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Amazon.co.jp ・本 (464ページ) / ISBN・EAN: 9784165071204
作品紹介・あらすじ
一庶民の市政に対するドン・キホーテぶりを活写した火野葦平氏の『糞尿譚』から、氷原で激突する男の闘いを描く寒川光太郎氏の『密猟者』まで第六?十回受賞の六篇
みんなの感想まとめ
多様な人間関係や社会の様子をユーモラスに描いた短編が集められた作品集で、特に印象的なのは火野葦平の「糞尿譚」です。主人公と農村の老人との心温まる交流が、当時の農村生活を鮮やかに描写し、読者に笑顔をもた...
感想・レビュー・書評
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芥川賞第9回受賞作(1939上期)
官宅に引っ越して来たロシア人ドナイフとお婆さんのやり取りがコミカルな作品で非常に好感が持てる。加えて当時の農村の様子、日常が動きの一つ一つまで目に浮かぶようだ。だんだんと心を開いて行く老人の様子が読者を笑顔にさせる。作者はきっと人が好きなんだろうなぁ。1939年上期はあさくさの子供とこれと、2つ受賞したし良いね。世相的には近衛内閣総辞職、ノモンハン事件、石油が配給制になったり、地下鉄が新橋-渋谷間開通したり。
選評から抜粋すると、
瀧井孝作「この作者は何でもないモデルをもおもしろく描出すような力量があるらしいと思った」
久米正雄「題名が少し可怪しく、例の当時の流行の農村物かと思ったら、それには違いないが、意外にユーモラスな人間味にとんだものではあった。但し、題名につき纏う「ハッタリ」は十分描写にもあって、老婆の食慾のエゲツナさや、鶏の行軍など、面を背けながら、引っ張り込まれる所が、此の作者の善悪とともに特徴だと思った。是を遠慮なく発達させたら、確に異色のある作家になる。悪達者になっても関わないからよおお、どしどしやるんだよーオ。」
ここでもやはり、テーマ自体より文章の構成力、読者を引き込む力が問われていると感じる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
戦前の作品であるが、鴎外や漱石よりずっと後であり、川端康成より後だと考えてみると、それほど昔の作品とは思えない。
芥川賞は新人作家の発掘を意図しているため新しさを求めおり、様々な題材を描こうとしているように思うが、論評を見ても、当時の作家も過去の受賞作から傾向と対策を考えても作品を書いていると思う。
第二巻では火野葦平の「糞尿譚」が面白かった。文体はかなりのちの作家に影響を与えているように思う。また筒井康隆への強い影響を感じる。
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第六回芥川賞 昭和十二年下半期
火野葦平「糞尿譚」
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第七回芥川賞 昭和十三年上半期
中山義秀「厚物咲(あつものざき)」
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第八回芥川賞 昭和十三年下半期
中里恒子「乗合馬車」「日光室」
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第九回芥川賞 昭和十四年上半期
長谷 健「あさくさの子供」
半田義之「鶏騒動」
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第十回芥川賞 昭和十四年下半期
寒川 光太郎「密猟者」
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第十一回(昭和十五年上半期)
該当者なし
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▼福岡県立大学附属図書館の所蔵はこちらです
https://library.fukuoka-pu.ac.jp/opac/volume/319718 -
糞尿譚、厚物咲、乗合馬車、日光室、あさくさの子供、鶏騒動、密猟者
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