望月の烏

  • 文藝春秋 (2024年2月22日発売)
4.08
  • (162)
  • (226)
  • (99)
  • (9)
  • (2)
本棚登録 : 1897
感想 : 193
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784163918068

作品紹介・あらすじ

累計200万部突破&アニメ全国放送決定!
大人気和風大河ファンタジー「八咫烏シリーズ」最新作。

絶対権力者・博陸侯の後ろ盾のもとで、
新たに異世界〈山内〉を統べる金烏代となった凪彦。
その后選びのため、南北東西の大貴族の家から選ばれた、
四人の姫君たちが、宮中での〈登殿の儀〉へと臨む。
しかし下級官吏として働く、絶世の美姫の存在が周囲を――。

みんなの感想まとめ

物語は、異世界〈山内〉を舞台に、絶対権力者の後ろ盾を得た凪彦が新たな時代を切り開く様子を描いています。男装の麗人・澄生が登場し、男だらけの朝廷に挑む姿が印象的で、彼女の美しさと信念が物語に華を添えてい...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 八咫烏シリーズ第2部4巻目

    澄生かっこいい!
    男装の麗人で、男だらけの朝廷に乗り込む。
    頭も良くて、信念もあって。
    美人で、実は姫様。
    宝塚になったら映えそう。

    雪哉もすっかり悪役。
    望月の藤原道長感がすごい。
    裏では山内のことを思いやるいい人だと信じたい。

  • 時の流れを感じながら、面白いけど寂しいという不思議な感覚で読み進めた。
    つくづく奈月彦✕雪哉の時代が好きだったんだなと思う。
    澄生はこれからのキーパーソンになりそうな予感。

  • 漸く奈月彦の死の後の話。
    予想よりも、成長した凪彦がまともというか、
    地に足がついた周りが見える人物像で描かれていた
    澄生の、真っ直ぐなゆえの危うさにヒヤヒヤしつつ
    未だ本心の所在無げな雪哉にモヤモヤしつつ…

    次巻は雪哉に焦点が置かれた作品になるような予感がしているのは私だけだろうか?

  • 面白かった、面白かったが
    奈月彦がいないのが、やっぱりつらい。そして、
    雪哉(博陸侯)が悪者に描かれるのがつらい。
    本作の主役は落女澄生、そして今上凪彦。
    澄生がねぇ、、というところが面白くはあるが、
    今一つ澄生がどないしたいのかわかりづらい。
    オルテガの大衆の反逆をふと思い出し、再読したくなった。
    どこに置いてるんか、、


    「みんなで決めるということは、
    誰の責任にもならぬということなのですよ。
    右を向くか、左を向くかで何百万の民の
    命運が決まるような選択を迫られたとしても、
    間違ったところで自分の責任にはならぬと思えば
    その誤った決断はいとも軽く下されるわけです」

  • 凪彦のために集められ、登殿の儀に臨む、四姫。
    最初は四家の力関係に配慮していた凪彦だが、ある時、ひとりの女性に目を奪われ……。

    八咫烏シリーズ第12作。

    最初は、また登殿の儀で四姫の争いをやるのか、と思ったが、メインはそこではなく、途中から新たな展開に。

    女の戸籍を捨て、男として、主に官人として生きる〈落女〉。

    澄生のしたたかさと、俵之丞の貴族と仕事に対する距離感。
    宗家や宮烏を軸とした作品に比べると、庶民的な雰囲気で、視点が変わって新鮮。

    澄生が本性を現してからが、テンポよく、おもしろかった。

    澄生と博陸侯の今回の戦いは、ジャブといった感じ。
    今後、さらなる騒動に発展しそう。

  • 対立の経緯が明らかに。
    互いに山内のためといっても、一方は苛烈すぎると思うしもう一方は理想が強すぎる気がして、どちらにも肩入れできずになんだか息が詰まる。
    彼が役割に徹しているだけなのか、それとも多少は本意なのか、どちらにせよ悪の部分が目立っているのも辛い。
    時系列としてはこれで第二部の一作目に繋がるのかな。続きが気になる。

  • はあ、苦しい〜

    「この世をば わが世とぞ思ふ 望月の 欠けたることも なしと思へば」
    平安時代栄華を極めた藤原道長が詠んだ歌として有名だけど、雪斎はそれと同じようなことを他人から言われている訳で、雪斎は賢いからそんな褒め言葉で気持ちよくなるはずもなく、彼の孤独を感じてしまった。

