なんで死体がスタジオに!?

  • 文藝春秋 (2024年6月26日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784163918631

作品紹介・あらすじ

すべてのエンタメファンに送る、ノンストップ・バラエティ系・軽ミステリ!

バラエティプロデューサー・幸良涙花は、がけっぷち、である。
筋金入りのお笑いファンかつテレビっ子だが、不運体質(?)のせいか、失敗に失敗を重ね、会社からは「次がダメなら制作を外す」と告知されている。

進退をかけた「次」の番組は、その名も「ゴシップ人狼」。
出演者たちが持ち寄ったリアルゴシップについて語りながら、紛れ込んでいる嘘つきを推理する、というトーク番組で、季節ごとの改変期に放送される人気特番だ。
マンネリ化する番組のテコ入れに、これを「生」で放送しろ、と上司は言うが、コンプラ的にも、事務所対応的にも無茶な企画。奮闘する幸良が、本番前に出会ったのは……

「大御所俳優・勇崎恭吾の死体」だった!

生放送まであと20分。幸良は特番を乗り切れるのか!? そして、この事件の犯人は?

現代バラエティを分析する目線の鋭さと、軽妙な会話の面白さ、そして”ゴシップ”の本質を衝く深度はピカイチ。一気読みできる超・エンタメ作品です!

みんなの感想まとめ

物語は、バラエティプロデューサーの幸良が、進退をかけた生放送のトーク番組「ゴシップ人狼」に挑む中で、出演予定の大御所俳優の死体が発見されるという衝撃の展開から始まります。テンポの良いストーリー展開と、...

感想・レビュー・書評

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  • 死体があるのに生放送を中止できない! 超ドタバタ・バラエティ・ミステリー #なんで死体がスタジオに

    ■あらすじ
    TVプロデューサーである幸良涙花は、二時間特番の生放送を控えていた。芸能人のゴシップネタを人狼形式で議論し合うバラエティで、局の運命も自らの進退をかけていたのだ。放送が始まる30分前、番組MCの予定だった勇崎が死体となって発見されてしまい…

    ■きっと読みたくなるレビュー
    力作っすね~、本書の番組と同じようなバラエティミステリーです。よくもまぁ、こんなにもユルい設定でミステリー書きましたね。チャレンジングで素晴らしい。

    森バジル先生がTVのバラエティ番組やお笑いが大好きなのが伝わってきますよ。裏方の仕事から、タレントに求められる役割などよく研究してる。実は私もコントやM-1などお笑いは大好きでして、ゴシップネタも好物だったりします。むふふ。

    特に生放送のリアル感ったら、なかなかの描写ですよ。MCとゲスト同志のまわすやり取りだったり、現場を盛り上げるトークなんかは番組をそのまま観てるよう。トラブル続きのヒリヒリした緊張感も伝わってくるんです。

    かなり奇抜な設定だから、結構まとめるのが難しいんじゃね?と思ってたのですが、肝心な謎解きも番組を進行しながらうまく展開させていくんすよね。人物の特徴も生かしてますし、楽しく読み進めることができました。

    キャラクターで大好きなのは京極バンビ。実際にいたらすぐにファンになっちゃいます。やっぱり芸能人はこのくらいじゃなきゃ。見た目も大事ですが、やっぱり頭脳や性格で勝負ですよ。昨今ではタレントさんも色々言われちゃうから、苦労も多いんでしょうね。

    ラストはどうなっちゃうか心配だったのですが、最後の最後まで超ドタバタミステリーでやりおる。無理矢理っぽいところがむしろ愛せます、現実もこのくらいハッピーであるべきですよね。

    ■ぜっさん推しポイント
    私が子どもの頃は、学校から帰ってきたらテレビに噛り付いていたものです。土曜の夜は家族みんなで全員集合を見たりして、家庭の中心にテレビがありました。

    流行が賞味期限が速く、世の中は個人主義で合理主義。コンテンツも媒体も溢れる現代において、テレビはもはやワンオブゼム…

    それでもやっぱりお祭り騒ぎみたいなことはテレビにしかできません。いつまでも家族や友人のみんなで楽しめるコンテンツを期待しています。頑張ってテレビ局の人たち!

