無敗の男 中村喜四郎全告白

  • 文藝春秋 (2019年12月16日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784163911182

作品紹介・あらすじ

伝説の男がついにすべてを語った!



戦後生まれ初の閣僚で、自民党最盛期の建設族のプリンス、そして田中角栄最後の愛弟子であった男は、ゼネコン汚職で逮捕され、刑務所へと送られる。

しかし、そこから新たな伝説が始まった。

検察の取調べに完全黙秘を貫き、検事をして「男の中の男」と言わしめた男は、出所後も当選を重ね、初当選から現在まで14戦無敗。そして、安倍一強の政界を揺るがす仕掛けを次々と繰り出している。



中村喜四郎



25年の沈黙を破って語られた驚愕の事実とは。

角栄の素顔、ゼネコン汚職の真相、自民党分裂で小沢が果した役割……昭和から平成にかけて激震した政界の裏事情。さらに日本だけでなく、トランプを生んだアメリカにもわたり、「選挙に勝つ」ことの意味を掘り下げる。



この男から目が離せない!

感想・レビュー・書評

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  • 並の人ではない。

  • とても面白かったです。一気に読みました。政治家に国のために良い政治をしてもらうためには強い野党が必要と思います。

  • もう少し、影の部分を描いて欲しかった。
    でも充分面白い

  • 中村喜四郎という政治家がいて、平成の初めの頃に建設大臣を務めたものの収賄罪で罪に問われた、という知識はあった。
    しかし中村氏が現役の代議士であり、なおかつ今に至るまで小選挙区で無敗を貫いているとは本書で初めて知った。
    小選挙区で与党の現役候補と争いながら毎度勝ち上がるのは並大抵のことではない。政治家というのは確かに特殊な職業ではあるが、氏の選挙・政治へのド真剣な向き合いには背筋が伸びる思いがした。
    元は自民党の政治家であり長く党と考え方や行動を共にしてきたであろうが、最近の与党の政治姿勢には明確に異を唱える。こんな気概、国・選挙民を思い、行動する姿勢、氏のような政治家が多く出て欲しいと思う。

  • 収賄罪で現職議員でありながら逮捕されたにもかかわらず選挙で無敗を続ける中村喜四郎を、その生い立ちから選挙に勝つ秘訣まで、マスコミ嫌いの本人はもちろん、大物国会議員のインタビューも取り入れながら丹念に取材し、考察したノンフィクション著作。選挙に勝つ秘訣は非常にシンプルで組織に頼らず徹底的に自ら足を運んで気持ちを通じること。常勝に秘策はなく愚直なまでの努力が必要であることがわかる。これはあらゆる人の生き方の参考にもなる。

  • 選挙ライターの畠山理仁さんがとにかく面白い!ってたびたび言ってたのでついに購入。結果その通りですごい面白かった笑

    中村喜四郎自体がすごいのはもちろんだけど、親族や友人知人総出で手伝う選挙活動の描写がほんと凄くて。こんな風に自分の周りで熱心に声かけてきてくれる政治家おったらそりゃ好きになっちゃうわ、と思いました。そして息子の中村はやとさんのXを即フォローしました、面白い投稿で選挙区民じゃないけど応援しております笑

    好きな部分は喜四郎さんの常人と思えないエピソードの数々。真冬で手の感覚がなくなってもすぐに握手できるようにバイクで手袋つけないとか、逮捕された後も検察にマジで一言も喋らないで無言を貫くとか、捕まった契機になったホテルなのに事件後も気にせず使うとか、、、色々ふつーじゃねぇおじさん過ぎて笑笑笑、もはや漫画にしてほしい。

    小泉元首相とかYKKとか当時の政治家の名前もいっぱい出てきて勉強になりました、やっぱ議員になる人はとんでもない人間力なんだなーと思いました。とにかく面白かったです!おすすめ!

  • 政治家の評伝はどうしてもヨイショ本になりがちで、途中で断念することも多いのだけれど、波乱万丈すぎて最後まで一気に読んだ。
    選挙の鬼の鬼たる所以をみた。経世会の気配が消えつつあり、金丸信クラスでも名前は聞いたことあるくらいになってきたいま読むと、フィクションのように思えるほど政争が凄まじい。

  • 小泉さんと小澤さんが手を結び「反原発」で政権を揺する
    「連合」を斬り、「無党派」を取り込むべきと
    電力体制派かアンチか
    いずれ日本は大きな選択=決断を求められる

  • こんな風な内容とは思わず、驚いた。
     住民が何を考え、求めているのか。
     それを把握すること。
    ただ思う。志が高く、かつ耳を傾けることはできよう。
     リベラルと呼ばれる陣営でも。


