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Amazon.co.jp ・本 (328ページ) / ISBN・EAN: 9784163912516
作品紹介・あらすじ
「僕は“この人”の一言でカープ復帰を決断した」
黒田博樹(元広島カープ投手)
「星野(仙一)さんと“この人”がいたから、タイガースは優勝できた」
金本知憲(阪神タイガース前監督)
【内容紹介】
旅行マンから阪神タイガースに出向した野崎勝義。経理部員から広島カープに転じた鈴木清明。野球の素人だった彼らは、ある日を境に突然、球団運営に身を投じることになる。「営業収益アップ」「商品販売の効率化」「上司の理不尽な命令」「異例の人事異動」「業務のデジタル化」……異端な2人のサラリーマンが“どん底”球団の優勝にむけて行った改革とは!?『しんがり』『石つぶて』の著者が放つ渾身の企業ノンフィクション!
【著者プロフィール】
清武英利(きよたけひでとし)
1950年宮崎県生まれ。75年に読売新聞社入社。社会部で警視庁、国税庁を担当し、2001年より中部本社社会部長。東京本社編集委員などを経て、04年8月に読売巨人軍球団代表兼編成本部長。11年11月、専務取締役球団代表兼GM・編成本部長・オーナー代行を解任され係争に。現在はノンフィクション作家。『しんがり 山一證券 最後の12人』(講談社文庫)『石つぶて 警視庁二課刑事の残したもの』(講談社)『トッカイ バブルの怪人を追いつめた男たち』(講談社)など著書多数。
【目次】
第1章 傍流者の出向
第2章 赤貧球団なんでも屋
第3章 あきらめたらあかん
第4章 焼肉丼の味
第5章 下剋上人事
第6章 主流派との闘い
第7章 マネー・ボールのあけぼの
第8章 社長室はソロバンをはじいた
第9章 血を流す覚悟はあるか
第10章 「コア」をつかめ
第11章 サクラサク
第12章 ボロボロになる前に
第13章 枯れたリーダー
第14章 耐雪梅花麗
みんなの感想まとめ
改革に挑むサラリーマンたちの奮闘を描いたこの作品は、広島カープと阪神タイガースという低迷する球団の内部事情を深く掘り下げています。主人公たちは、経理部員から球団運営に転身し、保守的な環境や上司の理不尽...
感想・レビュー・書評
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本書の主役は、阪神タイガース 野崎勝義氏と広島東洋カープ 鈴木清明氏。いずれも元選手ではなく、行きがかり上、プロ野球界に背広組の一員として入ったバリバリのサラリーマン。
野崎氏は阪神電鉄の海外旅行部門一筋のエキスパート、鈴木氏は東洋工業経理マン。この話は門外漢のふたりが球団改革に駆り出されていくところから話はスタートする。
著者は読売新聞社からジャイアンツに転身、GMを務めた。同一リーグのライバル球団のフロントマンとしてシノギを削った間柄。ゆえに親会社と現場の板挟み、オーナーの朝令暮改な指示に翻弄される中間管理職の悲哀…理解し合える、謂わば同士のような関係だけに文中にも時折「私」として登場し、見解を添える。
【広島東洋カープ 鈴木清明 氏の奮闘】
主催ゲームの売店で販売するちくわの仕入本数に悩み、フィットネスクラブの店長の辞令を受けたり、南米ドミニカ共和国でのカープアカデミーの担当者として派遣されたり、とにかくオーナーからの無理難題を押し付けられ、球団の基礎固めに奔走。球団運営に回ればエースと四番の高騰する年俸に対応できず、毎年の様にFA宣言され他球団へ流出。そう、育てては去られるの繰り返し。それでも鈴木氏は前を向きに『大木がなくなれば、そこに陽が差し、また新しい芽が出る』と語る。そんな苦境を乗り越え、念願のスタジアムの完成、大リーグの高額年俸を蹴りカープに電撃復帰した黒田博樹の男気、刃折れ矢尽き果てた新井の復帰、そして2016年の25年ぶりとなるリーグ優勝…。この裏には、鈴木氏の慈愛の精神と情熱、鈴木氏の手腕を信じ任せたオーナーの胆力が揃い、大団円を迎える。現在は常務取締役球団本部長として辣腕を振る。
【阪神タイガース 野崎勝義 氏の奮闘】
球団役員と言っても親会社の部長クラス。改革しようにもそこに立ちはだかる社内に巣食う営業・編成・スカウト各部門の既得権益者たち。様々な抵抗に遭いながら地道に社内の風土改革に励む。一番の難敵は野崎を抜擢した阪神電鉄会長兼球団オーナーの久万氏。対米追従の日本政府よろしく巨人の動向を気にし、日和見主義な言動を繰り返す。92年の2位を最後に10年間下位を低迷。観客動員も200万人を切る惨状ながら、大ナタと振ることは監督の首のすげ替えと信じて疑わない旧態依然の電鉄本社、群盲の守旧派が席巻する球団スタッフ。やがて野崎氏は社長に就任し、手を緩めることなく大胆な球団改革に着手する。それはベースボール・オペレーション・システム(BOS)の球界初の導入。
しかしながら、ここでも守旧派の抵抗に遭い、野崎氏の目論見は露と消える。システムの推進役は日ハムにヘッドハンティングされ、それを導入するや日ハムは常勝集団に突き進むという実に皮肉な結末をたどる。在任中二度のリーグ優勝を果たすも、その後野崎氏は球団を退任。
著者は野崎氏の肝いりで導入しようとしたBOSの頓挫について、ある事例を用いて解説する。
トヨタの生産システムである『カンバン方式』を導入・定着させた大野工場長は、自身の合理性と洞察力に加え、システムを徹底させるために時に『怒鳴り声』を上げた。従わない社員を怒鳴り上げてもやらせる気迫が加わってこそ初めて実現したシステムだったと。
