零の晩夏

  • 文藝春秋 (2021年6月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (384ページ) / ISBN・EAN: 9784163913889

みんなの感想まとめ

物語は、広告代理店に勤める美術大学出身の女性、花音が中心となり、死神と呼ばれる画家ナユタの作品を通じて繰り広げられる神秘的な旅です。ナユタが描いたモデルは必ず死ぬという伝説に魅了された花音は、彼の作品...

感想・レビュー・書評

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  • 岩井俊二さんの映像作品でない小説は初めて拝読しました。
    何も予備知識なしに読みましたが、すごく面白かったです。

    今年読んだ小説のベスト3に入るくらい。ベスト1でもいいかもしれません。
    ミステリーなのか、恋愛小説なのかとかの分類もよくわかりません。普通の小説とはかなり違う雰囲気でした。

    広告代理店に勤める美術大学出身の八千草花音が社内の心無い噂話で、転職せざるを得なくなり、美術雑誌の編集部の面接で、花音は千葉の美術館でひと目で魅了された、まるで写真にしか見えない油絵『零の晩夏』のことを話し、結果、採用されます。

    そこで花音は企画を任されて、ナユタという画家の「ナユタの死神伝説」という話を調べることになります。
    「ナユタ」に描かれたモデルはその後、皆死んでしまうという伝説の画家です。

    そして花音は高校の美術部の二年後輩で油絵を自ら教えた、加瀬くんと仕事を通して再会します。加瀬くんは絵はやめて塗装工の仕事をしていました。

    そして加瀬くんと一緒に「ナユタの死神伝説」を調べていくと不思議な話がわんさかと出てきます。
    ナユタ自身も焼身自殺をしています。
    いろいろな人々が登場します。
    絵の好きなOLの話だと思ったらとんでもない方に話が転がっていったりして驚きました。

    想像力が豊かでないとこんな話は描けないだろうと思いました。芸術家の描く物語だと思いました。

    花音は加瀬くんのことが好きなのですが、二人はただの再会ではなく、これほど壮大な物語がと思うほどの物語も二人の間にもありました。

    ひとことで説明できない、物語ですが読んでいてどこもかしこも面白かったのは間違いありません。

    本屋大賞とか直木賞を獲るという小説ではないかもしれないけれど、本当に心から面白いと思った小説でした。
    読了後、明日から何を読めばいいのかと思ってしまいました。

    • まことさん
      くるたんさん♪こんにちは!

      読んでいただきありがとうございます!
      楽しんでいただけたみたいで嬉しいです♡
      この本、私が「今年のベス...
      くるたんさん♪こんにちは!

      読んでいただきありがとうございます!
      楽しんでいただけたみたいで嬉しいです♡
      この本、私が「今年のベスト1」とか勝手に書いたせいか登録してくださったフォロワーさんが凄く多かったのだけれど(私がタイムラインで見かけた方は10人くらい)レビューはくるたんさんが初めてです。
      自分がよいと思ったものを読んでもらえたのは、本当に嬉しいです。
      2021/09/20
    • アールグレイさん
      こんにちは♪
      お久しぶりです!
      この本、最近タイムラインにでているなあ、と思っていました。
      レビューを読ませて頂いて興味が湧きました。こっと...
      こんにちは♪
      お久しぶりです!
      この本、最近タイムラインにでているなあ、と思っていました。
      レビューを読ませて頂いて興味が湧きました。こっとんさん、くるたんさん方も良い感想を持っていらっしゃるようで・・・・
      私は図書館派なので、早速リクエストしたいと思っています。
      いつになるかわかりませんが、どんなものになるかわかりませんが、レビューはしっかり書きます。
      また、読みたい本が増えてしまいました!
      嬉しい悲鳴です。
      (ノ^^)<、
      2021/10/24
    • まことさん
      ゆうママさん。こんにちは!

      コメントありがとうございます。
      この本、読んでくださるのですね!
      とても嬉しいです。
      私も図書館で借...
      ゆうママさん。こんにちは!

      コメントありがとうございます。
      この本、読んでくださるのですね!
      とても嬉しいです。
      私も図書館で借りましたが、買ってもよかったと思いますが、一度読んだものをもう一度買うほどではないかなと。
      ゆうママさんにも気に入っていただけるといいのですが。
      レビュー楽しみにしています。
      2021/10/24
  • 《言葉にできない読後感》
    脳内BGM:「言葉にできない」小田和正さん

    オススメして頂き手に取った作品。
    タイトルに「夏」が入っているので、今だ!と思ってこのタイミングで!
    オススメしてくださっていなかったら、出逢えてなかった作品だと思います✧*。
    ありがとうございます(❁ᴗ͈ˬᴗ͈)

    ナユタが描いた人は必ず死ぬ。
    故に「死神」の異名を持つ謎の絵師ナユタ。
    その作品の裏側にある真相とはー…?

