名探偵と海の悪魔

  • 文藝春秋 (2022年2月24日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (440ページ) / ISBN・EAN: 9784163915074

作品紹介・あらすじ

 英国推理作家協会スチール・ダガー賞候補
 英国歴史作家協会ゴールド・クラウン賞候補

 呪われた帆船で連続する怪事件は
 悪魔の仕業か?

 海洋冒険+怪奇小説+不可能犯罪。あまりに面白すぎる本格ミステリ巨編!

 時は17世紀、 大海原を進む帆船で起こる怪事件。
 囚われの名探偵に代わり、屈強な助手と貴婦人が謎を追う。
 すべては悪魔の呪いか、あるいは――?

 ――この船は呪われている、乗客は破滅を迎えるだろう。
 バタヴィアからオランダへ向かう帆船ザーンダム号に乗船しようとしていた名探偵サミー・ピップスと助手のアレントら乗客たちに、血染めの包帯で顔を覆った男がそう宣言した。その直後、男は炎に包まれて死を遂げる。名探偵として名を轟かすピップスだが、いまの彼は罪人として護送される途上にあり、この怪事件を前にしてもなすすべがなかった。

 オランダへと帰国するバタヴィア総督一家らを乗せ、ザーンダム号が出航せんとしたとき、新たな怪事が発生した――風を受けてひるがえった帆に、悪魔〈トム翁〉の印が黒々と浮かび上がったのだ! やがて死んだはずの包帯男が船内に跳梁し、存在しないはずの船の灯りが夜の海に出現、厳重に保管されていた極秘の積荷が忽然と消失する。すべては悪魔の仕業なのだろうか?

 わきおこる謎また謎。だが名探偵は牢にいる。元兵士の助手アレントは、頭脳明晰な総督夫人サラとともに捜査を開始するも、鍵のかかった密室で殺人が!

 驚愕のSFミステリ『イヴリン嬢は七回殺される』の鬼才の第二作。海洋冒険譚と怪奇小説を組み込んだ全方位型エンタテインメント本格ミステリ!

みんなの感想まとめ

海洋冒険と怪奇小説が融合した本作は、17世紀の帆船ザーンダム号を舞台に、名探偵が投獄される中で繰り広げられる不穏な事件を描いています。物語は、血に染まった包帯の男の警告から始まり、続々と発生する怪現象...

感想・レビュー・書評

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  • 表紙を開くとそこには今回の舞台であるザーンダム号の断面図。プロローグにはオランダ東インド会社のことや貿易船の船旅の困難が軽く触れられていて、すぐにワクワクしてくる。そして物語は、過去に謎を解決してきた名探偵が捕らえられて地下牢からアムステルダム行きのザーンダム号へ連行されるところから始まる。そして乗船前の港で、血に濡れた包帯とボロボロの衣類を纏った病者がザーンダム号には破滅がもたらされると警告を発した後、全身を炎に包まれ程なくして息絶える。最初の数ページでガシッと心をつかまれ、航海中の密室のガレオン船で起こる不穏な事件はどんなものかと先が気になる。正直一気読みとはいかなかったが、船内で繰り広げられる乗員や乗客の関係性や、航海の苦難とその中で起きる怪奇な事件など、過酷な船旅にかなり引き込まれた。

    読み終えてみて、実は題名に抱く感じ方が読む前と変わっていた。読み始める前は特に何も違和感なく感じていたのだが、読み終えてみるとどこかしっくりこない。そして、原題を見て、スっと納得。個人的にはこのおかげでとっても良い具合にハマりこんだみたいで、物語の最後の展開に見事に驚かされた。無いみたいだけど、ちょっとこの続きも気になっちゃうな。

  • 『イヴリン嬢は7回殺される』でとんでもSF作品を生み出したスチュワート・タートンの第2作。

    時は近世、東インド会社の商船ザーンダム号はバタヴィア(現ジャカルタ)からオランダ、アムステルダムを目指す。
    香辛料と世間に名を轟かす名探偵にして今や囚人に成り果てたサミュエル・ヒップスとその従者アレント、そして総督ヤン・ハーンの秘蔵物”愚物(フォリー)”を載せて。

