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Amazon.co.jp ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784163912912
作品紹介・あらすじ
★「怖い絵」「名画の謎」など多くの人気シリーズを生み出してきた著者が、<運命>をテーマに名画を読み解くシリーズの最新刊。
カバーを飾るのは、ナポレオンの肖像画で名を馳せる以前のダヴィッドが描いた『マラーの死』。
最近ツイッターで人気を博した「#名画で学ぶ主婦業」でも話題になったこの絵(曰く「給食がないので弁当を持たせてください」という小学校からのお手紙を当日朝に発見した図)は、フランス革命で活躍したジャコバン派指導者のマラーの死が題材ということで、世界史好きにもなじみ深いのでは。
現代人の目にも鮮烈な印象を与えるこの名画は、革命後の混乱期に起こった暗殺の現場で、ダヴィッドが「遺体をスケッチして」描いた作品で、発表当時もセンセーショナルに受け止められました。
革命家として名声のあったマラーはなぜ“入浴中に”殺害されたのか? マラーが左手に持つ手紙に書かれた内容は? なんと犯人は20代前半の若い女性⁉ ……など、絵の背景や細部の情報を読み解いていくことで、<運命のドラマ>がありありと浮き上がってくるスリリングな絵画エッセイです。
そのほか、
「愛人の膝から立ち上がる女は 関係を清算できるのか?」
(ハント『良心の目覚め』)
「何もかも思い通りにゆかない、傲岸不遜な画家の生涯」
(クールベ『画家のアトリエ』)
「一体なぜ? 古代彫刻にまつわる不運の連鎖」
(アルマ=タデマ『フェイディアスとパルテノン神殿のフリーズ』)
「ギロチン台に向かった16人の修道女の行く末は……」
(ドラローシュ『ギロチン』)
「仏軍VS スペイン民衆、戦場で流れた夥しい血」
(ゴヤ『マドリード、1808 年5 月2 日』)
など、世紀を超えて魅力を放つ名画を深く知ることのできる17篇を収録。
絵画31点はすべてオールカラー掲載、主要絵画19点は引き出し線の入った詳細解説入り。見開きにまたがる絵も途切れず見られる製本の工夫を加えました。美しい絵と、絵に秘められた<運命のドラマ>をご堪能下さい。
みんなの感想まとめ
運命をテーマにした名画の読み解きが魅力的な本書は、絵画を通じて歴史や物語を深く知ることができるエッセイです。著者の博識さと分かりやすい説明により、読者は絵画の背景やシンボルの意味を理解し、新たな視点で...
感想・レビュー・書評
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文字を読めない人たちにどうやって聖書を理解させるか。西洋絵画は、こうした目的もあって飛躍的に発展したという。ただの芸術ではなく、意図をもって伝えるためのもの。そう考えると、絵画から何かを読み取る方法を学んだり、その解釈を知れば、鑑賞の仕方も変わる。絵画から物語を読み込むことで読書のような楽しみもあるし、読書のイメージ化にも役立ち、二度おいしい。
表紙の絵から、何が分かるだろうか。本書を読むまで、何だか悲しく暗い印象しか持たなかったが、その意味が分かって見方が変わる。著者の博識だが噛み砕いての説明により、グッと引き込まれる。描かれたものから推理していく名探偵のようだ。絵画の歴史にも詳しくなる。
ー 西洋絵画の流れはざっと言えば、まずキリスト教の布教を主眼とした中世絵画、やがてそこに飽き足らず、古代の人間讃歌を再生させようとの「ルネサンス(再生の意)」運動が、絵画シーンを一変させる。そのうちそれではおとなしすぎると、画面をドラマティックにした「バロック」、次いで王侯貴族の享楽趣味に衝した「ロココ」と続く。
そこまでは各派ともかなり長いスパンだったのだが、十九世紀に入ると産業革命及び公立美術館の設立で、画家は少数の特権階級だけでなく一般市民の好みも考慮せねばならなくなって、テーマ選びや表現法が多様化しだす。「バロック」が極まってわざとらしく感じられ、先祖返りすべしと「新古典主義」が生まれ、それまた形骸化したからやはりバロック風味も加えるべきと「ロマン主義」が起こり、それも芝居じみているので現実に即せと「写実主義」が主張された。次いで、何を描くかより、どう描くかの方が大事だと、目に心地良い「印象派」が席巻し、他方で知識層向けの「世紀末象徴派」も現れた。二十世紀以降は、ご存じのとおり、一画家一派ともいうべき乱立状態がずっと続いている。
