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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784163914800
作品紹介・あらすじ
改革を目指した「政界一の喧嘩屋」はなぜ総理の座を追われたのか――。
安倍・麻生との確執から、河野・小泉との本当の関係まで、
6年あまり担当記者を務めた担当記者だからこそ書ける菅義偉の実像。
【目次】
第1章 〝令和おじさん〟の誕生
2019年4月、新元号「令和」発表を契機に菅フィーバーが巻き起こる。官房長官として異例の訪米を成功させた菅は、7月の参院選で「新たな自民の顔」となり、自公圧勝の原動力となる。菅は完全に有卦に入っていた――。
第2章 辞任ドミノの衝撃
2019年後半、菅側近の新閣僚が「政治とカネ」をめぐる疑惑で相次いで辞任し、総理主催の「桜を見る会」問題を追及するマスコミの矛先は安倍から菅に向かい始めた。そして、菅の懐刀の補佐官にも女性スキャンダルが発覚する――。
第3章 安倍総理との亀裂
2020年に入ると、コロナ対応をめぐり安倍側近の官邸官僚が重用され始め、菅は安倍への不信感を強めていく。菅は官房長官退任も視野に入れ始めるが、官邸官僚の施策がことごとく失敗し、菅は再び官邸内で存在感を取り戻す――。
第4章 第99代総理大臣
2020年9月、安倍の電撃辞任を受けて菅は念願の総理に就任する。地方議員出身の〝たたき上げ〟総理の誕生は世論に歓迎されて好スタートを切るが、学術会議問題、GoToトラベルの迷走などで支持率はジリジリと下がっていった――。
第5章 コロナとの苦闘
2021年前半、度重なる感染拡大で緊急事態宣言の発出、延長を繰り返した「後手後手」の対応は大きな批判に晒された。「人流」の抑制を重視する分科会の専門家たちと菅の認識のズレが露見する中、菅はワクチン接種に望みをつなげる――。
第6章 なぜ総理の言葉は届かなかったのか
記者の質問に真正面から答えない、政策決定の過程を詳しく説明しない、同じ答弁を繰り返す。〝鉄壁のガースー〟と称された官房長官時代のスタイルを貫いたことが災いし、菅は「指導力のない総理」というレッテルを貼られていく――。
第7章 苛烈な〝菅おろし〟
7月の都議選で惨敗し、緊急事態宣言下で開催された五輪中も感染拡大は収まらなかった。菅が描いていた「8月人事、9月解散」という極秘日程は幻となり、自民党内では総裁選をにらんだ動きが活発化し、〝菅おろし〟の風が吹き始めた――。
第8章 最後の10日間
横浜市長選敗北の翌日、衆院選で自民の議席激減を予測する調査結果が判明。党内に動揺が走る中、岸田は「二階切り」という乾坤一擲の勝負に出る。焦った菅は総裁選前の人事と解散を模索するが、安倍・麻生によってすでに外堀は埋められていた――。
みんなの感想まとめ
改革を目指した菅義偉の政治人生を、担当記者の視点から描いたノンフィクションは、彼の浮き沈みを詳細に追いかけています。人気を博した「令和おじさん」としてのスタートから、側近のスキャンダルやコロナ禍での安...
