六月のぶりぶりぎっちょう

  • 文藝春秋 (2024年6月24日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (248ページ) / ISBN・EAN: 9784163918624

作品紹介・あらすじ

新直木賞作家、日本史最大のミステリ——「本能寺の変」に挑む


奇妙、珍妙、でも感動! マキメ・ワールド最高潮‼


その死体は信長——密室殺人事件に巻き込まれた私は、うっかり本能寺の変の謎に挑んでしまう……。

洛中女子寮ライフ——14回生以上との噂のある、女子寮の“お局様”の正体は!?


京都の摩訶不思議を詰め込んだ「静」と「動」の2篇

感想・レビュー・書評

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  • 「ぶりぶりぎっちょう」って何ぞや?!
    昨日TV番組で「これは俺の言葉だ」と仰られていた笑
    『八月の御所グラウンド』に続く万城目氏の新作
    前作がA面なら今作はB面らしい
    今作も二話からなるが、歴史上の人物を絡めた奇妙な展開に、京都という土地をチョイスしたのはやはり妙に馴染んでいるദ്ദി˙◡・)

    二話とも
    「想いを伝えることができるのは、この世に生きている者だけ」というのがテーマ
    だから、出て来るのかあ?( ᜊ°-° )ᜊ

    『三月の局騒ぎ』
    先日読んだばかりのエッセイ『べらぼうくん』で、万城目氏が京大生だった頃から小説家を目指していたのを知った
    なかなか芽が出なかった悶々とした日々が綴られていたが、この話も京都に住む大学生の主人公が小説家を夢見る話だ

    暗くなりがちな話を、得体の知れない謎の「キヨ」を登場させることによって摩訶不思議な世界でありながらも、ちょっとホッコリさせられる展開に持っていくのは良い感じ(*ˊᵕˋ*)⸝

    『六月のぶりぶりぎっちょう』
    こちらは1582年6月2日に起きたあの日本の歴史上のミステリー「本能寺の変」に真っ向から挑む?話となっている
    なぜ織田信長は「本能寺の変」で殺されないといけなかったのか?
    本当に明智光秀が殺したのか?
    秀吉、もしくは家康の策略ではないか?

    「本能寺の変」に関係している歴史上の人物らしき者達が突如として現れる
    奇妙でありながらもコミカルな世界は、彼らしい
    コミカルにしちゃっている分、「本能寺の変」と言えど話はシリアスに感じない
    そして私の大好きな『鹿男あをによし』を思い出させるシーンがあったのは嬉しい(◍•ᴗ•◍)

    そうそう「ぶりぶりぎっちょう」なんだけど
    ちゃんと意味があるらしい
    木製の槌を付けた杖で、木製の毬を相手の陣に打ち込む平安時代から江戸時代の遊び、だそうだ

    万城目さんの作品は内容が濃いイメージが強いけれど、このシリーズは違う
    前作から12月、8月、3月、6月と来たが
    あと8ヶ月分、続くのか??

  • 八月の御所グラウンドに続いて読んだ今作品。
    またまた京都が舞台で楽しめましたが、六月のぶりぶりより三月の局騒ぎの方が響きました。
    にょごと呼ばれる人たちとか、女子学生寮の雰囲気が良きでした。
    坊ちゃんの小説に出てくるキヨさんから、キヨと名のつく人に悪い人はいないって思っちゃう感性とか偏愛ぶりにズキッてきてしまう。1000年経っても日本人に忘れられないフレーズを残すなんて、明治の文豪たちもまだまだ足元に及ばないし何故めいたところも良かったです。
    20年前の出来事で娘が駅伝のアンカーって前作繋がりもあったりで・・

    それにしても京都は歴史上の人もいまだに現世を彷徨っているようで魅力的な街でした。

  • 「三月の局騒ぎ」は私がずっと追い求めている「万城目ワールド」に出逢えました。「万城目ワールド」とは、初期作品には頻繁に現れたのですが、いつ頃からか鳴りを潜めてしまい、近作ではほとんど出逢えませんでした。
    前作を読んだ時、久しぶりに「ワールド」に出逢える予感はしたのですが、前作では現れませんでした。
    今回も、タイトルからして「予感」はしてはいたのですが、いきなり的中。しかもかなり濃度の高い「万城目ワールド」でした。

