女帝 小池百合子

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (440ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163912301

感想・レビュー・書評

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  • 著者が女として自由ではないということがひしひしと伝わってきました。
    著者の女性蔑視的考え方に具合が悪くなりそうな一方で、小池知事のエピソードは興味深いものが多かったです。

  • 小池百合子を選ぶ大衆の集団心理は恐ろしい。

  • +++
    コロナに脅かされる首都・東京の命運を担う政治家・小池百合子。
    女性初の都知事であり、次の総理候補との呼び声も高い。

    しかし、われわれは、彼女のことをどれだけ知っているのだろうか。

    「芦屋令嬢」育ち、謎多きカイロ時代、キャスターから政治の道へーー
    常に「風」を巻き起こしながら、権力の頂点を目指す彼女。
    今まで明かされることのなかったその数奇な半生を、
    三年半の歳月を費やした綿密な取材のもと描き切る。
    +++

    良きにつけ悪しきにつけ、小池百合子という人はが、人びとの興味を引く人物であることは間違いないのだろう。本書は、彼女の真実を暴くことを主眼としているので、間違っても褒め称えたりすることはない、とは理解しつつ、それでも、本書を読み、ひとりの人間の裏側を覗くという行為には、ある種の背徳感が伴う。自ら手を伸ばしてページを繰りながら、何となく後ろめたい心地にもなるのである。だが、内容には思い当たることも多く、丁寧に取材はされているのだろうとは思わされる。カイロ大学の対応や、そうそうたる政治家のみなさんの対応等、腑に落ちず疑問が残ることも多々あるが、だれしも、全面的に信じることはできないのだということは、肝に銘じなければならないということかもしれない。これからの小池百合子を見ていたいと思わせる一冊ではあった。

  • 内容が面白かったので、一気読みしてしまいました。

    現都知事の言動が、計算され且つ嘘で塗り固められていることが良く分かりました。
    思い切った著書ですが、読みごたえのある一冊でした。

  • あまりに恐ろしい。
    小池百合子という女性の、生い立ちから現在の都知事就任に至るまでの軌跡が描かれている。

    そしてその過程にはおそろしく黒塗りされた真実があること。誰にも見られないように、誰にも知られないようにひた隠しにして、そしてその上から描かれた、訂正された“赤色の真実” 。

    ほんの少し前、小池百合子のコロナに向き合う姿や、そこで生まれたワードが、SNSで爆発的に拡散された。

    どれだけ大変な時期でも毎日美しく化粧をして身を整えて、支援者から頂いたマスクをつけ、真摯に会見に臨む姿。思いやりがあり、そして如何なる時でも美しくいようとする彼女のイメージは、女性を中心に賛美された。

    また、お得意の横文字ワードや、キャッチャーなセリフが若者の心を掴み、それを元にしたゲームや音MADなどが大量に作られた。そしてそれを彼女が好意的に捉えた発言をしたため、彼女の政策など一切関心のない層すらも、小池百合子という存在は一気に『ノリのわかる人』となった。


    自分自身、実際にそう感じていた。若者文化にも寛容で、男性優位の日本で懸命に努力する人だと。

    そしてそれは、彼女が0から100まで計算し尽くしていたことであり、またそれが彼女ができる唯一の事であったこと、それがこの本で理解できた。
     

  • ファクトベースでひたすら、家柄は山師・本人は学歴詐称をずっと言い続けてて、ある意味一貫しているスタンスですごいと思った。
    事実なのか虚構なのかわからないが、一つのストーリーとしては面白かった。かな。。。

  • 綿密な取材に基づき、小池百合子という人物の内面を探求した作品。一つの本になるくらいの傑物がゆえに批判も多い人物。もう少し何を達成してきたのかも語ってあげて欲しいと思った。ただこの本の批判には丁寧に答えていかないとその先はないと思う。

  • 1.都知事として、よくテレビに出ているなーという印象なのですが、特にどんな人なのかを知らなかったので、読むことにしました。

    2.芦屋の令嬢として兵庫に生まれた小池は難関カイロ大学卒業を武器にして、日本で目覚ましい活躍をします。しかし、その証拠はどこにもなく、詐称されているとの噂があります。また、ニュースキャスターを卒業後、政界のチアリーダーとして、名を挙げていくのですが、ここでのやり方はかつて見てきた父親と同じやり方をしているのです。自分がのし上がるためには権力者にすり寄り、興味がなくなれば即座に捨てたり、自分にスポットライトを当てるためにはメディアを狡猾に利用したりします。
    こうまでして小池百合子は何になりたいのか、彼女が求めているものは何なのか、在学時代、政界での立ち回りについて記している1冊です。


    3.この話をまるっきり信じたと仮定して、なぜそこまでして目立ちたいのか、プライド?過去の払拭?おそらく両方だと思います。そのようなところは父親譲りになったのだと思われます。さらに、常に自分がトップに立ち、注目の的でありたいという事故承認欲求が強すぎるがゆえに出た弊害といえます。
    この本を読んで言葉のすごさと恐怖を知りました。選挙演説を見返してみると、具体的な政策など言わずとも、大衆を魅了するような物語をしっかりと構成していれば当選してしまうということが言えます。なんとも残念な世の中になってしまいました。

  • どうせ小池知事を貶めようとする批判本なのだろうと思って、気にはなっていたけど読んでいなかった本。

    コロナへの対応を見てちょっとおかしいな、と感じたので今回読んでみた。

    一気に読み終った後に感じたのは、私とおなじように思ってまだ読んでいない人に、読んでから判断して欲しいと強く訴えたいということ。

    念入りな調査による事実に裏打ちされた内容で感動。

    こういう人は実際周りにもいますね。知り合いはなるべく関わらないように避ければ良いですが、都知事だとそうもいかない。。。
    政治家は綺麗事だけではやっていけないのだろうとは分かるが、これはやり過ぎで我々に害を為している。都民・国民が、為政者によって自分たちが支払う税金を使い自ら虐げられるのは悲し過ぎ。。。

    マスメディアの罪は大きく感じるが、一方で疑問を呈したり声を上げない我々にも罪はあるのでしょう。少なくともこのままだとジリ貧な日本を加速させるだけだと感じた。

  • 小池百合子に一つ聞いてみたいとしたら、これが望んだ生き方だったのか、ということ。環境や生まれた家庭、容姿、それが生き方に与える影響は大きいと思う一方で、小池百合子自身で選択してきた人生であることに他ならない。そのことを彼女自身がどう考えているのか、やはりそこが一番気になる。
    メディアの功罪は大きい。

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著者プロフィール

太田・石井法律事務所。昭和61年4月弁護士登録(第一東京弁護士会)。平成30年経営法曹会議事務局長。専門分野は人事・労務管理の法律実務。

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