ドリトル先生の英国 (文春新書 130)

著者 :
  • 文藝春秋
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  • Amazon.co.jp ・本 (244ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784166601301

作品紹介・あらすじ

日本では井伏鱒二の名訳で親しまれてきた「ドリトル先生」シリーズの舞台は、十九世紀の古き佳きイギリスです。博物学者と植民地、キツネ狩りと上流階級、サーカスとオペラ、紳士のクラブなど、物語に登場する当時の文化や風俗を、英文学者の著者が多くの例を挙げて紹介し、作品の背景となった社会を考察。アブラミのお菓子、オランダボウフウなど、積年の疑問もこの本で氷解します。

感想・レビュー・書評

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  • ドリトル先生の舞台である古き良きイギリスの当時の文化や歴史背景を、物語を追いながら解説した本。オランダボウフウ、アブラミのお菓子など昔よくわからなかった謎が解決しました。改めて井伏鱒二の訳はいいなあと思う。それにしても著者は本当にドリトル先生シリーズが好きなんだなあ。

  • 歴史
    文学

  • 子供の頃読んだドリトル先生シリーズ。
    その背景となる19世紀のイギリス。
    作者がどんな思いでこの小説を書いたのか。
    もともと自分の子供の寝物語にと書いたものだという。
    しかし巻を重ねるにつれ、職業作家となったせいか
    様々な思想や社会背景をドリトル先生や動物たちに
    重ねていくことになる。

    実はあんまり熱中しなかったんですけどね。
    子供の頃は小説が苦手で、ノンフィクフョンばかり読んでいたから。
    動物ものはシートンとかファーブルとか、博物的なのが好きでした。

    もういちど読んでみたいなぁ。

  • 小学生の頃ドリトル先生が大好きでした。
    英語でも、少し読もうと努力したこともあります。
    海外では、最近はあまり読まれていないとのこと。
    奴隷や差別などの時代的な記述で好まれないところがあるらしい。
    しかし、英国や英国の植民地ではないところでは、そのいきさつがよくわからなかった。
    本書では、歴史や地理的な背景が分かる情報を掲載しているので、手がかりがつかめるかもしれない。
    海外でも、もう一度、ドリトル先生の物語が流行ることを期待している。

  • [ 内容 ]
    日本では井伏鱒二の名訳で親しまれてきた「ドリトル先生」シリーズの舞台は、十九世紀の古き佳きイギリスです。
    博物学者と植民地、キツネ狩りと上流階級、サーカスとオペラ、紳士のクラブなど、物語に登場する当時の文化や風俗を、英文学者の著者が多くの例を挙げて紹介し、作品の背景となった社会を考察。
    アブラミのお菓子、オランダボウフウなど、積年の疑問もこの本で氷解します。

    [ 目次 ]
    第1章 博物学者
    第2章 興行の世界
    第3章 ドリトル家の食卓
    第4章 ドリトル先生と女性
    第5章 ドリトル先生と階級社会
    第6章 世界の友
    第7章 ドリトル先生と聖書の世界

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    [ 参考となる書評 ]

  • 第一次大戦時に書かれた物語が「ドリトル先生」。暗い時代の19世紀イギリスという背景を考えると、物語に隠されたメッセージが浮かび上がってくる。

  • シリーズ全巻を幼年時代に読んだ筆者の思い出話が、何となくうらやましい。こんなふうに、ずっと心の中に暖めてきた本があること自体、なんともうらやましい。自分が読んだ版にも、ロフティングの挿絵は入っていたのだろうか・・・入っていれば覚えていても良さそうなものだが、あまり自分の記憶力は信頼できないのも事実。

  • 「ドリトル」=「ろくでなし」って知ってましたか?ドリトル先生を少しでも読んだことのある方でも、イギリスを楽しんで!

  • ドリトル先生への愛情にあふれ、あらゆる要素をとりあげた解説本。いま読み返せば、子供の頃にはわからなかった、作者の意図が随所に垣間見れる気がする。

  • 南条竹則さんの文章が好きです。飄々として仙人のようなイメージがあります。

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著者プロフィール

1958年東京都生まれ。作家、翻訳家。著書に『酒仙』(新潮社)、『怪奇三昧』(小学館)、『ゴーストリイ・フォークロア』(KADOKAWA)、訳書に『英国怪談珠玉集』(国書刊行会)、アーサー・マッケン『輝く金字塔』(国書刊行会)、M・R・ジェイムズ『消えた心臓/マグヌス伯爵』(光文社古典新訳文庫)、M・P・シール『紫の雲』(アトリエサード)、H・P・ラヴクラフト『インスマスの影』(新潮文庫)などがある。

「2022年 『手招く美女 怪奇小説集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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