    タイトル作「六月のぶりぶりぎっちょう」については、私自身の想像力の無さ故か、話としては面白いのだろうけれども著者の描く世界観において室内描写がわかりにくく、「ワールド域」までは到達できませんでした。

    万城目先生の作品は現代のお伽話みたいで独特のセンスがあって、読んでいる間に現世ではない何処か曖昧な所へ誘ってくれます。その至福の時間がとても心地よく毎度の事ですが次回作に期待してしまうのです。

    • shintak5555さん
      万城目ワールドですね!やっぱり!
      意味不明のタイトルだったので、これは!と思っていたのですが、やっぱり期待通りだったんですね!
      図書館予約待...
      万城目ワールドですね!やっぱり!
      意味不明のタイトルだったので、これは!と思っていたのですが、やっぱり期待通りだったんですね!
      図書館予約待ち遠しいです!
      2024/09/30
  • 万城目学さんの直木賞受賞作「八月の御所グラウンド」シリーズの続編ということで本作も手に取りました。続編という観点からみると、前作が持っていた京都のミステリアスな雰囲気がそのまま踏襲されているのと、前作の要素が散りばめられていて、思わずクスッとさせられ、良かったように思います。しかし、若干、コメントしにくい部分もあって評価は低めにしました。

    本作は前作同様、1編の短編と1編の中編からなる作品。以下あらすじと感想です。

    「三月の局騒ぎ」
    主人公が学生時代に住んでいた女子寮でのお話。その寮には、10年近く寮に住み続けているお局様がいるとの噂がある。しかし、そのお局様の素性は誰も知らない。そんな折、主人公とお局様が相部屋になる。
    2000年代当時の雰囲気と、京都の特徴的な言い回しが相まって終始コミカルな雰囲気で読んでて楽しかったです。特にお局様の最後の行動には笑っちゃいました。こちらは比較的好みの作品で、この作品だけなら星4だったと思います。

    「六月のぶりぶりぎっちょう」
    こちらは表題作で中編の物語。大阪で日本史教師をしている主人公が大和会と呼ばれる、研究発表会のため京都を訪れるお話。京都に前入りし、観光を楽しむ主人公。強行スケジュールの中で酔っ払ってホテルに着いた主人公が朝目覚めると、不思議な事件に巻き込まれていて…というストーリー。
    こちらの作品はなんとも言い難いなぁと。雰囲気はしっかり万城目学さんだし、前作の作品要素だけでなく、好きな作品である「鹿男あをによし」の要素も含まれているし、ミステリーっぽさも良いのだけれど、題材がなんとも形容しがたいです。とりあえず、主人公像は綾瀬はるかさんだったなぁとだけ…

  • 本能寺の変。
    日本史上最大のミステリー・・・・。
    歴史の真実を、皆が探している。
    でも、一番知りたいのは織田信長
    本人ではないか。
    何故、俺は殺されたのか?と。
    まさか、織田信長はまだ成仏できずに京都、鴨川あたりを彷徨っているのでは、ないだろうか?


    高校の女教師日本史の滝川先生。
    大和会、という研究発表会の為に京都へ行くことになった。
    発表会の日は六月二日、偶然にも
    本能寺の変が起きた日!
    ――滝川先生は、不思議な世界に引きずり込まれてしまう――


    織田信長、羽柴秀吉、丹羽長秀、
    柴田勝家、徳川家康、明智光秀、私は滝川、滝川一益という織田家重臣の苗字と同じ。
    いったい何が起きた?


    ぶりぶりぎっちょう(振振毬杖)
    これは今、茶道で初釜の香合の道具として使われているらしい。
    六角形位の樽のような形で、鶴や松が描かれている。
    本の題名を知った時 “一体どんな
    意味の本だろう?”と思った。


    この本は、歴史の勉強に(笑)なったかな?などと思ってしまう。
    ――そして、本にはもう一話、
    「三月の局騒ぎ」という話が短いが
    入っている。大学の女子寮の話で
    読み易く、興味を引く事柄があり
    もう少し先も読みたかったかなと思う。
    万城目学さん、初読み作家さん
    京都の方なのかなと思っている。
    私は、八月の御所グラウンドを
    まだ読んでいない!続編を先に読んでしまったのだろうか?


