ペットショップ無惨 池袋ウエストゲートパーク XVIII

  • 文藝春秋 (2022年9月12日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784163915913

作品紹介・あらすじ

目白の獣医を訪ねたマコトは、いろいろと問題を抱えているチワワを目にする。飼い主はそのチワワを、とあるペットショップで買ったという。CGペットーーペットショップや病院、サロンなど、「揺りかごから墓場まで」ペットのすべての業務をビジネスとする総合商社で、急成長している。だがその裏でマコトが目にしたのは、吐き気がする現実だった――。

表題作のほか、トラブルに巻き込まれた女子高生ヤングケアラー、賽銭泥棒を疑われた外国人労働者、マッチングアプリを利用した美人局を描く全4編収録。
累計450万部突破の人気シリーズ、最新第18弾!

みんなの感想まとめ

多様な社会問題を背景にした短編が収められた本作は、特にペットビジネスの闇を描く表題作が印象的です。主人公マコトが、獣医の話をもとにペットショップの裏側を暴く様子は、時代に即したリアリティを持ち、読者に...

感想・レビュー・書評

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  • 途中で最新刊読んだりしながらも、今作でシリーズ読破!!
    毎度の冒頭、マコトがこちらに語りかける口調が好きすぎて、そこだけでも全話読み返したい。

    時代描写、言葉の言い回し、抜群の例え方。何をとっても、ナルシストの石田衣良さんぽい、嫌いな人には受付ないだろうけど、私は大好き。

    この世界観を知ることができて良かった。

    今作の表題作は、お世話になってる獣医さんから聞いた話をヒントに書き上げたらしい。時代に合わせた、ほぼノンフィクションのような小説。まだまだ続いてほしいシリーズ。

  • 感想
    今回はゼロワン大活躍だったな。全話に絡んでた。やはり情報社会ね。


    あらすじ
    15歳の女子高生が72歳の祖母を介護し、学校に行く暇がなく、マッチングアプリの風俗に巻き込まれる話。

    クマールというコンビニで真面目に働くバングラデシュ人が賽銭泥棒の容疑で逮捕された。クマールの嫌疑を晴らすため、張り込みをする。

    3話目はゼロワンがマッチングアプリで出会った軽度の知的障害を持った女の子。美人局で暗躍していた瀬上兄弟を懲らしめる。

    最後はあくどいペットビジネスを展開する会社に鉄槌を下す。

  • 最初の3話は社会問題を踏まえつつもトラブルシューティングとしてはライトな印象だったので最終話に全て持っていかれてしまったかな。
    ペットショップの闇と人間の強欲さに恐怖を感じた。
    生体販売なんて言葉は今まで知らなかったし、しばらくはペットショップを見るたびに悍ましさを感じてしまうかもしれない。命について改めて考えさせられた。


  • ずっと以前、すごく初期の頃に読んでいて、
    非常に久しぶりに続編を手に取りました。

    マコトやタカシ、ゼロワンがどんな風に
    変わっているか、はたまた変わらずにいるか
    想像して読みました。

    登場人物たちが成長し、ボーイと表す年齢から
    大人に変化していく様子を仮に読めたとしても
    よかったのですが、変わらずそこに居るという
    のもまたオツですね。

  • 16作目。
    展開はいつも同じなのについ読んでしまう。
    どこまで続くやろか。
    また手にとる事になると思うが。

    やっぱり忘却の空聞きながら、
    読んでると思う。

  • IWGPシリーズは時代を映し出す鏡。刺さるテーマだからこそ、単なる勧善懲悪の一辺倒に収まらない魅力がある。
    時代は変わっても、厚い義理人情で結束する変わらないマコト達の関係性は心が打たれる。
    リアルの世界で理不尽な立場に置かれる社会的弱者への救いを願わずにいられない。
    表題作は近作でもトップクラスの衝撃。人間のエゴに巻き込まれ、不条理に命を奪われる動物達の無念さ。やり場のない怒り・悲しみを覚える。現場を見たら動物愛護が過激化するのも頷ける。