感想・レビュー・書評
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菅義偉氏の担当記者によるノンフィクション。「令和おじさん」での人気から、側近スキャンダル→コロナ禍での安倍氏との齟齬→安倍辞任・菅総理誕生→菅辞職までの浮き沈みが、密着取材に基づいて書かれている。ほかの政治家や官僚への批判(というよりも悪口)も結構記録されていることに驚く。
もっとも筆者は、菅氏を改革志向として割と好意的に描いている。たとえば、脱炭素宣言や「1日100万回接種」は、賛否があるとはいえ、菅氏のトップダウンだったようだ。
だがトップダウンの裏腹として、熟議の軽視や国民への説明不足があり、また官房長官時代のやり方を変えられなかった(スピーチの練習をしようと思ったが、結局やめたらしい)。これらが、内閣総辞職へと至る原因として指摘される。本書全体が詳細な取材に基づき、かつ菅氏に好意的なだけに、説得的な指摘である。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
表面的なマスコミ報道や内閣支持率に頼り過ぎず、もう少し腰を据えて菅総理に国の舵取りを任せるべきではなかったのかと思いました。
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この本に書かれていることが全て事実ならば、自分は菅義偉という男を随分誤解していたし、この国のリーダーとして本当に相応しい人物だったのではないかと思う。しかし、本書でも指摘の通り如何せん口が下手すぎた。我々はメディア越しにしか政治の世界を見れない。ならばやはり、メディアは上手く使うしかない。
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菅さんが推し進めた数々の政策が、菅さんの決断力、推進力があったからこそ成し遂げられたんだと分かった。
当時の菅さんが何を思っていたのか会話の中で語られており面白い。
本当に国民のことを考えてくれていた総理なんだと思えたし、より一層退陣に追い込まれてしまったのは悔やまれる。コロナがもう少し早く収束してたら確かに違ったかもしれない。。 -
結局のところ、国民が無能だと、いつまでたっても政治がよくならないとは感じた。パフォーマンスではなく、しっかりと、仕事の成果を評価することを国民としてやっていかないといけないのではないだろうか。岸田さんの政治がゆるせない人たちはみんな、こちらの書籍は必読だと感じた。
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なんかかなり読んでて辛かった。
ご本人は実直で実行力があり、相当剛腕だったようだ。政治家を目指した動機も極めて純粋でその気持ちを持ち続けて総理にまで上り詰められたように思う。
正しいことをやって入れば、必ず評価される筈だ。
その信念と、朴訥としたお人柄は極めて好ましいと個人的には思うのだけど、残念ながら民主主義においては、政治のトップには「どう見られるか」という大事な視点がある。そこが弱かったのか。
実績に評価が伴わない。
意外だったのは、それをかなり気にされていたということ。とても悲しかった。
この本の著者にはご本人からも積極的に連絡を取って「愚痴」っていた節があるし、何でもおひとりでなさらず、信頼できるチームがあればまた結果が違っていたかも知らないと思う。
ただ、ご本人が「正しい」と思ったことが本当に正しいのかはまた別。
例えば、特定技能についても、進めるのはいいとして、そこから生まれるかもしれない弊害とか、その対策について、本当に検討されたのだろうか。
やるのはいいが、動き出したら止まらない日本の政治では、本当に堤を崩すアリの一穴になりかねない気はする。 -
菅前総理の働きぶりや人柄が著者によって克明に表されている良本。
叩き上げ、無所属で総理大臣まで登り詰めた理由がとても理解できた。
合理的でやると決めたことを徹底的にやりきること、その能力が政治家として非常に優れていた。
一方で叩き上げであるからこそ成果を出せば評価されると考えていた部分が仇となり、国民と積極的に対話しなかったと評価されたことで、早期退陣に追い込まれてしまった。
今回の激動の一年を踏まえて、未来の暗い日本の政治にこれからも貢献してほしいと思わされるような一冊であった。 -
今更ですが、菅さん本。
菅さんが辞めてからの方がコロナ感染者は圧倒的に増えてるし(オミクロンの影響は大きいけど)、岸田さんよりは仕事してたよなとも思う。
一方で、統一教会と菅さんの関係はどうだったんだろう?というのも気になる。
しかし、かなり前の話な気がするけど、1年前の話なんだな。 -
まさに、仕事ができる人がリーダーとなりうるかはわからない、という典型例。メディアや世論の雰囲気に画一的に思い込まず、立場の違いをみた多面的な見方が必要。
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菅政権が1年しか持たなかったことは日本にとって物凄く残念なことだったんじゃないだろうか、と改めて思った。こんなに国民の声をすくいあげようとしていた総理は他にいないんじゃないか。またいつか菅さんのような真面目な仕事人がトップに立つ日が来てほしい。
