挑戦的なミステリーにも関わらず、きっちり起承転結ができています。
そして登場人物である刑事、被害者、加害者、少年などの人間性、魅力もうまく出せていますね。特にラストに対話する二人は、これまでの様々な物語を経ているからこその心情が描けており、最後の最後の写真を見たとき、胸にじわっと来ました。
文芸誌で続編が出てたので、短編一作を読んでみましたが、超面白かった。間違いなく「いけない2」も買う。
ワクワクが足りてない人には、ぜひおすすめしたい一冊でした。 -
道尾さんは小説で色々なことを試みていて、本を読む度に衝撃を受けます。
以前読んだ「きこえる」では、QRコードで音声を流し、それが物語のキーになる。
そして、本作は各章の最後に一枚の画像があり、その画像が各章の謎を解き明かすキーになります。
どの章も面白かったのですが、一番衝撃的だったのは、第ニ章「その話を聞かせてはいけない」。なぜ死んだのか、最後の一ページにある画像を見た瞬間に話は繋がり、背筋が寒くなりました。
終章のラストで、登場人物が街を平和だと言います。
さて、この街は本当に平和なのでしょうか? -
道尾秀介、初めて読みました。
第1章 弓投げのがけを見てはいけない
死んだのは誰?
第2章 その話を聞かせてはいけない
なぜ死んだの?
第3章 絵の嘘に気づいてはいけない
罪は誰のもの?
第4章 町の平和を信じてはいけない
わかった?
最後まで、悩ませてもらいました。
ひかれたのは、誰?事故でなくなったのは誰?
まんまと引っかけられました。
自分の推測を信用してはいけない!!
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ヒボさん、こんばんは!
読了お疲れ様でした。
ヒボさんの貴重な読書時間、
こんな結果になってしまって<(_ _)>
この作品って...ヒボさん、こんばんは!
読了お疲れ様でした。
ヒボさんの貴重な読書時間、
こんな結果になってしまって<(_ _)>
この作品って、私もすごく楽しみにしてたんです…
やっと読めるって期待しすぎた分、
ちょっと思ったような読後が得られなくって…
ヒボさんもそうでしたか…
でも、ちょっと安心もしたりして!
なんか私だけが、この作品に対していい感じじゃなかったら
どうしようかと(^^ゞ2023/05/04 -
かなさん、こんばんは♪
もともと読みたいと思って購入していた一冊なのでお気になさらずに。
期待値が高かった分、厳しい評価になっちゃいまし...かなさん、こんばんは♪
もともと読みたいと思って購入していた一冊なのでお気になさらずに。
期待値が高かった分、厳しい評価になっちゃいましたが、自分の読解力の無さを痛感させられちゃいました。
でもこんな私でも☆5つ!!って思える作品に出会えるから読書ってやめられないんですよねぇ(笑)
せっかくの連休なのでお出かけしようかと思いながらもこのGWに読もうと思っていた1,000p超の大作「エヴェレスト」(夢枕獏)を読み始めてみました( •̀ᴗ•́ )/2023/05/04 -
かなさんも大作読まれてるんですね。
「同士少女よ、敵を撃て」昨年の年始に読み終えましたが、良かったですよ。
楽しんでくださいね(˶ᐢᗜᐢ...かなさんも大作読まれてるんですね。
「同士少女よ、敵を撃て」昨年の年始に読み終えましたが、良かったですよ。
楽しんでくださいね(˶ᐢᗜᐢ˶)/2023/05/04
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蝦蟇倉市で繰り広げられる、事件や事故の真相を紐解くストーリー。ずっと読みたいと思っていて、やっと手にできた作品だったので、期待度MAXで望みました。
読み進めるうちに、前のストーリーとのつながりが明らかになっていくのですが…なんか、わかりにくくて…つかみにくくて、理解しにくくって…読了に時間を要しました。ラストで全く違った展開になることはなるんだけれど…読み手の私の読解力のないせいで、本当に意味でのこの作品の良さが理解できませんでした。2度読みはしなくていいかな、続編も読みたかったんだけど、他の作家さんの本読もうかなって…私、道尾秀介さんの作品、あわないのかも…そう感じちゃいました。-
私は、どれだけストーリーに入り込めるか、
夢中になって読めるかが一番ですよね!
もう一度読みたい作品とか、
その分野に興味があって読む...私は、どれだけストーリーに入り込めるか、
夢中になって読めるかが一番ですよね!