    2025、6、11 読了

    • ポプラ並木さん
      アールグレイさん、おおー万城目作品お辰だったんですね。八月の御所グラウンドは直木賞、鹿男、プリンセス・トヨトミ、鴨川ホルモー、全部面白いよ~...
      アールグレイさん、おおー万城目作品お辰だったんですね。八月の御所グラウンドは直木賞、鹿男、プリンセス・トヨトミ、鴨川ホルモー、全部面白いよ~ 機会があれば是非読んでくださいね。
      2025/07/12
  • 3.6

    万城目ワールド?2篇。①「三月の局騒ぎ」。エッセイストとなった女性が回想する、京都の学生寮での不思議な体験。爽やかな読了感。②表題作。高校の社会科の女性教員が、京都で、異世界に入り「本能寺の変」の謎に迫る。
    直木賞受賞後の万城目さんの作品。面白いが、少し物足りなく感じました。

  • 京都だからこその奇跡なのかもしれない。
    不思議な気持ちになる2編。

    「三月の局騒ぎ」は、タイトルに局の文字が入ってるからもしかして…と想像し挑んだらやはり平安時代を模したかのような女子大寮での話。
    壺に御簾に女御⁉︎
    「清」ってやはり清少納言⁇と思わせるような、正体明かさずの煙に巻くような去り方にムムっとなる。

    「六月のぶりぶりぎっちょう」は、どういう意味なのか…と思っていたのだが、ぶりぶりぎっちょうというのは、安土桃山時代あたり(信長が生きていた時代)に子どもたちの間で流行った遊びだとか。
    これは本能寺の変の真相を夢ではなく体現したような一夜の不思議な話だった。
    6月2日の本能寺、夢でもこの時代は遠慮したいなという気持ちだ。
    ただ妙にこの世界に入り込んでしまったのは、摩訶不思議感が満載だったからかもしれない。




  • 八月の御所グラウンドの続きのような万城目作品第一話『三月キヨの局騒ぎ』は、女子大生の若菜が主人公。若菜は女子寮で暮らしていて、寮生は「にょご」と呼ばれる。平安時代の天皇の妃を女御と呼ぶ等平安チックな女子寮。そこで出会った「清=キヨ」という14回生の先輩。すなわち清少納言の誕生だ!第二話『六月のぶりぶりぎっちょう』は、女性教師の滝川が主人公で「本能寺の変」がモチーフ。織田信長を殺した犯人は明智光秀のはず・・・第一話の方が断然に面白い。もっと言うと、第一話だけで良かったのでは?謎が多いキヨ、好きかも。④

    • アールグレイさん
      ポプラさん♪お久しィ~!
      ぶりぶりぎっちょう、そう!
      私も三月の局騒ぎの続きを読み
      たいと思っています。
      あのまま終わりでは勿体ないと
      先が...
      ポプラさん♪お久しィ~!
      ぶりぶりぎっちょう、そう!
      私も三月の局騒ぎの続きを読み
      たいと思っています。
      あのまま終わりでは勿体ないと
      先があってもいいと、思うの
      です!
      今、宮島さんの“それいけ平安部”
      読んでいます。成瀨は天下・・・
      ・・・信じた道を・・・そして、婚活マエストロ。どれも読み易い本で
      頭を休める時にいいと思います。
      2025/07/12
    • ポプラ並木さん
      アールグレイさん、お久しぶりです!!ですよね~ はるはあけぼの!の続きを読みたいです。
      万城目作品、時代物系、春と秋が残っているので、次あ...
      アールグレイさん、お久しぶりです!!ですよね~ はるはあけぼの!の続きを読みたいです。
      万城目作品、時代物系、春と秋が残っているので、次あれば何かな?
      楽しみですですね~
      それと偶然、今日、婚活マエストロを借りてきました。早めに読みまーす
      2025/07/12
  • 「八月の御所グラウンド」シリーズ第2弾とかいう触れ込みだったと思うので、もうそれはそれは張り切って図書館に予約を入れました。ポチっと。どれくらい待ったでしょう。やっと手元に届きました。

