彼岸花が咲く島

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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163913902

感想・レビュー・書評

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  • [書評】フェミニズム・ユートピア小説の最先端を示す芥川賞受賞作:李琴峰『彼岸花が咲く島』 | nippon.com
    https://www.nippon.com/ja/japan-topics/bg900306/

    芥川賞受賞の李琴峰さん「全力を込めた」=インタビュー/台湾 | 社会 | 中央社フォーカス台湾 MOBILE
    https://mjapan.cna.com.tw/news/asoc/202107160005.aspx

    『彼岸花が咲く島』李琴峰 | 単行本 - 文藝春秋BOOKS
    https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163913902

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「ネットの暴力に文学で抵抗」 芥川・直木賞贈呈式で李琴峰さん:中日新聞Web
      https://www.chunichi.co.jp/arti...
      「ネットの暴力に文学で抵抗」 芥川・直木賞贈呈式で李琴峰さん:中日新聞Web
      https://www.chunichi.co.jp/article/319356
      2021/09/02
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      11/14(日)【対談イベント】言語に恋して、書きたくなって。「彼岸花が咲く島」芥川賞受賞記念・李琴峰さん×新井一二三さんトークショー | ...
      11/14(日)【対談イベント】言語に恋して、書きたくなって。「彼岸花が咲く島」芥川賞受賞記念・李琴峰さん×新井一二三さんトークショー | イベント - 本の話
      https://books.bunshun.jp/articles/-/6580
      2021/10/09
    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「一人ひとりフェミニズムに対する考え方は違う」──芥川賞作家・李琴峰と清水晶子による対談。【VOGUEと学ぶフェミニズム Vol.18(前編...
      「一人ひとりフェミニズムに対する考え方は違う」──芥川賞作家・李琴峰と清水晶子による対談。【VOGUEと学ぶフェミニズム Vol.18(前編)】 | Vogue Japan
      https://www.vogue.co.jp/change/article/feminism-lesson-vol18-part1
      2022/03/03
  • 非常によくできた、作品ではある。賞をとったのもうなずける。
    ただ、個人的に苦手。特に後半がぐだつく。
    惜しいと感じた点としては、作品に出てくる実在する地名や国名を架空の名前に変えていたならば、もうすこし興味深く読めたと思う。ここがかなりもったいないと思わされた。確かに作者のバイオ的にアドバンテージかもしれないが、逆に実際の国名を入れてしまったことで、中途半端に想像力にいらない既存知識が介入してしまって、文学としての面白さに影を落としているような気がした(主観)。

  • 日本語であって日本語でない、なんとなく意味は通じるという表現にびっくりしました。
    おかげで、この世界観にひたれたかもしれません。完全に理解できないと納得できない人には辛いかもしれませんが、私のようないい加減な人にはスイスイ読めます。

    そしてラスト近くの種明かしは、もう称賛しかないです。

    読み終えて、いろいろ考えさせられる本でもありました。

  • 小さな島のお話ではあるが、世界観はすごい。
    とっつきにくさもなく、読みやすい。
    ただ、権威ある賞レースとして評価されるのは分かるが、一般読者が読んで傑作と思えるかは怪しい。
    個人的にはリアルな要素はもう少し排除してもよかったのではないかと思った。

  • 沖縄に似た小さな島を舞台に、少女達の成長してゆく姿が爽やかに描かれていた。
    少年少女の視点で描かれているが、大人達がしっかりしなければならないと、戒められている気がした。

  • 某ビブリオバトルで紹介されていた本。芥川賞受賞作品ということだが、恥ずかしながら私は知らなかった。早速Amazonアウトレットでポチ。届いた表紙を見て感動。なんともいえない幻想的な世界が広がっていた。ただ、読み始めると微妙な雰囲気。作者が台湾の人だと知り、さらに言葉1つ1つをかみしめながら読み進めた。中国語の発音が混じった不思議な言語が飛び交い、正直読みやすいとはいえないが、彼らのコミュニケーションに違和感を覚えながらも、妙にリアルさも感じた。フィクションという設定だそうだが、やはり日本人が読むと、近隣諸国との歴史を背景に重ねてしまう。決して批判的ではなく、かといって甘すぎず。程より距離感で幻想的な島に住む人々の生き様が、ヒガンバナという現実に存在する花に象徴されている。

  • 最初のほうは退屈で、読みながら二回も爆睡してしまいました。
    (ワクチンのせいかも)

    でも後半あたりから、どんどん面白くなって
    一気に進みました。

    参考資料がたくさん載っていて、フィクションていうけど
    与那国島のこと知りたいと思いました。

  • 第165回芥川賞受賞作。

    不思議な世界観であり、話すことばを二つの言語を交えて展開していくのに正直なかなかついていけない所もあった。
    しかし、孤立した島でノロの采配のもと祭事を行い生活をしていくさまに凄みを感じた。
    現代では考えられない空気感を一冊の本で味わったというべきだろうか。。

  • 彼岸花の咲く島は、南にある諸島をイメージさせる、ノロと呼ばれる祭式を司る女たちが治める島です。物語はその島に流れ着いた少女と、彼女を助けた少女を軸にして、進むごとに島のことが分かっていきます。清々しい少女たちの感性が島の出来事を通して描かれて美しいです。人々は血縁や性別で縛られることなく自由に暮らし、争いごともなく、心豊かに暮らしています。たとえ理想郷でも変えていく勇気を持つことが新たな未来につながるのではと考えさせる本でした。

  • この作品は、様々な意見がある作品だと思います。でも僕は、素晴らしい作品だと思います。人にはそれぞれ違う価値観があると思うので、それを揶揄するのは、間違ってると思うし、そういった思想とか価値観は、小説に色濃く投影されることもいいと思います。じゃなきゃ面白くないと思う。この作品は、いわゆるディストピア小説で、未来の世界を著者がこうなるだろうと暗示して描かれている。まず自分の意見を述べる前に、読んでから意見を述べて欲しい。

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著者プロフィール

1989年生まれ。中国語を第一言語としながら、15歳より日本語を学習。また、その頃から中国語で小説創作を試みる。2013年、台湾大学卒業後に来日。15年に早稲田大学大学院日本語教育研究科修士課程を修了。17年、「独舞」にて第60回群像新人文学賞優秀作を受賞しデビュー(『独り舞』と改題し18年に刊行)。20年に刊行した『ポラリスが降り注ぐ夜』で第71回芸術選奨新人賞(文学部門)を受賞。21年、「彼岸花が咲く島」で第165回芥川賞を受賞。その他の作品に『五つ数えれば三日月が』『星月夜』『生を祝う』などがある。

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