Seven Stories 星が流れた夜の車窓から

  • 文藝春秋 (2020年11月26日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (192ページ) / ISBN・EAN: 9784163912981

作品紹介・あらすじ

列車の旅を愛する人たち垂涎の豪華寝台列車「ななつ星」は、開業7年目を迎えるいまも、予約が取れない状況が続いています。ゆったりと流れる時間、車窓を眺めながらの豪華なディナーは、日本の旅を変えたとさえ言われます。その「ななつ星」に現代を代表する作家、井上荒野、恩田陸、川上弘美、桜木紫乃、三浦しをん、さらには旅を愛するふたりのクリエーター、糸井重里、小山薫堂が乗車、新しい旅から生まれた極上のストーリーをお届けします。

みんなの感想まとめ

豪華寝台列車「ななつ星」を舞台にしたこの作品は、旅の魅力と心の再発見を描いたアンソロジーです。著名な作家陣がそれぞれの視点で織りなす物語は、静かな揺れの中で流れる星空を眺めながら、読者に夢気分を提供し...

感想・レビュー・書評

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  • 夢気分の一冊。

    豪華寝台列車「ななつ星」に乗車し豪華作家陣に連れ出されたレール一本の大海原の旅。

    静かな揺れに身を任せ、レールの音に耳を澄まし、流れゆく星空を目にするたびにそっと何かを人は心に拾っていくのかもしれない。

    それはどこかに置き忘れたままの時間だったり、心、想いの再確認だったり。

    それをしっかり胸に仕舞い込んだらまた新たなスタート。

    新しい服を纏うように。

    旅ってそうやって人を着替えさせてくれるのかもしれない。

    七つの旅物語、一緒に旅するような夢気分。

    レールの旅、憧れるな。
    荒野さん、しをんさん、良かったな。

  • 九州をめぐる豪華寝台列車「ななつ星」をテーマにした、アンソロジー。
    小説だけではなく、随筆や随想を含むのが、珍しかった。

    「オール讀物」掲載まとめのようで、特にJR九州とのコラボ(宣伝)というわけではなさそう。
    そう思ってしまうほどにぴったりで、「ななつ星」の客室にあってもおかしくない1冊。

    よかったのは、以下の3作品。

    ・恩田陸「ムーン・リヴァー」
    〈キミコ姉さん〉へのふたりの愛情と、ちょとした謎解きの楽しさ。
    あたたかい作品。

    ・小山薫堂「旅する日本語」
    旅にまつわる言葉のエッセイが、味わい深い。
    信濃八太郎のイラストも、美しかった。

    ・川上弘美「アクティビティーは太極拳」
    コロナ渦で運行中止になった旅を、自宅でインターネットを駆使し、リアルタイムに行った気になる、という設定がおもしろかった。
    母のなりきりぶりやお茶目さが、魅力的。

  • 「ななつ星」の列車旅、行きたいなー!
    ただ豪華というだけでなく、ホスピタリティー溢れる雰囲気が物語を生み出すのだろうと思った。
    恩田陸さんの「ムーン・リバー」が一番好きだった。

  • 「旅する日本語」(小山薫堂)"紐帯"がななつ星を表現。九州に散らばる物を結び幸せを作り出す。
    「ほら、みて」(桜木紫乃)が新鮮。卒婚。人生再スタートに遅すぎはない。

  • 九州を走る豪華クルーズトレイン「ななつ星」✩.*˚
    その「ななつ星」での旅をテーマにした5つの物語と2つの随想からなるアンソロジー。

    とても素敵な装丁と装画はクラフト・エヴィング商會によるもの。
    この装丁にぴったりの素敵なお話ばかりでした。

    好きだったのは井上荒野さんと桜木紫乃さんのお話。
    どちらも夫婦のお話でした。
    井上さんのは、一緒に乗るはずだった人と来れず一人旅をする女性の話。
    彼女の真っ直ぐで一途な想いに涙しました。
    桜木さんのは、定年退職したご主人との卒婚を考える女性の話。これも良かったです。こんなふうに生きる老後もいいかも知れない。

    何かの節目に、とっておきの非日常を感じる旅に出るって素敵だな。
    自分の事を振り返ったり、改めて大切な日常に気付いたり、そこから新たなスタートが出来そうな気がする。

    ななつ星、調べてみたら、2泊3日で70万もするではないか!!
    行きたいとは気軽に言えないな。これは大変だ〜笑







  • 舞台は「ななつ星」、人気作家7名の小説集 刊行 | RailLab ニュース(レイルラボ)
    https://raillab.jp/news/article/23467