    本作、「続編」ではないです。京都を舞台にした、日本史ミステリーという点で、確かに「シリーズ」として同じ括りにしていいな、という感じです。
    二つのお話が収録されていて、一つ目の「三月の局騒ぎ」は短いお話で、小品といったところでしょうか。ドカンと衝撃的なことが起こるわけではなく、しっとりとした雰囲気をまとったお話で、印象が弱いかもしれませんが、私は好きでした。この主人公が「八月の御所グラウンド」に収録されている「十二月の都大路上下(カケ)ル」につながっていくところは、読者として「うはっ」と嬉しくなる瞬間ですね。この瞬間がたまらんです。

    そして二つ目のお話が表題の「六月のぶりぶりぎっちょう」です。「三月の局騒ぎ」に比べるとだいぶボリュームがありましたが、サクッと読める歴史ミステリーでした。「八月の御所グラウンド」からここまでの4作品で一番「ミステリー」だったと思います。
    「ぶりぶりぎっちょう」なんて、さすが万城目さんは変な言葉を考えつくわ~と思っていたら、本当に実在したものだそうです。平安時代から始まり、江戸時代には儀礼化された、木製の杖を使って木製の球を打ち合う遊びだそうです。へぇ~。
    そしてこのお話の題材は、歴史に疎い私でももちろん知っている「本能寺の変」。明智光秀がなぜ謀反を起こしたのか、明智光秀がすぐに殺害されてしまっていることなどから、その真相はよくわかっていないまま・・・夜の京都で、真相を知りたいとそこまで強く願ったわけではないのですが、高校の歴史教師である主人公は、6月2日が繰り返される世界へ誘われてしまいます。

    これがまた、おっかなびっくりのとんでもない世界でした(←語彙力よ・・・)。ネタバレしたくないので(うまく自分の言葉にできないので)、詳細は書きませんが、最後のところだけ、書かせてください。この世界から元の世界に戻るとき、長持ちが登場します。無事に元の世界に戻れるよう案内してくれたのは森蘭丸。「本能寺の変」で主君信長とともに最期を迎えたと言われているあの蘭丸。長持ち、蘭丸。長持ち、歴史上の人物。長持ち・・・。そうです!「ホルモー六景」の「長持ちの恋」を思い出したでしょう?!これが言いたかっただけなのですが、共感してくださる万城目学ファンはいるはず。

    元の世界に戻った主人公の前に、信長が現れます。信長は言います。京都には自分のような往生際の悪い奴がうろうろしていると。「京都ならさもありなん」ですね。私だったら歴史上の誰に会いたいかな~なんて考えてしまいます。

    「静」と「動」、少し軽いミステリーと、結構重いミステリー。真逆の物語がとても良いバランスだったと思います。京都の魅力を再度感じながら、過去と現在を楽しめる良質な物語でした。

    12月、8月、3月、6月・・・ときました。あと8か月分、京都が舞台の日本史ミステリーが続いたら最高だな、と思いました。

  • ひえー。短編キヨは楽しく読めたが、ぶりぶりは私には奇想天外過ぎた。

  • この作品もマキメ・ワールド?全開だった。前に読んだ『八月の御所グラウンド』と同じ感じで、京都で起こりそうな不思議な話。『八月の御所グラウンド』に続く連作短編みたい。チョイチョイ繋がっている気がする。

    『三月の局騒ぎ』 主人公の若葉が京都の大学に進学。北白川女子寮に四年間お世話になる。その寮は少し変わってて、京都らしくてそこが面白い。
    例えば、寮生→女御 
        中庭→壺(藤の木が植えられていると藤壺)
        すだれ→御簾(隣人との間に下ろすすだれ)
        部屋→局
    といった感じ。まるで平安時代。そこで暮らしていると友達に自慢出来そう。その寮に"キヨ"という謎の学生がずっと暮らしている。何回生かも分からないくらい。読んでいると"キヨ"の正体はきっとあの女性だろうと分かりました。"キヨ"はたぶん悩める女子を導いてくれる存在なんだと思った。