  • 安定のIWGP
    昔からずーっと読んでます
    毎回時代に合わせた内容も書いてあるのが
    好きです

  • 可もなく不可も無い感じです。
    読みやすいし面白い。
    だから思うのはもっと書けるはず。
    短編じゃなく長編を書いて欲しい。
    このIWGPで。

  • どの話もフィクションなんだけど絶妙に社会問題を反映しているのが流石。最後の話、ラストに前もう一波乱ありそうな予感がしてたがスッと終わってしまってやや、拍子抜け。

  • 池袋を舞台に、トラブルシューターとして活躍するマコトの物語、18作目。
    今回も、キング、ゼロワン、吉岡刑事と安定の定番キャラクターたちが登場し、いつものようにサクサクと時代を切り取ったトラブルを解決していく。

    今回、扱われているテーマは、苦悩するヤングケアラー、マッチングアプリを利用した搾取、ペットショップの裏側にある闇。

    このシリーズも長いけれど、取り扱われるテーマはその時代時代で変わっていながらも結局のところ人間の欲であることは変わらないな、という気持ちになる。欲がある限りトラブルはあり、マコトが追いかけるネタは尽きなそうだ。

  • IWGPシリーズは大好きです。池袋も石田さんも私も年をとっていくのに、マコトやタカシ達はいつまでも変わらないまま躍動していて…。いつまでも見続けていきたいです。


  • 鋭い感度とアンテナ(マコトが見ていなさそうなテレビシリーズの固有名詞が出てきておしゃれだけど「?」ともなる)で捉えたウェルメイドな時事関連のストリート小説。 4遍。

    そろそろ終わりにすれば、とも思わなくもないけれど、惰性で読んでいる部分も。広告会社出身なだけあって、文章は良くも悪くも読みやすく、キャッチーなフレーズが自然に並んでいる。

    当時から問題になっていたのだろうけれど、昨年のクーリクを彷彿とさせる表題作。無風でも無傷でもないのだが、現実の方が救いようがない、というのも現実。左と右が手を取り合って、というファンタジー。
    先見性はこのシリーズにはなく、あくまで時代の空気をキャッチすることに特化しすぎているところも。昔は時代の片隅にある問題と我々の生活の接続点と西部劇的な趣で仄暗い暴力をこの作品に求めていた気がします。でも今はおおよそ安全圏から世界を俯瞰し、最後はめでたし、というのがお決まりになっていて、そこは非常に引っかかるところではあります。
    加齢はしている設定だが、不変性と俯瞰で眺めている世界。弱者の側に立つこと、勧善懲悪であること、以外の変化や転機、の外にいる主人公たちにどんな感情を抱けば良いのか、というのをここ最近考えている。

  • シリーズすべて読んできている。
    疾走感が半端ない作品!
    真島誠、お前はいつ年を取るんだ?
    俺は大分老いぼれてしまったよ。
    いつまでも作品の中で年を取らず疾走し続けてくれ!と願うばかり。
    今回のお題は
    ヤングケアラー、賽銭泥棒、マッチングアプリ、ペットショップの裏事情と保健所での保護動物の処分。
    ヤングケアラーは事情によっては本当に正解のない問題。今回の話もその正解のないバージョン。誰も悪くないのに、みんな苦しい。何故人に優しくする人が苦しまなければいけないんだろう。
    人間は道徳やシステムが発達し過ぎて自分で自分の首を絞めている。生活しているとよくそう思うことがある。
    スマートフォンなんて、まさにその悩みの種のひとつでしょ?
    便利にあるためのはずの道具なのに、今や皆がその機械に振り回されている。
    使いこなしていると思っている人でさえ、ある日突然なくなると困る。そんな状況を使いこなしていると言えるかね。突然使えなくなっても別に困らないという使い方こそが本来使いこなしていると言えるのではないだろうか。
    マッチングアプリの話は昔の出会い系でしょ?くらいの感覚。いわゆるヤりたい男の集まるいかがわしい出会い系という認識しかないし、今回の作品も出会いに格好をつけた美人局。そこにエッセンスとして加わったのが、知的障害のある女の子を悪用することと、ゼロワンがその子に惚れてしまうということ。想像のつく展開だったこともあるが、このシリーズの登場人物の恋愛関係の話はかなり淡白。個人的にはもうちょっと詳細を書いてもいいんじゃないかなと思った。前にキングタカシがちょっとポッチャリした自転車好きの女に惚れる話もあった思うが、何でその子?そして、その子は完璧なはずのキングに何で惚れないの?という疑問が解消されなかった回があったことを覚えている。
    ペットショップの裏事情は耳の痛い話。最近では保護猫とかがテレビ番組で扱われるようになって、大分注目を集めるようになってきたけど、やはりペットショップの子猫はかわいい。でも、命の重さに差はないはず。見た目と年齢だけで優劣がつけられて、一方は幸せな生涯を送り、一方は処分。あまりにも天国と地獄の境目が大きすぎる。
    歯に衣を着せなければ、人間の女性にも当てはまりそうな選別条件だが、行き着く先がこの小動物ほどではない。
    もし、少しでも命を大切に思えるなら、相手のことを自分事として考えられるならペットショップなんかではなくて、保護動物を選んで欲しい。小さい生き物は成長した生き物より可愛いけどね。
    成長後の生き物だってなかなか悪くはないはずだ。自分だって充分に年を取ってるんだから、同じ立場になったら充分にアピールするだろ?