    読み始めて物語の1/3くらいからすごく面白くなってきて、そこからラストまでイッキ読みでした!

    オススメの恋愛小説としてご紹介頂いたのですが、いろんな要素が複雑に絡み合っていて…私が一番心惹かれたのはミステリ部分!
    まぁ…でも勘のいい人なら、ミステリ読み慣れた人ならきっと気付くよねって感じで(꧞ 'ᢦ' )
    私もやはり途中で気付いてしまったのですが、そこから更に展開があって、さすがにそこまでは予想できなかったなぁ…!という内容で、ラストまで楽しめた。

    私は絵画については全然詳しくないけれど、その奥深さ、それに懸ける情熱や執念がひしひしと伝わってきた。
    何かを創ることへの強い思いが、創作の原動力にもなる一方で、人を追い詰めたり、狂わせたりもする。
    その危うさも感じられ、思わず湊かなえさんの「人間標本」を思い出した。
    本作では、それが悪なだけではなく、人を救うこともある。
    人間ってホントに難しいですね。

    花音と加瀬もよかった♡
    この二人については詳しく書くとネタバレっぽくなるので、この辺で✧*。

    実は一番感動したのは、読後に表紙を見た時。
    もしかしたら最初から分かってる方もいるかもしれないけれど、私はあんまりよく見てなかったから、気付いた時はすごい衝撃だった…!Σ ( °꒫° )

    そしてこちら、感想に何を書けばいいのかここ最近で一番悩んだ作品。
    すごくよかったのは間違いないのに、言葉にできない…Ҩ(´-ω-`)
    時間はかかりましたが、なんとか書けてよかった…!

    • mariさん
      ultraさん

      一緒ですね٩(*´ᗜ`)ㅅ(ˊᗜˋ*)و
      私も調べるまで知らなかったんです…!

      小田和正さん、私の中では時が止まっていま...
      ultraさん

      一緒ですね٩(*´ᗜ`)ㅅ(ˊᗜˋ*)و
      私も調べるまで知らなかったんです…!

      小田和正さん、私の中では時が止まっていますが(笑)、いいお年なのですねΣ ( °꒫° )
      2026/07/24
    • どんぐりさん
      読んでから意味のわかる表紙ってありますよね〜(o^^o)
      なんか表紙をなでなでしたくなっちゃう作品(o^^o)
      読んでから意味のわかる表紙ってありますよね〜(o^^o)
      なんか表紙をなでなでしたくなっちゃう作品(o^^o)
      2026/07/25
    • mariさん
      どんぐりさん

      ありますよね!
      こちらは物語に関係しているので、気付いた時は感動でした✧*。
      いろんな意味で撫でたくなるかも(´∀`*)
      どんぐりさん

      ありますよね!
      こちらは物語に関係しているので、気付いた時は感動でした✧*。
      いろんな意味で撫でたくなるかも(´∀`*)
      2026/07/25
  • 那由多(ナユタ)から 零(ゼロ)へ
    一枚の絵に魅せられた女性花音の 画家とその作品を巡る旅のように 
    死神の異名を持つ画家、ナユタ
    絵のモデルとなった人は遠からず「死」を迎える
    絵を介して描かれる死と生の境界
    花音がナユタを追う道筋に出会う人達
    その全ての人達がナユタという画家を知る重要なピースとなっている
    生と死の一瞬を積み上げる為か、神戸の震災、サリン事件、幼児誘拐殺害事件等 映像のように流れていきます
    多くの登場人物 舞台となる幾つかの土地を渡り
    「晩夏」にまとめあげた素敵な作品です

    • 土瓶さん
      まあ、俺が★5つけても他の人は★3なんてことも普通にあるしなー。
      その逆もあるし。
      全員がおもしろいと感じる作品なんか無いだろうし。
      これは...
      まあ、俺が★5つけても他の人は★3なんてことも普通にあるしなー。
      その逆もあるし。
      全員がおもしろいと感じる作品なんか無いだろうし。
      これはもう好みですな。
      2024/05/02
    • ひまわりめろんさん
      あ、おびーも読んでたのね
      レビュー見逃してたわ