    『六月のぶりぶりぎっちょう』 "ぶりぶりぎっちょう"って何?と始まり読み進めていくと、本能寺の変の真相に迫っていくという話でした。"ぶりぶりぎっちょう"は信長の時代の遊び道具で、ホッケーのスティックみたいなもので玉を打ち合う物?でいいのかな。この"ぶりぶりぎっちょう"はこの話の要。本能寺の変に迫っていくというのが、この作品では変わってて面白い。今までこういう設定で迫っていくというのは見たことがないかも。信長は自分が殺された理由を知りたいけど、真相は分からないまま。その信長の気持ちが切なかった。

    「想いを伝えることができるのは、この世に生きている者だけ」、という言葉が二つの話に出てきます。
    心に響きました。

  • 短編「三月の局騒ぎ」と中編「六月のぶりぶりぎっちょう」の2篇を収録。私はどちらも好きです。

    短編「三月の局騒ぎ」は、20年以上前に京都の大学で寮生活を送った女性が当時を振り返るお話。著者が京都の町と文化と「坊ちゃん」を愛してるのがひしひしと伝わって来てよい。そして万城目学ファンなら、
    『この女性の娘さん、知ってる!』
    って、なるでしょう。それもまたよい。

    中編「六月のぶりぶりぎっちょう」は歴史ファンタジー。戦国時代の歴史、特に織田信長関連の歴史が好きならさらに面白く読めるでしょう。トリビア•ネタが満載ですから。主人公は、万城目学ファンには有名な"大阪女学館"の社会科教師•滝川さん。
    そして、本作にも日本語が堪能な外国人•ソフィー先生が登場して日本語ストライクゾーンギリギリの際どい質問を投げかけます。ウケる。

    両作品はそれぞれ別の時期に雑誌掲載されたものなので、一貫した主張を生む創りではないのだが、滝川先生が最後に口にする言葉こそが、著者の歴史観を表しているのだと思います。お薦めです。

    【余談】
    古い本ですが、「くろ助」(1968来栖良夫 著 岩崎書店)という作品がありました。当時、中学生の課題図書になっていたようです。兄の本棚にあったこの本が、私にとって初めての「本能寺の変」との出会いだったような気がします。
    誰か知ってる人いるかなぁ…。
    …あ、書庫にまだあった。再読しよ。

  • ぶりぶりぎっちょう(振々毬杖)とは、毬(まり)を杖(つえ)で打ち合うホッケーのような中世のこどもの遊びで、江戸時代には廃れてしまったらしい…
    ちなみに「ぎっちょう」は左利きを意味する「ぎっちょ」の語源であるという説もあるそうです。

    本能寺の変はなぜ起きたのか、という日本史最大のミステリーに迫る問題作!?
    でも、シリアス一辺倒ではなく、ユーモアが散りばめられています。
    スピード感もあっていつのまにか読み終わってしまった。
    読後、いろんな可能性があった「天下」の行き先に思いを馳せてしまいました。
    僕は織田信長、嫌いではないです。上司にはしたくないけど。

    直木賞受賞の「八月の御所グラウンド」と同じく短編1作+中編1作という構成。

    摩訶不思議な世界観。
    ぜひ京都で読んでみたい本だと思った。

    ♫京都の大学生/くるり(2008)

  • 生まれてからずっと関東在住の私は、京都という言葉に弱い。あんなに魅惑的な場所なんて、全国探してもないと思うから。

    なので、前回に引き続き、今回も京都を舞台の短編集なんて、読むしかないと。

    『三月の局騒ぎ』は、学生時代、京都の大学に行った友人のところに1週間お邪魔したことを思い出しつつ読んだ。主人公の人、前作のあそこで繋がるのかーと感心。
    『六月のぶりぶりぎっちょう』本能寺の変の真相をこんなふうにコミカルにアレンジして、さすが万城目さんだなーと。両作とも万城目ワールド全開だった。

    前作は十二月、八月。今回は三月と六月。これ、十二ヶ月ずっと続いていく気がする。それはそれで楽しみだ。

  • シリーズ第2段。「八月の…」の世界観はそのままで、独立した2話を楽しめた。
    歴史上の人物がちょっと身近に感じられ、くすっと笑ってしまう場面もあった。
    自分が行くなら一話「3月の局騒ぎ」の方で。

