- Amazon.co.jp ・本 (294ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163914220
作品紹介・あらすじ
アマゾンで買い物をすると、「これもおすすめ」される。
新車を探そうと検索すると、車と保険の広告がやけに出てくるようになる。
なんだか変な道だな、と思ってもカーナビの言う通りに運転する。
私たちはその程度のことにはもはや慣れっこになっている。
人の意思決定は少しずつ少しずつ、機械に任されるようになっている。
だが、その機械の実体「アルゴリズム」について、私たちはどれだけ知っているだろうか? それらはどんなプログラムで、どんな狙いで、実際何をしているのか?
数学者であり、コンピュータオタクの著者は本書で、アルゴリズムの正体に迫っていく。司法、医療、自動運転、犯罪予測、芸術……。人間が判断するしかないと思っていた様々な局面で、アルゴリズムが驚くほど大きな役割を果たしていることを、あなたは具体的に知っていただろうか?
そして一方でそれが信じられないようなミスも犯すことを知っていただろうか?
アイダホ州の「予算管理ツール」はずさんな計算で、障害者助成金を無闇にカットしてしまった。
過去のデータから再犯を予測するアルゴリズムは、いつの間にか黒人の有罪率を高くするようになっていった。
疲れ知らずで画像診断をこなし腫瘍を発見できるアルゴリズムは、正常な細胞までがん細胞と言い立てるようになった。
あまりに便利な自動運転はドライバーの集中力を失わせ、いざ危険が迫って運転手が対応するしかなくなったときに判断を遅らせる。
膨大なデータベースから犯罪者を見つけ出せるアルゴリズムのせいで、テロ組織と似た名前の学会に属していた建築家は10年もアメリカに帰国できなくなった。
アルゴリズムは、思ったよりもずっと凄いことをやっている。だが、思ったほど万能なわけでもない。
必要なのは、それに何ができて何ができないかを知り、人間がアルゴリズムのどこを補い、どうやってつきあっていけばいいかを知ることだ。
本書を読めば、間違いなくその第一歩を踏み出せるはず。機械とデータの社会を生きていくための必読の書!
感想・レビュー・書評
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結局、自分たちがアルゴリズムに乗せられていると言うことをいかに認識して改善しようとするかが重要だと感じた
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原題はHellow World:How to be Human in the Age of Machineであり、アルゴリズムとは一言も書いていない。しいていえば機械時代の人間はどうなんだろうか、ということになるのかもしれない。ただし中身はAIのことであり、AIとは言っていないが、アルゴリズムがどのようになっているかについて書かれている。映画のヒットを予測するためのテキストマイニングがあてにならなかったということや、コンピュータが作成した曲がオーディエンスには最もバッハと思われたの例がある。また、有名なバイオリニストが5億円のストラディバリで地下鉄の出口で45分演奏して35ドル
だけだったという実験もあり、芸術関係の著述が面白い。2018年の出版で5年前のことであるので、自動運転は中国で実用化されているなど少し古いところもあるが、この本がいろいろと引用されているのでの読んでみるのもいい。 -
アルゴリズムってすごい!何でもできる!
人間より遥かに優れている…!
そう信じていた私にとって、アルゴリズムに頼ることの危険性について書かれた内容に、衝撃を受けた。
アルゴリズムと人間が得意な部分をそれぞれ生かして、正しい距離で関わることが必要だと感じた。
芸術は「人との繋がり、感情の表現、人の心の中にある」だから、アルゴリズムには代替できない。
これはとても共感した。 -
あまり面白くなかった
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日々進化するアルゴリズムに、人はいかに介入していくべきか。人の判断による修正の余地は必要か。
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アルゴリズムとか科学に過信せずに
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目新しさには欠けるが、この手の本として良くまとまっており、入門書として良い。
翻訳が良いのか、非常に読みやすいです。 -
アルゴリズムと人間それぞれで、どんなエラーがあったのかの実例をもとに、どのような解決方法が考えられるのかを示した一冊。
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世の中どれだけアルゴリズムにコントロールされているか、という話。
任せていいところと、任せてはいけないところの分かれ目がちゃんとある。