鴨居玲、ヒエロニムスボスといった画家の存在も知った。また、絵画の中に描かれるシンボルの含意も知る。言語以外にも表現があり、思考があるという事を思い知る。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
表紙はダヴィットの有名な「マラーの死」だが、実際にその場を見てきたがごとく懇切丁寧に描写してくれているし、時代背景、暗殺者のシャルロット・コルデーについても詳しい。こんな感じで17の運命的な場面についての洋画(17×2点)について物語られていくので、読み終われば西洋史の重要場面をどっと背負ったような思いに駆られてしまう。とにかく濃い,濃い。私が特に強烈に感じたのは、ブリューゲルの「悪女フリート」だ。いやはや凄まじいなあ。とにかく面白いぞ。
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単に、自分の知っている絵が少しだった点と、自分の興味ある年代や出来事とはズレていた点ゆえに星2となってしまっただけで、中野京子氏の文章は面白い。
誤植あり。(第一刷発行) -
中野京子さんの本、これで35冊読みました。
こんなに面白い本を次々と
すごい、中野京子さん。
本を読もうと決めた頃、
まず中野京子さんの本たくさん読みました。
おかげで美術と西洋史をたくさん教えていただき
この本を読みながら「ああ、あれね」と思い浮かぶようになった自分。とても嬉しいことです。
最近は新刊でしか読まないので、
中野京子さんの本を読む頻度は減りました。
おかげで初めて気づくことがあります。
「振り仮名が多い」
これは非常にありがたいことです。
「自分が長いこと間違えて読んでいたこと」に気づくから。
(恥ずかしい…)
これからもよろしくお願いいたします。
そして中野京子さんは
〈常に男性の味方であり続けてきた非フェミニストの筆者〉
だそうです。
35冊も読んで、まったく気付きませんでした。
p82ドガ『ベレッリ家の肖像』
「自分の実姉の家庭」とありますが、
「叔母」ではないでしょうか? -
中野京子と読み解く絵画
テーマは運命とあり、決定的瞬間の絵画にどんな背景があるのか
歴史的な事実、当時の考え方や世相も反映されていることを解説
中野さんの解説があるとぐっと絵を楽しめて入り込める。美しさ素晴らしさに目が行ってしまうが、それだけではなく画家の意図や発注者や献呈先の意向が大きく反映されていることを知る。
最近は展覧会も音声ガイド付きもあるが、中野さんは正統派とは違う角度で解説してくれるんでは…と思う。
一歩踏み込んだ少し毒舌な中野京子を好きにならずにはいられない。 -
神話や聖書の世界を、劇的な歴史のひとこまをアートで再現されたものには、必ずドラマティックな物語が隠されていることを裏付ける中野京子さん解説の『運命の絵』シリ-ズ第3集です。ジャコバン党指導者マラ-と殺害犯の女性を描いたボードリ-の<マラ-の暗殺>、建設途上のパルテノン神殿の情景を描いたアルマ=タデマの<フェイディアスとパルテノン神殿のフリ-ズ>、パディントン駅構内の雑踏を細かく描いたフリスの<鉄道駅>が印象的でした。
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もともと絵画鑑賞は好きですが、中野京子さんの著書を読むようになって、ますます好きになりました。その絵画の時代背景とか画家の当時の状況とかシンボルなどがわかると面白さが増します。最近はあまり美術展に行くことが出来ていなくて寂しいですが。
そして今回も新しい作品との出会いがありました。「悪女フリート」は、一瞬ヒエロニスム・ボスかと思ってしまいました。クリーチャー達がツボでした。
女を待たせると怖いの章、2枚とも良かったです。観たいなぁー。 -
中野京子さんの「運命の絵」シリーズ。
歴史画、ギリシャ神話画、肖像画、風景画。
様々なジャンルの絵画における、「運命」を背負った作品を紹介していく一冊。
1テーマにつき1、2作品ほどで、私の知らない画家も沢山登場してきたので勉強になった。
イギリス人画家が比較的多かった印象。