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ふむ
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オモシロかった。権力者として君臨してきた菅義偉に好意的すぎるのはジャーナリズムとしてはどうなんだと思うきらいがあるが、ノンフィクション本としては非常に面白い。仕事人としての菅、そして黙って仕事によって国民のために成果を上げていけば政治家として評価されるという信念は敬服するところもあり、わかりやすい成果を上げていた思うのだが、1年あまりの短期間で辞任した。その理由は本書で語られているように国民に如何に語り掛けるかというある種のカリスマ性であり、国民が本質的な仕事をみて政治家を評価しないと政治のレベルは下がっていくことを実感。今の政権に対してもそんなコメントばかりで辟易するが...。
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新型コロナウイルスの対応に翻弄された政権で不運でもあったが、党内基盤が脆弱であった点と口下手であった点も災いした、という印象でした。トップダウン型で良くも悪くも孤独な宰相だったのですね。
菅氏と記者である筆者とのやり取りを中心として話が展開されておりサクサク読み進めることができましたが、菅政権が取り組んできた政策の功罪や、政権内の人間関係などももう少し踏み込んで書かれていたらより良かったなと思いました。 -
今までビジネス書ばかりで、政治に興味がなかったが、初めて興味を持つきっかけをくれた。そんな価値の本
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面白かった。菅さんのスピーチは下手だったけど政策のスピード感や意思決定の早さは素晴らしかったと思う。無派閥で地盤がない政治家はみんなから切られやすいんだなと。
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面白かった~!!菅さんみたいな叩き上げの人でないと、庶民の気持ちなんて到底できないし、世襲とか知名度だけで当選者できる人を外さないと日本が良い国に変わっていく気が全くしない…政策も中流家庭を具体的にイメージ出来る人に決めてもらいたい。ま、牛耳っている側に都合悪いことなので出自の良い人達がそんな法則を決断する日は来ない訳だが…残念。
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菅義偉前内閣総理大臣に食い込んでいた番記者がその実像に迫る。
本書を読んで、菅前総理の政策実現に向けた思いや突破力、肩書きにとらわれないなどの人間性については見直したが、やはり国民とのコミュニケーションや周囲との信頼関係に難があったのだと認識した。 -
マスコミの菅義偉政権当時の表層的な報道ぶりとこの丁寧な記録との落差に日本社会の終わりの始まりを感じる。2030.40年ごろにはもっとマスコミも社会も劣化の度合いを増すと思える。
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『菅番は、政治記者としてのキャリアを傷つけるだけだ』
『国民のみなさんが持っているつぼみを、大きな花として咲かせることのできる、そんな国を作っていきたい』
『岸田はライバルであり、自分とは違う「戦わない政治家だ」と見下していた』
『俺と河野と小泉で20年はできます』
『自民党には世話にならないで当選した。だから、怖いものがなかった。内部から、自民党を変えてやろうと思ったんだ』
『国会議員になって、まわりを見ると東大とかハーバード大を出たような経歴を持つ人ばかりだった。でも、自分の主義主張を最後まで貫く人はいないんだなと気付いた。最後は自分で判断できず、流れに身を任せる人ばかりなんだよね』
『夜になると、宿舎にいても救急車のサイレンが聞こえてくるんだ。そうすると、もしかしたら搬送先がなくて、たらい回しになっているんじゃないかと不安で、眠れなくなってしまう。国民がそんな状況のときに、私だけホテルで休むなんてできないんだよ』
総理就任からわすが1年で退陣に追い込まれた菅義偉総理大臣。
秋田の農家の長男として生まれて、高校卒業後すぐに上京。たたきあげ、無派閥、不言実行、令和のおじさん。
6年あまり、担当記者として間近に取材した著者が総理の肉声を書く。 -
地味ながらも色々進めた実績が認められない不遇の総理、菅義偉の短い首相人生をまとめた良書。
自らが支えた第二次安倍政権を参考とせず、他人を信用せずすべて自分ひとりでやろうとすればそりゃ失敗しますわな。
大都市部に住む者としては、いかに優れた実績があろうとも「ふるさと納税」という税制度を破壊した世紀の愚策を推し進めた、歴代屈指のクソ首相ということに変わりはない。
柳沢高志の作品
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