本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784163916354
作品紹介・あらすじ
長崎の貿易商・梅屋商店の跡継ぎとして育った庄吉は、香港で写真館を経営する。
そこで出会ったのが、清朝を打倒し、西洋の武力支配からの自立を目指す若き孫文だった。
西洋列強による東洋の侵略に理不尽を感じていた庄吉は、孫文の情熱を知り、革命を支援することを約束する。庄吉はやがて、日活の前身となるMパテー商会を創立。黎明期の映画事業は大成功を収め、その資金で革命を支援し続ける。
実業家・梅屋庄吉の熱き生涯を描く!
AIがまとめたこの本の要点
この本を表す言葉
みんなの感想まとめ
歴史を背景に、梅屋庄吉と孫文の関係を描いた物語は、個人の力が国の運命を左右する様子を鮮やかに表現しています。庄吉は、香港で写真館を経営しながら、孫文の革命に心を寄せ、支援を誓います。その中で、彼自身の...
感想・レビュー・書評
-
詳細をみるコメント0件をすべて表示
-
国父と呼ばれる孫文、こんなになんというか正直パッとしない、始まる前からオワコン感の強い人物だったのか、、、(フィクション部分あるとはいえ)と結構ふふっとしながら読みました。
同作者の『熱源』、また小川哲さんの『地図と拳』あたりを読んで、高校世界史の図説タペストリーを読み読み中国の近代革命については少々勉強してあたので、さらに学びにもなりました。
歴史の教科書だけではどうしても袁世凱がトップに立ったあたりとか??なんでそうなる?と思った記憶がありますが、当事者に近しい梅屋庄吉も“ぽかんと口をあけた”という反応になること、とても納得して歴史が文字だけでなくストンと落ちました。
梅屋庄吉が主人公であるためか、日本と中国とはいえ、長崎と上海の近さを感じました。距離的にも文化的にも。いや文化的にも、、と思いましたが、梅屋庄吉の中国人に対する一歩引いた距離感も感じました。自分は個人として孫文に惹かれていて全力でサポートはするが当事者ではないという微妙な距離感。
老年になった梅屋庄吉が自分のことを「ただの成金じゃ」って言っていましたが、こういうのを「成金」っていうんだなって改めて。小説から学ぶことって本当に多いなぁって実感しました。
前述の『熱源』の主人公のひとりが南極へ行ったときの犬橇の登場などは胸熱でした。なるほど撮影してたんですね!! -
史実を元にしたフィクション。孫文が日本にゆかり深かった事は知ってはいましたが、ここまでとは恥ずかしながら認識なかったです。また日本人の個人が孫文をこんなにも支えていたんだという事、フィリピンの独立運動にも関係していた事、これまた驚き&新鮮でした。見方や立場を変えた書籍を色々読んで見たくなりました。それぞれ登場人物が英雄っぽく描かりたりせず、人間っぽく描かれている点も好感。
-
とても面白い作品でした。
孫文のパトロンとして知られる梅屋庄吉の一代記です。時代背景等も綿密に調査されて書かれており、学び多き小説でした。この時代の日本も中国も国作りの黎明期、創成期にあたり、個人が大きな事をし得た時期であったので、男子であれば大変ではあるものの面白い時代だったろうなと羨ましく感じました。
かたや女性は家や夫に尽くすべしと言った風潮から、夫の女性関係や金銭的にもかなり泣かされただろうと同情しました。庄吉、孫文だけでなく小説に登場する一人ひとりが過酷な運命の中でも逞しく生き抜く姿に沢山の感銘と感動を得ました。是非読んでみてください。 -
中国革命の父として知られる孫文を経済的に支援した日本人実業家・梅屋庄吉の破天荒な生涯を描いた歴史大作。と言っても史実を重視した作品ではなく、庄吉の人間的な魅力にあふれており、読んでいてとても楽しかった。日本の映画産業発祥にも深く関わっていたことも知り、とても興味深かった。
にしてもこの人、運がいいんだか悪いんだか、目端が利くんだか利かないんだかよくわからない。新規事業を興しては成功→失敗を繰り返してばかりいる。稼いだ金は惜しげもなくばらまいてしまう。傍から見ているなら面白いが、身内にいたら堪らないだろうな。 -
孫文を支援した日本人、梅屋庄吉の物語。孫文は日本と関わりが深いと知ってはいたが、どんな人物と、どんな関わりをもっていたのか、物語を通じて知ることができた。梅屋庄吉も孫文も女にはだらしない、でもいい女ばっかり寄ってくる。真っ直ぐに生きる男の魅力、とは言い過ぎか?