    『Seven Stories 星が流れた夜の車窓から』恩田陸 井上荒野 三浦しをん 川上弘美 桜木紫乃 糸井重里 小山薫堂 | 単行本 - 文藝春秋BOOKS
    https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163912981

  • 憧れの列車、JR九州の「ななつ星」を素材にした七人の作家(作家じゃない人もいるけど…)の七つの短編小説(小説じゃなくて随筆もあるけど…)。本当に短い物語で、バキバキに「ななつ星」礼賛タイアップなので、てっきりコンパートメントに置いてある小冊子用の一駅ごとにお楽しみください、というブランデットコンテンツだと思っていたら、巻末でそれぞれの初出が「オール讀物」での今年の連載だと知り、びっくり。もはやプロモーションする必要がないくらい人気の旅なので、井上荒野、恩田陸、川上弘美、桜木柴乃、三浦しおん、という当代きってのスター作家を引き寄せ、作品を書かせる「ななつ星」の力、恐るべし、と思いました。でも川上弘美の「アクティビティは太極拳」を読んだ時、そうか、この連載期間はコロナ禍によって特別寝台列車の旅が出来なかった期間なのだと気づき、この短編集はリアルに運行できない時期でも「ななつ星」を楽しんでもらうための小説という名の列車の旅なのだと理解しました。やるな、JR九州。やはり、旅のターゲットに合わせてある程度の富裕層のシニアが主人公ですが、その世代の心を、死別した伴侶、中学からの女ともだち、姉の代わりに育て上げた兄弟、距離の離れた娘、そして定年を迎えた夫、というように多様な切り口の物語が繋がれていきます。その中で糸井重里の随筆「帰るところがあるから、旅人になれる」が効いていて、目的地がある旅でなくて、出発点に戻る(「ななつ星」の場合は博多駅)に戻る旅と、人生を重ね合わせる視点が、この短編小説集の縦糸になってような気がしました。GO TOというような経済施策じゃなても、旅は楽しめる、ような気がしました。列車の振動は恋しいけれど…

  • 実在する九州の豪華寝台列車「ななつ星」で旅をする乗客たちの物語。一話ずつ違う作者が書くことで、乗客にはそれぞれの人生があることが鮮やかに感じられる。

    コロナ化で運行が中止になり、リモート旅行をすることにした母娘の話はこの時代だからこそ作れた作品だと思う。

    冒頭の二作は一緒に来たかった人へ思いを馳せる残された側の切なさに、銀河鉄道の夜を連想してしまった。夜空に浮かぶ列車が描かれた装丁の影響もあるかもしれない。

  • 寝台列車とかそこまで興味なかったんだけど、すごくすごく乗りたくなった。井上荒野さんの話も良かったけど、川上弘美さんの現代の、コロナ禍でのリモート旅、新しい形、なんだかこんな世の中で文句言ってる自分が少し情けなくなった。こうやって旅して、落ち着いたら〜っていう心も大事だよな。きっと。

  • 九州を旅する豪華寝台列車「ななつぼし」。
    その乗客を主人公にした7つのストーリーが、ずらりと並んだ贅沢な執筆陣によって綴られている。(この顔ぶれなら個人的に角田光代さんか江國香織さん、もしくは有川浩さんもいて欲しかった!)

    3泊4日の豪華寝台列車の旅、ということで現役を引退した60〜70代の主人公ばかりでした。
    まぁ夜行バスとかじゃないんだし当たり前といえば当たり前か。
    オール讀物で連載されていたそうだけど、どれもそっくりそのまま「ななつ星」のPR広告に使えそうなほど魅力を分かりやすく伝えてくれるものでした。ここでの話は常に主人公たちが列車に運ばれて移動しながら進んでいる、という状況に思いを馳せるとなんだかワクワクしてきて好き。
    寝台列車、別に豪華でなくていいしただの移動手段としてでもいいから死ぬまでに絶対乗ってみたい。

  • さよなら、波瑠
    男性が生涯、好きな女性像が波瑠には凝縮されているように思う。無邪気でミステリアスで、ふと手を離したらどこか遠くへ行ってしまいそうな女性。別れた恋人がその後どうしているか。触れられなくても、もし見れたならこんな風に思うのかもしれない。井上荒野さんの温かいお話がいつになっても大好きです。

