ウォッチメイカーの罠

  • 文藝春秋 (2024年9月24日発売)
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本 ・本 (376ページ) / ISBN・EAN: 9784163918914

作品紹介・あらすじ

21世紀最高の

名探偵vs犯罪王

最後の頭脳戦がはじまる!

これぞミステリーを読む醍醐味! リンカーン・ライム最新作!

時計職人のごとく緻密な計画をひっさげ、宿敵が帰ってきた。
名探偵ライムを殺すために。
ウォッチメイカー最後の事件、開幕。

高層ビル建設現場で大型クレーンが倒壊し、作業員が死亡、周囲に多大な損害をもたらした。犯行声明を出したのは富裕層のための都市計画に反対する過激派組織。開発を中止せねば同じ事故がまた起こるというのだ。タイムリミットは24時間。科学捜査の天才リンカーン・ライムに捜査協力が要請された。微細証拠の分析と推論の結果、おそるべき結論に達したライムはつぶやく――

「犯人は――ウォッチメイカーだ」

さまざまな勢力に雇われて完全犯罪を立案する天才チャールズ・ヘイル。またの名を「ウォッチメイカー」。これまでも精妙緻密な犯罪計画でライムを苦しめてきた好敵手。その犯罪の天才がニューヨークに潜伏し、クレーン倒壊に始まる複雑怪奇なプランを始動させたのだ! ウォッチメイカーの真の目的はいったい何なのか?

天才ウォッチメイカーの犯罪計画の裏の裏を読む名探偵ライム、発動する二重底三重底の罠! 21世紀を代表する名探偵と犯罪王、最後の頭脳戦が始まる!

18万部のベストセラーとなった名作『ウォッチメイカー』で登場した〝ウォッチメイカー〟が、〈リンカーン・ライム殺害計画〉をひっさげて帰ってきた! ホームズvsモリアーティを超える「怪人対名探偵」の名作、ここに誕生!

感想・レビュー・書評

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  • ★5 最強の宿敵がニューヨークに現れる!世界トップレベルのプロットに痺れる #ウォッチメイカーの罠

    ■あらすじ
    ニューヨークの高層ビル建設現場、大型クレーンが倒壊して死者がでる大事故が発生してしまう。その後犯人から、富裕層向けの建設を中止せよという脅迫が届き、科学捜査官リンカーン・ライムに捜査依頼がされる。捜査を進めると、どうやら犯人は最強の宿敵、ウォッチメイカーということがわかり…

    ■きっと読みたくなるレビュー
    ★5 安定の面白さ、エンタメ書かせたら世界トップレベルですね。

    今回もリンカーン・ライムと科学捜査チームが大活躍。緻密かつ適正、迅速かつ大胆な捜査に胸が躍っちゃうんですが、本作においてはむしろ犯人ウォッチメイカーが主役です。

    犯罪への偏屈な愛情、怜悧な頭脳で冷酷無惨という最悪な男。時計や時間について滔々と語るシーンは、まさに偏執狂で恐ろしい。我々一般人とはまるで違う世界に住んでいて、もう理解が追い付かないですね。はー、怖い。

    しかし今回は女性とのロマンスがあるんですよ、そして終盤に明かされる動機が何というか切ない。どんなに悪逆な人間でも… 人ひとりの人生をまるっと体験させてもらいました。

    チームメンバーが事件に立ち向かうシーンも激熱です!まずは女性刑事のサックス、リンカーン・ライムの右腕で現場捜査のスペシャリスト。テロに立ち向かいひた向きな姿が愛らしい。

    特に病院でのエピソードは目が離せませんよ!その現場にいる全員が生命力にあふれてるし、最後にほっこりさせる巻引きはさすが。このシーンを読むだけでも価値がある。

    そして巡査プラスキー、通常の警ら業務とともに科学捜査の熟練度も向上してきた若手の彼。働いている人間なら誰しもキャリアや将来性に悩むものなんですが、熱い想いに胸打たれましたね~