      わいは今読んでるとこ半分くらいまで来たかな

      そうかーなんか一Qさんにディスられてる気がす...
      あ、おびーも読んでたのね
      レビュー見逃してたわ

      わいは今読んでるとこ半分くらいまで来たかな

      そうかーなんか一Qさんにディスられてる気がする
      気のせいかなー
      いや多分気のせいやんなー
      だってわいまごうことなき師匠やもん
      師匠ディスる弟子なんかいないもんね
      気のせいやなー
      2024/05/12
    • 1Q84O1さん
      あかんわ…
      うちの師匠幸せなひとやな…
      ディスられていることに気づいてない…
      完全にディスってます!w
      あかんわ…
      うちの師匠幸せなひとやな…
      ディスられていることに気づいてない…
      完全にディスってます!w
      2024/05/12
  • ジョセフ・ジャストローが描いた「アヒルとウサギの騙し絵」をご存知だろうか 

    見ようによって左を向いたアヒルにも見えるし、右を向いたウサギのようにも見えるというあれだ

    はたしてこの絵を見てどんな感想を抱くだろうか
    「アヒルにもウサギにも見えるなんてすごい!」と思うだろうか
    「下手くそなアヒルの絵だな〜」と思うだろうか

    これは別に誰かの何かを試す質問ではない

    では何なのか?

    もちろん答えは明瞭である

    岩井俊二さんの『零の晩夏』の感想である

    見ようによってはすごいレビュー!には…見えない?あ、そう?やっぱ見えない?そっかー、ちぇっー

    • まことさん
      ひまわりめろんさん♪

      ご説明ありがとうございました。
      さすが、カリスマレビューアーと呼ばれていらっしゃる訳ですね!
      お見事!
      ひまわりめろんさん♪

      ご説明ありがとうございました。
      さすが、カリスマレビューアーと呼ばれていらっしゃる訳ですね!
      お見事!
      2024/05/12
    • 土瓶さん
      描写が足りない、というのは全体的な感想で、それはこの人が映像でものを考える映画監督だからなのかなー、とは思った。
      裏を返せばテンポがいいと...
      描写が足りない、というのは全体的な感想で、それはこの人が映像でものを考える映画監督だからなのかなー、とは思った。
      裏を返せばテンポがいいとも言えますね。

      カリスマレビュアーは、自分で呼んでいる模様(笑)
      2024/05/12
    • ひまわりめろんさん
      うーんとね〜
      これもレビューに書こうと思ってめんどくさくてやめたんだけど…
      (結局書くやん)
      なんていうかちょっともったいない読み方しちゃっ...
      うーんとね〜
      これもレビューに書こうと思ってめんどくさくてやめたんだけど…
      (結局書くやん)
      なんていうかちょっともったいない読み方しちゃったな〜とも思うのよね
      映画監督岩井俊二ってのが先に来すぎて先入観が取っ払えなかった

      なので土瓶さんと似たような感想も抱いたのはそうなんだけど、それって正当な評価だったのかな?とも思ったんよね

      あと長ゼリフがけっこう多くてもし映画化したら役者さん大変だな〜なんて思いながら読んでたわw
      2024/05/12
  • まことさん、くるたんさん、yyさんのレビューを読んで。
    そして、興奮気味の(笑)御三方のコメントのやり取りを読んで(笑)。
    御三方のレビュー、コメントを読ませていただいて、もう絶対に読みたくなってしまって、読んでみた‥‥そして唸っている私‥‥『なるほどね』と呟く私‥‥皆さんの気持ちがすご〜く分かる!
    とにかく世界に引き込まれた。謎解きの部分も大いにあるお話なのだけれど、私にとって重要なのはそこではない気がする。この世界観、壮大なドラマ感。うまく言葉にできず、じれったいのだけれど、とにかくこの一冊の中にどっふりと浸かってしまいました。
    本の内容は皆さんのレビューを読んでいただくこととして(笑)読み終えた直後の興奮冷めやらない気持ちをお届けしました(笑)

    • まことさん
      こっとんさん。こんにちは!

      この作品読んでくださったのですね。
      とても嬉しいです。
      レビューに今年のベスト1などと書いてしまったの...
      こっとんさん。こんにちは!

      この作品読んでくださったのですね。
      とても嬉しいです。
      レビューに今年のベスト1などと書いてしまったので、皆さんの反応がとても気になっていたのですが、こっとんさんが楽しんでくださったようなのでとても嬉しいです。
      ありがとうございました!
      2021/10/24
    • こっとんさん
      まことさん、こんにちは!

      とってもとっても面白かったです。
      有意義な読書時間でした。
      良い本を教えていただき本当に感謝です!
      この世界にハ...
      まことさん、こんにちは!

      とってもとっても面白かったです。
      有意義な読書時間でした。
      良い本を教えていただき本当に感謝です!
      この世界にハマり過ぎて、次に何を読めばいいのだろう?っていうまことさんの気持ち分かります。

      まことさんのレビューいつも楽しみにしています。これからも面白い本をたくさん教えて下さい!
      2021/10/24
  • ブグ友まことさんの熱いレビューに魅せられて、いつか読もうリストに入れておいた一冊。
    あれからずいぶんと時間が経ちました。

    言わずと知れた映画監督岩井俊二さんの著作。

    【彼女(モデル)たちは例外なく死に至る
     ”死神”の異名を持つ謎の絵師ナユタ。
     その作品の裏側にある禁断の世界とは?