  • 2021/3/27(土)朝、booklive電子書籍にて読了。

    中村喜四郎という人物はとても興味深いし、勉強になる。
    それは、本書の中村喜四郎氏本人や周辺の人物への取材での口述や、周辺の事実などから、良く理解できる。

    一方、著者である常井健一氏は、
    中村喜四郎氏から口述を引き出した点は優秀かも知れないが、
    各種分析は一面的、短絡的で、間違った推論でよくやる「母集団を大きくする」(「みんな」「いつも」「絶対に」といった文脈)や決めつけが多く、仮説や推測、一意見としても、違和感が大きすぎて読むに耐えない。特に最終章でひどくなった。
    そもそも、中村喜四郎氏を語るなら、中村喜四郎氏が社会に対して何を成し遂げたいのかを知りたいのに、
    選挙に負けない理由の部分が本書の大半を占め、成し遂げたいことや成し遂げたことは中村氏が多くを語らないとはいえ、最終章に配置され、そこまでの選挙ばかりの記載を我慢して読み進めてきたのに最終章が前述の違和感に満ち溢れた分析であったので、読後感が非常に悪くなった。
    中村氏を、選挙のごく一部の側面に限ってトランプとなぞらえるのは理解できるが、
    人間は違うがといくら断っても、中村氏を全般的に単純にトランプ現象と似ているというのは、中村氏に失礼だと思うし、中村氏本人も本書内で暗に不快感を示していると見てとれた。

    違う著者による中村喜四郎伝を読みたい。
    何より、単純に、中村喜四郎氏の演説や著述を読む方がいいのかも知れない。

  • 2021年2月14日読了。

  • 中村喜四郎の人間臭さ、いいですね。

  • 政治家の贈賄事件の裏は怖い.そういう闇の部分に触れながら中村喜四郎の心情に寄り添った政治家のとしての人生の足跡.最後に妻子のことに少し触れていたが,そういうところもいいと思った.

  • 逮捕してから完全黙秘を貫き、並み居るエリート検察官たちを相手に供述調書を一通も作らせなかった

    文藝春秋 2014/8 選挙の神様 角栄が挑んだ史上最大の作戦 2018/8 角栄最後の愛弟子大いに吼える

    業者には頼まない。むしろ業者を排除して、それ以外の人達で勝つんだというのが私のポリシー

    この仕事は私が手掛けたと言いはじめたら、中村喜四郎はおしまい

    政治家の原点は選挙運動

    私は20年間、つまり、あの事件以来、政治献金もゼロで通しています。一回も金集めの励ます会はやったことがない

    喜友会の活動2つ 地域周りと活動報告

    50ccでクラッチが有るのはホンダのベンリィCD50のみ

    小沢氏が病気になった時、痩せた姿を目の当たりにして、私も自分で健康を大切にしよう。この世界は健康を害したらダメだと感じましたね

    衆議院の議員会館の本棚
     保守政治家の回顧録や伝記が並んでいる
     玉置和郎 瀬戸山三男

    疾風に勁草を知る 困難や試練に直面した時こそ、その人の意志の強さや人間としての値打ちがわかる

    妻は高校まで慶応、大学は獨協医大

  • とにかく面白い。自民党という組織の内情を知れるだけではなく、日本の政治史を極めて特殊な視点から俯瞰できる点が。

    本書は1976年の初当選から、14期連続で選挙に勝ち続けている茨城県選出の議員である中村喜四郎の評伝である。自民党の若きホープとして若くして建設大臣に任命されるが、自民党の派閥争いの中でゼネコン汚職に巻き込まれ逮捕。しかしながら、完全黙秘を貫き検察を慌てさせ、有罪が確定して”ムショ帰り”となった後も選挙を勝ち続けて今に至る。

    何が彼をそうさせるのか、14期連続という”選挙の鬼”の当選の秘訣とは何か、それらが本書では十分に語られている。政治になんて興味がなくても、一人の人間の生きざまとして彼の存在を知ることは必ず何か得るものがある。

  • 嘗ての自民党のプリンスはなぜ逮捕されたのか?小沢一郎が党を分裂させた本当の理由とは?「完全黙秘」の男がついにすべてを語る。

  • 何のために政治家をやっているのか
    なぜ選挙に強いのか
    よくわからない

    でも面白い

    様々な勢力と手を結び自民党候補に圧勝
    まるで真田家の物語みたいじゃないか

    組織論めいたことも言えるだろうが
    著者もやはりよくわからないと言っている
    何かの役に立つ本ではないと思う
    なので−1

    でも戦国武将になんで戦国武将やってるのと
    言うのと同じ野暮だ

    なんだかやたら選挙に強い政治家がいた
    それでいいじゃないと思う

  • 久しぶりに一気に読みました。
    元建設大臣の中村喜四郎氏について書かれた本。
    既に建設大臣という言葉自体が古くなってしまっていますが、昭和の時代から活躍した政治家。生い立ちから政治家としての出馬、建設大臣就任から小沢氏との確執、逮捕有罪判決を受け、そこから復活した姿を克明に掘り起こしています。

    半生記ですが、浮き沈みの激しい人生ですので、飽きさせません。また、刑期が終わった後の復活、地元での選挙活動なども、いままでほとんど報道されてこなかった部分を明らかにしているのも興味深かったです。

    ルポライターが優秀なのもあるのでしょうが、中村喜四郎氏という題材が非常に良かった、という一語に尽きるのだと思いました。

  • 【誰にも聞かれていない場所で演説を続けられるようになって、ようやく一人前なんですよ】(文中より引用)

