モンスター・パニック!

  • 文藝春秋 (2023年3月8日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (368ページ) / ISBN・EAN: 9784163916668

作品紹介・あらすじ

『WORLD WAR Z』で全世界のホラー・ファンを歓喜させ、
 ゲーム『マインクラフト』の世界を小説化してみせた才人ブルックス。
 待望のモンスター・パニック・スリラー登場!

 火山噴火で孤絶した集落。
 森の中から彼らに忍び寄る群れ――

 作家マックス・ブルックスのもとに手記が届けられた。それはレーニア山の噴火による被災地のひとつ、廃墟となったエココミュニティで発見された住人の日記だった。廃墟には生存者がおらず、二名の住人が行方不明となっている。すべての通信手段も脱出ルートも失われたコミュニティで、いったい何が起きたのか? 未だ原因が明かされていない集落全滅の真相とは?

 武器も食糧もないひとびと。地面に刻まれた人間そっくりの巨大な足跡。闇にひびく咆哮。そして森の中に散乱した動物の死骸。そして牙を剝いて襲い来る凶暴な群れ。傷だらけになった人間たちの反撃、果たして成るか? 怪物との壮絶な死闘は、どんなに恐るべきものを呼び起こしてしまったのか?

感想・レビュー・書評

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  • UMA好きなら読むべし。
    モキュメンタリー方式で進んでいく。
    緊迫感、臨場感がありスピード感よく読破できた。  
    夜中に読み終わったので背中の後ろに気配を感じて総毛立った。

  • やっぱりこの人の作風合わないな。

  • ワールドウォーZの著者の2作目。前回はゾンビだったが、今回はビックフットだ。
    アメリカのとある場所に、最先端技術を駆使した地球に優しいエコ村があって、地球環境への意識が高い人たち(例えば知識人とか芸術家)が住んでいるのだけど、村の近くにある火山が突然噴火してしまい、住民は孤立してしまう。当初は救援が来るだろうと呑気に思っていた住民だが、謎の生き物の襲来に遭い生きるか死ぬかのバトルロワイアルへとなるのだった…
    小説の形式が、映画「食人族」と似ている。火山の噴火後、エコ村へ駆けつけた住民の兄が、廃墟となった村の中で妹の日記を発見する。その衝撃的な内容の日記を兄は著者に持ち込み、出版されたのがこの「モンスター・パニック」である。「食人族」でも、消息を断った映画撮影スタッフの救援のため南米のジャングルの奥地に向かった救助隊が、とある村でフィルムを見つけ、それを確認してみると目を覆いたくなるような衝撃映像が映っていた…という感じで、このように嘘を事実のように表現する方法を、モキュメンタリーというようだ。つまり、フィクションをドキュメンタリーのように表現する方法で、テレビや映画で用いられるジャンルの一つである。「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」もこの例に入るだろう。(川口浩探検隊シリーズは、モキュメンタリーの草分け的な番組だとして最近評価が高まっているという話だそうだ《全くの嘘です》。)
    モキュメンタリー的な面白さを読んでみたいのであれば、「モンスター・パニック」は非常に良いと思う。嘘だと分かっていても本当らしく語られるから、ついつい本当のように思いビックフットが嘘ではなくなる。その錯誤感は面白い。
    この小説は、戦争の小説だとも言える。人間対ビックフットの戦争の物語。力では負ける人間が智恵を絞って身近にあるもので武器を作り、作戦を考えビックフットの襲来に備える。そして必死に戦う。武器は槍や投げ槍、斧などで、原始的な戦いはとても生々しい。

  • 面白かった。
    著者の『World War Z』も面白かったがこちらも面白かった。主人公設定としては一人だが、いろいろな媒体から取り寄せて実像を浮かばせるやり方はここでもあった。

    サバイバルモノとしては変化球であり、現代的。ネットインフラが遮断し、食料に心許なさを覚えるが、電気や水の心配がひとまずないのが面白い。
    また、集まったコミュニティのキャラが風刺的。悪く言えば意識高い系。だからこそ、発案者が崩れるのが象徴的。

    主人公のケイトの性格はわからないが、空気が読めて理論的で穏やかな人なんだろうなとうかがえる。ニュートラル。
    ダンの変化もトニーやイヴェットの変化も面白い。
    哲学者のラインハートは、家庭というか、過去、父親に追随し、手は動かさないが口は出しするキャラとして妹目線で描かれているのが良かった。

    あと驚いたのは、ケイトの兄貴がゲイだったこと。さらりと出てくるのが良かった。

    モスターは最初名前に慣れなくて、え?モンスター?と誤読したけど、これわざとなのか。街の名前からとったらしいが。念のために備えて行動出来てて良かったし、だからこそ、ケイトの闘争心に火を付けてて良かった。

    あんまギスギスしなかったな。リアル。みんなインテリだから、見たいものを見ようとするが、仲間割れを望んでいるわけじゃないというのが良かった。
    まあ、なんか、動物を傷つけるなんて!とか、共存や友好関係を夢見てるところは先進国諸国と独裁者国家とのやりとりみたいで面白かった。

    タイトルは退化。確かに。文明を捨てて、狩りに行くわけだから。皮肉のきいたタイトルで面白い。

  • グリーンループというハイエンドかつハイテクなエココミュニティが火山の噴火により陸の孤島となってしまう、噴火の影響で山奥から降りてきた怪獣に皆殺しにされそうになる住人たちの戦い・・・というのが筋書きです。設定はよくあるのですが、そのぶん住民のキャラクターがいかにも現代であるなと言う感じにアップデートされています。

    主人公のケイト・ホランドはノーマルな人間な感じがします、夫のダンは無職でひきこもりぎみな子供っぽい人間です。その他はグリーンループでグリーン革命を起こそうとしているトニーとイヴェットのデュラント夫妻。同棲カップルのカーメンとエフィーにはロギンヒャの養子パロミノがいます。ヴィンセントとボビーのブース夫妻はヴィーガン。アレックス・ラインハートはきなくさい過去をもつ哲学者。最後のモスターは謎の多い彫刻家です。怪物に囲まれた最初はモスター・ケイトとダンが戦うことを選択し、その他の住民は平和的な解決を望みます。この人数分けが物語が進むに連れ変化していくところがこの小説の面白いところです。

    どころどころに入っている動物の凶暴性のエピソードが物語をさらに恐ろしくしていきます。チンパンジーが組織をくみ自分たちより弱い猿を食用に捕まえることやピューマがいかにして人を食べるようになったかなどです。そして住民が「やつらは私達を皆殺しにするつもり」「やつらは私達を恐れていない」ことに気づいたときが恐怖の頂点となります。

  • すべてを手に入れること以上にアメリカ的なものなんてあるか?


    羊たちの群れから離れていられるのってたしかにすばらしい。オオカミの声が聞こえてくるまでは。


    「自分がたしかに何かを見たとわかっているからといって、自分が何を見たかわかっているとはかぎらない」


    「〈目には目を〉で報復したところで」「世界中の人が盲目になるだけだ」

  • 【『WORLD WAR Z』の鬼才の最新エンタメ】火山噴火で取り残された村で起きた惨劇とは? 闇に葬られた事件が著者の取材から浮かびあがる。偽ドキュメンタリー形式の衝撃作。

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