     岩井俊二が描く、生と死の輪郭線。
     渾身の書き下ろし絵画ミステリー。】

    おもしろかったです。
    本業が映画監督さんのせいか、とても簡素な文章で読みやすく、テンポも速くてさくさく進みます。
    帯には怖そうなことが書いてありますがホラー感は弱め。
    怖いのが苦手な方にもいいでしょう。
    絵画というか、ミステリアスな絵描きを巡り、不思議な縁に操られる人間たちの物語。
    恋愛要素もあり。

    おもしろく読めたのですが、あえて難を言えば、少し都合が良すぎるかな、と。まあフィクションだから仕方ないか。
    あと、テンポよく進むのはいいけど、次々と人が出てくるので後で「この人誰だっけ」ってなることもあった。人物を名前だけで進めずに、教師の○○とか、○○の母親のとか、誰かわかるヒントを付けてくれればなお良かったのにと思った。まあ、このへんは映像化すれば解消できるのかも知れない。

    詳しくはまことさんのレビューをどうぞ^^

    なんだろう。
    読んでいる間、岩井俊二監督の映画「リップヴァンウィンクルの花嫁」を観たときのことを思い出してた。

    自分の中の「一日中映画を映画館で観ようキャンペーン」(?)で4,5本観た内の1本で、時間がちょうど良かったから選んだだけだったが、たまたま最終日だったらしく、綾野剛人気もあったのか、小さな映画館はほぼ満員で、しかも9割は女性という、なんだか落ち着かない気分の鑑賞だった(笑)

    あれも死の香りが漂うような若者たちの話だったな~。

    • まことさん
      ひまわりめろんさん♪

      ★3は普通評価なんですねぇ。
      でも、どびどび詐欺って…(;_:)
      私のレビューに人を動かす力があるなんて、思...
      ひまわりめろんさん♪

      ★3は普通評価なんですねぇ。
      でも、どびどび詐欺って…(;_:)
      私のレビューに人を動かす力があるなんて、思えませんがありがとうございます。
      今リクエストした『海の教場』図書館からきたので読んでいます。
      1カ月程かかりましたが、一緒にリクエストした『サロメの断頭台』はまだ届かないから、速かったと思います。
      今週中にはレビューできると思います。
      2024/04/22
    • 土瓶さん
      なんやどびどび詐欺って(笑)
      最近読んだ中では高評価言うとるやないかーい。
      ★3は確かに普通評価だけど、これは★4に近いものがありました...
      なんやどびどび詐欺って(笑)
      最近読んだ中では高評価言うとるやないかーい。
      ★3は確かに普通評価だけど、これは★4に近いものがありました。

      曰く付きの絵描きを巡るミステリーだけに留まらず、若き日の作家たちが共同で使用したアトリエのくだりでは青春物の趣もあり、主人公と件の絵描きとの間には不思議な縁で結ばれる恋愛要素もある盛沢山な読み物です。

      ならなんで★4にならなかったというと、なんかね、書きっぷりが淡泊というか、簡素な文体は読みやすいし好感も持てるんだけどね、小説というよりもシナリオに近いのかなーなんて感じたんよ。
      んー。上手く言えんけど、豊富なアイディアがあるんだけどそれを箇条書きに並べて文章で表して繋げているような感じ。
      いや、ちゃんと素晴らしい小説なんですがね。
      あくまでこれは俺がそう感じただけっていうか、一言で言うともったいないなって思ったんよ。
      もっとこうグワァーって、もしくはネトネトって書くべきところは書いても良かったんじゃないかなって。
      この話、乙一さんならどう書いたかな。京極さんならもっとおどろおどろしく5倍ぐらいの分量になったろうか。
      そう思った。
      なんか惜しいなって。

      まことさん。
      この本を手に取ったのはまことさんの熱いレビューに当てられたからです。
      もしそれがなかったらたぶん一生読むことはなかったでしょう。
      しっかり動かされてしまいましたよ。
      ありがとうございました^^

      あ、カリスマンさん。
      この本のレビュー、楽しみにしておきますからね。
      まさかまさかどびどび詐欺とまで言っておいてご自分は読まないなんて、そんなつれないことは自他ともに認めるカリスマレビュアー様のすることじゃないですよね。
      じゃ、待ってまーす( ̄▽ ̄)
      2024/04/22
    • まことさん
      土瓶さん♪

