薫香のカナピウム

著者 : 上田早夕里
  • 文藝春秋 (2015年2月9日発売)
3.49
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  • 本棚登録 :169
  • レビュー :28
  • Amazon.co.jp ・本 (315ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784163942063

作品紹介・あらすじ

赤道直下の熱帯雨林、地上四十メートルの林冠部が〈カナピウム〉と名付けられた未来。豊かなる生態系を誇る樹上には、多彩な生物が集まっていた。生命の坩堝たるこの場所で生きる少女たちは、枝から枝へしなやかに跳ぶ――。やがて〈巡りの者〉と出会った少女たちは恋を知り、ともに森を襲う試練と闘っていく。日本SF大賞を受賞したSF巨編『華竜の宮』で人類滅亡の危機と闘いもがく人々を描き話題を呼んだ著者が初めて紡ぐ、たおやかなる少女のビルドゥングスロマン。イラストレーション:鈴木康士

薫香のカナピウムの感想・レビュー・書評

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  • 南国で暮らすことへの憧れは常にあるんだけど、やっぱ虫が!蚊とか!なんか得体のしれない痒くなったり痛くなったりするあいつらときたら!あれがなければあんなに楽し気なとこはないのになぁ。
    そんな虫どもの脅威を全て取り払った素晴らしい世界を作ってくれたら、と思うのに、いざ作ってもらったら、こんな世界は偽りの世界だ!とか生きている気がしないんだとか、まぁ言っちゃうんだよね、これが。ホント、この人間の面倒くさい感が、また。そんな展開にはやや飽き飽きなものの、なんか展開されている暮らしが妙に良いなー、と、想像してて楽し気だった。
    てか蚊はホント絶滅したって良いじゃんよ。

  • 未来の地球を舞台に、森の中で樹上生活している人類が主人公のSF。メカ的なものはほとんど登場しない。ちょっとナウシカっぽい印象。「香路」とか「巡りを合わせる」みたいな、知っているようで知らない言葉の使い方が上手いなあといつも思います。設定が複雑すぎず読みやすかった。

  • わかりやすく、読みやすかった。
    世界観とか愛琉たち種族の成り立ちとか、最初から何となく匂わせていたので、設定の納得感はあった。
    ただ、いまひとつ没入感がなく、読者としての視点は、映画の観客といった感じだった。

  • 森に生きる少女たちのお話。
    分からないことがたくさんあって知りたくて、一気読みしました。
    森に生きる人々、宇宙に生きる人々、その他の地球に生きていく人々。
    自分だったらどれを選択するんだろう?
    色々知りたくて読んだけど、最終的には知らない方が良かったのかもしれない。そんな風に思える本には初めて出会いました。

  • 世界観の構築は素晴らしいが、その世界観を伝えるところまでで終わってしまっている気がする。
    http://blogs.yahoo.co.jp/rrqnn187/14117044.html

  • 「地球の長い午後」のような世界だな…と思っていたら、樹が世界を覆ったのではなく主人公たちが小さいのだった。上田さんの作品は技術の進歩による生物の改造を是としているものが多かったけれど、今回はその是非を正面から問うている。ただ世界観を理解するまででほぼ全編が終わってしまうので、主人公といっしょに悩むほどに世界にのめりこめなかったのが残念。

  • 今までとはちょっと毛色の変わった、未来の地球が舞台の少女成長物語。適度に残された謎からも、続きがありそうな予感。

  • 3.7。面白いが、もっと盛り上がりが欲しかったかな〜。掘り下げでもいい。折角の魅力溢れる設定なのに、筋自体も悪くないのに、物足りない。あとエロシーンではない交尾の説明が欲しかった。そのようになった理由もいまひとつよく分からないから。

  • SFとはそういうものだと言われてしまえばその通りなのだが、前提となる世界を都度構築するのはすごい。
    本作はやや設定を生かし切れなかった感はあるが。

  • Web文芸誌マトグロッソ2012年11月号〜2014年8月号の連載に加筆修正し、2015年2月刊。身体改変された未来の人類の熱帯雨林での暮らしが語られる。清々しいユートピア小説かと思いきや、いくつかの問題が起り、あれよあれよという間に、とんでもない出来事の世界に連れて行かれてしまうという、面白い展開です。世界構築もそれなりに緻密で、ぐいぐいと引っ張られますが、テーマそのものの提示が弱く、読み終わってからの余韻は、少ないです。読み終わって、良いタイトルだなと思いました。

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