    そして主役のリンカーン・ライム。散々チームメンバーがカッコいいところを魅せられるんですが、最後の最後に全部もってっちゃう! まさかまさかの展開だし、ラストはエモいし、どうやったらこんな面白い物語を書けるのか。いやーすごかった。

    もちろん次々と場面が展開するストーリー、組み込まれたプロットは世界トップレベル。毎回思うんだけど、そのままハリウッドドラマですよね。もしあなたがなんとなくYouTubeの動画やスマホゲームで時間をつぶしているなら、絶対にディーバーの本を読んだほうがいい。世界一のエンタメを体験しないともったいないよ!

    ■ぜっさん推しポイント
    本シリーズはリンカーンをはじめ科学捜査チームや犯人目線で物語が描かれていく。次々と差し迫るシーンが目白押しで目が離せないんですが、ときおり事件を端から見る一般人の目線でも場面が語れるんですよね。こういった工夫でストーリーに抑揚がでてくるし、事件の恐ろしさもリアルに体験できるちゃうんですよね。今回も面白かった!

  • リンカーン・ライムVSウォッチメイカー!
    もうこれだけで読まずと★5のシリーズ第n弾!(調べる気なし)

    でも一応読みました!
    ★5でした!
    一応読んで良かった!

    リンカーン・ライムシリーズで一番好きな登場人物と言えばライムの弟子ニューヨーク市警巡査ロナルド・プラスキーなんですが、今回はなんとライムから正式な後継者として指名されます
    すげー!すげーよロナルド。゚(゚´Д`゚)゚。

    そして後継者の名に恥じない大活躍!
    行動力が凄まじいのよ
    んでライムとは正反対に熱いのよ
    でも相変わらずちょっぴり間抜け
    でもそこが好き

    ウォッチメイカーとの最後の対決と銘打たれた今作
    読む前からええええ!そんなんばらしちゃうの!って思いましたが、それさえも伏線のように思います

    二重三重四重に張り巡らされた罠と衝撃の結末を堪能あれ!

    • 1Q84O1さん
      土瓶師匠

      でしたらQ-SHOCKひとつプレゼントしますよ^_^
      なかなか丈夫です!
      土瓶師匠

      でしたらQ-SHOCKひとつプレゼントしますよ^_^
      なかなか丈夫です!
      2024/10/07
    • ひまわりめろんさん
      _(:3」∠)_
      _(:3」∠)_
      2024/10/07
    • 1Q84O1さん
      ひま師匠も実は欲しいんでしょ!
      お譲りしますよ
      限定2000個のQ-SHOCK、シリアルナンバー1984を!
      特別にですよ( ̄ー ̄)ニヤリ
      ひま師匠も実は欲しいんでしょ!
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      2024/10/08
  • 2023年11月The Watchmaker's Handを翻訳して、2024年9月文藝春秋刊。シリーズ16作。ライムとウォッチメイカーの最終対決。ウォッチメイカーもやるがライム側も負けていない。ライムの後継者かもしれないプラスキーの活躍が凄い。

  • リンカーンライムが主人公のシリーズもの。今作は宿敵のウォッチメイカーとの対決。
    ロンやメルなど懐かしい人達と共に、若かったプラスキーの成長が嬉しい。ミステリーそのものについては、以前のような説得力に欠けていた様な気がした。あくまで個人の感想だが。

  • 楽しみにしていたリンカーン·ライムシリーズの新作。いきなりの大仕掛けの事故·事件に
    否が応でも興味が引きずられる。
    宿敵ウォッチメーカーの登場にリンカーンとメンバーたちはかつてない緊張の時を過ごす。タイムリミットがあるから。

    章ごとに緊迫した内容が綴られているので栞を挟む暇もなく読み続けたくなってしまう。

    ディーヴァーお得意の大どんでん返しにもう慣れてしまったのか、この本にはそれ程驚くシーンはないが、とは言え手に汗握る場面がいくつも!アメリアの危機やプラスキーのまさかの事故も。

