日本蒙昧前史 第二部

  • 文藝春秋 (2024年6月11日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (272ページ) / ISBN・EAN: 9784163918563

作品紹介・あらすじ

日本の戦後史をいろどった様々な事件に立ち会った人々の視点を自由自在に乗り換えていく語りが高く評価され、第56回谷崎潤一郎賞に輝いた『日本蒙昧前史』から4年。
パンダ来日、人気俳優同士の不可解な結婚、中東危機によるオイルショック……語りのスタイルはそのままに、著者の筆先は新たな事象にもぐりこんで「あの時代」を描き出していく。
著者みずから「ライフワーク」と公言する、疾走感あふれる叙事的長篇、待望の第二弾。

感想・レビュー・書評

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  • このタイトル、思えば痛快だ。
    それに倣えば、今の日本がまさに本格的な蒙昧史を残しつつあることになる。

    さまざまな参考文献を渉猟しつつ、それらを切り貼りしたような印象の小説。

    時代はだいたい、田中角栄政権あたりの日本史をもとにしている。個人的には上野動物園のパンダと、オイルショックをめぐる騒動に関するくだりが面白かった。

    十分に面白かったのだけど、でもこの著者の他の作品のもつスリル、つまり次はいったいどこへ話が飛ぶのだろう、どんな突拍子も無い記述にでくわすだろう、とわくわくする感じは少なかった気がする。
    というのも事実ベースで書かれているからだと思う。

  • 第一部でどハマりした本作
    第二部でも激動の昭和を堪能しました
    リアルタイムでこの時代を知りませんが、パンダ来日の熱狂や上野動物の苦労、政府間の駆け引き、そんなことを知れておもしろかったです
    パンダ好きで有名なあの方も登場してクスッと笑えました

  • 「日本蒙昧前史」がすごくおもしろかったので続きもと思って読んだけど、まさかパンダ初来日や石坂浩二の結婚の話を読むとは思わなかった。別に興味あるわけでもない話題なのに、リズムよくうねうね続いていく文章をどんどん読んでしまう。まるでその場を見てきたかのようで、当事者本人が書いているようで、小説みたいな当事者目線。パンダが初めて中国からやってきて、絶対殺すなと政府高官に脅され、パンダの生態もまったく知らないままに飼育することになった飼育員の話はすごくおもしろかったし、石坂浩二とか浅丘ルリ子とか加賀まりことか検索しながら、そうなんだーと驚きながら読んだり。(これらの俳優たちはもちろん知ってるけど、彼らが若いころのあれこれとか恋愛関係とか知らなかったし、興味ないなと思いつつ、やばくない?とかおもしろがる。もちろんすべてが事実ではないんだろうけど)

    オイルショック時の話もいきさつとか事実関係みたいなことがわかって興味深かった。結局、アメリカはイスラエル支持だけれど、日本はアメリカに反することになってもアラブ側についたっていうことも知ったし、今のイスラエル問題についても、アメリカとイスラエルが組んでいて、イスラエルとアラブ諸国が敵対している、みたいな超超基礎的なことを確認できたような。

  • 前作に続き、現代史の中で実際に起きた出来事を“フィクション”として著したドキュメンターノベル。
    今回は、中国から贈られたパンダのカンカンとランラン、日本中が夢中になったドラマに主演した人気俳優同士の結婚、トイレットペーパーの買い占め騒動を引き起こしたオイルショックが主に取り上げられる。前作同様、話はあちこちに脱線し、関連するあれこれに飛び火していく。そのどれもが面白く興味深いのだが、正に“無知蒙昧の輩”であるぼくには、どこまで信じて良いものやら定かにはわからなかった。

  • これはきっと、第三部もあるでしょうねー。
    外務大臣時代からの大平正芳の話、上野動物園園長パンダお迎えの苦悩、石坂浩二と浅丘ルリ子の恋の行方、オイルショック、政界、芸能、世相めくるめく紡がられて、そこで終了?これは続きを期待するしかない。

  • 2024I079 913.6/I
    配架書架:A1 東工大の先生の本

  • 書店店頭でみかけて第一部が面白かったのを思い出した。すぐ買ってきて読み始めた。やっぱり面白かったな。

  • 【著者渾身の叙事的長篇、待望の第二弾】第56回谷崎潤一郎賞受賞の前作から4年。パンダ来日、俳優同士の大恋愛、石油危機……特異な語りで再び「あの時代」を描き出す。

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著者プロフィール

1965年生まれ。商社勤務の傍ら40歳を前に小説を書き始め、2007年に「肝心の子供」で第44回文藝賞受賞。2008年の「眼と太陽」(第139回芥川賞候補)、「世紀の発見」などを経て、2009年、「終の住処」で第141回芥川賞受賞。その他の著書に『赤の他人の瓜二つ』(講談社)がある。

「2011年 『小説家の饒舌 12のトーク・セッション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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