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Amazon.co.jp ・本 (96ページ) / ISBN・EAN: 9784163912851
作品紹介・あらすじ
コロナは日本を変えるチャンス!
変革のカギは昭和おじさん文化からの脱却にあり。
歴史の知恵を吸収してきた出口治明氏と博覧強記の仏文学者の鹿島茂氏が、人類はコロナ禍をどう克服すればいいのかについて、「週刊文春」で3度にわたって対談した。大反響を呼んだこの連続対談がついに書籍化。歴史の叡智から導かれた答えがここにある。
第一章 感染症が世界史を変えた
ヨーロッパの人口の三分の一以上が死んだペスト、コロンブスが新大陸に持ち込んだ天然痘などの感染症は人口を激減させ新しい世界の扉を開いた。その歴史を踏まえ、コロナ禍がどう歴史を変えていくのかを展望する
第二章 コロナが変える日本
在宅勤務、リモートワークの増加は、日本社会にどのようなインパクトをもたらすのか。コロナをきっかけに日本をより住みやすい社会にするための処方箋を語り合う。変革のカギは「メシ・フロ・ネル」からの脱却にあった
第三章 コロナと米中激突の行方
コロナに対して人類は一致団結するどころか、米中が対立を深めるなど、連帯よりも分断が目立っている。混迷を深める国際秩序の行方はいかに。歴史を学び、長期的な視野に立ってコロナに対峙することの大切さを説く
みんなの感想まとめ
歴史の視点からコロナ時代の変革を考察する本書は、感染症がもたらす社会の変化を深く掘り下げています。著者たちは、過去のパンデミックがどのように世界を変えたのかを示し、コロナ禍が日本社会にもたらす新たな可...
感想・レビュー・書評
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出口さんの本は36冊目なんですが、
対談の相手鹿島茂さんはお初です。
肩書は仏文学者ですが、博覧強記で
とても面白かったです。
週刊文春に4月7月8月と掲載されました。
(大幅増補)
ペストがルネサンスを生んだ、は他でも読みましたが
「ルネサンスがなければ宗教改革も起こらなかったでしょう」
と出口さんが言うと、
「それどころか、ジョン・ロックもパスカルもデカルトも生まれなかった。ということは合理主義も生まれなかったということになる」
と鹿島さん。
また、スペイン人がアメリカにきたとき
焼畑農業がおこなわれていて
「アマゾン川の両岸に人がびっしり住んでいた」のに、
天然痘や麻疹を持ち込まれたために9割が死んでしまい、人口激減。
その結果耕地が森林に変わったというのは初めてききました。
そんなふうにパンデミックによって世界が劇的に変わっていったことが歴史でわかります。
コロナがこの後どのように歴史上の位置をもつのか。
長生きしてみたくなります。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
出口先生の話はいつも分かりやすいですね。
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お気に入りの2人の対談集。コロナ禍の中、目の前のことばかりが話題となっている今日、ちょっとだけ引いて、世の中を俯瞰してあります。出口さんが良く言われる「ヨコとタテ」でこの時代を見つめ、未来に何を残すのか、残すべきなのか。2人の冷静な語り口で未来への明るさを感じさせて貰いました。
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人間は一度知った便利さを手放せない。ゆえにアフターコロナでもリモートワークはニューノーマルとして定着する。
地方にするメリットは増えていく。
男性が残業後に夜の街へ行く…という流れがなくなり、家庭で育児や家事を手伝わざるをえなくなる。
オンラインで会議や発言が記録されることで、「見える化」が進み、日本社会の閉鎖体質が変わる。
コロナ禍をチャンスとみなして変化していく必要がある。
なるほどなぁ…と思いました。
「コロナ」が原因でなければいいことだらけの改善ばかりですね。 -
面白かった。出口先生のお話も鹿島先生のお話も、どちらも本当に興味深く、雑誌の対談を収録した100ページ足らずの本とはいえ、とても読みごたえがあった。このお二人で、もっと突っ込んだ内容の対談をまた読みたい。
