ハコウマに乗って

  • 文藝春秋 (2024年4月5日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784163918259

作品紹介・あらすじ

血の味がしたランニング、幻のオリンピック・チケット、宣伝地獄からの東京脱出、替え玉受験疑惑……。
数々の賞に輝く映画監督が初めて明かす等身大の素顔


「またオリンピックか。困るんだ、こうしょっちゅうやられては」
にもかかわらず、始まってしまえば猫にマタタビ。手に汗握り、自律神経が狂うほど興奮し、夜中に全ての中継が終わった頃にはぐったりして机に向かう気力も失っている。「勇気を与えられた」はずなのに、いま目の当たりにしたアスリートの万分の一も頑張らずに寝る。お前はバカか、と自分でも思う。(本文より)

AIがまとめたこの本の要点

プレミアム

みんなの感想まとめ

多彩な経験を持つ著者が、自身の素顔や思考を等身大で描き出す作品は、読者に深い共感を呼び起こします。西川美和のエッセイは、肩の力が抜けた軽やかさと、時折見せる鋭い洞察が魅力的で、彼女の人となりを身近に感...

感想・レビュー・書評

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    西川 美和 プロフィール | 文春オンライン
    https://bunshun.jp/list/author/5dce8b847765611ab6a30100

    本村 綾 | 藝大アートプラザ
    https://artplaza.geidai.ac.jp/artist/4227/

    『ハコウマに乗って』西川美和 | 単行本 - 文藝春秋BOOKS
    https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784163918259

  • 西川美和さんの映画も小説も大好き。
    エッセイは、肩の力が抜けていて、少し物足りない笑

    でも、西川さんの人となりがよくわかって身近に感じられるから、それもよし。
    役所広司は見る映画のたびに、すごい役者だなぁとどんどん好きになるのだが、西川さんの語るエピソードで、やっぱり、このひとは感性も知性もものすごいのだと再認識。

    「そんな役所さんがある時、他の人の映画を観て、鋭い言葉を漏らされたことがある。
    『人間はもっと芝居がうまいのでは?』
    その映画の中で、登場人物たちはおのおのが感情を露わにして、スリリングな衝突を繰り返していた。俳優たちの芝居は皆申し分なく達者にも見えた。けれど、役者さんに言われてみれば、確かに実際の人間は日常の中で本心をあらわにすることなど滅多になく、なるべく物事を丸く収めようと取り繕い、愛想良くし、家族に、同僚に、公共の場で、絶えず芝居を打っているものだ。ストーリーを面白くするために、映画の登場人物はしばしば過剰な言動をし、過ちを犯させられるが、現実なら、彼らは何が何でも抗うはずだ。人生を台無しにすまいと努め、相手の機嫌を損ねまいと懸命に利己的な衝動を抑え込む。つまり、『芝居』を打っているわけだ。」

    恐るべし役所広司。ヴィム・ヴェンダースがメロメロになるのも頷ける。

    それから、キャンプファイヤーの小学校教員モッちゃん。こういう人って、重宝されて、一定のファンがいるものだ。子どもって、そういう大人の言いなりなんだよね。違和感を大事にして大人になる子が多いことを祈る。

  • 映画『ゆれる』『ディア・ドクター』『夢売る二人』『永い言い訳』はそれぞれ複数回何らかの方法で視聴、、
    『素晴らしきこの世界』はコロナ対策万全に映画館に足を運んだことを懐かしく思い出しました。

    映画の素晴らしさはもちろんのこと、小説家・エッセイストとしても一流の西川先生、一生ついていきます!

    ===本の紹介===
    血の味がしたランニング、幻のオリンピック・チケット、宣伝地獄からの東京脱出、替え玉受験疑惑……。
    数々の賞に輝く映画監督が初めて明かす等身大の素顔


    「またオリンピックか。困るんだ、こうしょっちゅうやられては」
    にもかかわらず、始まってしまえば猫にマタタビ。手に汗握り、自律神経が狂うほど興奮し、夜中に全ての中継が終わった頃にはぐったりして机に向かう気力も失っている。「勇気を与えられた」はずなのに、いま目の当たりにしたアスリートの万分の一も頑張らずに寝る。お前はバカか、と自分でも思う。(本文より)

  • 初っ端の「戦いません!」が衝撃かつ共感した。
    映画監督、スタッフ、小説家、エッセイ執筆に携わってきた感性もあり、どれも興味深い話。
    183冊目読了。

  • 監督の映画が好きだから、やっぱり文章も読みたい。挿画も素敵です。

  • ふむ

  • 西川監督の映画【素晴らしき世界】面白かった。西川さんはほんで読むと普通の市井の方だと感じる。エッセイが身近な感じ。その普通の生活の中に面白いと思う映画を作る才能が隠れているんだ。

  • エッセイ。
    コロナ禍って住んでいる場所とか職種とかで状況が全然ちがったんだろうなぁ。
    もう何年かしたらあの時の子どもらの語りが出てきたりするのかな、それも読んでみたい。