      やっぱり、高評価で、よかったのですね。
      嬉しいです。
      でも、京極さんや、乙一さんには負けてるんですね。
      京極堂シリーズは途中ま...
      土瓶さん♪

      やっぱり、高評価で、よかったのですね。
      嬉しいです。
      でも、京極さんや、乙一さんには負けてるんですね。
      京極堂シリーズは途中まで、乙一さんも、数冊しか読んでいませんが。
      う~ん。
      もしかしたら、この作品は、おどろおどろしくない変わりに、ちょっとトレンディ(死語?)ではないですかね。
      2024/04/22
  • このアプリ内でフォローさせて頂いてる皆様の本棚の中から評価の高い作品を選んで読んでみた本。

    名作。
    読後、出会わせてもらったと感じた。

    ストーリーは全体を通してミステリーなのだが、「運命」がテーマなのだと感じた。
    ここまで色んな人の運命が重なりあいながら絡み合いながら、終盤に向けてほどけていくように謎だったものがほどかれてゆく。

    最後も希望に溢れた終わりをみれた。
    そこまでの派手な事件などがあるわけではないストーリー展開なのに凄い深い物を読んだ気になる。
    岩井俊二さんの文章力と創造力がそうさせるのだと感じた。

    この作品に出会ったのも皆様の本棚のおかげ。これも「運命」的な出会い、そう感じさせられた。

  • 表紙の絵が "零"の『晩夏』 だと思って読み始めたのですが、これは三重野慶さんという画家の作品でした。
    この表紙の女性が主人公の八千草花音だというイメージが頭から離れず最後まで読んでしまいました。
    最初の3ページで「零の晩夏」という作品の説明があり、写真みたいな横顔という以外は表紙の絵とは違うのですけどね、、、

    バンクシーのような正体不明の画家の記事作成のため、取材に駆け巡る女性編集者のお仕事小説でもあるし、
    その画家が描いたモデルの女性は必ず死に至るという謎解きミステリー小説でもあるし、
    取材中に再会した高校の美術部の後輩に心がときめいてしまう恋愛小説でもある。

    なぜかノンフィクションのように感じてしまったのだが、これも表紙の写真のようなリアルな絵のせいかもしれません。
    沢山人が死にますが、死の描写は「○○で死んだ」と事務的に説明する程度だし、自殺の原因にも深入りしないのでドロドロ感はありません。
    おかしな言動をとる人も何人か登場しますが、この物語の語り部でもある八千草花音の平凡なキャラが、そのおかしさを吸収しています。

    いろんな要素が含まれる物語でしたが、読後感はさわやかでした。
    テーマの中に死を含ませておいて、結局は生まれてきた意味を考えさせる、「零の晩夏」にまつわる恋愛小説だからだろうと思いました。

  • ナユタの魅惑的な謎の沼にズブズブ入っていってしまう。
    証言者から聞いていくごとに、印象が変わり、美しくて、残酷で、温かい。

  • 心地良さで始まり、終わる一冊。

    描かれたモデルが必ず死ぬという"死神"と噂される絵師の謎に迫っていくミステリチックでラブな物語。

    これ系は好き。

    一枚の絵画に出会う序盤から柔らかな心地良さに包まれ始める。

    謎の絵師に迫っていく過程は微妙なラブの魅せ方が絶妙、かつ知りたい欲の誘導が巧いなという印象。

    そして何となく感じていたものが綺麗に重なり合うかのような瞬間もまた心地良い。

    必然か偶然か、今までの出会いと出来事は全てこの瞬間のためだったのか…考えるだけで幸せ気分。

    最後も柔らかな心地良さに包まれる素敵な読書時間だった。

    • くるたんさん
      まことさん♪こちらにもありがとうございます♫

      自分では見つけられない作品を教えてもらって、幸せです♡

      まことさんのレビューにあるように、...
      まことさん♪こちらにもありがとうございます♫

      自分では見つけられない作品を教えてもらって、幸せです♡

      まことさんのレビューにあるように、芸術家さんの作品ですよね。映像が浮かぶような、思い浮かべたくなるシーンがたくさんあったかな♫
      ハラハラドキドキも良いけど静かに惹き込まれる心地良さが好きです。

      ワクチン、無事終えて、38度ぐらいで一日で落ち着きました。
      ありがとうございます♫
      2021/09/20
    • たけさん
      くるたんさん、こんにちは!

      ワクチン接種お疲れ様でした。
      接種後も素敵な読書時間を過ごされたようで、レビュー読んで安心しました。
      ...
      くるたんさん、こんにちは!

