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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784163917863
作品紹介・あらすじ
舞台は室町、播磨の国。
律秀・呂秀の兄弟は、庶民を相手に、病者を診て、薬を方じ、祈禱によって物の怪や禍を退ける法師陰陽師である。
彼らはある日、地元の農民から相談を受ける。曰く、「川で砂鉄を拾っていると、皆が一斉に転ばされるのです」。
兄弟が川へ入ると、向こう岸に見えたのは怒れる坊主たちの姿だった……⁉
徐々に明らかになるのは、裏で糸を引く「蒲生醍醐」なるはぐれ陰陽師の存在。
彼は人間に恨みを持つ山河の生き物に術をかけ、人間たちを襲わせていたのだ。
さらに、播磨国に伝わる巨鹿の妖怪・伊佐々王を復活させ、さらなる大混乱を起こそうとしていた――。
蒲生醍醐の正体とは? そして、式神・あきつ鬼の前世とは何なのか?
AIがまとめたこの本の要点
この本を表す言葉
みんなの感想まとめ
物語は、室町時代の播磨国を舞台に、法師陰陽師の兄弟が強敵と対峙する姿を描いています。前作に続くシリーズ2作目で、兄弟の宿敵である蒲生醍醐が復活し、妖術を駆使して人々に災厄をもたらそうとします。物語は緊...
感想・レビュー・書評
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シリーズ2作目。
今作は呂秀の宿敵とも言える蒲生醍醐が出てきて戦いへと向かっていく構図で展開されている。
ただその中でも清々しさみたいなものは前作と同じく醸し出されているのがこの作品全体の妙として残っているのがとても良い。
読む前は、この後の続編が出ていないのでてっきりこれで終わりかと思いきや続きのある終わり方で期待してます!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
播磨国の法師陰陽師兄弟(薬師の律秀、僧の呂秀)の下に強敵現る。その名も蒲生醍醐。かつて京の陰陽寮に属し、謀反の疑いをかけられ、強い恨みを残しながら処刑された陰陽師だという。この世に復活し、強力な妖術で人々に禍をもたらそうと画策する蒲生醍醐。山女魚に妖しい力を与えて人を襲わせ、荒くれの巨鹿・伊佐々王を甦らせてその力を利用し、赤松教康が将軍足利義教を誅殺する "嘉吉の乱" を影で操り…。式神・あきつ鬼や猫の姿をした神の化身・瑞雲にも助けられ、蒲生醍醐の攻撃を三度退け、破邪の刀をも得た呂秀らだったが…。
風運急を告げる播磨国で、呂秀らは果たして蒲生醍醐や伊佐々王の力を鎮めることができるのか、ってところで物語終了。な、なんて尻切れトンボな終わり方なんだ! これじゃあまるで、いいところで話を次週に持ち越す安っぽいテレビドラマじゃないか! -
不安いっぱいの一冊。
今作は6話の播磨国の綺譚。
漢薬と祈祷で救う、律秀、呂秀兄弟とあきつ鬼との再会に心和むスタート。
と思いきや、何やらきな臭い雰囲気が。
物憂うあきつ鬼の姿にざわざわ、不安いっぱい。だけれどその分、呂秀とあきつ鬼の関係がさらに深まっていくようでうれしさもいっぱい。
人とそうでないものとのひと時の交わりはもちろん、喪われゆく自然界の悲しさ、自然と人間との共存という深いテーマを妖しに仕立てあげるのが巧いな。
今後どんな展開が待ち受けているのか、続編が約束されているうれしさと待ちきれないジレンマ、困る。 -
シリーズ二作目にしての長編。
の、序盤、スタートって感じの位置付けかな。
蒲生醍醐のとの戦いがこれから始まってくるのか。
室町時代なんてさっぱりなので、なんのこっちゃなのだけどシリーズを読んで学びたい。
そしてやっぱり律秀と呂秀の兄弟いいなぁ。
瑞雲の猫ちゃんも可愛い。
あきつ鬼、過去が辛いものじゃないといいな。 -
播磨国妖綺譚の第二弾。読切かと思って手に取ったら思いっきり続きものだった。先が気になります。あまり室町時代にフォーカスを当てた話を読んだことがあまりなかったので新鮮でした。まだ応仁の乱も始まってない頃の話ですが、かなり血腥い感じです。イメージ通りというか。
