- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784164010044
作品紹介・あらすじ
「はじめて」は、いつも痛くて、少し優しいーー。
日本エンターテインメントの最前線&最高峰!
文芸の最前線で活躍する4人の直木賞作家が、“小説を音楽にする”ユニットYOASOBIとコラボレーションし、小説、音楽、映像など、さまざまなジャンルで作品を展開しながら物語世界をつくりあげていく、壮大なプロジェクトが始まりました。
小説のテーマは、「はじめて〇〇したときに読む物語」。
「『私だけの所有者』ーーはじめて人を好きになったときに読む物語」(島本理生)
「『ユーレイ』ーーはじめて家出したときに読む物語」(辻村深月)
「『色違いのトランプ』ーーはじめて容疑者になったときに読む物語」(宮部みゆき)
「『ヒカリノタネ』ーーはじめて告白したときに読む物語」(森絵都)
当代きっての人気作家たちが描く極上の「はじめて」が、新たな時代を象徴するYOASOBIの音楽と融合することで生まれる、かつてない読書体験です。
※文字をやや大きくし、漢字にはルビを多めにふっています。広い世代の方々にお読みいただけるアンソロジー作品です。
※これらの小説を原作としたYOASOBIの楽曲は、2022年中に順次発表予定です。
■作家からのメッセージ
島本理生:
初めての挑戦をたくさん詰め込んだら、むしろ自分の原点とも言うべき、好きな人との物語になりました。恋よりも強い絆で結ばれた「私だけの所有者」にこの短編で出会ってください。
辻村深月:
人は誰でも、その出会いの前と後で人生が変わってしまうような一生モノの出会いの経験があると思います。その一夜を通じて、前の自分にはもう戻れなくなるような、そんなはじめての家出を書きました。この小説もまた、読む前と読んだ後で誰かの何かが変わると信じて、送り出します。
宮部みゆき:
いつも物語をつくる時は、そのイメージに合った音楽を探すようにしています。ぴったりな音楽が見つかれば、その音楽が私を正しい方向に導いてくれるからです。今回はまず物語が先にあり、そこから音楽が誕生するという企画で、私にはまったく新しい経験に、胸が高鳴っています。
森 絵都:
「はじめての」というお題をいただき、私もはじめての設定にトライしてみました。時空を超える片思い――この物語が、読者の皆さんの過去に灯る大事な瞬間とつながってくれますように。
感想・レビュー・書評
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たった4人の、でも当代随一の人気女流作家のアンソロジー。文字は大きく行間もあるので、「はじめて」アンソロジーを読む人にもとっつきやすいと思う。
はじめて人を好きになったときに読む物語
島本理生「私だけの所有者」
はじめて家出したときに読む物語
辻村深月「ユーレイ」
はじめて容疑者になったときに読む物語
宮部みゆき「色違いのトランプ」
はじめて告白したときに読む物語
森絵都「ヒカリノタネ」
おそらく4篇とも新作、つまり「はじめての」お披露目。
島本理生さんと森絵都さんは初めて読む作家さん。だけでなく、
みんなやさしい内容で、且つ
やさしい気持ちになれる物語ばかりでした。
「私だけの所有者」
行間を読むことでホントのテーマがわかります。
「ユーレイ」は、岡山県でいま家出中の中学生のことを思って、少し泣いた。
「色違いのトランプ」
まさかの近未来、まさかの容疑者像、さすがの世界観。
「ヒカリノタネ」
16歳の女子高生にとって、タイムトラベルも都市伝説も現実なんです。羨ましい。
※他のレビュー読み、みんなこれをSF・ファンタジーととらえている事にビックリ!
おじさんは、タネアカシなんて野暮はやめて『はじめての』経験をしに、小さな旅をしたいと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
企画も装丁もお洒落な本。
小説を元ネタに曲を作るYOASOBIと、4人の直木賞作家のコラボ小説。
テーマは「はじめての」のアンソロジー。
島本理生さん『私だけの所有者』はアンドロイドが語るお話。
カズオ・イシグロの『クララとお日さま』がふと頭をよぎります。
辻村深月さん『ユーレイ』は、家出した少女の話。
宮部みゆきさん『色違いのトランプ』は不思議な並行世界の話。
そして、森絵都さん『ヒカリノタネ』では、主人公がタイムトラベルします。
どの作品も、若者の瑞々しさに溢れていて 爽やか。
今年の2月には、書籍の発売日と同時に『私だけの所有者』が原作の
YOASOBI「ミスター」がリリースされました。
ミュージックビデオの世界観も素敵です。
5月には『ヒカリノタネ』原作の「好きだ」もリリースされました。
いずれもYOASOBIらしい透明感のある素敵な楽曲。
ところで、この出版社、水鈴社は2020年に設立されたばかり。
音楽と文芸のクロスカルチャーに取り組む出版社なのだとか。
新しい取り組みにわくわくします。
あと二曲、どんなふうに仕上がるのか、楽しみだなあ。 -
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YOASOBI、島本理生書き下ろし小説を原作にした「ミスター」ティザー映像公開 | Rolling Stone Japan(ローリングストー...YOASOBI、島本理生書き下ろし小説を原作にした「ミスター」ティザー映像公開 | Rolling Stone Japan(ローリングストーン ジャパン)
https://rollingstonejapan.com/articles/detail/371512022/02/08 -
猫丸さん
こんにちは。
猫丸さんはこのレビューを2021年12月に書いてらっしゃる。
情報が早くてびっくり!!
私は3月に図書館...猫丸さん
こんにちは。
猫丸さんはこのレビューを2021年12月に書いてらっしゃる。
情報が早くてびっくり!!