      ワクチン接種お疲れ様でした。
      接種後も素敵な読書時間を過ごされたようで、レビュー読んで安心しました。
      僕も接種を無事終了。

      接種終えたので、たくさん好きな本が読めそうな、前向きな気分になりますよね♪
      2021/09/20
    • くるたんさん
      たけさん♪こんにちは♪

      ありがとうございます♫
      たけさんも接種おつかれさまでした♡副反応大丈夫でしたか⁇
      私はひたすらゴロゴロしながら読書...
      たけさん♪こんにちは♪

      ありがとうございます♫
      たけさんも接種おつかれさまでした♡副反応大丈夫でしたか⁇
      私はひたすらゴロゴロしながら読書してました。

      たしかにこれでちょっと一安心。第6波〜が来ないと良いですよね。

      たけさんも引き続きゆっくり読書を楽しめますように¨̮♡
      2021/09/20
  • 絵画に魅せられた謎を解いていく…
    その過程にまんまと乗せられたと言うべきか。

    どっぷりとはまってしまい酔いしれた。

    こういう作品は、初めてだ。

    ナユタが描く絵のモデルたちは、すべて死んでしまってるというのに怖さは感じられない。
    それが、惹きつけられる魅力だったのかと思う。

    ラストにもはや言うべき言葉はなかった。

  • 岩井俊二の映画は大好きで大体は観てると思いますが、岩井俊二の小説もめちゃくちゃ好きなんです!

    映像で見るとよりわかりやすいのですが
    文章でも、すごく美しい世界観が伝わってきて
    それだけではなく、エグいくらい残酷な部分もあって、そのコントラストが絶妙でどっぷり岩井俊二ワールドにハマってしまいます!

    この作品も美術に関しての表現なんかはとても美しくて、引き込まれてしまいます。
    ナユタという謎多きアーティストを新人ライターが
    その謎を紐解いていくというミステリ要素満載なんですが、最後には全ての伏線を回収して(見事に!)
    純粋恋愛で終わっていくという素晴らしい展開でした♪
    小説の最後の文章ってかなり大事だと思っていて
    そこがダメだと今まで面白かったのに、最後だけ残念みたいな作品も結構多いと思うんですが
    この小説の最後の一文は最高でした!
    その最後に繋がるまでの文章を読みながら
    鳥肌が立ちっぱなしでした。

    一番最後の一文は書きませんが、そのちょい手前で好きな言葉があるので抜粋

    「あらゆる偶然と必然が、ひとつの点に集束し、
    ああ、自分はこのために生まれてきたんだと思う
    瞬間が。」

    そして「零の晩夏」の意味と装画!
    三重野慶さん

    これはブクログの皆さん全員にオススメですが
    純粋恋愛の会会員には是非読んでほしいです♪

    • naonaonao16gさん
      会員なので読まないといけないわけですね笑

      確かに、岩井俊二作品は美しさと残酷さを併せ持ってますよね。
      映像が美しいから、残酷さすら美しく感...
      会員なので読まないといけないわけですね笑

      確かに、岩井俊二作品は美しさと残酷さを併せ持ってますよね。
      映像が美しいから、残酷さすら美しく感じてしまうという…

      この作品自体は知っていたのですか、ミステリ要素が満載とは初めて知りました!!
      文庫を待とうかなぁ…
      2022/02/11
    • sinsekaiさん
      naoさんコメントありがとうございます♪

      すみません強要するようなコメントして…
      でも、オススメです!
      そういえば文庫派でしたね
      たぶん文...
      naoさんコメントありがとうございます♪

      すみません強要するようなコメントして…
      でも、オススメです!
      そういえば文庫派でしたね
      たぶん文庫化されると思うので是非その時に
      その前に映像化もあるかも…
      2022/02/12
    • naonaonao16gさん
      いえいえ~
      もともと気になる作品だったので、読む予定でしたよー!!

      でも文庫待ってると他にいろんな作品に目移りしちゃうんですよね~
      そうい...
      いえいえ~
      もともと気になる作品だったので、読む予定でしたよー!!

      でも文庫待ってると他にいろんな作品に目移りしちゃうんですよね~
      そういえば「明け方の若者たち」単行本読まない間に文庫化されて映像化されました笑
      2022/02/12
  • 映画監督の著作
    流石に映像がすごい。
    絵も情景も人の心理さえも目の前に流れる

    絵を描くってどんなことだろう
    絵のモデルってどんなものだろう

    死に至る生

    いろんな人が交叉して一枚の絵がうまれる

    ひきこまれて読みました

    ≪ 救えない 臨海線を 生と死の ≫

  • しっかり目を開けて読むのが恐ろしい芸術的な作品。
    読み終えてすぐの感想です。 
                             
    語り手は、かつて絵の道に進むことを夢見ていた八千草花音。
    職場の友人から、美術館で自分にそっくりな絵を見つけたと言われます。
    作者は「零」で、絵のタイトルは『晩夏』。
    この絵の謎解きは、本作の最後に明かされます。
                                                                                    