  • ノウイットオールが結構面白かったので、他も読んでみたくて、ひま師匠や一休さんが読まれているのを見てこちらを手に取りました(^^)
    ありがとうございます♪


    題名の通り、なんで死体がスタジオに!?という物語です笑


    非常にテンポも良く、読みやすい一冊

    ミステリーなんでしょうけど、なんというかポップ!とても明るい!
    それはテレビ局で起きたことだからなのかわかりませんが、なかなか新しい空気感のミステリーでした(*´-`)


    なかなかない設定で、犯人誰?よりもこの放送どうやって進めていくのかの方が気になり、あっという間に読めました。笑
    そしてこのバタバタはどうやって終わらせるんだろうとハラハラしましたが、きちんと終われてるのがすごい!!!

    テレビの裏側の話とかも結構好きなので楽しく読めました♪


    ノウイットオールといい、こちらといい、とても面白いことを思いつく作家さんですね(^^)

    次の作品もまた読んでみたいです♪

    • shintak5555さん
      メモメモ_φ(・_・
      メモメモ_φ(・_・
      2024/10/04
    • どんぐりさん
      一休さん おはようございます♪

      あまり見かけない作風で、次も楽しみですね٩(๑❛ᴗ❛๑)۶
      一休さん おはようございます♪

      あまり見かけない作風で、次も楽しみですね٩(๑❛ᴗ❛๑)۶
      2024/10/05
    • どんぐりさん
      シンタロウさん

      _φ(・_・
      シンタロウさん

      _φ(・_・
      2024/10/05
  • 以前、新聞のいちおしミステリーとして紹介され積読していたが、お盆休みで時間が取れたのでサクッと読了。

    がけっぷちの幸良Pが進退をかけて挑む番組『ゴシップ人狼』。出演者が持ち寄ったゴシップについて語りながら、1人だけ紛れ込んでいる嘘つきを推理するという生放送トーク番組。しかし、出演するはずだった大御所俳優・勇崎恭吾の死体が本番直前に発見されて…

    設定になかなかの無理があり、しかも早い段階で犯人が分かるので、序盤は正直微妙だな〜と思っていた。が、読み進めるうちになんとなく違和感。そして、あれよあれよという間に引き込まれて、結局一気読みだった。読後感もいい感じ。

    「ゴシップなんて、九割は嘘か誇張か情報不足〜」のフレーズ。ネットやSNSではますますデマや炎上が増える中、改めて情報リテラシーは大切だなと思った。

    • タカツカさん
      森バジルさんの『探偵小石は恋しない』を読んで面白かったんですよね。
      この作品読みたいんですけどなかなか売ってなくて(*´ `*)
      お仕事×ラ...
      森バジルさんの『探偵小石は恋しない』を読んで面白かったんですよね。
      この作品読みたいんですけどなかなか売ってなくて(*´ `*)
      お仕事×ライトテイスト 結構読んじゃうんですよねぇ。 感想参考になりました!
      2026/01/14
    • べーさん
      タカツカさん

      ちょうど今『探偵小石は恋しない』を読み始めたところなんです!面白かったんですね♪楽しみ(≧∀≦)

      この作品は図書館でサクッ...
      タカツカさん

      ちょうど今『探偵小石は恋しない』を読み始めたところなんです!面白かったんですね♪楽しみ(≧∀≦)

      この作品は図書館でサクッと借りて読みましたよ〜。それほど新しくはないのですぐに借りられますよ。きっと。
      2026/01/14
  • ミステリー書評
    読書レベル 初級〜中級
    ボリューム 251頁
    ストーリー ★★★★★★!
    読みやすさ ★★★★★
    トリック  ★★★
    伏線・展開 ★★★
    理解度   ★★★
    読後の余韻 ★★★★★★!

