21世紀への手紙―ポストカプセル328万通のはるかな旅 (文春新書 208)
- 文藝春秋 (2001年11月1日発売)
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- Amazon.co.jp ・本 (285ページ)
- / ISBN・EAN: 9784166602087
感想・レビュー・書評
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1985年に茨城県つくば市で開かれた
国際科学技術博覧会(つくば万博)の会場に、
タイムカプセル郵便のポストが設置されていました。
そこに投函された手紙は大切に保管され、
16年後の2001年の元日に配達されました。
その数は328万通に及んだそうです。
手紙を書いた人たち、受け取った人たちには
悲喜交々のドラマが待ち受けていました。
16年という年月の重さを感じないわけにはいきません。
もうこの世にはいない人から手紙を受け取った人もいました。
肉筆は紛れもなくその人が生きていたことの証。
その人の温もりを感じることができるものです。
受け取った人の気持ちを想像するだけで涙が出てきます。
エミリー・ディキンソンの言葉「手紙は滅びない命」を
思い出しました。
本書を読んでいると、亡くなった人の手紙が
残された人の慰めになることがよく分かります。
私が死ぬときも、金銭的な財産は残せなくても
手紙なら残せるかなとふと思いました。
ただ手紙は相手があってこそ書けるもの。
死ぬときに手紙を残したいと思う相手がいるかどうかは
また別の話。生きている間、私がどのように人と
関わっていくのか、それが肝心なことだと
言われているようにも感じました。
今また16年後に手紙を届けてくれると言われたら、
私は誰に手紙を書くのかしら。
考えさせられます。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
気持ちのこもった手紙をもらった人は幸せだ。16年の時を経て届いた手紙にその人達の人生が重なり涙してしまう。
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