    澄生は紫苑の宮だったことが雪斎の口から明かされたけど民を想う信念とか、真っ直ぐとした強さは父親の奈月彦そっくりで、絶対対峙したく無かったであろう相手と対峙しなくてはならないのが苦しい。

    垂氷郷雪哉が博陸侯雪斎になるまで、何故ここまで合理的で冷徹な独裁者然とした人物になってしまったのかを考えるとまた苦しい気持ちになるけど、年月が経っても「紫苑の宮の顔を見間違うはずがない」と断定する程に執着というか愛というかとにかく強い気持ちを奈月彦のいた頃の山内に持ち続けていること、今作の終盤で治真の問に対して反射的に「なるべく殺したくはない」と呟いたこと。
    たったそれだけだけどまだ少しは希望はあるかなって思った。(そう思いたい、の方が正しい。)
    逆にその発言で雪斎ではなくて雪哉らしいというか、心の底にあるものが少し見え隠れした気がするのが痛々しい。

    最初は鶴が音の不遜な振る舞いにいらいらしてたけど雪斎や澄生、凪彦たちの立ち回りが混乱を極めてくると桜花宮の姫さま達の不憫さが一層際立つし鶴が音の思い上がり甚だしい態度もバカ正直で自信家なところも愛おしく思えてきたから不思議。
    けど鶴が音の傲慢さと真赭の薄が桜花宮に入内した時の傲慢さは全然雰囲気が違うなとも思った。
    真赭の薄は己の類稀なる美貌を1番の根拠に自信を持っていたけど鶴が音は自分の家の背景にいる雪斎や己の知りうる情報を1番の根拠にマウントを取るタイプなので。
    自信の根っこに己がいるか他人がいるかの違いは大きいなと感じた。
    ここから四人の姫たちがどうなっていくかも楽しみ。
    蛍が凪彦に耳打ちした内容も気になる。
    個人的に今回好きだった姫は桂の花。
    山吹、蛍、鶴が音と違って立場上目立つことはないけど奥ゆかしい、慎ましくてとっても可愛らしい姫さまだった。

    楽園の烏で山内の状況ががらりと変わったことを突きつけられたけど、雪哉や澄尾、真赭の薄といった面々が第二部で描かれるとやっぱりもう「あの頃」では無いんだなぁほんとに変わってしまったんだなぁということをまざまざと実感させられた。
    もちろん変化することは悪いことではないけど、第二部で描かれている山内の変化に対して失うものがあまりにも多すぎて辛い。
    第一部も中々に辛かったけどそれを乗り越えた先の第二部にはさらなる地獄が待っていた感じ。

    とにかく私は真赭の薄さまが大好きなので、自分の信念に基づいて日々を過ごしていること、澄尾と夫婦になったこと、子を儲けて素敵な家庭を築いていること、それを知れただけでもう幸せ。

  • 本当にワクワクする。
    どんな展開になるか、この先に何が待っているか…。読めば読むほど深みにハマってしまう世界だ。

  • 八咫烏の一族が住まう世界「山内」。
    幼くして即位した金烏代・凪彦に相応しい伴侶を決定する、后選びの儀式が幕を開ける。
    貴族たちの家から四人の姫君が送り込まれるが、若い凪彦の目に留まったのは絶世の美貌をもつ男装の下級官吏だった。
    支配する者とされる者——華やかな宮中でそれぞれの思惑が交錯する!
    「文芸春秋BOOKS」内容紹介より

    順番を間違えて、『亡霊の烏』を先に読んでしまったー
    読んでいてなんかちぐはぐ、、と途中で思ってはいたのだけれど、、
    本書を読んで、何をやらかしたのか分かってすっきりした.
    狸と狸の化かしあいはどちらに軍配があがるのだろうか.
    クライマックスに近づいているようなので楽しみ.

