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Amazon.co.jp ・本 (200ページ) / ISBN・EAN: 9784166600144
みんなの感想まとめ
日本の音楽文化や歌唱に対する深い考察が展開される一冊で、著者は自身の演奏活動を通じて「日本語の発音」と歌の改変問題に対する問題意識を持っています。特に、日本の民謡や童謡の持つ魅力と、それらが時代と共に...
感想・レビュー・書評
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著者は東京芸大出身の声楽家。西洋クラシックよりも、日本の民謡や歌謡曲・童謡の録音やリサイタルを積極的に行なっている方である。自身のそんな演奏活動において、常に問題意識を持って取り組んでいる「日本語の発音」と「主に文部省唱歌に見られる改変・改作問題」について述べている一冊。発音については疑問点がないわけでもないが、改変・改作についてはとても共感できるものがあった。
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私はこの著者と音楽に対する考え方が根本的に違っていて、楽譜史上主義ではないし、正しい日本語というもの自体が幻想だと思っているのですが、本来の正しい日本語発声による楽譜通りの歌はどんなものであったのか?という疑問と研究自体は面白いと思う。
でも今でも歌われてるような童謡は、楽譜通りではなくて聞き手、歌い手が歌いやすいように改変してきたからこそ、今でも生きているのではないかなーという風に思います。
楽譜通りにこだわって残らなくなってしまえば、もともこもないよ、と。 -
声楽者が憂う「にっぽんのうた」の現状。大きく以下の二点について問題提起している。まずは発音の問題。和語においては微妙に発音が異なっていた各種の音(「ゑヱゐ」や「じぢずづ」)が、カナ表記の整理によって区別できなくなったこと。日本語の問題ではあるが、日常会話ではともかく、じっくり発音練習できる歌唱においては、この点をもっと意識しようという話。もう一つは歌詞の問題で、特に文部省唱歌においては原作詞者の言葉が、様々な事情で書き換えれてきた経緯への苦言。オリジナリティ尊重の意味だけではなく安易な歌詞の変更により、イントネーションや音節に合わせた作曲の意図が台無しになっていることを嘆いている。小学校で習って以来、何も考えずに耳にしてきた歌や歌詞について秘められた真実を教えられた。
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現代仮名づかいの誤謬や日本の近代音楽史のレフレクションが成されていない状況を指摘、日本歌唱に於ける混乱も論われている。が、それを正確に表記していかねばならないとすると、その「正確さ」の基準が矢張り西洋音楽的なリジッドなものを志向するのであれば、まさに堂々巡り。だから、冒頭に少し記述のある「わが国には、すでに平安末期に、イタリアのベル・カント唱法にも匹敵する理論体系があった」とする後白河院を巡るスクールとその具体的な内容には興味を持った。
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発音、ねえ。歌詞を意図的に口語にしてしまうのは、確かにダメだ。文語体で書いた作詞者を尊重していない。日本語の高低と、音の高低を意識しているか。
ひとつ思ったけど、アクセント高低は地方で変わるよね。まあ、東京標準の基準なんだろうけど。
歌っているうちに変わってしまうものもあるだろう。歌の本質は口伝なんじゃないのかな。変わっていくことも、変わってはいけないことも評価したい。 -
卒論のために教授にかりた本。時間かかったーー。書いてることはおもしろくて、「へー」がいっぱいあった。
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