    『折れた竜骨』を彷彿とさせる世界観。
    呪いの紋やら、得体の知れない”病者”の存在やら、忍び寄る悪魔”アンクル・トム(トム翁)”の誘惑やらでスーパーナチュラル感を醸し出しつつの誰が、なぜ、何の目的で”こと”を起こしているのかを追う特殊設定下でのジェットコースター的冒険ミステリ。

    ”と思いきや”の結末の妙味はあるものの、オセロのようにあの人、この人の立場の色味が変わったり、めまぐるしい場面転換はあまり肌に合いませんでした。
    異色であることは確かだが、『イヴリン嬢・・・』程のとんがり度はなかったかな。

  •  1634年、オランダ東インド会社の拠点、バタヴィア(ジャカルタ)。
    アムステルダム行きザーンダム号は、オランダに帰国する総督一行を乗せるべく、出航を待っていた。
    乗船を開始した矢先、ボロボロのローブを纏った、血だらけの包帯姿の男が叫ぶ。「ザーンダム号の貨物は罪であり、乗客すべてに無慈悲な破滅がもたらされ、船が目的地に到着することはない」
    そして、男は炎に包まれた。
     そんなザーンダム号に名探偵も乗り込んでいた。総督の依頼を解決した、サミーは何故か突然、身柄を拘束され、アムステルダムへ護送されることに。
    サミーの助手であり、用心棒でもあるアレントもサミーの身を守るために乗船したが。
     ヤン総督の秘蔵する「愚物」とはなにか。
    あちこちに現れる悪魔の印は何を表しているのか。
    そんな中、事件が起こる。

    探偵のサミュエルが監禁されているため、助手のアレントが事件を追う事に。
    総督の妻、サラと娘のリア、愛人のクレーシュたちも動き出す。
    大型船とはいえ、限られた空間で次々と起こる不審な出来事に、殺人。
    無法者の船員たちが殺気立ち、護衛の兵士たちとも対立していく。
    とにかく次から次へといろんなことが起きて、目まぐるしい。登場人物たちの印象もくるくる変わる。
    最後はそうかー、そうきたか。
    ホームズの冒険譚を読んでいたはずが、ルパンの読後という感じ…。
    女性の立場が弱い中、強情で行動力のあるサラには終始ヒヤヒヤ。
    そこまで頭が回らない状況なのか、ヤンさん、もっと彼女を警戒してもおかしくないのでは?とつい思ってしまった。いや、女を侮ってるのか。

    それにしても、男の人のいろんな嫌らしさが、てんこ盛りだったー。

  • 前作『イヴリン嬢は七回殺される』も設定盛り盛りの盛りだったが、今回も盛り盛り盛り。
    なのにどうしてこんなにスマートなの?!
    登場人物も多いのに一面的でなく、皆に情が移ってしまう。
    結末については読み終わって数日経っても、「それでいいの…?! いい、か…? いやほんとにいい?!」と受け止めるのを躊躇しているのだけど、納得がいかないということではないし、面白かったのは間違いない!

    • ブリジットさん
      コメント失礼します!

      すいさんの仰る受け止めるのに躊躇するラストとはどんなもんなんだろう…と気になって読みました。
      世界観に嵌るまで少し時...
      コメント失礼します!

      すいさんの仰る受け止めるのに躊躇するラストとはどんなもんなんだろう…と気になって読みました。
      世界観に嵌るまで少し時間がかかったのですが、「ラストを読むぞ…!」というテンションを保たせて頂いてありがとうございました。笑笑

      イヴリン嬢からまた雰囲気が違って面白かったです!
      2022/11/22
    • すいさん
      わー!嬉しいコメント、ありがとうございます!
      モチベーション維持に貢献できて光栄です笑
      ほんと、イヴリン嬢とまた違う切り口で、この作者さんは...
      わー!嬉しいコメント、ありがとうございます!
      モチベーション維持に貢献できて光栄です笑
      ほんと、イヴリン嬢とまた違う切り口で、この作者さんは一体どれくらいの引き出しを持っているの?!と思いました!
      2022/11/22
    • ブリジットさん
      設定が凝ってますよね…!
      イヴリン嬢もそうですが、想像もしないところを舞台にしてますし、思いついても書くのが大変そうなのをちゃんとエンタメに...
      設定が凝ってますよね…!
      イヴリン嬢もそうですが、想像もしないところを舞台にしてますし、思いついても書くのが大変そうなのをちゃんとエンタメにしてくれてますよね…
      ミステリーもいろいろなものがありますが、オリジナリティで本当に他の追随を許さないですね。