翻ってタイガースには、その怒鳴り声を発する工場長がいなかった。本来なら球団本部長が陣頭指揮すべき者が守旧派のスカウト側に立って反対している有様。
当時を知る球団要職者は坦懐する。
『本社は2回優勝して満足してしまった。野崎さんはドラスティックに球団を変えました。彼の球団本部改革やスカウト改革を、私たちが推進することができなかったという自省があります。特に編成部長やその下のスカウトや現場の抵抗が強かった』。
昔、ある清廉な政治家が首相就任を打診された際に語った『表紙だけを変えたところで何も変わらない』。優勝から15年も遠ざかり、相も変わらず監督の首のすげ替えを繰り返し、功労者への労う言葉を持たない阪神球団。
この言葉ほど、この球団を言い得たものはない。
久々にトホホな読後感に苛まれた一冊。
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広島カープと阪神タイガースの球団社長の物語
改革を進めようとする主人公たちとそれに反対、抵抗する球団やオーナーの話が載っている。
サラリーマンとして生きる男性にも読んで頂きたい内容。 -
てっきり著者の清武さんの自伝だと思ってましたが、阪神タイガースで球団改革に尽力された野崎勝義さんと、広島カープで尽力された鈴木清明さんの話でした。私はヤクルトファンなので野崎さんのことは名前と顔くらいしか知らず、鈴木さんのことは全く知りませんでした。
野崎さんが国内他球団に先駆けてBOS(ベースボール・オペレーション・システム)を導入しようとしていたことは知りませんでしたね。このシステムは選手の能力などを数値化して社内で情報共有できる画期的なものです。この改革が成功していれば阪神がこんなに低迷することもなかったかもしれませんね。
カープの話は球団の話というよりは鈴木さんの話として面白かったです。球団の職員さんで重責にある方というのはこんなに大変なんだなと。しかもお金のないカープですからね。
清武さんは今はノンフィクション作家ということで、本書はなかなか面白かったのでまた機会があれば他の著作も読みたいと思います。 -
あの清武氏だからこそ書けた!低迷する阪神、広島の改革に奮闘するサラリーマンのフロントを描いた、プロ野球の内情に詳しい筆者ならではの傑作。
巨人の球団代表兼編成本部長を務めた筆者。ナベツネの逆鱗に触れ、読売を追われ今はノンフィクション作家。長いサラリーマン生活で培った独自の視点が素晴らしい作家。そんな筆者が今回のテーマに選んだのがプロ野球の球団の運営。阪神タイガース、広島カープという二つの低迷する球団。ぬるま湯体質であったり保守的な環境など、苦労しつつも結果を残していく。その過程、サラリーマンの悲哀をこめた感動的な作品。
星野監督の下でのタイガース優勝。その前のノムさんの監督勝地など。カープについては黒田、新井のカープ復帰など。劇的な場面を創るまでのフロントの奮闘が見事に描かれている。
本書は週刊文春の連載をまとめたもの。筆者は現在文藝春秋に「後列のひと」を連載中。こちらも目立たぬサラリーマンの奮闘を描いた傑作。筆者のサラリーマン経験が作品に反映されている。
プロ野球の内情を描いたノンフィクションとして屈指の出来でしょう。 -
文字通り、サラリーマン球団社長であった阪神の野崎氏と広島の鈴木氏について、著者自身もサラリーマン球団社長出会った清武氏が書いたもの。
オーナーや親会社に振り回されながらも、懸命に球団を切り盛りする姿が、中間管理職の悲哀と相まって共感できた。 -
球団社長という野球ファンから見ればあまりよくない印象を持つ役割、その中から阪神と広島に注目してどのように球団改革を推し進めたのかという一冊
低迷期が長かった両球団が優勝を掴むまでのもがき苦しみ、更にはそれでも達成できなかった事に対する無念さも
組織を変えるリーダー論が学べます -
長らく低迷していた、阪神タイガースと広島カープの改革に尽力した2人にスポットをあてたノンフィクション
ダメ虎だったタイガース、なぜあんなにダメ虎だったのか、本当の原因が分かり、あの頃我慢強く懲りずに応援していた自分がバカバカしくなるくらい、酷い内部事情が分かったことが一番印象に残りました(笑)
野崎さんがあんなに大変な苦労をされていたとは、驚きの連続でした。また、あれだけご苦労されたにも関わらず、結局今も改善されていないこともわかりとても残念、だけど、これぞタイガース、と合点もいきました(笑)
そら、再び長らく優勝できへんわけです…
カープの鈴木さんのことは全然存じてませんでした。こちらも、貧乏球団故の苦しみは想像以上でしたが、なんかカープの家族的な雰囲気、いいなぁと思いました。また、近々優勝するな、未来は明るいな、羨ましいな、と感じました
著者はジャイアンツの元幹部ですが、時折ジャイアンツをディスったりする場面もあり、それがまた面白かったです -
カープも大変だが、阪神も大変やな(笑)
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ほぼ半分読んで、図書館に返却。読みやすくプロ野球ファンには、面白いと思う。
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旅行マンから阪神タイガースに出向した野崎。経理部員から広島カープに転職した鈴木。彼らは野球の素人だった。営業収益アップ、商品販売の効率化、上司の理不尽な命令、異例の人事異動…“どん底”球団の優勝にむけて2人のサラリーマンが行った改革とは!?『しんがり』『石つぶて』の著者が放つ渾身の企業ノンフィクション!
