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Amazon.co.jp ・本 (232ページ) / ISBN・EAN: 9784163916736
作品紹介・あらすじ
「待つ」ことでしか、進まなかった人生がある。
今は古びた平成初期の新興マンション。 その一室に、ひとりの年老いた男が、孫とともに住んでいた。
男が訥々と語る、心温まる、この部屋の思い出。
孫はここで、ずっと母を待っている。
この部屋に残された母の愛に囲まれて。
しかし、男が語る思い出はすべて“嘘”だった。
かつてこの男は、とある幼い兄妹から、この部屋を奪った。
男には、そうしなければならない、痛切な理由があったーー。
風吹く部屋で、ずっと誰かを待ち続けた、ある家族と男の物語。
水野良樹(いきものがかり)が筆名で描く、渾身の書き下ろし小説。
■著者からのメッセージ
すぐに話せて、すぐに理解できる。
待つことが少なくなったそんな世界において、人に会えず、先が読めず、いつ終わるかわからない、待つことを強いられ た3年間でもありました。
今という瞬間を侵食する過去との向き合い方。そして場所に沈殿し、宿り続ける記憶。
人生という自分たちの時間を、前に進めようともがく人々の物語です。
■清志まれ(きよし・まれ)/水野良樹(みずの・よしき)プロフィール
1982年生まれ。神奈川県出身。2006年「いきものがかり」でCDデビュー。 グループ活動のみならず、ソングライターとして楽曲提供多数。 2022年に初小説『幸せのままで、死んでくれ』(文藝春秋刊)を刊行し、小説の「主題歌」も同時に配信リリースされ 大きな話題となった。
なお、本小説のプロットから受けたインスピレーションを元に創り上げられた楽曲『ただ いま (with 橋本愛)』が、各種音楽配信サイト・ストリーミングサービスにて配信中。
本楽曲は女優の橋本愛が初めて作詞を手掛け歌唱を担当。
作曲は著者の清志まれ、編曲は鈴木正人が手掛けた。
みんなの感想まとめ
「待つ」ことがテーマのこの物語は、古びたマンションで過ごす年老いた男とその孫の心温まる日常を描いています。男が語る思い出は、実は全て嘘であり、彼には痛切な理由が隠されています。主人公の女性が過去と向き...
感想・レビュー・書評
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作家名は、初めて聞いたが、「いきものがかり」の水野氏による小説。
作詞家らしく、一文一文が、比喩的な表現で、まるで歌詞のようだ。
市役所で福祉を担当している主人公の女性、自身も親に捨てられた過去がある。その過去につながる案件を担当することになり、過去の真相が明らかになっていく。
ミステリーの要素もあるので、先が気になって焦って読み飛ばしそうになるが、、、。そうするにはもったいない美しい文章の集合体のような小説だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
Amazonの紹介より
「待つ」ことでしか、進まなかった人生がある。
今は古びた平成初期の新興マンション。 その一室に、ひとりの年老いた男が、孫とともに住んでいた。
男が訥々と語る、心温まる、この部屋の思い出。
孫はここで、ずっと母を待っている。
この部屋に残された母の愛に囲まれて。
しかし、男が語る思い出はすべて“嘘”だった。
かつてこの男は、とある幼い兄妹から、この部屋を奪った。
男には、そうしなければならない、痛切な理由があったーー。 風吹く部屋で、ずっと誰かを待ち続けた、ある家族と男の物語。
水野良樹(いきものがかり)が筆名で描く、渾身の書き下ろし小説。
初めて水野さんの小説を読みましたが、本当に水野さんが書いたの⁉︎と思うくらい、「親」に捨てられた子供、「親」は「親」として様々な事情を抱えている大人達などシリアスに描かれていて驚きでした。
個人的に明るめな雰囲気を想像していたので、その落差に良い意味で裏切られました。
展開としては、平成、令和と2つの時代で起きた出来事を変わる変わる変えていき、群像劇として描かれています。
最初の段階では、大人になったある兄妹の視点で展開していくので、「親」=身勝手な人というイメージがついたのですが、「親」視点になると、イメージがガラリと変わります。
そういう事情だったんだと驚きの実情やその時の心情を楽しむことができるので、物語に奥行き感が増しました。
同じ出来事でも、様々な登場人物の視点によって、印象がガラリと変わるので、読み応えがありました。
あえて欲するならば、兄妹の母親の視点も登場してほしかったなと思いました。
あの日あの時、母親はどう思っていたのか、気になりました。
何も事情を知らなく捨てられた子供達と事情を抱えている大人達。身勝手な大人達だなと思いながらも、子供に対する愛情は忘れていない心情に心が苦しかったです。
もっと子供のことを考えていれば、こんなことには・・と思えて仕方がなかったです。