    一言書評:面白い!何気なく手に取って読み始めましたが、気づけば最後まで一気読み!

    とにかく伝えたい事は、読後の余韻!これはほんとに最高でした。誤解をおそれずに言うなれば、途中までハチャメチャ過ぎて大丈夫なのかこれ、、、とハラハラさせられっぱなし。でも、着地が凄い!綺麗過ぎる!

    TV局のお偉いさん方々は何もしないの?とか、このキャラ変は許容しちゃう?とか、この事件の後の視聴者の反応は?TV局はどうなったの?とか、、、いろいろ置き去り感はありましたが、それ以上に犯人当ても含めてメチャ楽しめました!

  • 諫早、間違えたいやはや全く

    読み始めは駄作の匂いがぷんぷんしたの
    設定がちょっと複雑すぎひん?大丈夫?

    あとテレビ大好きなんはわかるけど、実際のタレントや番組名を持ち出してきて分かりやすくイメージさせてクスっとさせる手法は鮮度があるからあまり多用しないほうがいいんじゃないの?とか
    匂わせキャラが多すぎて、そこのモデルを当てることに読者の興味が持ってかれちゃうのも本筋から離れちゃうので賛成できないし、こちらの鮮度も足が付くの早いよ?

    あーあ、やっちゃったなー
    森バジルさんやっちゃったなー
    この前の『ノウ・イット・オール』は面白かったんだけどなー
    ちょっと色々欲張っちゃったかなー
    残念です

    なんて思ってたのよ!

    覆してきたー!
    そして奇麗に収束させてきたー!

    三流レビュアーの心配が杞憂すぎて笑う

    海よりも深く反省して、これからも森バジルさんを追うぜ!

    あー面白かった

    • ひまわりめろんさん
      一Qさん

      茨城と九州は海で繋がっています
      それは心が繫がっているということです
      一Qさん

      茨城と九州は海で繋がっています
      それは心が繫がっているということです
      2024/07/07
    • おびのりさん
      熊本帰りの、おびです
      ごめん、どっかで九州男児批判しちゃったわ
      熊本帰りの、おびです
      ごめん、どっかで九州男児批判しちゃったわ
      2024/07/09
    • ひまわりめろんさん
      お帰りごわす
      九州男児は心が心が広かばい
      気にせんでよかとばい
      お帰りごわす
      九州男児は心が心が広かばい
      気にせんでよかとばい
      2024/07/09
  • ノンストップのエンタメ・ミステリー小説で、皆さんの評価が高めなことにも納得の一冊でした。
    あらすじ読んだだけで面白そうと思えるものになっており、最初から心を持っていかれてました。
    ところどころに、実在の名前も出てきて、TV業界に詳しくない人でもイメージやしやすい作りになっていたり、死体が出てきたのに会話劇の中に笑いを入れることで、本当に人が死んでいるのか芝居なのか、読み手を錯覚させる丁寧な作りになっているなと思いました。
    すぐにでも映像化の話がきそう。
    作者の他の作品も読んでみたくなりました。

  • 森バジルさんは初読みでしたが、多くの読書家さんたちの評価が良かったので本作を手に取りました。テレビネタや小ネタも多く、展開もスピーディで読みやすさがあったと思います。

    本作の主人公はテレビのディレクター。彼女が担当する生放送特番の数時間前に出演者が殺害されてることに気づく。しかもその犯人からは、放送を止めればスタジオに仕掛けた爆弾を起爆すると脅しがあってというお話。

    あらすじからも分かるようにジャンルとしてはミステリーなのですが、題材となるテレビ番組が謎解きバラエティなので、どちらかというとコメディ色が強かったかなと思います。本作の期待値が高かっただけにエンタメ作品としては普通だったのかなという感じもありました。