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面白い。的確なコメント、歴史観で惹きつける。
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対談をまとめた非常に薄い本。
今まで読まれた約1万冊を血肉にされ、様々な書籍から引用されたり、タテヨコのロジックで考えておられ、こんな指導者について行きたいと思う。 -
博覧強記なお二人の対談。伝染病の話から文学談義、人口論、環境問題、副業、米中関係と話題が幅広い。今回のパンデミックは、日本の弱点を克服するチャンスかもしれない。「コロナ禍だから何もできない」なんて思わずに「コロナ禍だからこそ何ができるか」を考えて行動しようという気になった。アフターコロナの社会に向けて、わたしには何ができるだろうか。
p10
最初の感染者はアメリカから出ていますから、本当は「アメリカ風邪」ですよね。
第一次世界大戦の交戦国はみな新型インフルエンザの流行を発表しなかったのにスペインは中立国だったので流行が世界中に報じられ、スペインが感染源のように思われ、「スペイン風邪」という不名誉な名前が歴史に残ってしまいました。
いずれにしろアメリカで始まった流行は、第一次世界大戦のヨーロッパ戦線に送られたアメリカ軍兵士を介して、ヨーロッパの兵士にも瞬く間に広がり、戦闘どころではなくなってしまいました。第一次世界大戦でのアメリカ軍の戦没者十万人の八割がスペイン風邪によるものだったと言われていて、第一次世界大戦を終わらせたのは、スペイン風邪だと言う人もいるくらいです。
p14
もうひとつ興味深いのは、最初に郵便局員が倒れたんですね。もしかするとウイルスが郵便物と一緒に運ばれたのかもしれませんが、どこの地方でも必ず最初に倒れるのは郵便局員。それが田舎までずっと繋がっていき、しかも田舎になるほど毒性が強くなって、例えば人口二百五十人くらいの村が全滅したという話もあります。
一九一九年の第三波になると、今度は伝染力が弱くなった反面、その代わり毒性はさらに強くなりました。
p17
死亡率と出生率には、密接な関係があるそうです。死亡率が上がると出生率が上がる。いま日本は少子化で困っていますが、出生率が下がるのは死亡率が低いからだそうです。
p24
日本は基礎研究にお金を出し渋ってきたので、ワクチンの開発は絶望的だといわれています。
例えば、新型コロナによる死者数で、日本が欧米よりも少なくすんでいる背景には、老人医療が中心の日本は病床数が多い、という事情があると思います。
p40
日本人がきれい好きだから手を洗うのではなくて、東アジアのモンスーン地域は雨がたくさん降って、水が安く自由に使えるから手を洗う習慣が生まれただけのことです。
p41
東に行っても西に行っても、緯度がだいたい同じなら、生息している病原体も同じで、人間が東西に移動しても、未知の病原体にやられないからです。そして、人間や家畜が移動すれば、それらを宿主とする細菌やウイルスも移動します。
緯度が大幅に異なる南と北では、生息している病原体が異なるから、人間が移動すると、自分の生活圏にはない病原体と出合い、病気になったり、死んだりします。
p43
カミュの『ペスト』の世界観は「この世の秩序は死の掟に支配されている」というフレーズに集約されていますが、そうした不条理と戦おうとすると、さらに厄介なもの-例えばスターリニズムなどーを呼び込んでしまうという危険性を警告しています。
一方でデフォーは商人でした。興隆期の商人らしく、物事をあくまで冷徹に客観的に観察して書いています。ペストによって、どういう産業が駄目になり、どのような経済的打撃がもたらされたか。まず、外国貿易関係。それに伴って、舶来の贅沢品が入ってこなくなる。消費が二分の一から三分の一に減る。今と同じで臨時雇いが真っ先にクビを切られる。
そのあたりは、いまのところ世界で起きていることとまったく同じですね。
p90
最終的に理性とは、深く考えられた損か得かであって、(後略)。
p90
(前略)このコロナ禍を、単なる災厄で終わらせるのか、それとも社会変革のチャンスとみなすのかによって、アフターコロナの社会は、まったく変わってくるということです。 -
対談形式の本。ペスト、スペイン風邪などと比較することはよく聞きますが、梅毒の話は面白かった。
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