会社側の苦労はなかなか知る機会がないだけに、貴重な一冊。スマートにはいかないのですね。 -
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球界再編当時に現場に関わった筆者だからこそ書けるドキュメント。当時の広島市民の焦燥感を思い出します。阪神の野崎さんには足を向けて寝れない。m(__)m
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【無名の組織人に光をあてた傑作ノンフィクション】どん底に喘ぐ阪神タイガースと広島カープの優勝。そこには野球とは無縁な傍流者2人の奮闘があった。週刊文春の人気連載を1冊に。
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清武氏が読売ジャイアンツの球団社長だったときの、
阪神タイガースと広島東洋カープのスタッフが球団改革に乗り出した話。
本全体の話の構成がとても掴みにくかった。
「サラリーマン球団社長」とあるのだから、
清武氏本人のお話かと思っていたが全く違う。
ダブル主人公にさらに筆者本人が出てくるのだから、
誰が主役かというのが掴みにくかった。
改革したことそのものは述べられているのだが、
氏本人が読売ジャイアンツの球団社長を努めているくらい知識も経験もあるのだから、
他の球団ではどうしているなどの視点があった方が良いと思った。 -
タイトルに惹かれて読みはじめ。
サラリーマンとしての辛さや理不尽さ、やりがいなど共感できる部分がたくさんあった。
信念や覚悟など、辛さの中に美しさがあるように感じた。 -
相変わらず、プロ野球の舞台裏がよく描かれた1冊。特に主人公の阪神球団と市民球団広島カープの話題が多かったけど、なかなかに楽しめます!
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広島ファンなので期待して読んではみたが、文章が読みづらく期待したほどの内容でもなかった。半分で挫折。
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球団の運営とはもっと華々しいだと言う印象を持っていたけれども、実際のところはプレイする選手が目立っているだけで、支えているのはちょっとした中小企業、と言っては失礼だけれども、そういった旧態然の組織がつい最近まで来てやってきてたのだろう。
傍流から来たからこそ気づく、そこからあえて言おうと思える、そういう粘りを追いかけた話。
野崎は球団に関わるときに、阪神に関する書籍を片っ端から読むことで、自らの組織が世間からどのように思われているのか、期待されているのかをまず知った。
また、オーナーは読書家であることから、自説ではなく本を渡したとある。きっかけ作りのための戦略勝ち。 -
かなり前に読んだけど登録し忘れてた。
人柄が人を呼ぶんだよ。 -
たまに読むスポーツビジネス系。
同僚に教えてもらった、あの巨人の清武さんの本。
本人のごたごたの件かと思いきや、タイガースとカープの球団経営者のノンフィクション。元々記者さんだったのね。
星野さんの高血圧は有名かもだけど、同じくここに出てくる3人(清武さん本人)も含め、高血圧。勝負の世界は厳しいとはいえ、なんとかならないのかしら・・・
BOSのこととか、日ハムで先行した経緯(阪神が先進的だったが、親会社がそれを活かせず)がわかったり。
以下、備忘。
・上がファジーだと下はビジーになる(大曽根語録より)。
※この語録、気になったので、調べて、買ってしまった。
・偏屈な人ほど、しっかりした中心・芯がある。この芯を見出し、見守るマネジメントができる人は、人間性も大事にできるマネジャー。
・子会社の経営に本社のトップが細かく口出しして、うまくいったためしはない。(経営の現地化)
・楽天が巨人放映権をダンピング販売したとの情報で、広島はさらに苦境に
・フロントとチームの間の川。これを埋めようと、食事したりしていたら、ごますりだとか、食事相手が陰口を叩かれていた。そこから食事は一人で摂るように。
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