真夜中の陽だまり ルポ・夜間保育園

  • 文藝春秋 (2019年9月9日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (232ページ) / ISBN・EAN: 9784163910956

作品紹介・あらすじ

夜、親のいない子どもたちの多くは、待機児童にさえなれない

型破りな保育を続ける夜間保育園に密着ルポ。



博多の繁華街・中州の程近くに、その保育園はあった。

モダンな建築、モンテッソーリ教育や地元産の食材をつかったこだわりの給食など、意識の高い保護者をひきつける要素を備える一方で、飲食業や風俗など夜に働く親たちを積極的に支える夜間保育園という貌もあった。



親が休日の日にも子どもを預かる/深夜働くために朝登園できない親子を自宅まで迎えに行く/週末には理事長が自宅で子どもを預かる・・・その型破りな保育に、2年間にわたり密着取材。同時に、夜間保育園がなかなか増えない理由、ベビーホテルの抱える問題などにも切り込んだ。夜に働く親たち、夜に親のいない子どもたちを支えたい――そんな人々を思いを活写したルポルタージュ。



(目次)

序章

1章 中洲の夜間保育園

2章 真夜中の親子

3章 ベビーホテル

4章 見えない子どもたち

5章 防波堤

6章 陽だまり



著者プロフィール

三宅玲子(みやけ・れいこ)

1967年熊本生まれ。ノンフィクションライター。

オンラインメディアや週刊誌で「ひとと世の中」を取材。

2009年より5年ほど北京へ。

2011年より日本人と中国人のゆるやかなプラットフォーム Billion Beats を運営。

みんなの感想まとめ

親のいない子どもたちを支える型破りな夜間保育園の実態を描いたルポルタージュは、深刻な社会問題を浮き彫りにします。博多の繁華街に位置するこの保育園は、夜に働く親たちを積極的にサポートし、モンテッソーリ教...

感想・レビュー・書評

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  • 中洲歓楽街近く 夜間保育所の素顔 ルポ「真夜中の陽だまり」出版 熊本出身ライター 三宅玲子さん 密着3年間 情熱と課題、丹念に|【西日本新聞ニュース】
    https://www.nishinippon.co.jp/item/n/543803/

    「まちの書店」を取材 三宅玲子さん寄稿:朝日新聞デジタル
    https://www.asahi.com/articles/ASP546RL8P4NPUUB007.html

    『真夜中の陽だまり ルポ・夜間保育園』三宅玲子 | 単行本 - 文藝春秋BOOKS
    https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163910956

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      広報誌 カニジル | 鳥取大学医学部附属病院
      https://www2.hosp.med.tottori-u.ac.jp/introduc...
      広報誌 カニジル | 鳥取大学医学部附属病院
      https://www2.hosp.med.tottori-u.ac.jp/introduction/3115/3579/

      たたかう「ニッポンの書店」を探して | nippon.com
      https://www.nippon.com/ja/series/c071/
      2021/05/06
  • 本当にサポートが必要な人は福祉の網の目からこぼれ落ちている。子ども達、そして親達をも型破りな取り組みで支える規格外の保育園のルポ。

    子どもが亡くなる事件に胸がつまる思いをしている人に、育児が辛いという感情がよぎったことがある人に。
    本に登場する人達は、子どもも大人も言葉にできない気持ちを抱えている。それを丁寧に取材を重ね、汲み取って世に送り出してくださった三宅さんを心から尊敬します。

    この本が広く読まれますように。

    「しっかりしてなくてもいいんですよ。ダメなおかあさんでいいんです」

  • 博多の夜間保育園「どろんこ保育園」への取材を綴る本書。
    前半は夜間保育園に預ける親や保育士について書かれており、ただ、大変さが分かるぐらいでしたが、後半の日本の保育の辿ってきた道のりは、壮絶で過酷であり、今もまだまだ発展途上であることが痛感させられました

  • 夜間保育,夜の働き手,福祉行政,子供が適切に育つ権利の保障,現実と理想,人を認める

  • 主に水商売をする女性のために夜間子どもを預かる保育園があるというだけで驚きだったが、本書はそこにとどまらない。
    ルポの主題となった保育園の経営者や保母さんの思い。子どもを預ける親御さんの実情。それぞれに親身に寄り添いながら丁寧に取材されていることがよく分かる。
    また非認可のベビーホテルや夜間保育園の沿革、行政や法の課題など、本書は単なる現場ルポで終わらない。
    「真夜中の陽だまり」というタイトル、夕暮れ時に明かりが点るこの保育園のカバー写真も良かった。

  • 夜働く人がいるんだから夜間保育が必要な子どもも当然いる。そんな当たり前に気付いてなかった。
    行政支援が行き届かないなか奮闘するパイオニア事業者、心ある政治家、行政、記者たちの姿が胸を打つ。心意気が少しずつ世を良くしてく。

    読後、ルポの舞台、博多中洲どろんこ保育園のNHK72時間を観た。
    夜中まで子どもを預けるなんて…と思う人(私もそうだった)はぜひ読んで/観てほしい。創始者であり理事長先生の言うとおり「おかあさんたちは、それはもう、実に一生懸命でした」。もちろんおとうさんたちも。