    八千草花音は雑誌の取材で、「謎の画家 ナユタ」の影を追うことになります。
    ナユタには、モデルになった女性が必ず死ぬという死神伝説がありました。
    実際、描かれた女性は亡くなってしまうのですが、それは一体どういうことなのか。
    この謎も取材を進めるうちに解かれます。
                                                                                             
    ミステリーとして楽しめるこの作品には、実に多くの伏線が敷かれています。
    全24章の15章あたりから徐々に明かされる真実には
    目を覆いたくなるような芸術家ならではの狂気が語られます。
    それは独特な世界観で、不穏な空気感に気圧されそうになりました。
                                                                                                                                           
    ありえない世界観を持つフィクションの中に
    ノンフィクション性を感じた、とでも言いましょうか。
    人の意志とは別の次元で「偶然と必然が集束する(本文より)」ような
    そんなドラマチックな瞬間を感じさせてくれる作品でした。      

    • まことさん
      yyさん。こんばんは!

      私もこの作品読みました。
      yyさんは、「目を覆いたくなるような芸術家ならではの狂気」と表現されていらっしゃいますが...
      yyさん。こんばんは!

      私もこの作品読みました。
      yyさんは、「目を覆いたくなるような芸術家ならではの狂気」と表現されていらっしゃいますが、私も芸術家ならではの、とても面白い作品だったと思います。
      私は、レビューに今年のベスト1かもしれないと書きました(まだこれから読む作品があるので)今のところ実質ベスト1だと思っています。
      なので、レビューを拝見して、ついコメントしたくなってしまいました。
      yyさんは、好き嫌いでいえば、どうでしょうか?
      不穏な空気感に気圧されそうになられたとも書かれていらっしゃいますが。
      私は、とても好きな作品でした。
      2021/10/13
    • yyさん
      まことさん

      コメントありがとうございます。
      嬉しいです。

      好き嫌い、という範疇に入れられないというのが正直な感想です。
      大き...
      まことさん

      コメントありがとうございます。
      嬉しいです。

      好き嫌い、という範疇に入れられないというのが正直な感想です。
      大きく心を揺さぶられた、という意味で
      忘れられない作品になりました。

      答えになっていないかもしれませんね。
      ごめんなさい。
      2021/10/13
  • どんどん惹き込まれていく不思議な感覚の本でした。あらぬ噂で退社して失意のうちに美術誌出版社の試用員になった女性がとある肖像画が自分に似ていると言われてその絵画を見たことに端を発する物語。もともと子供の頃から絵は好きだった主人公、その画家について調べを進めるうちに信じられないような不可思議な事実が次々に判ってきて彼女自身も第三者では居られない状況が.....
    絵画とその画家に纏わるミステリーではあるのだけれど深淵な青春恋愛作品でもあるような印象も受けます♪
    映画監督以外にも多彩な才能を示す岩井さん、作家分野でも非凡さを遺憾なく示されております。

  • Mr.Childrenにかぶれた学生時代。
    岩井俊二=『スワロウテイル』。でも観ていない、で終わっていた自分のイメージが完全に崩れ去った。

    ブクログで高評価のレビューがあったのと、上記のあるようでないような自分の興味フィルターに引っかかったので図書館で予約。

    これは大当たり。

    細かい前情報なしに読み始め、絵画人生と向き合う的な物語なのかなと思いきや、少しすると”画家ナユタの死神伝説”を追うミステリー色にどっぷり。
    どちらかというと恋愛小説かのような瑞々しい文体、丁寧な言葉さばきなのだが、それが著すミステリーの内容とのギャップが新鮮でぐいぐい読まされた。

    途中気づく、「あれ、”晩夏”はどこいった?」
    を含め、読了してみれば全ての凹凸がうまーくはまるのだが、そのとんでもない偶然や特異な事実の積み重ねを白々しく感じさせないのが素晴らしい。
    また、ヒントのちりばめ方、回収のタイミングも抜群で、語りの公正さ(ケイト・モートン『湖畔荘』の解説より拝借)を有する作家だなぁと感じた。