    楽しく読んでいながら言うのも…なんだけど、やっぱり私はどっぷりこのシリーズにはまるということはないみたい。これといった理由がある訳じゃないけど、なんでだろう。
     

  • 読書備忘録908号。
    ★★★★☆。

    八月の御所グラウンドから続く連作中編シリーズ!だと思う。

    大学女子寮マンションを舞台にした「三月の局騒ぎ」と、京都・奈良・大阪の女子大合同イベント"大和会"で起きた不思議な事件「六月のぶりぶりぎっちょう」の2編。
    前者が★4つ。後者が★5つ。
    後者はまさに往年の万城目ワールド再び!って感じでした。
    とんでもないパラレルワールドで楽しませてくれた!

    【三月の局騒ぎ】
    一般賃貸としての女子学生寮。北白川女子寮マンション。
    この女子寮の構造の不可思議さと部位の呼び方が京都らしくてサイコーですが、それは一切割愛!
    部屋を局(つぼね)と呼ぶことだけを備忘。
    1回生は3人部屋。2回生になると2人部屋とかになっていく。
    そして3回生以上は運が良ければ1人部屋。

    主人公の賢木若菜は20年以上前の思い出を振り返る。自分が2003年で3回生だったころの部屋割り騒動を・・・。
    そして寮の中のトップ・オブ・トップの局が7番局。
    大文字焼きの全貌が見渡せる一等局。
    当時、そこにはキヨさんという学生がずっと住んでいた。
    なんと12回生!
    留年、休学を駆使しても最大12回が限界?
    若菜は1人部屋にもなることも出来たが、2人部屋を選んだ。
    そして、その相方はキヨさんが手を挙げた。
    えっ?
    キヨさんは来年は居ないのでは?
    キヨさんって何者?
    キーワードは「猫の耳の中」ということで・・・。
    そして若菜の娘、新菜が女子駅伝の最終区を走る!ということで繋がる。

    【六月のぶりぶりぎっちょう】
    京都、奈良、大阪の女学院の合同イベントが京都で開かれた。
    大阪女学館の滝川講師(♀)は京都女学館の講師岡島藤吉郎と共に、フランスの姉妹校講師ソフィー・フロイスを京都観光に誘う。
    歴史うんちくにうるさい滝川と岡島は、今日が6/1ということで、本能寺の変に纏わるあらゆる陰謀説を競ってソフィーに説明する。
    そこに現れた易者。
    滝川は占ってもらうことはないが、本能寺の変の真実を教えろ!とむちゃ振りをする。
    易者は言う。「真実は教えられないが、再現することはできる」と。
    そして滝川はパラレルワールドにトリップ!
    そこで演じられる驚きの舞台!
    日本史史上最大のミステリーの真実は如何に!
    ぶりぶりぎっちょうという昔の玩具はちょっと弱めでした!

    京都という土地には、死んでる人間がウヨウヨしているのだそうな。
    それが偶々見えると?どうなる?

    全国高校女子駅伝の新選組。
    御所グラウンドに現れた助っ人。
    女子寮にずっと住んでいるあの人。
    そして、毎年6月2日に繰り返される・・・。

    これで、3月、6月、8月、12月のエピソードが終わった。
    これはどんどん続編出来るね!

    • yukimisakeさん
      女学院の合同イベント?!
      なんという芳しい響き(*´꒳`*)
      女学院の合同イベント?!
      なんという芳しい響き(*´꒳`*)
      2025/04/05
    • shintak5555さん
      ユキさま!
      100%シースルーで登壇したらアカンよ!
      ユキさま!
      100%シースルーで登壇したらアカンよ!
      2025/04/05
  • 今回も前作と同じく京都が舞台の短編2作。1つ目の「三月の局騒ぎ」は、京都の女子寮の不思議な十四回生キヨさんの話で不思議な人と同部屋になった時の戸惑い。ラストでいろんな謎がつながり確信していくくだりがよかった。

