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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784163911076
作品紹介・あらすじ
人はなぜ宇宙へ行くのか。
本書は、歴代の日本人宇宙飛行士全12人に取材を行った史上初の書籍となる。宇宙に行った彼らはどのようなことを感じ、考えたか――。
1990年、日本人で初めて宇宙飛行を経験したTBS記者(当時)だった秋山豊寛から、「新世代」宇宙飛行士である油井亀美也・大西卓哉・金井宣茂まで、彼らが語る「宇宙体験」は様々だ。
宇宙での神秘的な体験や無重力状態がもたらした意識の変容、そして宇宙から見た「地球」の光景。国境や人類がもらたした影響、環境汚染、宇宙にはない「匂い」と「重力」――宇宙に行った彼らが語る言葉の多くは、実は「地球」そのものを雄弁に語ってもいる。
1990年に初めて日本人が宇宙へ行ってから、もうすでに四半世紀以上の時が経っている。今、宇宙へと向かう日本人飛行士の心境や立場もまた変化していることが、本書の取材は明らかにしている。「宇宙に行くこと」ではなく、「宇宙で何をしたか」が問われる時代だからこそ、宇宙を一つの「出張先」と語る日本人飛行士もいる。
12人の歴代日本人宇宙飛行士、その30年間の歩みをたどる一冊。
みんなの感想まとめ
宇宙に行った日本人宇宙飛行士たちの証言を通じて、彼らの体験や感じたことが深く描かれています。特に、宇宙から見た地球の美しさや、無重力がもたらす意識の変容についての考察が印象的で、多くの宇宙飛行士が地球...
感想・レビュー・書評
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Uプロローグで著者は、立花隆さんの名著「宇宙からの帰還」あげている。アポロ計画でミッション終了後の飛行士にインタビューした作品で、私も胸を躍らせて読んだ。本書は宇宙に行った日本人12人の飛行士の話。
今思えば、ただ仰ぎ見るだけだった月に人が立ったことは驚異的で夢のようなニュースだった。
帰還後のインタビューで、地球を宇宙から見る体験は、後に飛行士の心に衝撃を与え人生を変えることにもなったと書かれている。キリスト信仰の国の人たちは、その神秘体験を神と結び付けた人たちもいた。
日本の宇宙飛行士たちもそれを読み携行した人もいた。
宇宙飛行士の様子は映像化されて、「地球は青く美しく輝いている丸い惑星だということを」現実に見たり聞いたりできるようなった。今年の初めに「奇跡の星」という面白い番組もあった。
科学技術は飛躍的に進み、今、地上400キロの低軌道を宇宙ステーションが回っている。この建造物が90分で地球を一周する今、既に12人の日本人がそこで作業をし、初めて船外にも出ている。
日ソの国境を超えた飛行士の仕事ぶりも観た。初めてTBS特派員で、ソユーズに乗り組んだ秋山さんが船内からたびたびレポートする姿をテレビで見たことを覚えている。
飛行士たちが、宇宙の闇に中で青く輝く地球の美しさを異口同音に語る、そして窓から見える地球が移り変わる風景が鮮やかに見え、美しさだけでなく、人々が住んで息づいている生命体のように感じられるという。
それぞれの人が、飛行士に選ばれてからの長く厳しい訓練機関(5.6年から10年も)を経ている。
子供時代に宇宙に憧れ飛行士を志したことなども興味深い。
ロケット発射時の身体に感じる衝撃や、大気圏突入の経験も、訓練の成果を事務的に受け取める人もいる反面、多少の緊張や不安感も率直に語っていて、大きな仕事に向かう人たちの姿がそれぞれ異なることに人間的に感じられる(大気圏突入)
帰還後、重力のある地球に降りた時の身体の反応の不思議を知識で葉知っていたがもろに実感したこと、無重力に慣れた身体が、地上では思いがけない反応をすることなどの率直な感想が興味ぶかい。
カプセルから出た瞬間に感じる重力が地球に還ったことを感じるときで、向井千秋さんが、渡された名刺をズシッと重く感じたことや、無重力に慣れて、暫くは空中に踏みだしそうになったこと、方角が定まらなかったことなどのエピソードもある(どっちが上だと確認したり?)