  • バラエティ特番の生放送直前に発見された死体は…⁇
    プロデューサー・幸良とチーフADの2人しか知らないこの現状にそのまま番組を続けた結果…。
    まるでTV番組を観ているかのような気持ちで、一気に読了してしまう。
    実在している番組や芸名が出てきたので、するっと入り込めたのかもしれない。
    「ゴシップなんて、九割は嘘か誇張か情報不足」というのもあり得ることかも。



  • 芸能人がゴシップを語り、その中から嘘つきを見つける「ゴシップ人狼」という番組。今回「ゴシップ人狼」を生放送することになったのだが、放送20分前にプロデューサーが出演者の死体をスタジオで発見。犯人からは放映を止めるとスタジオを爆発すると警告が。無事に「ゴシップ人狼」を放映できるのか、そして犯人は誰なのか・・・
    といったあらすじ。

    今までにない斬新な設定が面白かったです。
    犯人も予想とは違って、驚かされました。
    振り返ると伏線は沢山散りばめられていました。再読したらもっと沢山の伏線が見つかりそう。

    私の知らないテレビ業界のことを色々と知ることができたので勉強になりました。
    噂はあくまで噂。鵜呑みにするのはよくないですね。

  • 正直そこまで期待してなかった。だからこそ言える。この作品はマジで面白いと。
    読書疲れてるモードのわたしはライトな読み口かなと思って今回の小説をとに取った訳だけど、いつの間にか一気読み。見えそうで見えない真実。こんなにワクワクするミステリーなかなか出会えないって。ミステリーが好きな人もそうじゃない人も読んで欲しい。少なくとも私は森バジルを今後追っていきたいし、ノウィットオールも読みたい。

  • 前作の『ノウイットオール あなただけが知っている』にどハマリした森バジルさんの新作


    『なんでこの本が師匠の本棚に!?』です


    ものすごく読みたくて発売してすぐに図書館にリクエストを出して手にしました
    なので、我が図書館では一番最初に手に取っているはず


    なのに、、、

    それよりも早く師匠が読んでいる!Σ(゚Д゚)


    図書館が有能なのか?
    師匠が違法入手しているのか?
    真相はわかりませんが、我が師匠ひまわりめろん氏はほんと新作キラーだわ( •̀ㅁ•́;)


    さて、内容はテンポよく進み一気読みできるエンタメ作品ですが前作が良すぎたため本作は★3で!w

    けど、やっぱり気になる作家さん
    師匠と同じくこれからも森バジルさん追ってくぜ!

    • 1Q84O1さん
      mihiroさーん

      速攻でゲット!(≧∇≦)b
      私も図書館の神様に愛されているのかな?w

      そっちでいいんですよ
      そっちを気にしてみてくだ...
      mihiroさーん

      速攻でゲット!(≧∇≦)b
      私も図書館の神様に愛されているのかな?w

      そっちでいいんですよ
      そっちを気にしてみてください
      まずは『ノウイットオール』からですよ^_^
      2024/07/10
    • どんぐりさん
      お二人とも早いです٩( ᐛ )و

      近所の図書館は入ってないです!
      現在のリクエスト枠も埋まってるので
      落ち着いたら依頼したいです(*´∀`...
      お二人とも早いです٩( ᐛ )و

      近所の図書館は入ってないです!
      現在のリクエスト枠も埋まってるので
      落ち着いたら依頼したいです(*´∀`)♪
      2024/07/10
    • 1Q84O1さん
      どんぐりさん

      図書館の神様のお力です!
      どんぐりさんもリクエスト枠が落ち着いたらぜひ(^O^)/
      どんぐりさん

      図書館の神様のお力です!
      どんぐりさんもリクエスト枠が落ち着いたらぜひ(^O^)/
      2024/07/10
  • 森バジルさん2作目。「ノウイットオール」が面白かったので読んだがこちらも面白かった。各章のタイトルがユニークで、ややエンタメ感が強いのかと思ったが良い意味で裏切られ一気読み。次も期待してます。