この話がどういう顛末になるのか、次が出たら必ず読みます。
他の方も書かれてますがネコの神様がかわいい。 -
【収録作品】突き飛ばし法師/縁/遣いの猫/伊佐々王/鵜飼と童子/浄衣姿の男
室町時代、蘆屋道満の子孫として民と暮らす薬師の律秀と僧の呂秀。二人は陰陽師でもあり、術者として優秀なのは律秀だが、異形の者が見えて会話できるのは呂秀。呂秀は式神・あきつ鬼を使役している。舞台となるのは、「嘉吉の乱」前夜の播磨国。
敵方登場。 -
室町時代、播磨の国で、薬師と僧として日々を過ごす法師陰陽師の兄弟とその式神のあきつ鬼を描いた怪異譚だ。
自分たちの力を民衆のために使いたいと生きているふたりの前に、強力な妖力を持つ男・蒲生醍醐が現れる。蒲生はあきつ鬼に執着し、さまざまな呪を繰り出してくる。
彼の手にあきつ鬼が渡れば、大きな禍となることは間違いなく、自身とあきつ鬼を守るためにふたりは守り刀を手に入れる・・・という物語で、野や山と共存しながら徐々に技術や力を得始めている人間たちと、古くからある神霊との関りが魅力的に描かれている。
野や山や花はいずれすべて人間のためのものになってしまって、野生動物のためのものではなくなるのではないか、という危惧のくだりはまさにその通りで、現在自分が暮らす、むき出しの土がほとんど見えない街も室町時代の頃は野原や湿地だったんだろうなあ、としみじみ思った。
本作では蒲生醍醐との戦いは完結せず、次作へ持ち越し。都でも血腥い事件が起き、それらと相まって続編がどのように展開するのか、楽しみだ。 -
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「私は仏の言葉を伝える者であって、自身が仏なのではありません」(p.161)
真言宗の坊主は自身が仏になるために修行するんじゃないんですかね?
絶対者たる大日如来と衆生の間を取り持つ預言者であると自認してる?
まぁ、所詮はファンタジーだし、当たり前に三部作になるようではあるけど、なんだかなぁ、と思う。 -
シリーズ2冊目にして面白くなってきた!
1冊目は淡々として物足りなくて、設定とか時代背景とか面白そうなのになんでかな〜、登場人物にもいまいち魅力かんじないな〜という感じだったのが、あれは助走だったのか!と納得。
続きが楽しみ。
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時は室町、六代将軍足利義教の治世(義教は作中で死ぬが)。
薬師・陰陽師の兄律秀と物怪あきつ神の主にて僧侶の弟呂秀が巷に蔓延る怪異と対峙する。
本書で向き合う敵蒲生醍醐は巨鹿の物怪伊佐々王を蘇らせるなど強力な妖力の持ち主。
本書では決着がつかず、次巻へ持越しとなった。 -
この巻は長編のスタート部分。
【突き飛ばし法師】製鉄の工程で川で砂鉄を採る者たちがなにかに転ばされ怪我する事件が続発。あきつ鬼を欲しがるガモウダイゴなる怪しい人物が出た。
【縁】父の蘆屋道延にガモウダイゴについて相談すると製鉄に関することを調べろ、そして守り刀をそれぞれ打ってもらうようにとのアドバイス。
【遣いの猫】守り刀を与えるに相応しいかどうか呂秀、律秀の為人を見るため猫型神様の瑞雲がやってきた。
【伊佐々王】巨大な鹿の姿をした伊佐々王をガモウダイゴが「この世の敵」として甦らせた。自然を体現する存在と言えるかもしれない。
【鵜飼と童子】伸び悩んでいる猿楽師の竹葉はある日見知らぬ童子と出会いともに舞う。
【浄衣姿の男】ガモウダイゴの正体とおぼしき人物について少しわかる。赤松教康が足利義教を弑逆し、播磨国に戦が起こりそうだ。
■簡単な単語集(第一巻から累積)
【青江政利/あおえ・まさとし】備中国の刀匠。呂秀、律秀の守り刀を討ってもらえるよう依頼した。
【赤松教康/あかまつ・のりやす】赤松満祐の嫡男。足利義教を弑逆した。
【赤松満祐/あかまつ・みつすけ】播磨、備前、美作の三つの領土を守護している忠臣だが足利義教に煙たがられており遠からず罷免されそう。