方向感覚が定まらない時、船長が「手を出してみろ」と言って手を挙げて下がる方向が下だと判ったこと(重力への適応)。
医学者や航空のプロが話す言葉は、12人の人たちの空の時代を写して、その中に急速な科学の進歩が見える。
秋山さんから今準備中の野口さん、星出さんまで、時代が進むにつれて、宇宙ステーションの役目も変わり、それが、月や火星に向かっていること、夢でなく実現に向けて進んでいることを知る。
青い地球を見、底に生命をはぐくむ母なる大地を実感した人。大きな生命体として故郷を感じ、そこに帰ること、そこに家族がいることを深く実感した人。公害が人間の繁栄につれて地球を侵していることを目の当たりにした人(宇宙から見た地球)
宇宙飛行士は、人が心の動きを次第に客観視できる心境になるように、地球を宇宙の一つの惑星として眺める目をもって帰ったことが理解できた。船外活動で感じた孤独感についてもじかに見た宇宙は漆黒の闇が深かった(圧倒的な孤独)
金井、油井、大西という新世代と呼ばれる飛行士は「自分の人生や人間を変えるような深い経験だったのかちょっと疑わしくそんなことはないんじゃないかと思っているのが正直なところです」と語っている。情報になれ身近な飛行士たちの経験がある今、宇宙は身近になったということだろう(旧世代とのギャップ)
ただ多くの飛行士が見た地球上の人の進化や命の継承が、内なる深い心に生じさせた帰っていく大地に親しみを超えた深い懐かしさ(理屈抜きの感覚)は、やがて、科学の進歩に支えられながら、豊かな自然を載せて地球は回り続けてほしい。
毛利さんは、すべての現象は調和している、すべては連続した全体の一部であるという「感覚」で「ユニバソロジ」という呼ぶ概念を深めようとしている(すべては調和の元にある)
人間の増加と生命科学の急速な進歩について、興味は宇宙に広がるだけでなくあらゆる生物が有機的につながることで人間の存在も生きている。と語り、生命にとって大事なことは「生きている感覚を持つこと」だとする。
他に
(空から見た環境破壊と戦争)も教えられる
船外活動では
(何物にも縛られることのない宇宙)
(眼前は底のない闇)
を感じたことについて話している。
土井さんは
「宇宙の深淵を見た時の、無限にひろがる世界への喜びと畏怖がない交ぜになったあの混沌とした感情―――進化の過程で人類が、既に会見したことのあるものだったのかもしれないのですから」という。
人類は宇宙に行くべきかそう問い、「有人宇宙学」を進めて答えを出そうとしている。
若田さんは
空から、地上に科学の進歩を見た、それは地球の環境に大きな影響を与えて続けて活きていることに対しての責任を感じさせた。
「バックアップの住みかのない生命体は必ず滅びる」といったジョン・ヤングの言葉を思い出し、「宇宙船地球号のバックアップ。気候変動に対応し、地球環境をアクティブにコントロールして守る技術の確立こそが、化学技術を持っている生命体としての義務ではないか」
ことさらどうということもないかもしれないが、とても特殊な、一面未知の分野の開拓というような崇高な経験に思えるが、その受け止め方も個性的で、ビジネスの一巻と言い切る人もいて興味深かった。
本を読むことでもその姿勢は様々に興味深くそんな所と少しは似ているように思えて、話してみなければわからない心の動きに改めて不思議な思いがした、今更だけれど。。
またあとがきも含め著者が判りやすく的確な言葉で伝えてくれる本書はとても面白かった。
長くなるけど追記
書き忘れていた。
新年になって「奇跡の星」を見た。香川さんの愉快な「昆虫すごいぜ」も楽しみに待っていて見た。そしてふとこの本を手に取った。
地上にいては平面しか見ることができないという。高みからはわずかにカーブした地平線や水平線を見ることがしかできない。上空の航路の高さにも限りがある。
宇宙飛行士たちは、成層圏は薄くはかない姿をしていたという、それに守られた星を漆黒の闇から見て来た、この地球という惑星を。
宇宙ステーションからは、地球環境の変化(温暖化で変化する緑地帯、オゾン層に穴が開き、広がる砂漠)紛争地域の火薬の点滅する光まで見えたそうだ。
50億年、過去と未来、想像のできない進化を遂げ、いつか消滅する。地球は未来永劫存在するものではない。バックアップという言葉が重い。遠い宇宙へ移住するSF小説のように、いつか神秘を手のうちに取り込めるのだろうか。命が生み出されてからのその誕生の謎はどこまで解明されたのだろう。
文化文明の基礎になる学問が進み人類の脳も進化した。だが命の不思議をどこまで解明できたのだろうか。
