彼岸花が咲く島

著者 :
  • 文藝春秋
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本棚登録 : 508
感想 : 24
  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163913902

作品紹介・あらすじ

【第165回 芥川賞受賞作!】

記憶を失くした少女が流れ着いたのは、ノロが統治し、男女が違う言葉を学ぶ島だった――。不思議な世界、読む愉楽に満ちた中編小説。

感想・レビュー・書評

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  • [書評】フェミニズム・ユートピア小説の最先端を示す芥川賞受賞作:李琴峰『彼岸花が咲く島』 | nippon.com
    https://www.nippon.com/ja/japan-topics/bg900306/

    芥川賞受賞の李琴峰さん「全力を込めた」=インタビュー/台湾 | 社会 | 中央社フォーカス台湾 MOBILE
    https://mjapan.cna.com.tw/news/asoc/202107160005.aspx

    『彼岸花が咲く島』李琴峰 | 単行本 - 文藝春秋BOOKS
    https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163913902

  • 2021年6月
    言葉の難しさ、母語ではない言葉で、コミュニケーションが取れているようで取れていない微妙な感じとかは、著者が台湾籍で日中翻訳者であるからこその視点だと思った。
    そして、美しい国ニッポン批判が思っていた以上にあからさまで小心者のわたしは震え上がった。この本を世に出した人の勇気がすごい。素晴らしい。

  • 記憶を失った少女が島に流れ着いた。島の住民である游娜(よな)が彼岸花の中に発見。宇実(うみ)と名付けた。島にはノロと呼ばれる神事を執り行う女性たちがいる。ノロは島の歴史を伝承する役割があり、男には歴史を知らせないしきたりがある。なぜノロは女しかなれないのか、なぜ歴史を伝承するのは女だけなのか。大ノロから伝えられた歴史は游娜や宇実には衝撃的だった。本作品では、男女の役割や家族のあり方、過去に世界中で繰り返された歴史の苦しみなど、重いテーマを扱う。島のしきたりは一つの答えでもあるだろう。彼岸花の真の役割が明らかになった時、より良い生活を実現するための闇を感じた。だが、薬は毒にもなるし、生きていくための業(ごう)なのかもしれない。

  • 彼岸花が咲き乱れる砂浜に倒れ、記憶を失っていた少女は海の向こうから来たので宇実(ウミ)と名付けられた。ノロに憧れる島の少女・游娜(ヨナ)と『女言』を習得している少年・拓慈(タツ)。そして宇実は、この島の深い歴史に導かれていく〜帯より〜


    第165回芥川賞受賞作。
    言語と歴史テーマになっている。
    恐らく与那国島が舞台になっており、そこで話される言葉の由来、過去の過ちを繰り返さない為にノロは歴史を受け継いで行く。
    なぜ男はノロになれないのか、そして『女言』を話してはいけないのか?
    なぜ島に親は一人しかいないのか?

  • まさかの近未来もの?
    面白かった。
    言語が違うので、沖縄の話なのか?と思って読んでいた。
    ウミはどこから流されてきたのか?
    英語も少し混じっていて外国の人? 
    なぜタツは歴史を知ることができないのか?男だから?
    なぜノロは女しかなれないのか?が、
    わかるところからびっくりした。
    最後の決断で、光がさすところが気持ち良かった。
    話し合うことが平和の道。

  • 前半と後半に分かれる。前半の筆が続けば現代の華氏451度になったかもしれない。後半の失速が残念である。
    少年少女の物語に種明かしは必要ない。それは大人の都合だからだ。

  • 前半、ニホン語と女語に混乱したけど読み進めていったら女性が生きていくって事、男性社会の思想への危機感みたいなものがあるのかな?でも読後感はさっぱりした感じだった。


  • いやぁ
    読みづらい

    ストーリーは
    難しい訳じゃないんだけど

    言葉が
    すらすら読めないので
    てこずった

    しかしながら
    この厚さに
    スッキリとまとめられた
    物語には驚いた

    過去とも未来とも読める
    時代設定に
    現代の問題が
    沢山散りばめられている

  • 郷に入れば郷に従え、それが表現された本だった。奇跡的に流れ着いた場所で自分らしく生きるのではなく、その島のルールに従い生きていた。ルールを変えるのも必要だが、歴史を伝承することも大事だと感じた。

  • 芥川賞受賞、台湾人の著者がここまで書いてくる凄み。
    種明かし的なラストでは、新型コロナ、外国人差別、女性蔑視、隣国の脅威、台湾の立ち位置、戦争等のメタファーで、男性文明へのアンチテーゼが語られる。
    あるいは傑作かも。

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著者プロフィール

1989年台湾生まれ、台湾籍の小説家・日中翻訳者。15歳から日本語を学び、中国語で小説創作に入った。2013年来日、2015年早稲田大学大学院日本語教育研究科修士課程を修了し、2016年民間企業に就職。2017年、初めて日本語で書いた小説『独舞』で第60回群像新人文学賞優秀作を受賞し、『独り舞』に改題し単行本デビュー。2018年末に勤務先を退職。2019年、『五つ数えれば三日月が』で第161回芥川賞候補作となった。2021年『彼岸花が咲く島』で第165回芥川賞受賞。

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