毒草を食べてみた (文春新書 99)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166600991

作品紹介・あらすじ

たった0.06ミリグラムで巨象を打ち倒すバッカク。天武天皇系の皇位が天智天皇系に移る一年前、正倉院から密かに持ち出された毒草冶葛。絶望的な激痛から人類を救い出したケシ。高速道路のかたわらで、青酸カリより激しい毒草としての甦りを待つキョウチクトウなどなど、人間の生と死をあやつる毒草は私たちのすぐそばにいる。これは、そうした毒草を食べてしまった人たちの世にも怖ろしい44の物語である。

感想・レビュー・書評

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  • 身近な草花だけど実は毒草…
    そんな草花を、症状や伝説、事件さらには筆者の実体験なども交えて紹介している楽しい本

    フクジョソウ、スイトピー、スズラン、ポインセチア、アイリスなど…実は毒があるなんて知っている人は少ないのでは?

    前に北海道土産として「スズラン(の香り)紅茶」を渡されて「なんちゅ~ものをメーカーは作るんじゃ!」とびっくりしたことが…。(人口の香りなので毒性はないのだけど…スズランの毒性を知っている人にしたら恐怖でしかない!)

    おもしろかったのはミトラガイナ
    バンコクでは見つけたら全て伐採するという木
    植松さんはちょっとだけ試したそうですが…
    めちゃくちゃマズイそうです。

    で…読んでて怖さを感じたのはニガヨモギの章
    筆者の植松さん、子供の頃に書物で読んだニガヨモギの酒を再現して母親の友人に飲ませたことがあるというエピソード!ニガヨモギがなくて普通のヨモギを使用して
    作ったらしいのだけど…一歩間違えたら…ひぃ~!!殺人よ~!

    好奇心は猫を殺す~
    だわよ~

  • トリカブト。痙攣、発汗、不整脈で死に到る。未だに解毒剤はない。44の毒草をめぐる雑学エッセイ。身近な毒草も多いのに驚いた。福寿草やスイートピー、スズラン、スイセン、ポインセチアなど。古代ギリシャからインド、アメリカインディアン、古代中国に日本と毒草を通しての歴史豆知識も嬉しい。チェーホフやシェイクスピアの一節の引用もあり文学好きも楽しめる。コカやケシなどの麻薬作用や精神錯乱、嘔吐、下痢、心臓毒、呼吸麻痺など作用も様々。最も残酷だというのはマチン。意識があるのに静かに死ぬ。写真がモノクロなのが残念。

    植物名、和名、科・属、学名、英名、成分、主な毒とアイコンがあり簡易事典としても使える。毒草は毒だけでなく古代から薬にも使われ、ギリシア・ローマでは密議宗教に、インドやアメリカ大陸では宗教に利用されていた。近代になり成分を抽出しアヘンに始まりLSDなどの合成麻薬も作られるようになっていく。毒草はかなり奥が深かった。

  • もうちょっと食べればいいのに

  • これを読むと、笑いが止まりません。
    なぜ?笑

  • いわゆる「毒」から麻薬成分の「毒」まで。普通に見ていた身近な花に、実は毒があったりびっくりなものも。「マンドレーク」が恋なすびで、マンドラゴラだったのね。そしてGエレガンスと古代の「毒」にすごい興味が湧きました。アヘンの精製…あれ、いいの?

  • トリカブトやケシなどの有名な毒草を筆頭に、44種類の毒草を紹介。タイトルは「食べてみた」になっているが、全然食べていないじゃん、と突っ込みたくなる。

  • タイトルは「著者が本書で紹介された毒草すべてを食べてみた」という意味ではない。やや古い情報もあるが、まあまあ楽しめた。

  • 題名は、センセーショナルだが、実際に著者が口にした毒草は、人に味見させたようなものもあったが、数種類のみ。多くは、毒草にまつわるエピソードを集めてきている。すべて、体験したのか?と題名に騙される人もいるかもしれない。44種類の毒草は、意外にも身近なものも含まれていて、驚きも多かった。植物は偉大ですね。

  • すごいタイトル…と思って読んだもの。考えてみれば当然なんですが、体験レポートではない。世界各地の毒草とその毒草にまつわるエピソード、作用を紹介した本。毒であることは知っているものの、その威力はいまいちわかってなかったので、痛ましい事件の話を読んで、植物の毒の恐ろしさにぞっとしました。

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