    2つ目の「六月のぶりぶりぎっちょう」視座反転
    本能寺の変で生涯を終え400年以上その謎の真実を追われ続ける織田信長自身が本能寺の変の真相に迫る。

    物語の舞台となるホテルもぶりぶりぎっちょうもイメージがハッキリしないまま読み進めてしまったところは反省

  • 「まあ、そんなことがあってもいいんじゃないかな。京都だし」
    まさにこのセリフ通りの"京都の奇跡"第2弾。

    『三月の局騒ぎ』がまさかあの話に繋がるとは、ラストで驚かされた。"清"がそっちの"清"だったなんて、そちらにも驚いた。

    そして表題作。あの本能寺の変の謎に挑むなんて、万城目さんの力の入れようがわかる。
    「この街にはな、俺みたいな往生際の悪い奴が、ほかにも大勢うろうろしているんだ」
    確かに朽ちることに納得していない先人たちが大勢いそう。特に京都にはね。
    そう思うと京都の街を歩く時、ついキョロキョロしてしまいそう。
    「時間を経た想いのかたまりこそが歴史なんです」
    これこそがこのシリーズの主題なのでは。

    前回が12月と8月、今回が3月と6月。
    こうなったら他の月もシリーズとして制覇してほしい。

    • コルベットさん
      mofuさん、こんばんは。いつもありがとうございます。「時間を経た想いのかたまりこそ歴史」これは至言ですね。たしかに、と思います(*‘ω‘ ...
      mofuさん、こんばんは。いつもありがとうございます。「時間を経た想いのかたまりこそ歴史」これは至言ですね。たしかに、と思います(*‘ω‘ *)
      2024/08/14
    • mofuさん
      コルベットさん、こんばんは。
      こちらこそいつもありがとうございます(^^)

      面白いストーリーの中にも切なさを忍ばせる万城目さん。今回も心に...
      コルベットさん、こんばんは。
      こちらこそいつもありがとうございます(^^)

      面白いストーリーの中にも切なさを忍ばせる万城目さん。今回も心に残るセリフに切なくなりました。
      次回作にも期待したいですね(*^^*)
      2024/08/14
  • 実は、直木賞受賞前に「八月の御所グランド」と「十二月の都大路上下ル」の間に発表された表題作に「三月の局騒ぎ」が加わった作品らしい。
    京都を舞台としたいつものマキメ・ワールドだけど、前作のようにしんみり感動ではなく、「本能寺の変の謎」に挑むがそこも深く掘り下げるのではなく、密室殺人あり、ドタバタコメディとなっている。
    もう一作は、2000年代の女子寮で謎の十二回生「キヨ」にまつわる物語。時代の空気感や夢つないだ「キヨ」の言葉、その正体にニヤリとさせられたり最後の姿に笑わされたり、こちらは心に染みた。

  • 三月の局騒ぎ
    六月のぶりぶりぎっちょう
    三月の・・・
    ずっと女子寮に棲み、徒然なるまま日記をブログに書いている清。さして部屋人になった書くことが好きな私。
    この話しが好き。もう少し詳しい長い物語が読みたいと思った。
    夏目漱石の清じゃなかったのかと毒づいた。
    本能寺の変は、ミステリー感満載。
    いろんな作家さんが、いろんな人の視点で書いておられるが、初の織田信長視点。そりゃ信長さんは、突然殺されて、なぜにぃー?と思うだろう。

    今村翔吾さんの書く、本能寺の変、読んでみたいなあと思った

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著者プロフィール

1976年生まれ、大阪府出身。京都大学法学部卒。2006年、『鴨川ホルモー』(第4回ボイルドエッグズ新人賞受賞)でデビュー。2024年、『八月の御所グラウンド』にて第170回直木賞受賞。ほか小説に『鹿男あをによし』『プリンセス・トヨトミ』『偉大なる、しゅららぼん』『とっぴんぱらりの風太郎』『バベル九朔』『ヒトコブラクダ層戦争』『六月のぶりぶりぎっちょう』など、エッセイ集に『ザ・万歩計』『ザ・万遊記』『万感のおもい』などがある。

「2025年 『新版 ザ・万字固め』 で使われていた紹介文から引用しています。」

万城目学の作品

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