    「選挙の鬼」として落選知らずに14戦無敗を重ねてきた中村喜四郎。ゼネコン汚職で塀の向こう側に落ちる経験を持ちながら、なぜ有権者は彼に一票を投じ続けるのか。一人の荒武者を通して政治や選挙の意義を問い直したノンフィクションです。著者は、『小泉純一郎独白』などで知られるライターの常井健一。

    中村氏の懐に潜り込んだ時点で面白くなることを運命づけられたのではないかと思えるほどに充実の一冊。各書評などから高評価が漏れ伝わってきていたのですが、まさかここまで興味深く、そして読ませる内容だったとは。戦国モノの大河ドラマを観ているような気持ちにもなれる名著かと。

    ドッグイヤー箇所がとても多かったです☆5つ

  • 「無敗の男-中村喜四郎 全告白- 常井健一著」読了。
    ---
    世の中に中村喜四郎のような男が少なくなった。
    そして、私たちはそのことを寂しく思っている。
    十年に一度、田中角栄ブームが繰り返されるのもそのせいだろう。
    令和の時代が始まり、昭和は完全に過去となった。
    その中で、時代を超えて支持され続けた「無敗の男」が政界の片隅で今なお輝き続けることに、
    私たちはまぶしさを感じているのかもしれない。
    ---
    以上、本著締めより引用

    常井氏の文章は、文春オンラインや文芸春秋、その著書で
    目にしてきていて、この単行本が出ることに期待をしていた。
    中村喜四郎氏のことは、茨城で選挙に強い方という程度の
    非常に薄い知識としては存じていたが、
    これだけ壮烈な人生経験の持ち主とは知らなかった。

    私自身、選挙を経験したし、今後も経験する身として、
    これから選挙に携わる人には、是非一読すべき本とお勧めする。
    昭和、平成、令和と通用してきた14期目の代議士の実績としてではなく、
    このような生き様で政治の世界を維持するために、
    愚直に有権者とぶつかっている姿に、私はただ感銘を受けた次第である。

    中村氏も驚くほど執念をもった常井氏の取材が支える、
    中村喜四郎氏とそのファミリーおよび後援会の人々の人間臭さ、
    そして現代の社会に蠢いている社会的な閉塞感と、
    それを解消してくれる雰囲気を感じていない政治に対する不信感、
    そういったものを、文面上から、また文章の間から感じる
    読了感は、現代の政治ノンフィクション作品からは、
    全く味わうことができないものである。

    大きな政党でなければ、国政を動かし得ない、
    そういった暗黙の雰囲気が日本全体に広がる中で、
    茨城県西部という中村氏の地盤では、
    無所属になって久しい「センセー」に災害対応の評価、
    インフラ整備の実績を汲んで票を投じた有権者が多いのが事実である。

    私自身、政党に所属した経験がないので、
    その功罪は傍からうかがい知ることしかできない。
    しかしながら、私が知り得る30年ほどの自民党の歴史を見ても、
    決してその守備範囲が拡大しているようには思えない。
    過去にはもっと活発な党内議論が行われていたと記憶している。

    イギリスでは、ジョンソン首相率いる保守党が、
    EU離脱を旗印に、決められる議会を作ることを掲げ選挙に勝利した。

    日本では、現政権に対して批判は寄せられ続けるも、
    それに代わる政権を標榜し虎視眈々と戦線拡大している勢力は、
    与党内にも野党にも存在感が見えてこないのが現実である。

    中村喜四郎氏が、今後どのような形で野党をまとめるのかはわからない。
    果たしてそれが成功するのか、失敗するのかもわからない。

    ただ、この本でも中村氏が繰り返し語っている通り、
    政治には政治なりの戦い方というものが存在し、
    決して、理論だけでは進まない人間ならではの行いを理解する
    業師の存在なくては、政界再編は進まないだろうというのは、
    私もこの著書に書かれていることと同意する点である。

    中村喜四郎氏の存在を知っている人にとっては、
    どうしてこの人が25年に渡り沈黙をする必要があったのか、
    存在を知らなかった人にとっては、
    昭和・平成の政治スタイルと令和の政治スタイルで、どこが変化していて、
    どうやって現在の政治家が国政選挙を戦っているのか、
    それらを知るためにも、非常にまとまった著書である。

    とりとめがない文章だが、是非とも一読いただきたい。2000円ほどで入手できる情報量としてはコスパが良すぎる。

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著者プロフィール

1979年生まれのノンフィクションライター。ヤンキーとイノシシが元気に走り回る茨城県笠間市(旧岩間町)出身。しばらく東京・隅田川沿いに在住。著書『無敗の男 中村喜四郎全告白』が高い評価を受け、大宅壮一ノンフィクション賞と講談社本田靖春ノンフィクション賞の最終候補となった。『小泉純一郎独白』で第23回編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞(作品賞)を受賞。街頭演説と選挙にまつわる昔話をこよなく愛す。地方選の観戦を通してその土地の特色を味わう「選挙ツーリズム」を提唱中。

「2020年 『地方選 無風王国の「変人」を追う』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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