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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784163918020
作品紹介・あらすじ
文藝編集者として出版社に勤める娘が仕事の現場で行き当たった〈謎〉を、高校の国語教師のお父さんが解決して見せる〈中野のお父さん〉シリーズ第4弾!
かの夏目漱石は、英語の〈アイ・ラブ・ユー〉を〈月が綺麗ですね〉と訳した――世間に広く伝わるこの話、じつは根拠のない伝説だった! ではこの伝説はいつ、どのように生まれたのか? お父さんの推理が冴える!
ほかに芥川龍之介、松本清張、池波正太郎など、〈あの文豪〉の〈こんな謎〉を、お父さんが見事に解決!
感想・レビュー・書評
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名だたる文豪たちの名作の謎を解く。
今回は、5つの謎。
「漱石と月」
「清張と手おくれ」
「白浪看板と語り」
「煙草入れと万葉集」
「芥川と最初の本」
流れるような雰囲気が好きで、漱石と月がいいなと感じた。
後半につれ落語もある程度知らないと解釈に困るなぁ…と。
だが何よりお父さんの話がいい。
だからこその中野のお父さんだろうが。
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いつもの文学に潜むささやかな謎シリーズです。こういう調べ物をするのって楽しいですよね。自分も師匠資格まで取って、その楽しみ方を学びました。昨今の司書への扱いを見て、悲しい気になってます。あの道を進んでいたら、どうなっていたかな?
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オール讀物2021年9,10月号漱石と月、2022年6月号清張と手おくれ、2023年1月号「白波看板」と語り、3,4月号煙草入れと万葉集、9,10月号芥川と最初の本、の5つの謎話。いつもながらの本のマニアックな謎解きに圧倒されてしまいます。更に今回は演芸ものへの謎解きも加わり探索と知識に感動!。十二煙草入れの謎なんかはひれ伏すほどのエレガントな解決で、脱帽です。
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そうだった、「中野のお父さん」は文学の謎を追究しているのでした。すっかり忘れてた。
『点と線』は、私もトリックにガッカリしたので松本清張もそう思ってたんだと分かってすっきりしました。 -
北村薫先生の著書は、物によっては文学に精通していないと全く理解できないものもあり、注意が必要ですが、このシリーズは私の様な文学にそこまで深い知識のないものでも比較的楽しく読めるシリーズです。
巻末、ビックリした!!
自宅近くの美術館所蔵!
ぜひ行ってみたい。 -
今まで信じていたものがそうでないとわかったとき、人は少なからず動揺します。
アイラブユーを月がきれいですね、と訳したのは漱石ではなかったと知ったとき、本書を二度見しました。
え?!(゜Д゜)
(゜Д゜))))
えーーっ?!
そう…だったんですね…。
自分が今まで信じていたのはなんだったのでしょうか。都市伝説だったのでしょうか。
では、誰がそう訳したのでしょうか?
なぜその説が広まったのでしょうか?
様々な出典から探っていく、今回はそんなストーリーでした。
そもそも自分が知ったのは何かのクイズ番組だったと思うのですが…
はたして、今回中野のお父さんがたどり着いた答えは…?
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参考文献としてあげられていたのは、ネットのとあるサイトでした。これがすごい。
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中野のお父さんシリーズ第4作。
前作の途中から、登場人物たちの日常はコロナ禍で大きく様変わりした。本作も最初の「漱石と月」では感染症対策で“マスク会食”の話が出てきたが、最後の謎「芥川と最初の本」の頃には行動制限が無くなっている。初登場の頃は体育会系新人編集者だった美希が本作では新人教育を担当するようになるのだから、びっくりだ。お父さんの名推理を聞きながら、私も時々は記憶の“虫干し”をしないとな!と、昔の当たり前をいろいろ思い出しつつ、実家に両親が揃っている光景がじんわり羨ましく微笑ましかった。益々のご活躍を!
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明治、大正、昭和の文豪や大御所の落語家に纏わる謎解きを5つの短編で表している。蘊蓄たっぷりで好きな人にはたまらないかも。
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中野のお父さんシリーズ。
今回もお父さんは最強です!!
芥川の章、目から鱗でわくわく感満載
万葉集の読み方、銀ブラの由来・・・などなど
日本近代文学館のBundan Coffee に行ってみたい~ -
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書痴というと本に夢中で世の中に疎い人との意味もある。ところがどうして、世事に精通していればこそ愉しみは広がると証明しているのが中野のお父さんだ。
今回は作家先生からのお題もある。おじさまたちの蘊蓄合戦も、好敵手が見つかって楽しんでいるように見えるので嫌味はない。
それにしても、これほど多方面から作品を味わえればさぞ面白いに違いない。読んだ片っ端から忘れてしまう私には、夢のまた夢の話である。 -
中野のお父さんシリーズ、今回はコロナ禍がようやく収まりつつある頃の設定。お父さんの蘊蓄にひたすら感動する。編集者の娘・美希と担当作家や同僚などなど、毎回安心のシリーズだ。
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北村薫ワールド全開!