  • 八咫烏シリーズも最新刊に追いついた。

    今回は凪彦の后を決める「登殿の儀」が描かれる。
    第一部の登殿の儀を思い出させるが、やはり何が起こるか分からないのが桜花宮。四家の力関係を背景に最初から役割が決められた四姫が集まる。桂の花の待遇は辛いものがあるが、最後の方で山吹が鶴が音を叩き返す場面はスカッとした。

    凪彦は「追憶の烏」では幼少期だったが、すっかり成長している。これまでは博陸候の傀儡でしかなかった凪彦が澄生と出会い、金烏としての自分にできることは何かと藻掻く。

    そして澄生は今作で一番目を引く存在。落女でありながらかなりの美人であり、頭の回転が早く、肝が座っている。山内の現状を極めて冷静に捉えた上で、表は博陸候に協力したいと言いながら実際は真っ向から対立する。その様子が分かる二人の舌戦の場面が一番の読みどころだった。
    最後は澄生の正体がついに明らかになり、第二部最初の作品からのつながりが見え始めた。

    博陸候雪斎の登場は少なめだったが、冒頭とラストの望月に例えられる栄華の言葉への呟きがあまりに辛い… あの雪哉が第二部ではずっと悪役のような存在なので、この先救いはないものかと願ってしまう。
    しかし澄生との対立は避けられないような感じかな。
    この先もどんな展開になるのか、早くも続きが待ち遠しい。

  • 八咫烏シリーズ第二部4作目。
    金烏代の后選び、登殿の儀。四家の四姫が集う。
    だが、権力関係で桜花宮は、不穏な雰囲気に包まれる。
    しかも、凪彦が注視したのは“傾城の落女”澄生だった。
    序章 第一章 俵之丞 第二章 桂の花 第三章 凪彦
    第四章 松高 第五章 雪斎  第六章 澄生  終章
    用語解説、人物紹介、山内中央図有り。

    かの政変から10年以上が経過し、
    成長した金烏代の后選び、登殿の儀が行われることに。
    以前の登殿の儀とは違う、人間模様が繰り広げられてゆく。
    同時期、朝廷では“傾城の落女”澄生が登場し注目を浴びる。
    金烏代・凪彦もまた、彼女を注視することに。
    だが、澄生の視線の先にあるのは、政治を掌握する
    百官の長・黄烏である博陸侯雪斎(雪哉)だった。
    貴族本位で現在の政治を強権的に推し進める、博陸侯。
    貴族と平民の間にある歪みを感じ、民を守りたい、澄生。
    二人の舌戦による対峙は、山内の滅びを回避したいという
    同様の思いをも、浮き彫りにする。
    それにしても、滲み出る雪哉の孤独感。
    近しい者たちが離れてゆく中、彼は一人で何処へ
    向かおうとしているのか?満ちた月は、後は欠けゆくのみ。
    もしかして、自分を滅する誰かを待っているのか?
    そういえば、垂氷の親族はどうしているのだろう?
    今回は第一部からの登場人物のその後が、多く出てきました。
    菊野、双葉、うこぎ、千早、撫子、そして真赭の薄と澄尾。
    彼らの何人かは、これからの物語にも登場しそうな、予感。
    また、四家の四姫や俵之丞、松高、茜と弟たちも同様に、予感。
    そして、金烏代・凪彦。
    人を見極められる賢い彼が今後どう行動してゆくかも、楽しみ。

  • 真の金烏亡き後の金烏凪彦。山内を我がものとする博陸候雪斎の飾り物として過ごし、后選び登壇の儀を迎える中、貴族の身分を捨てた落女澄生と知り合い、考え方に惹かれてゆく。落女の目的は、いったい何か。
    1冊目の登壇の儀との対比、宮中の人間模様のほか、後半の雪斎と澄生の息もつかせない議論など、このあとの展開も楽しみです。

  • この本で八咫烏シリーズ終了するのかと思ったら、まだまだ続くのね。しんどい内容が続く…。
    私は雪哉推しなので、博陸侯が悪いようにだけならないで欲しいわ。そして、博陸侯が嵐の二宮くんに思えてきてしまい、途中から私の頭の中が二宮くんでいっぱいに!

  • Amazonオーディブルで聴いた。

    配信を楽しみにしてたんだけど、なんか…薄っぺらかったな〜。
    もともとそんな感じはあったけど。

    女性朗読が好きじゃない。
    澄生にイライラしたのは朗読のせいもあるかもしれない。
    雪哉は権謀術数を駆使する悪役みたいな立場なのに、全然威厳や重厚感がないし。

    あせびは相変わらず胸糞悪い。
    この作者の描く女性キャラはだいたいムカつく(^_^;)
    何か私のムカつきポイントを刺激するんだろうね〜。
    ますほのすすきも嫌いだし、今回は出番がなくてよかったけど浜木綿は大嫌いだし(もともとはそんなに嫌いではなかったけど、追憶の烏でうんざりした)。
    澄生も全然ダメでしたね。

