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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784163914886
作品紹介・あらすじ
月刊「文藝春秋」2021年1月号から5月号にかけて短期集中連載された「司馬遼太郎『坂の上の雲』大講義」に、新たに書き下ろしたコラム、人物事典、関連年表、詳細な脚注などを追加。昭和の「国民文学」と呼ばれた司馬氏の代表作を、令和の読者も楽しめるように完全読解した決定版。筆者の佐藤優氏と片山杜秀氏は、現代きっての読書人。歴史への洞察も深い。この両者が丁々発止、司馬作品に切り込んでいく。平成以来、沈滞を続ける日本社会に、もう一度、明治の清新な風を吹き込む1冊です。これから『坂の上の雲』を読もうという読者はもちろん、何度も読んだという読者にも、新鮮な作りになっています。本書を読んだ後、書棚からもう一度、『坂の上の雲』を取り出してみてはどうでしょうか。明治が、昭和が、そして近代日本の姿が甦ってくることでしょう。
みんなの感想まとめ
作品は、司馬遼太郎の名作を現代の読者に向けて深く掘り下げる解説書であり、著者たちの対談を基にした豊かな内容が特徴です。彼らは、作品の美点や弱点を冷静に分析し、読者に納得感を与えるアプローチを取っていま...
感想・レビュー・書評
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四国旅行に行く前にドラマ『坂の上の雲』DVDを見ました。
まだ第三部は放映されていなくて第一部第二部だけですが。
当時のレビューを読み返したら
「第三部が放映される12月がくるのが楽しみでたまらない」
と書いているのに、それっきり見ていない自分…。
気を取り直して、昨年文藝春秋に連載された
佐藤優さんと片山杜秀さんによる「司馬遼太郎『坂の上の雲』大講義」の単行本化
非常に楽しく読みました。
もちろん戦争には反対。
でも私は日露戦争に関わった当時の皆さんを尊敬しています。
だけど、だからダメなんだ、
だから第二次世界大戦という大失敗を引き起こしてしまったのだ。
現在ロシアによるウクライナ侵攻が問題となっていて
『坂の上の雲』には通じるものがたくさんあります。
この本ができたのは侵攻直前でしたので、
その件には全く触れていませんが。
〈「面白いのは、ロシア人”防衛戦争”にはめっぽう強いことです。」
「確かに、ナポレオンやナチスという手強い敵を撃退しました」
「ロシアでは、ナポレオン戦争は「祖国戦争」、第二次世界大戦は「大祖国戦争」で、ネーミングからして”防衛戦争”です。
逆にアフガニスタン侵攻やプラハの春といった”侵略戦争”では、踏ん張りが利かない。だから日露戦争でも負けた」〉
私はウクライナ侵攻もロシアは負けるだろうと
希望を持ちました。
〈当時の日本からすれば、朝鮮半島は《大陸からうける日本列島への圧力を緩衝するための安全用のクッション》として存在していました〉
〈要するに、日本が最も恐れたのは、《朝鮮半島が他の大国の属領になってしまうこと》〉
〈《日本は、その過剰ともいうべき被害者意識から明治維新をおこした。統一国家をつくりいちはやく近代化することによって列強のアジア侵略から自国をまもろうとした。その強烈な被害者意識は当然ながら帝国主義の裏がえしであるにしても、
ともかくも、この戦争は清国や朝鮮を領有しようとしておこしたものではなく、たぶんに受け身であった》〉
現在のロシアも、それに似ているのではないでしょうか?
そして結果として敵を増やしています。
コロナでグローバル化停滞となったように思われましたが、
再び各国が団結しようとしている、ロシアのおかげで。
だから、もうロシアには戦争をやめてほしい。
私には祈念することしかできません。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
今だから断念したシリーズを再読してみるか!広瀬神社にもお参りしたし
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音楽評論よりも、本業の著作「未完のファシズム」で興奮させられた片山杜秀氏が、このところ新刊が相次ぎ、いったい何人のゴーストライターを抱えているかと思わせる佐藤優氏との共著でこの本の出版案内を見かけたので「坂の上の雲」を再読した上で読み終えた。
結果的には再読直後に手にしたのが正解であった。
お二人の対談を文章化したものに加え、要所要所にそれぞれが眺めのコラムというかエッセイ風のものを差し込み、言い足りなかったところを補足している。
司馬遼太郎を手放しで礼賛することなく、「国民文学」としての司馬遼太郎の美点と、ある意味弱点となってるところを冷静に見て取っているあたりが、読んでいて納得感が大きい。
巻末には文庫本の各巻に分けた充実した年表、それに主要人物事典が百頁弱掲載されている。(ジャーナリストとして名前の書かれている人は、佐藤優氏の協力者?)
読後(または再読後)、記憶も鮮明なうちに手に取るのがおすすめ。 -
「坂の上の雲」解説本の体。「坂の上の雲」も司馬作品も読んだことがない方が、読んでみたくなるかはよくわかりません。私は高校の時に読みましたが「坂の上の雲」も「竜馬がゆく」も司馬代表作とはとても思えず、国民小説かと言われれば・・・という感じ。確かに日露戦争開戦までは面白いんだけど、新聞連載らしい全くまとまっていない小説。なのでもう一度読んでみようとは全く思わなかったが、この対談で書かれている内容は作品関係なく、なかなか面白い。「司馬史観」とまで言われるように、如何に司馬作品が良い意味でも悪い意味でも歴史解釈に影響を与えているかがよくわかる、という意味では優れた解説本。
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文藝春秋掲載で噛み合いが良すぎるこの2人、面白い読み物になるのは当然ではある。
「国盗り物語」は好きだけど、「坂の上の雲」も「菜の花の沖」も読んでいない(観てもいない)者としては、「読んだ気になれる」のも大変に結構でございます。 -
【令和に甦る「国民文学」の力!】不朽の名作、司馬遼太郎『坂の上の雲』を、現代きっての読書人、佐藤優と片山杜秀が完全読解! 令和に甦る「国民文学」のすべて。
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