    リンカーンシリーズも好きだけど、キャサリン·ダンスシリーズが私は好み。ニューヨークも良いけれど、西海岸方面の本もまた、ぜひにと待ち望んでいます。

  • 文句なしの大傑作!
    ウォッチメイカーとの対決はどれも胸躍るものだったけれど、本作は読んでも読んでも謎が湧いてきて、最後のページまで楽しめること請け合い。最高。

    ジェフリー・ディーヴァーの作品は、いつも読む前に「騙されないぞ」と心してかかるのだが、読み進めるうちにストーリーに没頭してしまい、騙されないぞとか思っていたことを忘れてしまう。
    忘れたころに「ハッ」としたときには、すでに……ということが多い。学習しないわたし。
    でも、その騙されるのが気持ちいいのだ。

    本作で嬉しかったのは、訳者あとがきでも触れられている我らがプラスキーの活躍。
    いつもライムに「ルーキー(新人)」って呼ばれてたのに!いつのまにそんなに成長して……!と、ずっと読んできた読者としてとても感動してしまった。
    サックスも相変わらずかっこいいのだけれど、本作のMVPはプラスキーだとわたしは思う。

    犯罪者をおしなべて憎んでいるライムでさえ、憎みつつもどこか敬意を持っているように見える、ウォッチメイカーとの対決。もちろん結末は書けないけれど、またひとつ、新たな物語が始まったように感じ、「ライムチーム」の面々の進化(変化)とも併せて今後が楽しみなシリーズ。

  • 冒頭にスリリングな事件が発生し、次の犯行が予告される。そしてリンカーン・ライムとアメリア・サックスを中心としたチームが、犯行の手がかりをつかみ、あっと驚く展開で犯人が追い詰められる。いつものストーリー展開だが、ディテールまで予測し切れないので、面白く読める。終盤のどんでん返しの連発は、いつも混乱させられて困ってしまうが。

    タイトル通り、ウォッチメイカーとの何度目かの対決。ライム殺害を目論んでいるのは見えるのだが、冒頭からのクレーン倒壊事故が、何の目的で、どうライム殺害につながるのかが見えない。ライム自身も、中盤まで目的が見えないようすで。

  •  マンハッタンの高層ビルの建設現場で、突然大型クレーンが傾き始め、倒壊。作業員が死亡するという事件が。やがて、犯人より要求に応じなければ24時間以内にまた同じことを繰り返すという犯行声明がニューヨーク市に。市長の要請を受け、捜査を始めたリンカーン・ライムだったが……。

     久しぶりのリンカーン・ライム。シリーズ16作目にして、またもや因縁のあの人物が!?出し抜いたと思えばやり込められ、ピンチと思えばさらにこちらはその裏をかいて……と、今回もジェットコースターの如く、アップダウンが激しくて。上下段の369ページ、ワクワクしながらページをめくっていたのに、あっという間に読み終えてしまいました。

  • いつもの面々が活躍するところは読んでいて楽しい。ただ以前よりも微細証拠をを分析して驚きの真実がわかるようなドキドキ感は薄れているかも。
    どんでん返しも、なんとなくこうなるんだろうなぁという予測がつくようになってしまった。

  • 【天才犯罪者VS名探偵。ファン待望の最終対決!】緻密きわまる犯罪計画で名探偵ライムを幾度も苦しめてきたウォッチメイカー。またもNYを恐怖に陥れる天才犯罪者の真の狙いは何か。

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著者プロフィール

1950年、シカゴ生まれ。ミズーリ大学でジャーナリズムを専攻。雑誌記者、弁護士を経て40歳でフルタイムの小説家となる。科学捜査の天才リンカーン・ライムのシリーズ(『ボーン・コレクター』他)や“人間嘘発見器”キャサリン・ダンスのシリーズ(『スリーピング・ドール』他)は全世界でベストセラーになっている。ノンシリーズ長編小説、短編小説など人気作品も多数刊行
『ブラック・スクリーム 下 文春文庫』より

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