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Amazon.co.jp ・本 (392ページ) / ISBN・EAN: 9784163914466
作品紹介・あらすじ
2019年10月に和田誠さんが旅立たれたあと、事務所から発見された1953年〜1956年(都立千歳高等学校2年生から多摩美術大学1年生)の日記(ノート6冊分)を、手書き文字のまま書籍化。
ビニールブックカバー付き。
「試験中にもかかわらず何本も映画を観たり、大好きなアル・ジョルスンのレコードを集めたり、スケッチブックだけ持って修学旅行に行ったり、学園祭で劇の台本を書いたり、ジェイムス・ステュアートに出した手紙の返事がきて大喜びしたり、雑誌にスターの絵を描いて投稿したり……。日記の中には、17歳から19歳の和田さんのキラキラした青春が詰まっていました。(略)この日記には、和田さんの作品や感性の“たね”がたくさん隠されています。その後の人生を変えることになる貴重なエピソードもさらりと綴られています。1950年代へ宝探しに出かけるような気分で、楽しんでいただけたら幸いです」(和田誠さんの妻・平野レミさんの「この本について」より)
「人の日記を読む、しかも書いた本人の知らないところで。背徳感から来るワクワクとゾクゾクと共に、僕はこの本を読み始めました。でも次第にその背徳感はどこかへ消えてしまっていました。なぜならこれはもはや日記ではない。日記を超えてしまっている。紛れもなく和田誠さんの『作品』だったからです」(三谷幸喜さんの「解説:和田少年のこと。」より)
ノートの端に、のちに著書のタイトルになる映画『ジョルスン物語』に出てくるセリフ「お楽しみはこれからだ」がメモしてあるページ、うれしかった出来事や面白かった映画のタイトルが袋文字や太文字で書いてあるページ、ハリウッドスターが来日して行われた試写会の様子や集めていたサボテンをスケッチしたページ、友達からきた年賀状を模写したページ、映画館のチケットや電車の切符を貼ったページ……など、デザイナー・イラストレーターであった和田誠さんならではの、見た目も内容も楽しい日記です。
美大受験や授業の話、課題で描いた当時の絵も収録されているので、美大を目指している方にもおすすめ。
欄外には日記に出てくる語句の脚注を入れました。
〈和田誠さんの日記より〉
「わざわざ勉強だけのために学校になんか来てやしない。学校の最大の楽しみは友だちだ。友だちをぬかして学校は考えられない」(高校3年のクラス分けが発表になり仲の良い友だちと離れてしまった1954年2月19日の日記)
「自分の描いたものをみんなが笑ってみてくれるのは、描いてる時のうれしさと別に、またとてもうれしい」(先生たちの絵を西部劇風に描いて学校に持っていったら評判がよかった1954年12月13日の日記)
「映画が好きな俺は幸福だとさえ思った。事実幸福だ」(試写会でヒッチコックの『裏窓』を観た1955年1月28日の日記)
感想・レビュー・書評
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高校2年の終わりから大学1年までの、なにげない日常。忘れていた自分の高校時代の日記を読んでいるような錯覚に囚われる。
しなくちゃとは思うけど勉強をせず、学業成績は低迷、毎日いろんな友だちと会って、だべって、遊んで、時にペンパルに手紙を書き、そして高校や権威に対してはちょっと反抗的。でも、好きな映画は、なにがなんでも見にゆく。たとえ試験期間中であっても。このなにげない日々の(とくに見た映画の)蓄積がのちの和田誠の「肥やし」になる。
アル・ジョルスンに夢中になり、ジェイムズ・スチュワートにファンレターを書き、返事をもらって狂喜し、映画「裏窓」の試写会で来日した彼の挨拶の一挙一動に感激し、学園祭と卒アル作成に熱中する。しかし、入った美大の授業はつまらないまま時間が過ぎる。
この「だいありぃ」は大学1年の2月29日で終わっている。その日は、毎日新聞の広告で興和新薬のカエルのデザインコンテストの発表。応募総数4万1千件、一等受賞者は和田誠。さあ、道は開かれた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
難しかった。
お人様の日記を覗いてしまったという罪悪感と、見させていただいたことへの感謝の気持ち。 -
几帳面なところが素晴らしい‼️
著者プロフィール
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