戦争学 (文春新書 19)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (222ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166600199

感想・レビュー・書評

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  • 単純な間違いや疑問を持つところもあるが、戦術の発展の歴史として、わかりやすくまとまっている。ところで、ここでいう「戦闘教義」とはいわゆる「ドクトリン」のことでいいのだろうか。

  • 戦争学というタイトルに違わず、戦争の方法(=戦闘教義)の発展の歴史を正面から扱った新書。
    著者が前書きで述べている通り、欧米に比べ日本では軍事研究がマイナーな分野とされており、国際関係史や地政学の範疇で戦争を扱った本は数多くとも戦術の本は少ない。
    そういった意味では、戦術レベルでの戦争史が網羅的に学べる本書は希少だろう。

    著者は元自衛官。好き嫌いは分かれるだろうが、アカデミックとは異なる「軍人」の文章も趣がある。

    内容は、古代〜近世が特に面白い。カンネーの戦いにおけるハンニバルの騎兵運用、サマルカンドの戦いのチンギス・ハンの外線戦術などはかなりページ数が割かれており戦闘の経過がスリリングに伝わる。
    一方で近代以降については、時代が下るにつれて書くべきことが増えるぶん記述が散漫になっていった印象。これは仕方のない側面もあることで、冷戦以降については姉妹書『新・戦争学』も出ているためそちらで補完するのがよいか。

  • 高校生の時に狂ったように読んでた。

  • 東2法経図・6F開架:391A/Ma82s//K

  • 横山氏推奨

  • 戦争学というよりも、戦争の方法がいかに進化してきたかを、戦争の歴史的な側面「戦史」で読んでいく本。内容は、基礎知識から、歩兵から現代の核までの戦争を通史としてまとめている。

    第1章 戦争学の基礎知識
    第2章 巨人の時代(歩兵)
    第3章 騎兵の時代(騎兵の行き詰まり)
    第4章 変革の時代(海洋覇権の時代)
    第5章 創造と昏睡の時代(近代戦と総力戦)
    第6章 戦時国家(Nation at War)の戦争(第二次世界大戦まで)
    第7章 核戦力の時代

  • 【戦闘教義の歴史概論】
    『戦争学の中心となる軍事理論の核心は、「戦場における勝利の術=戦術」の研究である』と序章にある通り、政治・外交・戦略・兵站をすっとばして、戦場における勝ちパターンである戦闘教義の歴史のみに焦点を絞った新書。紀元前のファランクス、レギオンに始まり、歩兵・騎兵の隆盛と凋落。銃の出現に伴う陣形の変遷。戦車・飛行機・核戦争と薄い新書ながら範囲は広く、それぞれの勝利のための哲学は現代においても"使える"考え方であり学ぶところは多い。
    『戦争学』とかいう大仰なタイトルのくせに語るのが戦闘教義のみで終わるのは勿体無い。続刊ではその戦闘教義を達成するための政治・外交・戦略・兵站をまとめた『戦争学』を期待したい。

  • 最近、戦史の勉強を始めたのだが、とっかかりとしてはうってつけの本。
    ギリシャ、ローマ時代からの戦史を振り返り、兵器と戦闘教義の変遷を書いている。
    個々の戦闘が、以後の戦闘教義や兵器の発展に、どのような影響を与えたのかが(初学者にとっては)詳細に書かれており、非常に参考になった。

  • 戦略と戦術、戦術の変遷など参考になる。自分達のやり方が陳腐化しているのかどうかを見極め、素早く戦術戦略を対応させていかなければ、勝負に負けることがよくわかった。

  • 本の名前は極めて物騒な題名であるが極めて真面目な本である。著者が古代から核戦力の時代までの戦史をたどり、ジンギス・カーンやナポレオンなどの戦い方を始め様々な戦闘を検証して、戦争のメカニズムを説いている。中でも戦略・戦術面から説明された諸海戦の話は大変興味深いものである。

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