虫や植物にさえ不思議や奇蹟が詰まっている。生まれること死ぬこと、限りある命を与えられた人類はそれを不条理といいつつ、「好奇心」というものを杖にする。いつか地球を離れて生き延びる方法を見つけることができるのだろうか。ゲノムプロジェクトはどこまで命の神秘を解明できているのだろう。理科学の素養のない頭には ??ばかりで。宇宙飛行士が子供時代空に憧れたように、宇宙という文字からは幼稚園児のように見るもの聞くものがすべて奇蹟に思える。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
『タネの未来』を読んだとき、著者の小林さんが次の氷河期を考えて行動していることがすごいと思ったが、若田さんは地球がなくなった後のことを考えている。凄すぎる。50億年後だよ!?私は、私の孫(まだいないが)くらいの先までの地球しか考えたことがないよ。
正直言って宇宙開発なんて、科学技術を試したいだけじゃないの?月とかに資源が眠っているかもしれないから、それを早い者勝ちで押さえようとアメリカとロシアが鎬を削ってるんでしょ?イーロン・マスクとかベゾスが出てくるところからして金が絡んでない訳が無い、くらいのことしか考えていなかったのだが、宇宙飛行士は皆さん子どもの頃から宇宙に憧れ、健康な身体と落ち着いた精神と優れた頭脳を持っているから、そういう下衆な考えはないんだなあ。
この本は立花隆の『宇宙からの帰還』に触発されて、日本人飛行士にインタビューして書かれている。『宇宙からの帰還』を読んでいないので推測で申し訳ないが、脂の乗っていた頃の立花隆にはものすごい力があったので、(この本で立花隆のインタビューを受けた唯一の飛行士秋山豊寛が温泉宿に三日間缶詰めにされ、立花から「最後の一滴まで絞り尽くされた」というんだから凄まじい。)それと比べると見劣りするかもしれない。しかし、日本人飛行士全員にインタビューした本はないので、価値あるものだと思う。
宇宙から地球を見た感想は意外に違うが、全員地球を大切にしなければいけないと感じている。戦争したり環境を破壊してはいけないというのを深いところで実感したというのだから、金持ちが大金払って宇宙に行くのも、それなりに意味のあることかもしれないな、と思った。広い宇宙に地球と似た星はあるかもしれないが、そこに人類が行くのはかなり難しいだろうから、地球が50億年後には無くなるとしても、その前に人間が地球を死の星にしてはいけない。
宇宙に行かなくても改めてそんな気持ちになったのだから読んで良かった。
追記
『人類が生まれるための12の偶然』(眞淳平著、岩波ジュニア新書)を読んだら、地球がなくなるのは50億年後だけど、10億年後には住めなくなるらしい。それでも長いけど。
あとベゾスやイーロン・マスクは宇宙から地球を観察して様々な変化を先に知って、誰よりも速やかに商売に繋げるために宇宙開発に関わってるそうです。これは新聞で読んだ。そこまでして商売をデカくしようという野望もまた凄まじい。 -
なるほど〜宇宙に行った人の証言は奥が深い。とても良い本です。
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宇宙から見た「地球」の感想を読むのが特に好きだ。
ある時、もちろん僕は地球上にいてのことだが、
地球は巨大な一個の「生命体」だと思い至ったことがあった。
この本でも、地球を生命体として感じたと、複数の宇宙飛行士が語っている。
宇宙飛行士の体験談を引き続き読んでいくことにする。 -
宇宙関連のポッドキャストで紹介されていたので読んでみた。
宇宙に行った日本人が、宇宙から見た地球や感じたこと、活動内容や内面的な変化を自分の言葉で丁寧に説明していて、自分の人生では到底経験できないような体験を知ることができた。彼らに言わせれば、行った人にしかわからない、言葉にできない気持ちがあるようだが。これこそが読書の醍醐味。 -
桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
https://indus.andrew.ac.jp/opac/volume/1264268 -
宇宙飛行士は宇宙に行く際出張届を出すらしい。
そして山崎直子さんは交通安全のお守りを持って行ったそうだ。
立花隆の『宇宙からの帰還』に比べると特定の宗教を持たないと公言する日本人飛行士たちの感想はアメリカ人飛行士たちのそれとは微妙に違う次元の話をしている感じがする。一番最初にでてきた秋山さんと立花さんの対談が読みたくなった。 -
『宇宙からの帰還』を読んでいた人として、日本の宇宙飛行士がどう感じたのかを取材してくれたことがありがたい本だった。土井さんの捉え方が一番腑に落ちた。