    それからこの本のモチーフとなっている豪華寝台列車が実在していると知りYouTubeで見ました。オリエント急行に乗っているようでとても優雅な気持ちになりました。

  • 豪華列車ななつ星を舞台にした短編集。感染症の蔓延で旅行ができなくなった母娘の仮想旅行のお話にほっこりしました。父や母、周りのことなど重ねて考えてしまいます。旅にで出て、風景を眺めながら読書したい。

  • 恩田陸さん、三浦しをんさんが好きで
    読み始めた1冊。
    でもどの作家さんの作品も面白かった。
      
    7人の作家さんによって紡がれる7つのストーリー。
     
    共通点は九州を走る豪華観光列車『ななつ星』。
     
    恩田さん、三浦さんの作品も
    もちろん良かったのだけれど、
    私が一番気に入った作品は
    桜木紫乃さんの『ほら、みて』。
     
    すごく旦那さんの気持ちに共感してしまいました。
     
    「男って、生きてるだけでどこか後ろめたいもんだからさ」
     
    この気持は全男性が抱いているものなのかな~?
     
    どれも優しい気持ちになれるストーリーなので
    心穏やかに過ごしたい休日に、
    ゆっくりとお読みください。

  • 夢の豪華寝台列車、日本のオリエント急行、そんな「ななつぼし」に乗り込んだ(もしくは乗り込みそこなった)人々を描く5つの短編と2つのコラム。

  • 退職を機に妻を豪華旅行に誘う夫。でも、妻には秘密の人生設計が…。豪華寝台列車「ななつ星」を舞台に、桜木紫乃、恩田陸ら7人の作家・クリエーターが極上のストーリーを綴る。『オール讀物』掲載に書下ろしを加えて書籍化。

    糸井重里のエッセイ?だけ邪魔だった。
    川上 弘美のエアななつぼしが面白かった。

  • 夜景に浮かび上がる列車の装丁 素敵で手に取ったら好きな作家さんばかり名前が並んでいました。
    中も遊び紙が黒なのに中表紙から目次を過ぎて本編に行くまでは黒じゃなく濃い紺のような色合い。
    とにかく装丁が素敵すぎ。クラフトエヴィング商會さんでした。流石。

    そして中の作品も粒揃い。それぞれの作家さんのエキス(?)を集めたような味わい深い短編が並んでいます。個性がはっきりしていて甘苦いものがあってちょっとしょっぱいものもあって辛いのもあって…というような味変が絶妙なのですらすら読めます。
    途中にあるエッセイや詩も洒落た箸休め的味わい。でも滋味深い。ここに差し込まれている挿画もいい。大変に美味しい一冊と思います。

    こんな豪華な列車の旅があるんですね。興味もなかったので全然知りませんでした。でも一生に一度くらいはこんな贅沢な旅をしてみたくなりました。
    問題は誰と行きたいかですが…

  • 退職を機に妻を豪華旅行に誘う夫。でも、妻には
    秘密の人生設計が…。豪華寝台列車「ななつ星」を
    舞台に、桜木紫乃、恩田陸ら7人の作家・
    クリエーターが極上のストーリーを綴る。

  • 乗客の数だけ物語がある。さらっと読めるが、しみじみとした読後感。

  • 夜行列車を舞台にした小説を探していて、たどり着いたのがこれでした。とびきり面白い!とは思わなかったけど、夜中にゆったりと読むのにピッタリな作品。

  • 一度は乗ってみたい豪華寝台列車「ななつ星」を舞台に、豪華な作家さんが寄せた旅の物語。穏やかな一つ一つ人生を紡いでいく。年を重ね深みとともに優しさが伝わる。

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著者プロフィール

恩田 陸(おんだ・りく):1964年、宮城県出身。小説家。92年『六番目の小夜子』でデビュー。2005年『夜のピクニック』で第26回吉川英治文学新人賞および第2回本屋大賞、06年『ユージニア』で第59回日本推理作家協会賞、07年『中庭の出来事』で第20回山本周五郎賞、17年『蜜蜂と遠雷』で第156回直木三十五賞、第14回本屋大賞を受賞。ほかの著書に『spring』『なんとかしなくちゃ。青雲編』『鈍色幻視行』『夜果つるところ』『夜明けの花園』『珈琲怪談』『酒亭DARKNESS』、エッセイ集『土曜日は灰色の馬』『日曜日は青い蜥蜴』『月曜日は水玉の犬』など多数。

「2025年 『spring another season』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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