著者は「熱源」以来の川越宗一さん。「熱源」と時代はほぼ同じ。本書にも白瀬南極探検隊の話が出てくる。「熱源」でも熱量がにじみ出ていたが、本作も熱い。そこそこの厚さがある本だが読み進めるのが本当に楽しい一冊だった。辛亥革命前後のことをもっと知りたい。 -
少し間が開き過ぎた。一気に読める時間が欲しかった。
-
歴史を知る小説としては面白かった。梅屋庄吉が孫文の革命への情熱に感化され金銭面で支援するのだがあまりに無頓着で無鉄砲。トクさんや登米さんらの日陰の苦労と比べてしまい庄吉が劣って見えた。
-
評価は★3に近い★4。
というのは、まず、川越宗一小説は、ものすごく惹かれる題材なのだが
読んでいて、わたしには、退屈というか飽きる箇所が多いから。
「熱源」のときもそうで、すぐに投げた。
フィクション、それも直木賞受賞作なのだから、エンタメでしょう?
エンタメで、あんな風にエンエンと革命について語られるのを読むくらいなら、
新書を読むかなぁ・・・
とはいえ、エンタメの面白さもあるのは確か。
梅屋の若き日、妻との関係、孫文との出会いなど、どこまでが
作者の創作かわからないが、面白く読めた。
明治日本のそうそうたる名前が出てくるのも嬉しい。
かつて映画「宗家の三姉妹」で宋慶齢に憧れ、
四半世紀前の上海を訪ねた。
(まだ高層ビルが建ち始めた頃だったなぁ・・・)
そんなだから、横浜にいたという、孫文の日本人妻?について知ったことも
本書からの大きな収穫。ハマッ子としては、もっと知りたいところ。
早速、こちらについても、横浜市立図書館で予約をしている。 -
【孫文を支え続けた日本人実業家・梅屋庄吉の熱き生涯!】映画事業で大成功をおさめ、その資金で革命家・孫文を支援し続けた梅屋庄吉。その情熱と葛藤、国境を越えた友情を直木賞作家が描く。
-
神戸の孫文記念館に行って孫文に興味を持ったので読みました。が、孫文より梅屋庄吉さんの人生の方が自由で魅力的でした。
多くの人の人生や国に影響を与えた孫文の魅力がイマイチ分からなかったです。ほかの本も読んでみます。 -
面白かったです。
人と人との出会いの大切さについて、考えました。 -
どう切り取っても思想、政治がが含まれてくる難しいテーマの中で、孫文を陰に日向に支え続けた日本人から語るというのは絶妙な距離感だし、もうそれだけでドラマ生まれてるすな。
-
中華革命の象徴的存在、孫文を主に金銭面で生涯支え続けた梅屋庄吉と、その家族の物語、と言うと、小難しい革命の話かなと思ったら、ほぼほぼ庄吉の商売繁盛記だった。それはそれでおもしろいんだけど、商売が何度かの失敗を経てだけど、結構サクサク大金持ちになったり、そもそも孫文にそこまで入れ込んだ理由がわからなくなるほど、段々孫文との付き合いが希薄になってきて、あれ何の話だっけってなったりして、なんだか登場人物に入れ込めないまま終わってしまった。
-
孫文を金銭的に支えた梅屋庄吉の一代記。孫文関係でなんとなく知っていたがこんなに面白い人物だったとは驚いた。特に孫文と出会うまでの破天荒ぶりに呆れるとともに、養父母の深い愛と理解にも感服。
裏話的な歴史も楽しめた。日活の創始者だった事も知らなかったが、南極探検に出資するなどいろんなエピソード満載の人生だ。 -
『熱源』は良かったのですが、どうも川越さんとは相性は良くないようです。
孫文を支えた日本人が主人公の話と聞き手にしました。孫文という名前は良く聞くけど現実にどんな人だったのかに興味があったのですが、途中からは走り読みになってしまいました。
どうも主人公の梅谷庄吉に魅力がないのです。日活の前身を立ち上げ、孫文に対しては1兆円とも言われる支援を行い、孫文没後、意気消沈した庄吉の為に衆議院議員、華族、社員など大勢が激励会を開いてくれる。そういうエピソードからは商売人としてやり手であるとともに、義侠心が強く、人望が厚かったと思われるのですが、そこらがうまく描かれていません。ただただ、文中で奥さんに評されるように軽佻浮薄なだけの人物に見えるのです。孫文についてももそうですね。そうも単なる女癖の悪い夢追い人の様に見えてしまいます。そういう意味では、むしろ奥さんのトクや若い日に夫婦同然だった登米のキャラが読み応えあります。
英雄視することなく等身大に描くことは成功した。一方で庄吉や孫文が持ってたであろう強烈に人を惹き付ける魅力が感じられなかった。そんな気がしました。 -
66兵庫に縁の深い孫文の解放の戦いとあまりにも人間臭い生身の姿を最大の支援者である梅屋庄吉を通して初めて知った。革命とは武力と権力闘争にあらず。市民を中心にしなければ何も成就しないということを歴史が教えている。彼の国はあと何百年経てば変わるのかな。
著者プロフィール
川越宗一の作品
本棚登録 :
感想 :