私は3月に図書館で予約して、4か月待ってやっと読むことができました。
本を読んでから「ミスター」のミュージックビデオをみると
楽曲とビデオの 精度の高さと美しさ に感動します。
こういうコラボ、素敵です。
2022/08/13 -
yyさん
読んで観られたんですね!良いなぁ〜
しかし猫は未定のまま、、、はぁ
猫は
面白そうだと思ったら、コレ?どう!
と言わずにおれない...yyさん
読んで観られたんですね!良いなぁ〜
しかし猫は未定のまま、、、はぁ
猫は
面白そうだと思ったら、コレ?どう!
と言わずにおれない厄介な性格なんです、、、2022/08/13
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4人の直木賞作家と小説を音楽にするユニット"YOASOBI"の奇跡のコラボレーション♬
「はじめて」をモチーフに描かれた4つの物語。
◇島本理生
『私だけの所有者』〜はじめて人を好きになった時に読む物語。
アンドロイドの「僕」と所有者のMr.ナルセのお話。
2人の関係は??
これ島本さんが書いたの?とちょっと意表を突く作品だった。
この話、なんか凄く好きだったな〜
人はそれを愛と呼ぶんです♡
◇辻村深月
『ユーレイ』〜はじめて家出したときに読む物語。
自殺しようと家出をした少女が降りたったのは海辺の駅。
花束が手向けられた海辺で、不思議な女の子に声をかけられる。
あ〜辻村さんだな〜って感じ。優しいお話だった。
それにしても思春期の子は悩み多いんだろうけど、こんな事で死のうとか思っちゃうの??
人生これから!もったいないからやめましょう。
◇宮部みゆき
『色違いのトランプ』〜はじめて容疑者になった時に読む物語。
並行世界で起きたテロへの関与を疑われた愛娘の夏穂。
父が娘を助けに、もう一つの境界へと向かう。
SFなお話。
自分と同じ顔を持つ人間が並行世界にいるって不思議。
お父さんお母さんはほんとにこれで良かったの??
それにしても、はじめて容疑者になったときって!笑笑
この話が1番表現難しそう。
どんな曲になるのかとても興味深いな〜
◇森絵都
『ヒカリノタネ』〜はじめて告白したときに読む物語。
幼馴染みの椎太が好きでたまらない由舞は、4回目の告白を確かなものにするため、過去の告白を消し去ろうとする。
可愛いお話だった〜
ほっこり笑顔になってしまう。そしてちょっとキュンです♡
4つ、どれも良かった
1番好きだったのは島本さんのお話。
島本さんのお話を読んでからYOASOBIの"ミスター"を聴きました
Ayaseさん天才か!
素敵だった〜!作品の世界を感じつつ聴き入りました
そしてテーマをもらって、それぞれこんなに世界を広げて物語を作る作家さん達もほんとスゴいな〜
残り3曲の配信がめっちゃ楽しみだ〜♡ -
最近たまにアンソロジーを読むのですが、
作者の何人かは初めて知る人
ここになければ出会えなかった人でした。
でもこの『はじめての』の四名は、
今までも読んだことのある人気女流作家さん。
これは読まなきゃね!
しかし『私だけの所有者』『色違いのトランプ』
自分、この手の小説にほとんど縁が無かったせいか
難しくて、たぶん理解していない。
他の方のレビューで知りたいです。
『ヒカリノタネ』はとても面白かった!
それに良いお話でした。(過去とのかかわり方が)
最も長いのに、一番短時間で読み終わりました。
私も由舞といっしょに椎太に恋しちゃったよ。 -
大人の小説はまだちょっとなーと乗り気でなかった娘(小5)が初めて児童書以外で自ら読みたいと言った小説です。
今朝、娘が『私だけの所有者』読み終わって「うわー…」と言葉にならない様子のまま「アレクサ、YOASOBIのミスターをかけて」と曲を聴きながら泣いてるからビックリ。
こんなにも感情揺さぶられる素直な部分があってよかったとこの本のお陰で子供の良い部分を再認識することができました。
物語は短編ながらも後味は映画を一本観たかのような読み応え。
アンドロイドに視点を置くことで人間の良い部分も悪い部分も浮き彫りに。
そんな中でもこんな愛の形があるんだと新鮮な切ない感情。
島本理生さんの本は初めて読んだのでこれを機に他の作品にも興味がわきました。
娘はYOASOBIの曲はもともと好きだったのでYOASOBIでなかったら興味を示さなかったかもしれません。
私もYOASOBIの他の曲も聴いてみたいと思ったし、およそ3分間に一つの話を曲調と歌詞に込められるAyaseさんの才能に脱帽。
感情の込められたikuraさんの歌声に感動。
私は今日読んで次は夫。1話ごとに家族で感想を話し合いたいと思います。
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大好きなYOASOBIと豪華な執筆陣のコラボとくれば読むしかありませんね。
4作品ともちょっと不思議なお話しでした。そのなかで、辻村深月さんの、はじめて家出したときに読む物語「ユーレイ」が一番身近な感じで良かったかな。
それぞれの物語がどんな楽曲になるのか楽しみです!
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2022年2月水鈴社刊。書き下ろし。4人の直木賞作家に依頼した「はじめて」をテーマにした島本理生:私だけの所有者、辻村深月:ユーレイ、宮部みゆき:色違いのトランプ、森絵都:ヒカリノタネ、の4編のアンソロジー。何がはじめてなのかは、作家さんまかせのようで、それぞれ、好きになった、家出、容疑者、告白、というお題を選ばれたよう。また、それぞれに色を充てていて、閉じた本の横から靑、紫、橙、桃、の色ページが見えるのが楽しい。いずれのお話にも共感できるところが少なく、ちょっと残念です。
著者プロフィール
島本理生の作品