    他の作品はどんなんだろうと思わずにはいられない出会いでした。

  • 表紙の写真、若い女性を横から写したものであるが、この写真の意味が本を読んでいる間、けっこう気になっていた。
    題名になっている「零」は画家の名前で、「晩夏」はその零が書いた作品の名前である。そして、主人公が、その「零」の「晩夏」を見るところからこの本は始まっている。その作品、すなわち、「晩夏」を示すものが表紙になっていると考えるのが普通だと思うが、本書の最初で紹介されている、零の「晩夏」は、「女子高生と思しき女性が窓辺に佇んでいて、制服のような衣装と紺のジャンパースカートと白のブラウスを着ており、胸元に紺のリボン」というものであり、本書の表紙の写真とは明らかに異なる。そうすると、表紙の写真の意味は何だろうか?小説の中に、横顔を見せる主人公の印象的な場面はなかったはずであるが。
    本書を読み終わり、ふと、最初の部分を読み返そうとしたときに、「装画 三重野慶」という文字が目に入った。もしかしたら、と思い、ネットで調べてみると、三重野慶は画家、それも、超写実絵画と呼ばれる作品を描く画家であった。そう、表紙の「写真」と思ったものは、実は三重野慶が描いた絵画だったのである。
    物語の中で主人公、八千草花音が見た、零という作家の「晩夏」という作品も、主人公は最初、写真であると思うのだが、実際には絵画だったのである。この作品は、物語の最後にも登場し、作品を締めくくる。なかなか簡単にはうまくは伝えられないのであるが、最後は、なるほどと思わせながら感動的な場面をつくるのに成功している。ストーリーから言って、「晩夏」は写実的な、写真と見まがうような作品でなければならず、そういった作品を書いている三重野慶の作品を表紙に持ってきたということであった。
    ミステリー仕立ての恋愛小説というか、恋愛小説仕立てのミステリーというか、といった作品。ミステリーとしては少し無理を感じるが、恋愛小説として読むと、なかなか読ませる。

  •  絵の世界で生きていくことを諦めた花音は広告代理店で働いていたが、あることをきっかけに仕事を辞めてしまう。
     その後、紹介してもらった美術雑誌で働くことになる。花音に与えられた仕事は、死神の異名を持つ謎の絵師、ナユタの取材だった。

     ナユタのモデルになった人物は必ず死んでいる。

     ナユタとは一体何者なのか。

     取材を進めていくうちに、ナユタの存在が明らかになっていくのだが・・・。

     かなり初期の段階で、ナユタの正体は想像がついたし、零の正体もわかったが、それでも尚、ナユタがなぜナユタになったのかなど、物語の面白さはただの謎解きで終わることなく、先へ先へと読者をより深みへと誘ってくれる。

     本作は、ミステリと恋愛と青春が混ざり合った贅沢な物語だ。


  • 岩井俊二さん
    『零の晩夏』読みました。

    瑞々しくも壮絶な物語でした。

    『どういうこと?』と謎を投げかけられて、
    絡まった糸をほぐすように、一つひとつ丁寧に
    結び目を解いていくのですが、すごく難しい
    話ではなく、ドンドン読み進めたくなる
    物語でした。

    姿が見えない存在すら不明な人を追う行為は、
    自分の遠い記憶を辿る行為に似ているような、
    変な既視感がありました。

    ああ、読み終えれて良かったと感じました。


    個人的な読後感です。
    ある部分は爽快。
    別の部分では、純粋な心が狂っていく様に
    息が詰まりました。
    失った物にもう一度向き合う逞しさが、
    眩しくて尊いと感じました。


    全ては零から始まり、際限無く続くが、
    いつしかまた、零に還ってくる。

  • ナユタの絵のモデルは、何故死ぬのか?
    ナユタは誰なのか?
    そして零とは?
    ミステリーとして読み進めるのも良い。

    子供の頃から絵を描くことが好きで
    高校の美術部から滑り止めの美大に進み、
    自分の才能の限界に気付き一般就職。
    この比較的、平凡な感じの主人公の花音が
    あくの強い人たちの中でナユタの謎を追う。
    (正直、前半は何だか花音が不安で仕方なかった。
    仕事内容ってそんなに、色々な人にしゃべっていいの?)

    後半に、段々とピースが集まってきて
    想像していく過程が面白い。
    最後の最後まで、複雑に絡み合っていて
    本当に引き込まれたし、
    映画を見終えたような感覚になった。

    才能、努力、人間の底にあるもの、
    美しさや恐ろしさや、
    様々なものが詰め込まれた作品で、
    一度読んだだけでは飲み込めない気もする…。

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著者プロフィール

映像作家。1963年1月24日仙台市生まれ。横浜国立大学卒業。主な作品に映画『Love Letter』『スワロウテイル』『四月物語』『リリイ・シュシュのすべて』『花とアリス』『ヴァンパイア』『花とアリス殺人事件』『リップヴァンウィンクルの花嫁』など。ドキュメンタリーに『市川崑物語』『少年たちは花火を横から見たかった』など。「花は咲く」の作詞も手がける。

「2017年 『少年たちは花火を横から見たかった 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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