  • 「人に仕事を助けられるのは、助けてもらえる信頼を築いているから」の箇所を忘れない様にしようと思いました。

  • 西川美和さんのエッセイ集。
    期待しすぎているんだと思う。

    何篇かは、すごくよかった。
    「あおばのみち」とか。

    次はどんな作品を作ってくれるんだろうか。

    だんだんと、業界や後輩のため、というきもちが強くなってきている、という文章があったけど。

    人としてはそれで正解なのかもしれないが、ファンとしては、我儘に自分の作品だけを磨き続けて欲しい。

  • 雑誌連載をまとめたもので、同じ文字数のコラムが続き、とても読みやすい。肩の力を抜いて読めるが、ウィットに富んだ歯切れいい文章の中に、筆者の聡明で透明な眼差しを感じる。バランスよく地頭のいい方なのがよくわかり、お人柄も素敵だなぁと思った。特に印象的だったタイトル。男子校の膝上の友とのまぶしい青春を描いた「あおばのみち」、籠の鳥のようなゆきちゃんの解答すり替え工作を疑う「ゆきのしわざ」、認知症の伯母の大人っぽさについて書いた「ついのふうけい」、差別表現に緩かった過去への思慕を断ち切る「ぼくらのキャンバス」、敵ながらあっぱれのホークスのホスピタリティに感じ入った「みるはたのし」、おじいちゃんがムカデになったかもしれない「うらぼん」、性的な場面の撮影について語った「からだとこころ」、役所広司さんについて書いた「てんしのうた」。内容がコロナ前後に渡るので、目次に2018〜2023の年表が付いているのもありがたかった。

  • 働く人を大事にしないと良い作品は生まれない
    やりがいや夢を搾取して成り立っている日本のアートの衰退は当然

  • 著者の新刊が出れば小説、エッセイ問わず必ず読む。
    映画の舞台裏のことがほんの少し垣間見えて、興味深い。
    それにしても日本は欧米や韓国に比べてその映画をとりまく環境でだいぶ遅れているのだなとわかる。
    拘束時間が長すぎ、賃金低すぎ、ロケの許可が(鉄道とか)とれなすぎ。
    映画に携わる人は苦労が多すぎ。好きだから我慢できるの範疇を超えてるよね。
    幼少期の頃から理屈っぽいくて聡明だったであろう著者の
    雑文を読むのが好き。

  • 表紙のハコウマがデカイ気がするんだが…
    映画や芸術、人に関する言葉が、凝縮&磨かれていて ハッとする。
    監督や演出家、脚本家の目線、感覚とは広く、鋭く、多様なんだなと…
    日本の芸能が、日本の人からも世界からも、もっと愛されてもっと大切に もっと認められてほしい…

  • 「映画監督の毎日は、
    平凡でドラマチック
    ときどき爆笑」
    2誌の連載エッセイ。
    力まずすんなり届く読みやすさは流石。

  • 西川美和とヤマザキマリは私の中できれいな男前両巨頭。頭が良くてきれいで飾らない。最高。
    そしてユーモアも兼ね備えている。
    無敵。

    フレッシュフレッシュ、あたりからどんどん面白くて読み終わりたくなかつた。

    愛もあるんだよなぁこのかた。

    映画も全て見ています。

  • まだ5年たってないのに。震災の後も思ったけど、忘れて元に戻ったことに気づくのには随筆が一番かもしれない。

  • 現代日本社会はコンプライアンス遵守へ向かうべく様々な試行、改善が課題となって動き出している。バックラッシュが少なからずありながらも、弱者やマイノリティへの救済は人道的に優先される時勢にある。"昔は…" と自身の愚行を肯定しがちなのは、戸惑いや理解不足からくるもので、そこを謙虚に受け止めて自省し変えていく勇気こそ、社会を変えていく源流になる。筆者・西川美和もまた旧態依然から進まない日本映画界に嘆き、自らを変えていくことの大切さを語っていく朴訥さに感嘆する。劇的な変革を望まなくてもいい、その方向性の持続こそ次世代に受け継ぐべき務めなのだ、そしてその姿勢は映画界に限らず社会に生きる私たちの責務である。

  • 全然立場は違うけど、なんだか共感できる西川監督のエッセイ。
    結構残酷なリアルを撮られる監督ですが
    コロナ禍やオリンピックに思われた事なんかが共感できて、そこに嘘をつかないようにされているのも監督らしくて良いなと思いました。
    (スポーツ観戦はよく分からない派ですが、生の威力は分かる)
    自分とかけ離れた方の日常を垣間見させてもらえるエッセイは、勝手に読んでるくせに色々な想いを持ってしまうものですが、なんか良かったです。

  • 【映画監督の毎日は、平凡で、ドラマチック(ときどき爆笑)
    】コロナ、オリンピック、新作映画公開から日常のささやかな一コマまで。大人気映画監督が、悩み、笑い、書いた、等身大の5年間。

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著者プロフィール

1974年広島県生まれ。早稲田大学第一文学部卒。在学中から映画製作の現場に入り、是枝裕和監督などの作品にスタッフとして参加。2002年脚本・監督デビュー作『蛇イチゴ』で数々の賞を受賞し、2006年『ゆれる』で毎日映画コンクール日本映画大賞など様々の国内映画賞を受賞。2009年公開の長編第三作『ディア・ドクター』が日本アカデミー賞最優秀脚本賞、芸術選奨新人賞に選ばれ、国内外で絶賛される。2015年には小説『永い言い訳』で第28回山本周五郎賞候補、第153回直木賞候補。2016年に自身により映画化。

西川美和の作品

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