      すいさんの正直な言葉が刺さって、すぐに本屋に行きました笑笑
      2022/11/22
  • 十七世紀、帆船ザーンダム号の航海で立て続けに起こる不吉な怪現象の数々。跳梁跋扈する悪魔「トム翁」の影に怯える人たちを嘲笑うように、やがて起こった殺人事件。しかし頼みの綱であるはずの名探偵は投獄され、味方になる人間も少ない中で、探偵助手アレントと総督夫人サラのコンビは事件を解決することができるのか。怪奇要素、冒険要素も満載のミステリです。
    物語としてはとても魅力的なのですが。絶対に乗船したくないですザーンダム号。そりゃあこの時代の航海が大変なものだというのは想像がつきますが。まさかここまで劣悪な環境、そして状況で、なおかつこれほどまでの災難が降りかかるだなんて……! ああ、本当に嫌すぎる。
    人間関係の重苦しさにも嫌気が差します。特に聡明であるにも関わらず虐げられ束縛されている女性たちの姿がやるせないです。とはいえそれでも腐らずに、立ち向かい闘おうとする彼女たちの姿は実に凛々しくて素敵。むしろ力だけで物事を解決しようとする男たちの方が愚かに見えてきました。彼女たちの未来に幸あれ、とひたすら願います。
    そして数々の恐怖を引き起こした「トム翁」の正体。一応ミステリが主体なんだよね、だったら論理的に解決できるのか……いや、どう考えても無理だと思うんだけど……でもやっぱり解決してほしい気が、と悩みながらたどり着いた解決編は、まさかこうなるか! ああでもこの結末は、個人的にはありでした。むしろ素晴らしいかも。最高のチームですよね、彼らは。

  • 読む順番間違えましたね。「イヴリン嬢…」を先に読むべきでした。この次に読みます。雰囲気的にパイレーツ・オブ・カリビアンの世界観を思い浮かべながら読みました。映画化してもいけるのでは?ミステリーなのだから何らかのトリックがあるはずという想定で読んだけど、そうでなければ悪魔の仕業と思ってしまうよなーって。状況の把握がなかなか難しかった。
    カバーがおどろおどろしくて好きです。装幀・城井文平さん。調べてみよう。

  • ひたすら長い…訳が読みにくい訳じゃないはずなのに長い…

    物語自体は船というクローズド・サークルで起こる難事件を探偵役…は捉えられた状況で色々展開していく、読み終えてみればわりとオーソドックスな推理小説。

    あとがきがウィットにウェットなんだよな。
    前作がタイムリープものってのを見てちょっと興味が

  • 読み応えバッチリ!1週間かかってしもた。中世で海洋冒険譚で密室ミステリーでゴシック。てんこ盛りとはまさにこの本のようなもの!

    タイトルに出てくる名探偵はいきなり捕らわれの身で、船の奥底に閉じ込められる。ということは揺り椅子系の謎解きか…と思いきや、どうにも謎を解く(推理に力が入る)気配がなく、ワトソン役が大活躍、さぁいよいよ後半に名探偵が…って、なんとも予想外の立ち回り。

    海洋冒険ミステリーとしてワクワク読ませることは間違いなし、☆を一つ減らしたのは、結末の好みの問題。いやいやこれは強引が過ぎる(笑)

  • 17世紀、バタヴィア(ジャカルタ)を出てオランダへ向かう帆船ザーンダム号は病者に呪いの言葉をかけられる。逃げ場のない海の上で次々と起こる不審な出来事。囚われの名探偵に代わり元兵士の助手アレントは謎を追うが……。→

    海上冒険譚×怪奇小説×ミステリ×ラブロマンス?とにかく盛りだくさん!読んでいて最高に楽しかった!
    キャラが個性的で覚えやすいので、登場人物が多くてもスムーズに読める。アレント×サラのコンビがいいんだよなぁ。好き。嫌な奴がしっかり嫌な奴なのもいい(笑)名探偵が囚われている意味にも納得→

    ラストはおそらく賛否両論だろうけど、私は好き。フィクションならではって感じで楽しい。
    あと、著者の後書きがたくさんあるのもいい。スチュさん、めちゃくちゃ楽しい人だなぁ(笑)翻訳者さんのあとがきもとても良い。サミーとアレントの出会い短編、読みたいなぁ。3作目の翻訳もぜひ!!