「マラーの死」ではダヴィッド、「デルフォイの巫女」ではミケランジェロ、「画家のアトリエ」ではクールベ、「かかあ天下」ではブリューゲル、「あれかこれかorあれもこれも」ではラファエロ、「衝撃のオペラ作品」ではドラローシュ、「究極のロマンティスト」ではロセッティ、「手術風景」ではレーピン、「女を待たせると怖い」ではバーンジョーンズ、「ゲリラ、奮戦す」ではゴヤ、「政変は貞女の死から」はレンブラント・・・等。
そのテーマの切り取り方がそれぞれ面白く(マニアックで)、さすが中野さん!と感じた。
ブリューゲルの「悪女フリート」という作品も、女性がずかずかと勇ましく歩いており一件不気味だが「かかあ天下」と括られるとクスッと笑ってしまうし、印象にも残る。
「手術風景」、しかも人間の手術の公開実験を取り扱った作品があるとは知らなかったし、ギリシャ神話の「デルフォイの巫女」の伝説も初めて知った。(デルフォイはギリシャの山にある聖域で、ここでの神託は有名らしい。最も有名なのはオイディプス。今はパワースポットにもなっているようだ)
西洋の歴史のことも、絵画のこともまた新しく知ることが沢山あり、また、中野さんの時折現れるユーモアの効いた語り口が魅力的な一冊。
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おなじみ中野京子さんの絵画解説本。今回は“運命の絵”というお題だが、なぜこの絵が選ばれているのか、正直よくわからなかった。それはともかく、1枚の絵を基に歴史や風俗を自在に読み解く語り口は相変わらずで、とても楽しく知的な時間を過ごした。
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サブタイトルいる?(二回目)
ダヴィッドの『マラー』の絵は見たことあるけど、有名な事件だから探せば他のもあるんだろうなぁ。ボードリーという画家は初耳だし。
全編通して楽しめた。特に、ラファエル前派のジョン・テイラー・コリアは、描き方も題材も好みっぽい。 -
「戦士の運命」「鉄道駅の運命」「麻酔手術の運命」「神殿の彫刻の運命」「画家の運命」「絵画作品そのものの運命」・・、絵画から紐解く。でも、やはり語りがうまいのは「女の運命」。辱めを受け、夫の名誉のために自殺したルクレツィア。いやいや、命を捨ててまで訴えたかったのは”男社会への糾弾!”。メタンにトランスした巫女が神託を授ける。ギロチンに向かう16人の修道女。コーラスの歌声も1人1人と消える。この刑法は1977年まで執行されていたというから恐ろしい。いや、本当に恐ろしいのは死刑制度を存続させているどこぞの国か。
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1番衝撃的だったのは、ミケランジェロがシスティーナ礼拝堂の天井画を描いている間、下では普通にミサをやってたってこと!!…まあ、16世紀初頭のこの微妙な時期に、ユリウス2世が4年も礼拝堂を閉めてることを許してくれる訳なかったわなー。しかし天井に綱を張って、ゴンドラで仰向けになってって…(汗)絵描きって絵が上手けりゃいいってもんじゃないのね。ってかむしろ、「歴史に残る芸術家」とかって、そういうことより大切なことがワンサとあるのね、きっと…。
あと、レンブラントの『ルクレツィア』って、古代ローマのヒトだったのね!ルクレツィア・ボルジアじゃなくて! -
いつも通り、面白かったです。
新しい絵画との出会いもたくさんありました。 -
知らない絵もいくつかあった。
やっぱりおもしろい。 -
知ってるが題名が分からない。作者の顔は浮かぶが名前が出てこない。というような有名な作品がたくさん紹介されていた。
激動な時代を生きた画家たちが何を後世へ残し、私たちへ伝えたいのか。またその時代での出来事で何を強く強調し作品に表しているか。
知らない世界をしれて、嬉しかった。また絵画を通しその時代背景をしれて勉強にもなった。 -
文句なしにおもしろかった。
絵画をみるのはすきだったが、絵の一つ一つの背景まではよくしらなかったのでそんな背景があったのかと驚くことばかりだった。
見にいきたくなるし、次に見るときは見る目がかわってくるという未来の楽しみが増える。
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中野京子の作品
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