半分も理解できなかったが、満喫。
それにしても、早稲田大学の体育会バスケ部を卒業し、老舗の出版社へ編集者として就職し、人間関係に何ら問題もなく仕事をこなし、実家には愛情溢れた両親がいて、手作りの料理と温かいもてなし、そして日本文学に造詣の深い優しい父と語り合う″才媛″、この世にいるのだろうか…羨ましすぎる! -
老舗出版社「文宝出版(ぶんぽうしゅっぱん)」で編集者を務める、田川美希(たがわ みき)と、中野の実家に住む、高校教師のお父さんのシリーズ、第4弾。
前作あたりから、軽やかな謎解きではなく、本の名前や作者の名前、落語の話や落語家の名前が芋蔓式に出てくるうんちく語りが長くなって、頭が追いつかない。
美希もだいぶベテラン編集者の部類に入ってきたようで、後輩の新人・柴田李花(しばた りか)が新しく登場。
今回、うんちくの語り手は増えて、大作家の村山富美男(むらやま ふみお)先生と、『小説文宝』に登場する作家中最年長の原島博(はらしま ひろし)先生も加わり、お父さんと三つ巴のうんちく合戦となった。
美希や李花たち編集者は、先生たちの「講義」に真剣に耳を傾け、落語の会や文学館にお付き合いし、と毎日が勉強の日々。大変だなあ・・・でも、本人たちは意欲に燃えているのであろう。
今回は、世代の違いによる、常識や認識のズレが全体のテーマになっている気がする。
消えていく文化を惜しむ気持ちは自分にもあるが、次々と新しいものが出てくるから、世の中の情報は溢れっぱなしである。
残念ではあるが、断捨離・・・いや、自然淘汰されていくのだろう。
面白いと思ったのが、正岡容(まさおか いるる)という人が書いた『江戸再来記(黄表紙)』という作品。
大正12年の発表だが、世の中全てが江戸趣味になり、現代的な物が「古くさい」と言われてしまう、SFみたいな設定。原島先生の例え話は、今で言えば、スマホを使う人がいなくなって、巻き紙の手紙でやり取りすることが流行するようなもの、という。この作品は、芥川龍之介も面白がったようだ。
読んでみたいけれど、青空文庫に正岡容の作品はたくさん収録されているものの『江戸再来記』は載っていない。
『漱石と月』
I love youを「月が綺麗ですね」と訳したのは漱石なのか?
『清張と手おくれ』
「点と線」、マニアに叩かれる
『「白波看板」と語り』
その時代になかった単語を使うこと
『煙草入れと万葉集』
名前が載っているが実態が分からない故の誤解
『芥川と最初の本』
夏目先生をリスペクトした芥川龍之介が、最初の本であやかったこととは・・・ -
大好きな北村薫さんの「中野のお父さん」第4段。
今回も大変興味深く、愉しく読ませていただきました。
名だたる文豪にまつわる謎を当時の近しい方々の記述や落語などから読み解いていく過程も愉しく、くすりと楽しいやりとりもあったりで、何度も読み返しながらまた古書の深みにハマりたいです。
文中の耳納連山の天然玉露茶もいただいてみたいですね〜 -
学生(らいすた)ミニコメント
高校教師のお父さんと体育会系文芸編集者の娘の名探偵コンビが本や小説に潜む謎に挑む
桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
https://indus.andrew.ac.jp/opac/volume/1336257 -
「煙草入れと万葉集」で国宝・桂米朝さんや桂枝雀さんが出てきて、エピソードを知ることができて、嬉しかった。
語り、伝承は、だれかが残していないと完全に消えるんだな…と遅まきながら気がつくお話だった。
前回の作品は「???」で私にはよさが理解できなかったのでもう読まなくていいかと思っていたところ、今回は読み応えある5つの謎で、鮮やかに解かれ、それぞれの話の閉じ方も鮮やかでキリッとしていたように感じた。
北村薫さんの文体は美しくキリリとしているので読んでいて気分がいいのだけれど、いまだ主人公の「ほ?」は気持ち悪い。なんとかいい方に捉えようとしたけど無理だった。耳について邪魔に感じる。
それから……
どうしても、過去の“偉大な”人々の話だし…とあまのじゃくな気持ちになることもあって、仕事の功績は素晴らしいのだろうけど人間性はロクなものじゃない人もいただろうし、出てくる“偉人”が男ばかりでゲンナリではあった。未だに現実は変わっていないので、昔なんて今よりそうとう酷かっただろうけどな。
だから細かなエピソードでその人となりを知ってほっこり、なんてことはなく、お前ら好き放題してんだから、仕事で苦労くらいしろよ、仕事で功績残したいんなら命懸けでやって当たり前だろう、まで思ってしまったな。それを支える人々が影に隠され出てこないのなら余計に。話がズレたけれど、今はもう、過去の偉人(男)の話は要らないな。それ自体が古いし気持ち悪く感じるようになった。 -
最初の漱石がアイ・ラブ・ユーを
月が綺麗ですね。と訳した
という都市伝説から
話の展開は面白かった
晩年の漱石が愛した 銀の匙
中勘助は一高で漱石に教わっている
それも漱石が倒れて
持ち直した後に 原稿を送った
凄い
そして銀の匙にも「月が、、、」
が出てくる
最初は面白かったりが後半は
あまりドキドキ感はなく
やや退屈に感じた -
もっともっといろんな本を読みたくなる。知らないことなんてないんじゃないか、中野のお父さん。
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