  • 長く人気のシリーズで、昔ほどワクワクはしなくなったけど、古い友人にまた会えたみたいな安心感あります。
    それにしてもキングタカシの格好良さはブレないな。
    ヤングケアラー、賽銭泥棒、マッチングアプリ、ペット業界の四篇。

  • 小説の類は、基本的に文庫本でしか購入していなかったのが、本書は間違えて購入した新刊の単行本。

    何度も書いているが、本シリーズは古希を過ぎたジイサンにとってのサブカルチャー勉強本として、ずっとお世話になっているもの。文庫化されてから読むのに比べて、マッチングアプリの仕組みとか目新しさというかタイムリー感があったようにも思えたので、余分な出費でなかったということにしておこう。

  • キングがいる限り、このシリーズは読み続ける。
    ネタは変わりつつも水戸黄門的な予定調和が心地よい。
    ただその中でゼロワンがデニーズから出た話はテンションあがった

    2023.3.19
    43

  • マコトは一人でも魅力的なキャラだけど、やっぱり個性的な脇役たちがいて、絡んでこそのIWGPなんだよなぁ。タカシ、吉岡さん、ゼロワンなど・・・。チームではないけれど、「池袋で生きる仲間」感があって良き。
    それにしても、今回のゼロワンの恋愛?相談には驚かされました。ゼロワンにもそういう感傷や願望があったんだな・・・。

    表題作の『ペットショップ無惨』は心が痛かったです。あと、『常盤台ヤングケアラー』も(「ヤングケアラー」って言葉と意味、初めて知ったけど辛いな・・・)。

  • もうマコトたちは何歳になったんだろう。時代は刻々と進んでいて、出てくる社会課題はまさに現代のもの。このシリーズで知る課題の一端は、とてもありがたいもの。けれども、このシリーズ自体が、かなり長期化しているので、現役『ボーイズ』世代は、なかなか手に取れなくなっているのではないだろうかと、ちょっと心配。
    2022/12/2読了

  • 相変わらず世情に敏感な石田衣良さん。
    ペットショップの話は、やはり少なからずショック。
    とりあえず、うちのワンコには手づくりのご飯を与えようと思った。

  • マコト、タカシ、ゼロワンのチームプレーの良さと勧懲ストーリーにスカッとさせられる。今に即した問題をテーマにするのも人気シリーズならでは。『ペットショップ無惨』は胸が締め付けられ、涙。

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著者プロフィール

1960年東京生まれ。成蹊大学卒業。代理店勤務、フリーのコピーライターなどを経て97年「池袋ウエストゲートパーク」でオール讀物推理小説新人賞を受賞しデビュー。2003年『4TEEN フォーティーン』で直木賞、06年『眠れぬ真珠』で島清恋愛文学賞、13年 『北斗 ある殺人者の回心』で中央公論文芸賞を受賞。他著書多数。

「2022年 『心心 東京の星、上海の月』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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