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1990年に秋山豊寛氏が日本人で初めて宇宙へ行って以来、本書が出版された2019年の時点で宇宙に行った日本人は12人。その全員にインタビューを行った本書。宇宙に行くという貴重な体験をした彼らは、宇宙で一体何を感じたのか・・・。『宇宙からの帰還』(立花隆/著)に大きな影響を受けた著者が、日本人宇宙飛行士たちが体験した、貴重な宇宙での体験をまとめた一冊となっています。
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野口聡一さんと矢野顕子さんの本を読みちょっとした宇宙ブーム到来。そこから調べて行きつき図書館で借りた。
この本、買おうかな。
そしてこの本で言及されている本、みんな読みたい。
野口聡一さんの本を読んでいる時は宇宙に行くのはわたしには絶対無理、と思っていたけれど、12人の話を読んでいるうちに私も行きたいかも…と思えてくる。
無重力への順応、そのあとまた重力のある環境への順応の話。
宇宙飛行士がほぼ皆環境問題に関心を寄せるというのも興味深い。
宇宙は、もはや人類の活動範囲の中にあり、これから人類は宇宙に進出していくのだな、と納得してしまった。
宇宙飛行士選抜試験の本、何年も前に読んでとても面白かった記憶がある(たぶんブクログに残してる)。そこで選ばれた方がもう宇宙に行っていたのか、となんだか感慨深いような気持ちになった。
私は普段は宇宙にあまり興味がないので、選抜試験の本を読んだあとはすっかり宇宙のことなんか忘れていて、子供も生まれ、色々あって、でもその間にもずーっとISSには人がいたんだな。 -
日本人が初めて宇宙に行ったのは1990年。それ以降12人が宇宙に足を踏み入れた。
本書では12人へインタビューを行い自身の体験を語ってもらう。自分のような一般人がもつぼんやりとした宇宙観を持つしかないが、それが実際に経験した宇宙飛行士によって言語化されて伝わるのはありがたい。
個人的には毛利衛氏が作り出した「ユニバソロジ」という概念に興味を持った。これは人間中心の考え方から脱却し生命のつながりを意識するための概念。生命は挑戦→適応→多様化を繰り返すことで、生き延びてきた。人類が宇宙へ行くことも、そうした生命のつながりの先に起こっている出来事だと説く。
地球を外から見たことで得た各人の哲学は示唆に富む。 -
タイトルにあるように、宇宙に行ったことのある日本人「全」員に対してインタビューを行われています。著者が影響を受けた、立花隆さんの「宇宙からの帰還」の現在版といえるもので、2017年~2019年の間にインタビューをされています。宇宙飛行士という職業に対しての想いなどについては、個々人それぞれの考え方があり、それは仕事というものに対する日本人それぞれの考え方と同じだなとも思いました。その日本人飛行士が、宇宙から地球を見たとき、一様に同じように、地球に対する感動というものを、やはり感じていたということ。この実際に宇宙に行った者にしか分からない感覚を、インタビューという形で知ることができるということ。知り得た気付きは、ありきたりなのですが、彼らの言葉だからこそ、その言葉の中でこそ、その重要さを感じることが出来ると思います。
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宇宙から帰還後、名刺1枚に重さがあること、風でカーテンが揺れることのいちいちに驚くもののすぐに重量がある暮らしに慣れてしまう。持ち出した水も食糧も装備も機器も通信も地球という基盤があるから成立している宇宙での活動。地球あっての物種。地球が正常でなくては宇宙開発がままならないとつくづく思いました。
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立花隆の宇宙からの帰還。高校3年の時に親友から薦められて読み、科学と哲学の融合を、宇宙という無限を感じる存在に対して宇宙飛行士の神の頬に触れた瞬間というインタビュールポタージュで、とても心に残っている。
本書の筆者も、12人の日本人宇宙飛行士も、自分と同じように立花隆氏の影響を受けている事に、少し感動。 -
^_^ 有り G538.9/イ/19 棚:宇宙
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宇宙空間に行った経験がある日本人に、宇宙に行った経験が今どう感じているか?今とどうつながっているか?のを印他ジューしている。
著者プロフィール
稲泉連の作品
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