    男性キャラも好きなわけじゃないし、このシリーズ好きじゃないんじゃない…?(追憶の烏で初めてグッと来たけど、それまであんまり乗れてなかったもんね)。

  • 第1巻を彷彿とさせる后選びに終始するお話かと思いや、怒涛の展開。懐かしい人達が過去の人物となったのはとても胸がしめつけられる。
    雪哉はとてつもなく大きな人に成り得てしまい、敵対する立場で描かれる。肩入れしたいキャラではなくなったのがとても残念。

  • あせびの過去が過去なだけに、あどけなく可愛らしい様がちょっとしたホラーだった。今回も無邪気に何をしでかすのかと警戒してしまった。

    第二部が始まった時点では、雪哉の加齢にショックを受けたが、ここにきてようやく博陸侯としての雪哉に慣れた。
    そんな雪哉と澄生の舌戦は圧巻だった。
    あと、俵之丞の「と、言うとでも思ったのか?」も良かった。

    ここから、あの巻に繋がるとは…
    阿部智里さんのプロットは本当にすごい。

  • やっぱり、烏シリーズは読まずにいられない。
    本編は「玉依姫」で読むのが止まっているので、「烏の緑羽」を久しぶりに読んで、大大大大、、、事件が起こったこと自体は察しているものの、まず、最初の人物相関図を見て、時代の進み方とカップリングにびっくり。

    第一巻と同じ登殿がテーマ、后選びはやはり目が離せない、そして、いろんなドラマが絡み合う。
    澄生は、わたしにとっては、正直、考え方が青いというか非現実的に思えて今一つ「見目」以外の魅力がよくわからないと感じたものの、まだまだこれから活躍してくれるはず、続きに期待しよう。




  • スミキちゃんたら蔦屋重三郎かしらん。とにかく元気に生きていて良かったけど、なっかなかな性格の悪さ(笑)さすがユキヤが面倒見てただけのことはある。意外に純粋無垢な凪彦にちょと癒される。
    遅刻してきたのは、フジミヤレンとくまさんの卵の子かな?
    和製ファンタジー的専制君主制vs民主主義。面白うございます。虚構の世界でシュミレートするのはけして無駄じゃないと思う。神と猿と朝廷と民衆と、入り乱れてきた。そしてはじめちゃんに繋がる物語。
    凪彦のユキヤへの「奈月彦に会いたいのか」発言は痺れる。そーきたか。そうか。記憶を継ぐならそれも出来るのか。ズルし!
    繋がる記憶はとりもなおさず「歴史」のことだよなと思う。猿側にはあるのかな。神にはあったけど。
    今全体のどれくらいまで進んだのだろう。忘れないうちに次巻聴きたいな〜。

  • 今の金烏代、凪彦の皇后選びから始まるが、お妃選びではなく、澄生を中心に進む。雪哉の真意が早く知りたい。最後になって大切なキーワードが出てくる。長束は?
    次巻が楽しみすぎる。このシリーズも再読したくなってくる。

    八咫烏も第2章になって、奈月彦もいなくて雪哉も怖くなって少し淋しい。あの時が良かったな。



    そうか、やはり澄生が… だよね。
    雪哉は猿が山内に潜んでいることを知っている。そして外界のはじめさんと荒山は。

  • 金烏代となった凪彦の妻選びが始まる。

    澄生のしなやかな強さが小気味よい。
    そして凪彦が意外にもふつうにいい子だった。なぜあの両親で…と思うが、長束同様、育ての親がしっかりしていたわけか。

    伏魔殿とおぼしき桜花宮に集った姫たちも個性がなさそうで個性的。全体に女性が生き生きと描かれている。
    それに魅力的なキャラがまた増えて、実に楽しい。

    中央での出世もののような出だしだけれど、そんなに悠長な話になるわけがない。展開の早いこと。

    アニメの雪哉を見ていると、こんなだったのにねぇとしみじみしてしまう。

全168件中 1 - 20件を表示

この本が好きな人におすすめの本

著者プロフィール

1991年群馬県生まれ。2012年早稲田大学文化構想学部在学中、史上最年少の20歳で松本清張賞受賞。デビュー作から続く「八咫烏シリーズ」は、松崎夏未氏による漫画化、中台翻訳など進行中。19年『発現』(NHK出版)刊行。

「2023年 『烏は主を選ばない(4)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

阿部智里の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×