  • なんで今どきテレビの話?と思いつつ、読み始めたらとまらなくなった。
    人狼ゲームと殺人事件の犯人当てを同時に進めるというテレビ番組(生放送)の最中に、遺体役の俳優が実際に殺されてしまう。
    エンタメ性が強く、殺人事件が起きてるのになんだか楽しい。すらすら読めた。面白かった。

  • 森バジルさんが(お名前だけで女性だと思い込んでました)本屋大賞にノミネートと知り、読んでみるか、となりました。
    見た目だけで言えば、興味の外側にあった本作ですが。

    早々に起こる事件。でもその扱いが軽いなぁ。
    芸能界のあれやこれやを聞く。
    読みやすいし展開も気になるけれど、中盤で、あ〜その方向へ行ったか、、、
    段々と都合良しにもなって来たぞ、どーなるんこれ⁉︎と思ったら。

    最終章。
    そこ繋がってた⁉︎とびっくりして、違和感の正体これか〜となり、構成お見事!で終わりました。
    芸名のくだりに全部もっていかれてしまった。
    (チョロすぎやろコノヤロー!と自分に腹立つ)

    読みたくなる作家さんがまた増えてしまった。

  • 読みながら、これが実写化したら誰だろうと考えながら読んでました
    初めて読んだ作家さんなので探りながらでしたが 
    楽しめました

  • 最初に登場人物名と職業名などが一覧になっており、話の中でも順番に登場してなんとなく紹介されていくのだが、序盤何回かは名前だけ登場しても誰が何の人だったやら、と一覧を眺めて戻っていた。
    いよいよ事件が起こり、番組も始まり、こうゆうバラエティも昔なら観てたかもなぁこれはこれで面白いところもあるよなぁと、テレビの面白さを思い出しながら読み進め、
    芸人のしょうもない発言にげんなりしながらも、バンビはバンビで犯人だと言いながらも多分騙されてるパターンだろうなと思いながら、

    真相は思ったよりドロドロだった。
    全体的な話は面白いのだが、あんなにどうしようもなさそうな発言や行動を繰り返していた芸人が急に我に返るというのが都合が良すぎて違和感。
    また、バンビのここぞという演技のシーンも入りは面白かったが、あれだけこの場面にかけているという意気込みを見せていた割にはそこまでだったなと。(演技メインで、発言内容は無難でいいのかもしれないが)

    真犯人に意外性が無さすぎるのと、本書としての終わり方がぬるくて微妙だった。
    第三のヒントのVTRではひるねらのやりとりがしばらく続くが、このやりとり必要か?と少し退屈に感じた。
    全体的な話の設定や流れは面白かった。

  • 幸良涙花(こうらるいか)は統括プロデューサーとして、ある生番組特番を任されていた。出演者がゴシップを披露し、その中で嘘をついている人物を追放する──ゴシップ人狼。だが、開始直前にトラブルが発生! 今回の目玉である超遅咲きのベテラン俳優兼事務所社長・勇崎恭吾がスタジオに来ない! 生放送にあるまじきハプニングに途方に暮れる幸良だったが、スタジオに置いてあった段ボール箱から勇崎の死体を発見してしまい──!?

    これは「うおお」と悲鳴を上げてもしょうがない(笑) 本来は死体役で登場する予定だった勇崎が、ガチの死体になっているッ?! あ…ありのまま今起こった事を話すぜ! 勇崎が遅刻していると思ったらいつの間にかスタジオで死んでいた。な…何を言っているのかわからねーと思うが(略) これはポルナレフ状態にならざるを得ない。しかもそこには生放送を止めたら爆弾を作動させるという脅迫文! 幸良とチーフAD・次郎丸は、新台本に従って放送を続けるというライブ感満載のバラエティ・ミステリ!