【あきつ鬼】蘆屋道満の式神。呂秀が使役することになり強大な力をあえて弱めるために「あきつ(トンボ)」と名づけた。どういう理由で呂秀を主と定めたのかは不明。
【足利義教/あしかが・よしのり】征夷大将軍。
【蘆屋道延】呂秀、律秀の実父。廣峯神社に勤める。
【蘆屋道薫/あしや・どうくん】赤松満祐に仕えている薬師。
【蘆屋道満】呂秀たちの血縁、播磨では人気が高い。
【伊佐々王/いざさおう】巨大な鹿の王。かつて人に殺されたが怨霊に近い存在として復活した。ガモウダイゴいわく「この世の敵」。自然を体現する存在と言えるかもしれない。
【温羅】備中国の鬼。吉備津彦に倒された。髑髏になっても叫んでうるさいので吉備津神社の地中に埋められたがついには吉凶を占うようになった。あきつ鬼の正体というわけではないようだ。
【大中臣有傅/おおなかとみありもり】燈泉寺に逗留している。都の星読博士。当初はいろいろ不満があったようだが今は播磨国が気に入っている。
【勘解由小路家/かでのこうじけ】加茂家の主流。庶流の数が増えたので主流は勘解由小路を名乗るようになった。
【ガモウダイゴ】怪しい陰陽師らしき人物。あきつ鬼のことを知っているらしく自分の式神になれとスカウトした。呂秀の母の魂を連れ去った。蒲生醍醐という字かもしれない。真名ではない。記録では南北朝時代の宮中に勤めていた陰陽師で恨みを残す形で斬首された。
【漢薬】生薬、決まり多し。
【吉備】鉄づくりの発祥の地であり、陰陽師発祥の地でもある。
【吉備津彦】温羅を倒した朝廷の武将。
【吉備真備】陰陽師の始祖。
【恐怖】呂秀《人は皆、何かが怖いのです。怖いこと自体は構わない。怖さに気力を奪われ、判断を誤るのがまずいのです》第二巻p.219
【弦澄/げんちょう】燈泉寺の僧。呂秀とは親しい。
【寿座】播磨国の猿楽の一座。座長は常磐大夫。紅扇、白扇、蒼柳、竹葉が所属する。
【理】手順が基本。
【三郎太】大中臣有傅の部下。
【式神】主の好まない行為はなるべくしないように心がける。
【慈徳】燈泉寺に所属するデカい僧。腕は立つ。心やさしい。
【時代】足利義教の時代。
【貞海和尚】師匠。
【浄玄/じょうげん】燈泉寺の僧。呂秀とは親しい。
【しろね】大中臣有傅が飼うことになった猫。当初は瑞雲が憑依していた。
【瑞雲】備中国の西方を守護する神。猫の姿でやってきた。大中臣有傅をあっさり籠絡した。《この都人は、もはや吾が下僕だ。》p.92
【蒼柳】猿楽の寿座メンバー。
【竹葉/ちくよう】猿楽の寿座メンバー。
【土御門家】安倍家の主流。庶流の数が増えたので主流は土御門を名乗るようになった。
【伝承薬】一症状一種類。
【燈泉寺】貞海和尚や滋徳がいる。
【常磐太夫】猿楽の寿座メンバー。
【なぎ】薬草園を手伝ってくれている女人。
【白扇】猿楽の寿座メンバー。
【人】呂秀《でも人は違います。いつも負けています。負け続ける者は己の弱さを知り、他の人にも優しくなれる。》第二巻p.141
【法師陰陽師】役職としての陰陽師でなく市井の呪い師的存在。
【水瀬丸/みなせまる】青江政利が呂秀のために打った守り刀。太刀。人の魂を救う刀。錫杖として使えるような仕様になっている。刀身は魔物が触れるだけで浄化されそうだが、呂秀は抜いて使うことはしないだろうと思われる。
【薬師神鬼丸/やくしじんおにまる】青江政利が律秀のために打った守り刀。脇差し。穢れと禍を祓う刀。
【薬草園】呂秀と律秀が世話をしている。
【律秀】呂秀の兄で薬師、法師陰陽師。見えない人。
【呂秀】律秀の弟で僧侶。この世ならざるものが見える。
【和剤局方/わざいきょくほう】漢薬のテキスト。 -
今回はあきつ鬼はもちろんのこと、
瑞雲(しろね)、慈徳
伊佐々王(いざさおう)」、温羅、蒲生醍醐・・・
たくさん登場しました。
第3弾、いつ出るかな。
マツリカのデジタルペインティング、
あきつ鬼もよかったけど、伊佐々王も良い!
ちゃんと、瑞雲(しろね)もいる! -
2023.5 途中で終わってしまったか…続きが早く読みたいものです。
著者プロフィール
上田早夕里の作品
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