- Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
- / ISBN・EAN: 9784164010037
作品紹介・あらすじ
「ねじねじと悩みながらも、前を向くのだ」
悪戦苦闘の楽曲制作秘話、日本の性教育に思うこと、子育て奮闘記など。
SEKAI NO OWARIのメンバーであり作家・藤崎彩織が、文章にすることでしか吐き出せなかった本音を綴った、鋭く優しくユーモアに満ちたエッセイ集。
その日のライブを振り返っていた私に深瀬くんは言った。
「サオリちゃんって、いつもねじねじ悩んでるよね」
「ねじねじ?」
「そう、なんかいつも難しい顔しててさ。ねじねじ悩んでるって感じするじゃん」
確かに深瀬くんの言う通り、私の悩み方は、『くよくよ』でも『うじうじ』でもなく、『ねじねじ』である気がする。
『ねじねじ』という言葉からは、大小さまざまな歯車が絡み合っているような様子が浮かんだ。
ああでもないこうでもないと、前に回ったり後ろに回ったりする歯車。
上手く噛み合わずに何度も止まりながら、何とか回ろうとする歯車。
ねじねじ。まるで自分の頭から聞こえてきそうな音だと思った。
(本文より)
【著者からのメッセージ】
文章を書いて人に読んで貰いたい。その気持ちが自分の中でとても強いものになって、身体の中でねじねじと空回りしている数年間を過ごしていました。
制作に行き詰まり、焦っていたぶん、正直になりすぎた気もするけれど、私はこのエッセイを書くことで救われました。
読んでいただけたら嬉しいです。
ー藤崎彩織
【著者プロフィール】
藤崎彩織(ふじさき・さおり)
1986年大阪府生まれ。2010年、突如音楽シーンに現れ、圧倒的なポップセンスとキャッチーな存在感で「セカオワ現象」と呼ばれるほどの認知を得た4人組バンド「SEKAI NO OWARI」でピアノ演奏とライブ演出、作詞、作曲などを担当。研ぎ澄まされた感性を最大限に生かした演奏はデビュー以来絶大な支持を得ている。文筆活動でも注目を集め、2017年に発売された初小説『ふたご』は直木賞の候補となるなど、大きな話題となった。他の著書に『読書間奏文』がある。
感想・レビュー・書評
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たまたま図書館の返されたばかりの本のところで見かけてジャケ借り。
読み始めてからセカオワのSaoriさんが書いたものだと知る(笑)
でも、「Saoriさんが書いた」ではなく、
普通の女性としての悩みとか、育児や旦那さんとの向き合い方とか、悩みや考え方には共感できたし、読みやすい本だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2021/10/03
ふたごに続いてSaoriさんのエッセイということで、即買い。ミュージシャン、アーティストというのも表には見せない苦労がたくさんあるんだなぁと、何だかSaoriさんの心の内側を垣間見れるような、この人の等身大の気持ちが書かれているというのがすごくよく伝わってくる文章だと思いました。
Saoriさんは結婚もされて、お子さんも出産し、そんな中でSEKAI NO OWARIの一員としての活動もしていて本当にすごいなと思います。
家族を持つことによるバンド活動への影響や、それを乗り越えてさらに頑張ろうとするけど、時々弱い姿も見せて…という情景が想像できるようなストレートな文章が綴られています。
また、saoriさんの文章表現がとても多彩で、例えが分かりやすかったり、物事の視点が斬新だったりと、普段ってそんなことを考えてるんだ…!と思いました。個人的にはバンド活動や楽曲制作の裏側のこともたくさん書いてあって、知ることができて何だかSEKAI NO OWARI というミュージシャン、saoriさんというアーティストをさらに身近に感じることができる一冊になっていると思いました。 -
心の中を文章に起こせる人。
読んでて一緒に苦しくなって、優しくなって懐かしくなれるような気持ち -
Saoriさんの思っていること、考えていることがアウトプットされてます。得にコロナ禍でライブも出来なくなってウズウズしている時に、思いを文章に吐き出したのは良かったと思います。ピアノは上手いし、文章表現も上手い。息子さんもどう成長していくか楽しみです。今後もエッセイ出して欲しいな。長編は難しくても、短編小説出して欲しいな。
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まだ自分が経験したことがない、考えたことがないことを彩織さんの言葉で表現されていたことで、新しい視点で物事を考えることができた。
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たくさんねじねじ悩んで、さおりちゃんらしく乗り越えてきた日々。
自分の悩んでる時にも開きたくなる1冊。
さおりちゃんをもっと好きになった -
飾らない人柄が文章にもそのまま表現されており気持ち良く読めました。成功者にも、多くの苦労が裏にはあり普通の人と同じだと事がわかる。日々の普通の生活が実は楽しい、有意義であるという事や無理をしなくても良いのだという事があらためて理解出来ました。
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作曲やライブのこと、社会的問題にも少し触れられていて、新しく知ることが多くて面白かった。