江戸のお白州 (文春新書)

  • 文藝春秋 (2000年9月20日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784166601271

みんなの感想まとめ

江戸時代の裁判に焦点を当てた本書は、歴史的な資料を基に、さまざまな裁判例を考察しています。犯罪の動機は時代を超えて変わらない一方で、量刑や倫理観には大きな違いがあることが強調されています。特に、大岡裁...

感想・レビュー・書評

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  • 『御仕置裁許帖』等の史料を基に、江戸時代の裁判例を考察する。人間というものは、たかだか二、三百年の時間の経過では、犯罪の切っ掛けは変わらないものなのだな~。しかし、その犯罪に対する量刑は大きく変わった。生命の軽重と、誤認逮捕や拷問による冤罪の発生という負の面があった江戸。しかし、武士は武士らしくあれという倫理観や、大岡裁きに象徴されるお上の慈悲が、現代の裁判には欠けているかもしれないと思える読後感だった。

  • 第1話 お上の慈悲
    第2話 捕物帳の真実
    第3話 吉原の無法な客たち
    第4話 息子の密通と母親
    第5話 哀しい御徒
    第6話 不倫の始末
    第7話 遊女あがりの女房
    第8話 売られた妻
    第9話 町人恋愛事情
    第10話 女三人連れて出奔
    第11話 江戸には来たものの
    第12話 主従の恋
    第13話 司法の原則
    第14話 辻番の掟
    第15話 稀代の悪法の真実
    第16話 悲惨な自業自得
    第17話 下半身接待
    第18話 怖い母娘
    第19話 将軍の裁判見学
    第20話 奉公人の倫理
    第21話 夫殺し
    第22話 いじめの果て
    第23話 武士の身分は重い
    第24話 唐人がらみ
    第25話 人買船

    あとがき

  • 【蔵書案内・絵本】坂東市の図書館:実際の判例を25件紹介。コラム的に書いてあるので読みやすいです。江戸も現代も同じようなことをしてしまっていたのだなぁ。と思う反面、その罪のつぐなわせ方には思った以上に厳しくて、読んでいて少しこわかったです。

  • お奉行様の判例集から、当時の価値観や倫理観を垣間見られる内容をピックアップして解説したもの。有名な事件は掲載されていないが、市中の雰囲気や人間味を味わえる事件がチョイスされている。週刊誌連載の新書化なので、個々の事案は読みやすい長さにまとめられている。
    不倫にセクハラにパワハラにDVと、人間の犯す罪とは、あまり時代に関係ないのかもしれない。ただし、その刑罰となると話は別で、今では考えらない程度の罪で、市中引き回しの上磔の刑etc が執行されてしまう。しかも、同じ罪でも刑の重さが異なるケースが多々あったようだ。戦国の世が終わり太平の世になったとはいえ、まだまだ当時の人の命は軽かったともいえるが、当時、一義的に重んじられたのは「主従の忠誠心」にあるという解説を読めば、ある程度の納得もいく。

  • [ 内容 ]
    江戸時代も現代も人間が人間であることは同じ。
    仕出かす愚行も不倫、下半身接待強要、夫殺し、いじめ、未成年者誘拐等々と昔も今も変わりはない。
    しかし、それが発覚したあとに待っている刑罰には天と地の差があった。
    主人の妻と密通した下男は死罪、妻も同じ。
    吉原に連れていけと町人にねだった奉行所の同心は島流し、夫を刺殺した若妻は市中引廻しのうえ「はりつけ」。
    同僚をいじめた末にプッツンさせた旗本たちはお役御免や強制隠居。
    人殺しでもほとんど死刑にならない現代は、やっぱりいい時代。

    [ 目次 ]
    お上の慈悲―鴎外はなぜ結末を作り変えたか
    捕物帳の真実―犯人を捕縛出来るのは同心だけ
    吉原の無法な客たち―まんまと騙された五人の侍
    息子の密通と母親―人よりも罪を憎んだ家老たち
    哀しい御徒―庶民同然だった下級武士
    不倫の結末―妻を殺そうとしても放免
    遊女あがりの女房―幸せになったものも多かったが
    売られた妻―「売買価格」はたった十五両
    町人恋愛事情―命がけだった奉公人同士の恋
    女三人連れて出奔―貧之旗本が雇った若党の素顔ほか〔ほか〕

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著者プロフィール

1957年、岡山県生まれ。東京大学文学部国史学科卒業。文学博士。東京大学史料編纂所教授などを勤めた。1992年『江戸お留守居役の日記』で第40回日本エッセイスト・クラブ賞を受賞。著書は『寛永時代』(吉川弘文館)、『日本史の一級史料』(光文社新書)、『歴史をつかむ技法』(新潮新書)、『流れをつかむ日本の歴史』『武士の人事』(角川新書)など多数。NHK Eテレ「知恵泉」を始め、テレビやラジオにも数多く出演した。2020年逝去。

「2022年 『角川まんが学習シリーズ 日本の歴史 全16巻+別巻4冊定番セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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