    ゴシップで人狼×殺人犯捜し(出演者は演出だと思っている)という二段構えに見せかけての、ガチの殺人犯捜しをトドメにする三段構えにまず引き込まれる。さらには、それをテレビ越しに見る視聴者・甲斐朝奈の視点を提示するのも面白い。出演者(仁礼、バンビ)・スタッフ(幸良)・視聴者(朝奈)という視点のザッピングと入れ子構造がハラハラを加速させる。これだけカオスな設定を、エンタメ感満載に読みやすく繋いでいるのはすごい。実際の番組やタレントが例えとして登場するのもニヤニヤしてしまう。これ実写化が合ってるのでは?!

    そして何より「愛せる!」と思ったのは、バラエティ・ミステリとして軽やかに読み進めていくと現れる違和感。意図されて組み上がるパズルと、意図を超えて繋がる糸の魅せ方には唸った。ユーモアとリアリティに隠されたミステリの骨格。装画やタイトルを見て気になった方には、騙されたと思って読んでみて欲しい意欲作。これには参りました──。森バジル先生、推せそう! 前作も読んでみたくなった!

  • 初読み作家さん。
    面白かったです。

    TVプロデューサーの幸良涙花は、色々あって崖っぷち。この番組をどうしても成功させなくてはならないのだが…
    その番組というのがまた、ねぇ(笑)
    2時間の特番で、芸能人達が知っているゴシップを語り合うもの。ギリギリまで突っ込むのだが、中には一人嘘つきが、混じっているという設定の上で、話が進む。
    え~、つまり…?

    その番組の直前、MCのはずだった大御所俳優・勇崎恭吾の死体を発見してしまう。
    タイトルどおり!
    で、そこから現実の番組やタレントもちらちら想起させつつ、何が嘘なのか?はらはら、これって一体どう~~…??
    と思っていると、こう来ましたか!
    楽しく読めました☆

  • 森バジルさん初読みです。
    生放送直前に出演者が死体で見つかるも、番組放送を優先せざるを得ない事態に。放送前のドタバタ感がユーモアたっぷりに描かれており、会話やストーリーのテンポも良く一気に読みました。
    人狼探しと犯人探しの真相は徐々に明らかになるので、大きな驚きがあるわけではありませんが、ストーリー展開がとても面白く(特に物語後半)、ラストは『そういうことだったのか』と着地点も良かったです。
    軽めのミステリーが好きな方にオススメします。

  • バラエティプロデューサーとしてがけっぷち
    の状態にある主人公が自身の命運をかけ、人気トーク番組『ゴシップ人狼』の生放送特番に向けて奮闘するも、なぜか本番直前に出演者である大物俳優の「本物の」死体がスタジオに現れる。一緒に死体を発見したADと共にその存在を隠しつつ、犯人が用意したと思われる番組の台本に従って生放送の放映を決断するが。。

    『ゴシップ人狼』とは、出演者が持ち寄った芸能界ゴシップについて語りながら、そこに混じっている嘘つきを推理するという作中の架空の人気トーク番組。

    物語は何人かの主要な出演者と、ある視聴者、そして主人公のプロデューサーの視点で物語が進む。

    物語当初のポップな雰囲気・セリフや主人公のドジなキャラクターから、コメディの様に展開していくと思いきやしっかりとしたミステリー。

    登場人物の性格や設定、セリフ回しなどもそれぞれキャラ立ちしており、犯人の動機や二重スパイのようなトリックにおもしろさを感じた。終盤ひっくり返されて、最後にさらに一捻り。文章も読みやすく、何がウソで何がホントなのか楽しみながらサクサクと読み進めることができた。

    また、小ネタとして番組製作の裏側や実際の番組名が出てくるのも興味深い(!)

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著者プロフィール

1992年宮崎県生まれ。会社員との兼業で執筆活動をする。2018年、投稿作『モノクロボーイと月嫌いの少女』が第23回「スニーカー大賞」《秋》の優秀賞を受賞し、2019年に改稿した『1/2―デュアル― 死にすら値しない紅』でデビューを果たす。

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