もう一度読みたい作品とか、
その分野に興味があって読むノンフィクションは評価高めかな。
難しいのは、小説ですよね…
感じ方はひとそれぞれだから、他の読書家さんは高評価をつけても
私が、あぁ…この作品は読みにくいとか、合わないのかも…
そう思った作品は正直に評価することにしてます。
だって私のブクログだもん、それでいいかと思ってます(^^)2023/04/28 -
そうですね~!!
同じ作品を読んでも感じ方は人それぞれだと思います!!
私などは自分で自分の感性を変わっているのかな~??、みんなとちょっ...そうですね~!!
同じ作品を読んでも感じ方は人それぞれだと思います!!
私などは自分で自分の感性を変わっているのかな~??、みんなとちょっと違うかなあって思うことが、かなりあります。。。(汗)
血が繋がった妹とも、本の好みは全く違います。
友達とも好みが違っているみたいです。仕方ないです…。
やっぱり人それぞれです〰️
私は本当にダメな作品は途中で読めなくなりがちで……。
でもかなさんのように最後まで読了するってことは大切だなと思って、最近ではなるべく最後まで読んでますけれど。結構、以前はやめて落ち込んでましたよ〰️(-_-;)
でも今は途中からダメそうだと感じても、最後まで読むと良さがわかる場合もあるというのも気がついたんで頑張ってますよ……♡♡
でも、それでも合わないなっていう本も、残念ながらありますね!!(+_+)
それは、それで仕方ないと思います、多かれ少なかれみんなそうですよね~!( ・`д・´)
そして同じ本でも、読んだタイミングで(若い頃と今とかで、)感じ方は違ってびっくりすることもありますし。自分自身でも感じ方はその時々で、いろいろです~
人それぞれ評価は違うのだから、左右されないで良いと思いますよね!私もそう思いますよ~!!(^^)
遅い時間。ごめんなさい-
2023/04/29 -
チーニャさん、こんにちは!
そうですね、同じ作品を読んでいても
読み手によって感じ方はそれぞれ…
でも、みんな違っていいんだと思います...チーニャさん、こんにちは!
そうですね、同じ作品を読んでいても
読み手によって感じ方はそれぞれ…
でも、みんな違っていいんだと思います(^^)
だけど、こうやって正直
期待度MAXで読み始めた作品が
あまり受け入れられないのは、ちょっとショックもあったり…
あとは、他の読書家さんはいい評価をしているのに
私は皆さんとおなじように評価できないのは
なんか自分だけおかしいのかな…とか落ち込んでみたり…しますよね!
最後まで読むと読後が変わってくる作品も確かにありますよね!
私もそう思って読んでますが、
中にはどうしても読み切れない作品もあるし
読み終えても読後が変わらないものもある…
けれど、誰のためでなく私の読書記録として始めたブクログなので
気持ちに正直に、これからも沢山本を読んで
ブクログも楽しみたいですね(^^)/
チーニャさんとなおなおさんのおかげで
今日も元気に本を読めますっ♪
ありがとうございます!!2023/04/29
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正直難しかった!
なんとなくこんな物語だったのかなと筋立ててネタバレや考察を調べた。
最後の平和な街だねと言い合う場面にはちょっと狂喜じみてたな~。
どの人物も辛い過去があり行動に一貫性があるけど、山内が素で楽しんでそうで一番怖かったな。宗教団体VS刑事の話はスピード感あって真相がわかった時にワクワクしたのに、なんてこった…すごくもやもやする終わり方だった。 -
章毎の最後に写真があって、それを元に考えると真実が分かっちゃう的な展開をする事件のお話。
各章の事件は独立してますが、それなりに関係があります。好き嫌いあるかも知れませんが、アタシは面白かったです( ^ω^ )
分かったうえでもう一度読んでも楽しいかも⁉︎
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2021/05/05
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私の勇気の木が実ったら、その時にはそちらで。それまでは、時々本棚の方へお邪魔させて下さい。
m(__)m私の勇気の木が実ったら、その時にはそちらで。それまでは、時々本棚の方へお邪魔させて下さい。
m(__)m2021/05/05 -
2021/05/05
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久しぶりに道尾秀介さんの本を読んでみた。
あぁ〜やはりテクニックを使ってくる。
これは、相当手強いな…と序盤から感じる。
何度も読み返す部分が出てくる。
なかなか、スッキリとさせてくれない。
やはり、仕掛けてくるわ。半端ないわ。
降参だわ。
だけどこの感じは、癖になる。
ちょっとしんどいけど…。
著者プロフィール
道尾秀介の作品