    そして、前書きに出てくる関西大学山縣先生のコメントがあらためて胸に迫る。
    「シングルペアレントや若年出産は確かにリスクが高い。でも頼れる友人や家族、制度等のプロテクト要因が上回ればレジリエンスが強化されリスクを回避できる」。
    どろんこ保育園はめちゃ強力なプロテクト要因として、子どもを、子どもがいる家族ごと支えようとする。どんな境遇でも親を責めない(叱りはするけど)。その懐の広さ愛の深さに何度も涙が出た。

  • 保育士さんに感謝したい。

  • 夜間保育園を営む方とその利用者のリアルな生活を垣間見ることができました。そして夜間保育園ですら捕捉できないベビーホテル利用家族のことも知ることができました。

  • どろんこ保育園という夜間保育園がいかにユニークな保育園なのかを教えてくれるルポ。
    非常に面白かった。

  • 博多の夜間保育園「どろんこ保育園」を運営する天久夫妻、利用者親子、園で働く保育士へのインタビューを中心に、夜間保育園を開園するまでの過程や、ベビーホテル問題などについて。


    天久氏、ひょんなことから夜間保育園を開園することになるのだけれど、天職なのでは?と思うくらい出来た人間感がすごくて、文字通り有り難い方なのだろうなと。
    夜に子どもを保育園に預けるなんて、とともすれば保育園の人からも非難の目で見られるなか、子どもを守るため、親もひっくるめて温かく抱きしめてくれるような素敵な園なのだろうな。

    また、ベビーホテルについても死亡事故が多く発生していることから印象が良くなかったのだけれど、もちろん預かる以上は責任が発生するけれど、預けられなければ働けず食うに困ってしまう、というご家庭も確かにあって。善意でやってる園が、子どもの保育という面では結果的に不健全な環境にあることはあるのだなと(でも子どもに暴力とか死亡とかはほんまにだめ)。そしてそんな中でも子どもと親御さんのために頑張っているところも確かにあるのには頭が下がるなって。
    とは言え、並んだケージの中に1人ずつ入れられた子どもの写真が衝撃で。ペットホテルのような。


    児童虐待の家庭に共通するリスク要因(若年出産、経済的不安定等)は確かに存在するが、プロテクト要因(よき友人、両親のサポート等)があればレジリエンスが高まるので、プロテクト要因を増やす、という視点が必要。
    一方で、助けが必要な人の為のシステムを作っても、当の助けが必要な方には情報が届かないことが多い。無駄ではないけれど、本当に必要なひとに思いが届かず歯がゆい気持ち。

    保育系のお話の際には度々お名前を見る山縣氏(多分重鎮)、が上記のようなことを言っているのが印象的であった。保育に限らず、情報の集め方を知らない、届かない、情報に触れても活用できない、そんなケースは山ほどあるんだろうなと。
    大学院生だった氏が、40年近く前に大阪で夜間保育をしている四恩学園で指導員のバイトをしており、そのなかで全国夜間保育園連盟の行った調査を取りまとめていたこと、今回初めて知る。重鎮の過去を少し知って見方が変わる、というのも変だけど、ただの「偉い人」というだけではなくなった。


    かつてその下で働いたことのあった方(向こうは私のことなど覚えていないでしょうが)のお名前が出てきて、懐かしい気持ちに。

  • ふむ

  • 感想
    普段目につかない人々。だが存在している。そんな人たちに思いを馳せる。社会は変化しないかもしれない。でも自分の見方は変化し行動も変わる。

  • 自分の知らない世界の入り口を開けてくれる本が好きです。この本もそんな一冊。夜間保育園の存在、重要性について考えたことなんて人生で一度もなかったけれど、読後の今では何故こんなに認知されていないのか不思議なくらい。
    どんな子どもたちも等しい保育サービスを受けられる社会に向けて、自分のリソースを使い道を切り開く天久さんの生き様に刺激をもらった。
    またどんなにサービス・仕組みを整えても、本当にそれを活用してほしい層にはリーチできないという山懸教授の話も興味深かった。今後の資格試験勉強の中で、こういった活動の現場に行けるようにアンテナを張ってみようと思う。

  • ユミエさんとカズくんのストーリーでリアルを描きつつ、園の歴史とともに夜間保育はもちろんのことそれを取り巻く社会を描く。筆の強さと情報の確かさを感じる一冊。
    今日も複雑な思いを抱えて夜を生きる母親と子どもがいること。同じ日本にも自分の知らない世界があること。世の中の奥深さと多様さを教えてくれて向き合う必要を突きつける、これぞルポ、でした。

  • 心揺さぶられる話だった。
    こうゆう人の生きざまは沢山の人が知ってほしいと思う。

  • 369-M
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  • 【夜、親のいない子どもたちは】飲食業や風俗などで夜働く親たちを支える夜間保育園。型破りな保育で注目される福岡の「どろんこ保育園」を長期にわたってルポした。

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