いずれにせよ、どんなに離れようとも、どんなに恨んでいようとも、最後での「親」と「子」それぞれに対する愛情にうるっとしてしまいました。
物語だけでなく、水野さんの文章力や表現力も魅力的でした。特に情景描写の言葉のチョイスがエモかったです。
文章の表現に、思わず心を掴まされました。
想像すると、幻想的といいましょうか、ポワーンと淡い雰囲気の景色が思い浮かぶので、作詞家の一面もある水野さんの魅力にハマった気分にもなりました。
ちなみにこの小説をモチーフにした曲「おかえり」を聴いたのですが、内容を知っている分、歌詞と曲のゆったり感に心が染み渡り、グッとくるものがありました。
水野さんの新たな一面を垣間見たように感じた作品でした。 -
泣いた…
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作品紹介・あらすじ
「待つ」ことでしか、進まなかった人生がある。
今は古びた平成初期の新興マンション。 その一室に、ひとりの年老いた男が、孫とともに住んでいた。
男が訥々と語る、心温まる、この部屋の思い出。
孫はここで、ずっと母を待っている。
この部屋に残された母の愛に囲まれて。
しかし、男が語る思い出はすべて“嘘”だった。
かつてこの男は、とある幼い兄妹から、この部屋を奪った。
男には、そうしなければならない、痛切な理由があったーー。
風吹く部屋で、ずっと誰かを待ち続けた、ある家族と男の物語。
水野良樹(いきものがかり)が筆名で描く、渾身の書き下ろし小説。
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いきものがかりのメンバーである水野良樹(筆名:清志まれ)による作品。
とても丁寧に書かれていて、文体も綺麗、比喩もしっかりしていると思う。
ただその破綻のなさが、時に優等生的で、どこか面白味に欠けるようにも感じた。あるいは借り物めいた印象もあり、清志まれの個性が希薄な印象を受けた。
それでもそんなことがどうでもよくなるほどに面白く、心に残る作品だった。
謎解きのような展開は少しまどろっこしく感じたものの、先へ先へと読ませる推進力があり、最終的に本当の悪人は登場しない点も心地よかった。最後は久しぶりに本を読んでちょっと泣きそうになった。 -
作者のバンドが中学生の時から好きで、ずっと読みたかった本でした。
図書館にありハッとなってすぐ借りました(ハードカバーを買う勇気はない)。
登場人物みんながみんな、誰かを待っていたんだなと。待つことって健気だけれど、待っているだけじゃ進まないことが多いのではないかと感じました。
なかなか待つことから先のアクションを起こすことは、相手の現状が不明確であればあるほど勇気が出ない。相手が過去を忘れて幸せな日々を送ってるかもしれない。相手の反応が怖い。先日読んだ『対岸の彼女』にも同じ内容があったような。
そんなことを考えると、「待つこと」は多くの人が経験もしくは今も進行しているのでは?
待つことはとても健気で儚い。
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いきものがかりの水野さんの小説家としての名前が清志まれだと初めて知りました。上村深春と駿介兄妹は母親の失踪、住んでいた部屋を追い出され施設暮らしとなり、今はそれぞれに仕事を持っていた。深春がたまたまケースワーカーとして関わった松野は、以前自分たちが住んでいた部屋を奪った人物だったことから、2人は昔の自分達に起きた出来事を追体験していく。という話。文章がなんか気取ってるなあーとちょっとしらけて読み始めたのですが、ストーリーに無駄がなく、簡潔で展開もうまくて、最後は泣きました。社会の狭間で生きようとする人、自分だけの大切なものを守ろうとするそれぞれの立場が、都合がいいんだけどうまく描けてたと思います。
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後半から切ない、気持ちになって
サクサク読めた。
お母さんに会いたくなっちゃったな。 -
愛が沢山つまっている本でした。
自分が悪になろうとも、相手のことを心底考えて生きている人たちが素敵でした。 -
感想
自分の手足を動かせない。そんなもどかしい時間をどうやって過ごせばいいのか。語ることもできず自分の中で発酵していく。いつか進んでいく。 -
今まで読んだ本の中で1番泣きました。
チューさんの深い愛情も、深雪と駿介、はるとがそれぞれずっと待っていた母親に対する想いも、それぞれの母親が子供を想っていたことも、ぜんぶぜんぶ深い愛情からくるもので。
最後の駿介がはるととはるとの母親に向かって言った言葉に、幼い頃ずっと母親を待っていた自分の気持ちや今でも持っている後悔が痛いほど伝わってきて大号泣でした。
語彙力がないから上手に感想を書けないのが悔しい。
でも本当にみんな読んでほしい。水野良樹の才能ってどこまであるんですか泣泣泣
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