まだ、うまく眠れない

  • 文藝春秋 (2024年7月25日発売)
4.08
  • (8)
  • (12)
  • (6)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 252
感想 : 13
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784163918785

作品紹介・あらすじ

『ウツ婚‼』著者が放つ崖っぷち最新刊!
高校中退→家出→大学入学→中退→精神科→婚活→結婚! 
コミック化もされた激動の人生はそれでも続く・・・
「特定妊婦」「子育て」などのサバイブ術も!
生きづらい令和の世に生きる、全ての人にオススメ!

頭木弘樹氏(『絶望名人カフカの人生論』編訳)推薦
「圧倒的な筆力で、不思議なほど
爽やかな読後感。
泣いて、笑って、感動した!」


<目次>
プロローグ/モテ/美人/団地
グルーミング/両親/体/生活
Aちゃん/優生思想/性被害/社会運動
摂食障害/婚活/夫婦とお金/妊娠・出産
産後クライシス/娘/息子/友だち
自助グループ/オーバードーズ/仕事/エピローグ

みんなの感想まとめ

生きづらさを抱える現代の人々に向けた、心に響くエッセイとドキュメンタリーが融合した作品です。著者の独特な表現力は、彼女の激動の人生を鮮やかに描き出し、時には詩的な感覚をもたらします。特に、子育てや妊娠...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • エッセイでありドキュメンタリーでもあるのに、どこか散文ではなく詩を読んでいるように感じます。
    著者の生き方・人生観がストレートにほとばしる表現。人によってはあざとく感じてしまう人もいるかも知れません。うまく言語化できないけれど、言葉の使い方がとても新鮮で格好いいです。

  • 麦茶の話が一番沁みた。
    やかんでお湯を沸かしてつくった麦茶を、コップに注いで、コップが結露して、そんな何気ないことに人間らしさがある、その描写が秀逸だった。

    自分の外見じゃなくて、中身を誰かに認めてもらいたい気持ちが痛いほどわかる。
    こんなに素敵な作品が書けて、色々な人に認められてるのなら大丈夫なのにと思うけど、それでも満たされないのは、周りからの評価じゃなくて、きっと自分自身の問題で一生満たされないんだろうなと思う。

    共感できすぎて読んでて辛かったけど、読了後は意外にも前向きな気持ちになれた気がする。

    あと表紙がすごくかわいい。

  • 子供を産む時に不安なら、私も特定妊婦に指定してください。と保健福祉課に言おうかな。

    子供の意思を尊重した子育て大事だと思いました。

  • エッセイだけど、身を削って書いているというか、血肉を感じる文章だった。
    久々に自分を削り取って書いてるエッセイを読んだなという印象。でも当事者にしか書けないリアルな心情描写やそこまで曝け出す?ってくらい率直な意見など、読んでいて心にくるものがあった。

    一番心に残ったのは「優生思想」。心に残ったというか、まるで著者から鏡を突きつけられたような気持ちになった。あそこまで凡庸(著者の言葉を借りれば)ではないけれど、でも心の奥にはその凡庸さはあるなとまざまざと思い知らされたようだった。

    こんなに魂削るような文章書いて大丈夫なんだろうか?と心配になるようなエッセイだった。

  • 私も、まだうまく眠れない。それでもいっかと思えた。

  • すごい本を読んでしまったな。
    これが一番最初の感想。
    命懸けで書いてるんだろうなという著者の気迫や、その息遣いが聞こえてくるようである。

    最も心に残ったのは「摂食障害」の章。
    過食の様子や、翌朝の荒んだキッチンの光景が生々しく描かれている。
    著者が過去にどんな経験をしたのか、またそれが著者にどんな影響を与えたのかは計り知れない。そんなに簡単に理解していい類のものでもないと思う。

    しかし、著者が眺める光景を、そしてそれが著者を救っているという事実を通して、彼女が抱えているものの重さが、読者である我々にものしかかってくるように感じられた。


    他にも、「友だち」の章で触れられていた性被害の話に関しては、ちょうど最近『恋とか愛とかやさしさなら』(一穂ミチ)を読んで色々と考えているところだった。
    やはり、性犯罪とは本能的・衝動的なもので、それを犯した人の思考を理解することはできない。
    でも、被害者側はそれを理解しようとしてしまう。そうでもしないと、自分が被害を受けたことに納得できないから。
    そんなことを考えている折、本書で近しいようなことが書かれていてなるほどと理解が深まったし、同時に悲しくもなった。

    「性被害というのは、ある日突然自分が信じていた世界のロジックが破壊されることだと思う。「こうすればこうなる」と当たり前に考えていた日常ご理不尽な暴力により破壊される。だから必死で壊れた世界のロジックを拾い集める。そうしなければ自分の力やコントロールの感覚の一切を失うことになるのだから。」(p.175)

    正直、まだ咀嚼しきれていない部分もあるけれど、自分にとって存在感の大きな一冊であることは間違いない。

  • 914.6

  • 読んでいて、ああ、わかる、と思って、思ったから、ああ、私も壊れ続ける人生なのかもしれない、と思ったり。私の病気は違うものだけど、病気に感謝なんかしたくない、というところには首がもげるほど頷いた。

  • こなぜこの本を読もうと思ったのか、忘れてしまった。
    世の中にこのような方がいることがわかった。
    わからないことがわかった。
    どこか、共感する気持ちもある。

  • 軽快ですが 軽率ではなく
    ちゃんと芯が感じられるエッセイ。

    うつや障がい、性被害の話題が
    当事者として出てくるので
    苦手な方は注意が必要かも。

    自身の親への葛藤から
    子どもを産むのを悩む気持ちが
    個人的に共感しかなかった。

  • うつの中で足掻きながら人生を続けること。エッセイだがひとつの半生の文学作品のようで、読み始めから一気に読んでしまった。
    摂食障害という依存症を抱えていたのが、生まれた子どもへの甘美な愛情が新しい依存先になる。それに気がついて愕然とする。その描写が印象的だった。子供の自立心や尊厳を守るために行っている工夫、境界線の引き方が勉強になる。
    他にも書ききれないくらい、沢山の要素が詰まっていて。私の個人的な見解なのだけど、「傷の中で人生をやめないこと」そのものの本だと思った。時々、どん詰まってしまった時などに読み返したい。

全11件中 1 - 11件を表示

この本が好きな人におすすめの本

著者プロフィール

1983年生まれ、東京育ち。物書き。高校を中退して家出少女として暮らし、高卒認定資格を得て大学に入学するも、中退。2020年、自身の婚活経験とhow toを綴った『ウツ婚!!──死にたい私が生き延びるための婚活』(晶文社)で文筆デビュー。本書は23年に漫画化(講談社)。様々な精神疾患を抱えたまま、婚活し結婚、不妊治療を経て2児の母。エッセイを中心に寄稿記事多数。2024年、『まだ、うまく眠れない』(文藝春秋)を刊行。2025年、鈴木大介との共著『好きで一緒になったから』(晶文社)を刊行。

「2025年 『専門家なしでやってみよう! オープンダイアローグ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

石田月美の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×