  • 面白かった。登場人物それぞれの生き方や主義がお話全体を通してブレてなかったし、それぞれの人物の背景や関係性がずるずると長引かずに明かされていくので、テンポも非常によかった。単独犯では難しいのは分かっていた上で、名探偵はサラとアレントなんだろうと思ってたらまさにそうで。探偵と思しき人物が犯人側におり、探偵側の協力者も犯人側であれば、限られた場所の中ではかなり自由に動けるよねと。だから犯人グループの特定ができれば(それが難しいのだけど)、トリック自体は複雑では無い。

    彼等の復讐劇のためにたくさんの命が失われたこと、それに対する彼らの態度は、天才ならではの感情の欠如なのかな?。そしてその資質がリアにもあることにぞっとしてしまった。あそこまで船がめちゃくちゃになってしまったのは彼らのせいだし、誰かの言う通り船長を殺した段階で船は終わってしまった。船長の暴走と彼等は弁明したけれど、船長を暴走させる要因を作ったあなたちにも責任が?とは思ってしまうのよね。あまりにもトム翁を用いすぎた。海という危険な場所でさらにパニックを煽ったわけだ。天才は人の心理には疎いらしい。ラストはやや胸糞悪い感じでしたね。

    でもとても面白かったです!

  • 海という密室を舞台に、悪魔の仕業としか思えない殺人事件が続発する。不可能に思える手口から怪奇小説かと疑念を感じつつ読み進めると、謎解きの推理小説に落ち着く。多彩な登場人物群とボリュームある大作から、時間を置かずに読み進めないと迷走してしまうだろう。タイトルにある名探偵サミュエル・ピップスは何故か囚人として搬送され、彼を信奉する元軍人のアレント・ヘイズが事件の調査を進めていく。
    この船を統括する総督、その夫人と娘、愛妾と息子たち、総督に付き従う兵たちと荒くれ者の船員たち、それぞれの人物の特徴が頭に定着していきながら、悪魔を連想させる不可解な事件が絡んでくる。果たして論理的な説明ができるのだろうか、懸念を持ちつつ読んだ先に、明確な謎解きが待っている。
    すべての謎が明らかにされた後に、予想もしなかった結末が用意されている。

  • あ~読了した〜〜!
    世界観に嵌るまで時間がかかったけど、面白かった!
    読み応えがすごい。
    まず手に取ったとき思ったのは、装丁の良さ。
    前作と同じく表紙を開いたところにある地図もいい雰囲気。
    前作もそうだけど、登場人物を記載するところをあえて「家令が記した名簿」としたり、細かなところが凝っている。
    ストーリーは船を舞台としたミステリー、のようなもの。
    冒険もののようにも感じるし、ホラーにも感じるし、ラブストーリーでもあるのかもしれない。作者も書くようにジャンルについては読者次第なのだろう。
    ラストについて賛否が分かれるかもしれないと思うが、わたしはわりと受け入れられるものだったかな。
    むしろ続編を読みたくなった。(予定はないらしい…)

    本編を読み終えて、余韻に浸ろうとしたときに現れる著者の謝罪、謝辞、本人による著者紹介が、ぶっちゃけると一番面白い。そこからの訳者あとがきも。
    たぶんだけどふたりともものすごくお茶目!
    次作は執筆中らしいので、楽しく待ちます!

    • すいさん
      最後の著者のやりたい放題、最高ですよね!笑
      ラストは受け止めるのを躊躇ったのですが、続編が読みたくなったのはブリジットさんと同じくです。
      こ...
      最後の著者のやりたい放題、最高ですよね!笑
      ラストは受け止めるのを躊躇ったのですが、続編が読みたくなったのはブリジットさんと同じくです。
      このメンバーだったら何でもできる!!
      2022/11/22
    • ブリジットさん
      コメントありがとうございます!

      彼らがどう生きていくのか、見てみたいです。
      イギリスでは短編があると訳者あとがきにありました。
      こんなに英...
      コメントありがとうございます!

