- 本 ・本 (328ページ)
- / ISBN・EAN: 9784163919553
作品紹介・あらすじ
『銀花の蔵』で直木賞候補、
いま注目の作家が放つ“傑作家族小説”!
売れない芸人を続ける娘、夫の隠し子疑惑が発覚した妻、父と血のつながらない高校生……
大阪・ミナミを舞台に、人の「あたたかさ」を照らす群像劇。
◎松虫通のファミリア
「ピアニストになってほしい」亡妻の願いをかなえるために英才教育を施した娘のハルミは、漫才師になると言って出ていった。1995年、阪神淡路大震災で娘を亡くした吾郎は、5歳になる孫の存在を「元相方」から知らされる。
◎ミナミの春、万国の春
元相方のハルミが憧れた漫才師はただ一組、「カサブランカ」。ハルミ亡き後も追い続けたが、後ろ姿は遠く、ヒデヨシは漫才師を辞めた。2025年、万博の春に結婚を決めたハルミの娘のため、ヒデヨシは「カサブランカ」に会いに行く。
(他、計6篇)
感想・レビュー・書評
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良かったんだけど、うーん。
思ってたのと違ったなぁ。
ちょっとずうつながってる短編集。
「道具屋筋の旅立ち」は軽くホラーだった。
「道頓堀ーズ・エンジェル」がいちばん良かった。
どの話にも出てくるカサブランカの話をもっと掘り下げても良かった気がするなぁ
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私にとって普段馴染みのない「大阪」描ききった物凄い作品でした。お笑い芸人を通して人生の浮き沈みや葛藤を描いた素晴らしい作品でした。各章ごとに関連性のある人物が出てきて泣かせてくれます。ラストは涙なくしては読めなく感動しっぱなしでした。あなたもぜひ読んで感動して下さい。涙して下さい。
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1995年から2025年までのミナミ(南大阪)を舞台にして、姉妹コンビの漫才師・カサブランカを軸に描いた連作短篇集。6篇の短篇で構成された群像劇だ。
これまでの遠田さんの著作のイメージと漫才が噛み合わなくて最初は戸惑ったが、読み進めていくうちに違和感は消えた。一筋縄ではいかないしがらみ、様々な形の家族、愛が次々に現れる。登場人物の1人が言う“一笑すれば千山青し”という禅語が象徴していた。
「黒門市場のタコ」と「ミナミの春、万国の春」が特によかった。 -
●読前#ミナミの春
『銀花の蔵』で第163回直木賞候補の未読作家さん。大阪ミナミが舞台の家族小説ということで、憎めない人たちのドタバタありのホッコリありので楽しめそうな予感。ちょうど春間近だからなのか、心が暖かくなりたくて読みたくなった
https://mnkt.jp/blogm/b250306a/ -
大阪を舞台に人生をやや行き詰まる人々を描いた、各物語が少しずつ関連しあった短編集でした。それぞれの主人公が何となく的外れな感情で動いている、同意しにくいポイントに関心を持って行動している、そんな風に感じてしまい、全読了せず。星1つとしました。
著者プロフィール
遠田潤子の作品