      彼らがどう生きていくのか、見てみたいです。
      イギリスでは短編があると訳者あとがきにありました。
      こんなに英語が読めたらと悔やむことはないです…
      2022/11/22
  • 面白かった。イヴリン嬢に勝るとも劣らない出来。

    それぞれの思惑が渦巻いており、誰が犯人なのかわからない。サミーも何か絡んでるんじゃないかと思っていたが、捕まっていたしないかなとおもったら、やはり噛んでた!
    ただ、船に細工し放題で実は牢屋からも出られたんですというのはやや興醒めだった。その一方で、病者がサミーだとわかったときは、そう言えば冒頭でサミーを小男と表現していたなと思い出し、そこは挑戦的だなと感心。
    船長を買収していたのも、何でもあり感があってマイナス。

    リアが幼いながらも発明家という設定で非常に魅力的。愚物の正体はよく分からなかったが、まさかリアが発明していたとは思わなかった。
    イザベルが芝居を打ったシーンもすごく良かった。残りページも少ないのに超展開来たと思ったらなるほどね。こういうの読んでて割とわかるのに、イザベルは本当に狂ったのかと思った。

    結局、全てが周到に用意されたもので、混沌とした状況も最後には説明がつく。コンフィデンスマンJPのようだった。

    珍しく動機が腑に落ちた。

  • 多分、書評にとりあげらていたので読んだ。(朝日新聞、大矢博子さん、『なんと贅沢(ぜいたく)なエンターテインメントだろう! 海洋冒険小説の興奮、怪奇小説のスリル、謎解きミステリの鮮やかな論理、ロマンスのときめき、非日常のダイナミズム。すべてこの一冊に詰まっている。』)
    こんな書評読んだら読みたくなりますよね。
     それは嘘ではありませんでした。しかし、詰め込みすぎ。
    いろいろ怪奇現状が起こり、次々を人が死に、怪事件が起こり、挙句の果てに殺しあい、難破。
     いろいろと大航海時代の東インド会社のことを調べたのならもう少し史実に忠実な物語を読みたかった。
     まぁエンターテインメントですよ。所詮読書ってその程度のものなのかもしれませんが、人間に真実に迫って欲しいというのが希望なんです。
     色々と味付けすればいいってもんじゃありません。
    これはデカダンスです。

  • 東インド会社が世界の貿易を支配している時代。会社のバタヴィア総督が家族と共にオランダへ帰国する船に乗る。そこには囚われの名探偵と相棒も同乗したのだが、出航前に不可解な事件が起き呪いの言葉が吐かれる事態が発生しても、拘束されてる探偵にはどうにもならない。
    出航した後案の定様々な不吉な事が起きるのだが、そこには悪魔が関係しているらしい。捜査できない探偵に代わって、相棒のアレントと総督の妻サラが協力して謎を解こうとする。
    前作『イヴリン嬢〜』より格段に面白かった。次々と不可解な事件が起き、冷酷で横暴な総督や自由を望み夫を憎むサラ、暴力的で人殺しもためらわない船員たち、悪魔とアレントの過去の関係と登場人物たちもキャラがしっかりしててまったく飽きさせない。作者のサービス精神が旺盛すぎて盛り込みすぎな気もするけど、ここまでやってくれるとあっぱれ。楽しかったです。

  • 海洋冒険+怪奇小説+ミステリとはなんとも贅沢な組み合わせ。細かく生々しい描写はまるで自分も乗船して旅しているような感覚になり、いつしか悪魔の影にも怯えることに。
    読み応えたっぷりの長編ですが、面白かったです。

  • 17世紀、航海中の東インド会社の帆船で起こる数々の事件。悪魔の所業、魔女狩りといった考えや行いが否定されない時代であり、それが事件の重要なファクターとなっている。何をしてでも手に入れたい物がある人間は、どんな悪事にも手を染めるのか?人の命を奪い続けてきた人間は、人の命の重さがどんどん軽くなっていく、何とも思わなくなっていく、それが怖い。

  • 邦題がミスってるなーと思わせる内容。名探偵ほぼ出ないし、なんだったら‥。
    不穏な冒頭から船の中で起こる怪異、メイン事件が起こるまでがちょっと長め。ただ情景とかをしっかり描いているので脳内で想像しやすかった。ラストの先どうなるかみたいので続編あったらいいな。

  • 読み終わるのにかなり時間がかかってしまった。
    登場人物も多いし船の作りもよく分からないし、読み進めるのがかなり大変だった。

  • ふむ

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